リフォーム費用における坪単価とは?建物別のリフォーム相場を解説
本記事では、リフォーム費用における坪単価の定義や、リフォーム造り、間取りごとの坪単価について解説します。加えて、リフォーム時に抑えておきたいポイントや、工事にかかる費用を安く抑える方法も解説していますので、是非参考にしてください。
POINT この記事のポイント
・リフォームを行う時の「坪単価」とは「工事が必要な床面積」を指す
・住宅の坪数で見ると坪数が低くなるにつれてリフォーム費用は割高な傾向にある
・フルリフォームの場合は建て替えより高くつくこともある
リフォームを行う時の坪単価の計算方法について解説します。まず、面積を表す「坪数」は【㎡数×0.3025】で算出できます。例えば、100平米の広さを坪面積で表すと、30.25坪となります。
次に、リフォームを行う時の「坪単価」とは、「工事が必要な床面積」を指します。この坪単価を算出するときは「工事代金 ÷ 坪数(工事が必要な面積)=坪単価」です。例えば、工事代金が60万円で、広さキッチンを10㎡のキッチンのリフォームを行う時の坪単価は、次のような計算で求められます。
1. ㎡を坪に変換する 10(キッチンの面積) × 0.3025 =3.025坪
2. 坪単価を算出する 60(工事代金) ÷ 3.025(坪数) =19.8347(坪単価) 工事代金の目安となる、坪単価をうまく活用し、かかる費用を把握しておくことはとても大切なことなので、ぜひ参考にしてください。
建物別に見るリフォーム費用の相場
建物の造りや坪数・間取りごとの、リフォーム費用の相場について解説します。自分の住まいに照らし合わせてみましょう。ここで紹介する相場は、あくまで相場であり、実際の工事代金とは違う可能性がございます。
1. 坪数別に見るリフォームの坪単価
ここでは、坪数別にリフォームの単価相場を解説しますので参考にしてください。
坪数 | 内装のみの坪単価 | フルリフォームの坪単価 |
~20坪 | 約38万円~約58万円/坪 | 約50万円~約70万円/坪 |
~30坪 | 約34万円~約49万円/坪 | 約45万円~約60万円/坪 |
~40坪 | 約30万円~約43万円/坪 | 約40万円~約53万円/坪 |
~50坪 | 約28万円~約50万円/坪 | 約38万円~約50万円/坪 |
住宅の坪数で見た場合、坪数が低くなると割高な傾向にあり、内装のみのリフォームであるのか、内装・外装を全面リフォームするのかによって価格は変動します。
※フルリフォームを行う場合は、この限りではありません。
2. 建物の構造材別に見るリフォーム坪単価
ここでは、建物の構造別にリフォームの坪単価相場を解説しますので参考にしてください。
住宅の造り | 坪単価 |
鉄筋コンクリート造り | 約60万円~約80万円/坪 |
鉄骨造 | 約50万円~約70万円/坪 |
木造 | 約40万円~約70万円/坪 |
一見、鉄筋コンクリート造りの坪単価は高く、木造住宅の坪単価が安く魅力的に見えますが、柱や梁の白アリ被害や腐食・耐震性や断熱性能の致命的な欠陥のおそれがあるため、注意が必要です。
築年数が古い場合、耐震性や腐食などによって補強が必要となった時に、別途補強費用を請求される場合もあるため、坪単価を大幅に超える可能性もあります。
3. 集合住宅別に見るリフォーム坪単価
次に、集合住宅別にリフォームの坪単価相場を解説します。あくまで相場ですので、実際の工事代金との誤差が生じる場合がございますのでご注意ください。
住宅の造り | 坪単価 |
ワンルーム | 約20万円~約40万円/坪 |
3LDKマンション | 約30万円~約60万円/坪 |
アパート | 約15万円~約50万円/坪 |
坪単価は、間取りや部屋のタイプによって規模が変わってくるため、かなり開きがあります。しかし、浴室や水回り設備リフォームを行った場合、解体処分費用や設備の価格次第では、アパートでも3LDKのマンションと同程度の工事代金となる場合もあります。
リフォーム時に知っておきたいポイント
ここでは、リフォームを行う時に知っておきたいポイントを解説します。
1. 狭小住宅は費用が割高になりがち
狭い住宅のリフォームは、工事の時に資材の搬入や職人の作業に手間がかかることが多くなるため、費用が割高になりがちです。例えば、キッチンのリフォームを行う場合、既存のキッチンを解体し搬出しなけばなりません。
狭小住宅街では、隣接する道路の道幅もせまく、大きなトラックが家近くに停車できない場合、停車しているトラックまで、職人たちが手作業で長い距離を運搬しなければなりません。 このように、機械ではなく、職人の手作業の割合が多くなり、その分人件費と工期が長くなってしまう分、割高になってしまうのです。
2. フルリフォームの場合は建て替えより高くつくことも
フルリフォームを行う場所の劣化がひどい場合、補強や基礎のやり替えを行わなければならない可能性があるため、建て替えよりも工事代金が高くなることがあります。 仮に、木造住宅をフルリフォームする場合、柱や梁に白アリ被害があれば、交換を余儀なくされます。
また、新しい設備を導入する時、基礎や床が腐食により、設備の重量に耐えられない場合は、補強を行わなければなりません。 このように、通常の生活で、目に見えない場所の交換や補強・補修が何カ所も重なった場合、建て替え費用よりも工事代金が高くなる可能性があります。
3. マンションは階数が上がるほど高額になる
マンションリフォームでは、住んでいる階数が高くなればなるほど、割高になる傾向にあります。その理由は、資材の運搬や解体物の搬出に時間がかかり、人件費がかさみ工期が長くかかるためです。
例えば、同じマンションでも2階の一室でリフォーム工事をする場合と、10階の一室でリフォーム工事をする場合、前者の方が運搬や搬出問題は解決しやすいです。
リフォーム費用を抑えるためのポイント
リフォーム費用を抑えるためのポイントについて解説していきます。
1. 予算と優先順位を決めておく
まずは、予算とリフォーム箇所の優先順位を付けておくことをおすすめします。理想を追い求め過ぎて、ハイグレードの製品ばかりで見積もりを行うと、想像していた金額をはるかにオーバーします。ある程度予算を決め、妥協ではなく、譲れないポイントを設けリフォーム業者に見積もりを依頼しましょう。
2. リフォームローンを利用する
リフォーム内容によっては多くの金額がかかるため、全額を一括で支払うのは難しい場合もあります。そのような場合は、銀行などで取り扱っている、リフォームローンの活用をおすすめします。返済期間は、10年から15年と長く、生活を圧迫せずに返済していくことも可能です。
3. 相見積もりを取って信頼できる業者を選ぶ
1社からの見積もりでは、適正な金額か判断できないため避けましょう。相場が20万円の工事に対し、追加工事が必要になったからと言って50万円もの工事代金を請求してくる悪質な業者も少なくないためです。
自分の行うリフォームを適正な金額で行う為にも、複数社に見積もり依頼を行う相見積もりをおすすめします。また事前に、追加工事がでた場合、再度見積もりを提出してもらう約束をしておくことも有効な手段です。
4. リフォーム補助金制度や減税制度を活用する
リフォーム補助金制度や減税制度を利用することで、お得に工事をすることもできます。 リフォーム補助金制度とは、工事内容が
1.耐震改修
2.断熱・省エネ
3.介護・バリアフリー
のいずれかである場合、国や自治体から一定額の助成金を受け取れる仕組みです。
リフォーム補助金制度には期限が設けられており、かつ着工前の申請が必要なため、工事スケジュールの調整が必要です。
次に、リフォーム減税制度とは3つの税金が減税の対象となり、リフォーム減税制度を利用すれば、
1.所得税
2.固定資産税
3.贈与税
の税金を減らすことができます。例えば、投資型減税制度を利用すれば、リフォームなら省エネリフォームで最大25万円、バリアフリーリフォームで最大20万円が減税対象となります。
住宅ローン減税を利用すれば、所得税の減税を受けることが可能です。リフォームをした年度の固定資産税についても、固定資産税評価額の1/3から2/3を軽減できます。工事内容が条件を満たせば、所得税の減税制度と併用可能となります。
贈与税の減税制度とは、リフォーム費用の援助として金銭を受け取った場合、非課税措置を受けられるものです。工事費用が100万円を超え、工事目的が
1.省エネ・耐震
2.バリアフリー
に当たる場合、減税対象となります。 最後に、お住まいの地方自治体でも、リフォーム補助金の取り組みを行っている場合がありますので、問い合わせや検索してみましょう。
※条件や期間・他の補助金・減税制度との併用不可の場合もあります。
家仲間コムに見るフルリフォーム事例
ここでは、家仲間コムに登録している業者が実際に行った施工事例を紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
一戸建てフルリフォーム【500万円】
【施工前】
【施工後】
施工箇所:全室
施工期間:2か月
施工業者:合同会社レア
施工ポイント:全室の汚れが目立っていたので、全室リフォームを行いました
関連記事:一戸建て フルリフォーム工事
団地フルリフォーム【390万円】
【施工前】
【施工後】
施工箇所:全室
施工期間:2か月
施工業者: 株式会社ウイン・クリエイト
施工ポイント:ライトグリーンを基調にしたシンプルでナチュラルな住まいへ。 老朽化していた水まわりの設備も一新し、明るく快適な住まいへと生まれ変わりました。従来の閉鎖的な和室の間取りを、キッチンとリビングの仕切りを無くすことで、明るく開放的な空間になりました。
関連記事:団地フルリフォーム
マンションほぼフルリフォーム【130万円】
【施工前】
【施工後】
施工箇所:ほぼフルリフォーム
施工期間:3週間
施工業者: 合同会社レア
施工ポイント:壁紙の貼替、トイレの交換、畳の交換、一部間仕切壁解体、床の貼替を行い、生まれ変わりました。
関連記事: マンション ほぼフルリフォーム工事(内装工事メイン)
築80年再生フルリフォーム【1850万円】
【施工前】
【施工後】
施工箇所:古屋フルリフォーム
施工期間:120日
施工業者: 有限会社 加藤工務店
施工ポイント:築80年以上の古屋を、フルリフォームしました。 古民家の雰囲気を残しつつ、耐震性能と断熱性能を向上させ、長期間安心して暮らせるリフォームを行いました。
関連記事: 築80年再生フルリフォーム!~自然素材の家~
中古物件フルリフォーム【280万円】
【施工前】
【施工後】
施工箇所:全般
施工期間:1か月
施工業者: 株式会社エアライフ
施工ポイント:水回りや和室をリフォームし、1階部分を半分解体し、駐車場へリフォーム しました。
関連記事: 中古物件の戸建て賃貸用トータルリフォーム ユニットバス トイレ 洗面化粧台 システムキッチン 駐車場などのフルリフォーム設置
まとめ
本記事では、坪単価の解説やリフォームの時の注意点やポイントについて解説してきました。 リフォームを検討中の方は、リフォーム一括見積もりの家仲間コムを利用して業者を探してみましょう。
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利用会員数260,000人、登録リフォーム会社数1,400社を超える日本最大級のリフォームマッチングサイト「家仲間コム」を運営するリフォーム専門家集団の編集部が、一般的なリフォームの情報を纏めた簡易的な記事ではなく、実際の見積情報や価格相場に基づいた読者に役立つ、価値ある情報をお届けしています。
大永 和弘 (おおなが かずひろ)
大学卒業後、カーテンレールシェアNo1の内装材メーカートーソー株式会社にて、7年間勤務。
入社後は、大手ハウスメーカーやリフォーム会社、工務店、内装工事業者など約200社を担当。その際に新築住宅やリフォーム住宅など数多くの現場を経験。