「IoT住宅」の未来はすぐそこ|IoTの基礎知識と導入に向けた建築プラン

「IoT住宅」の未来はすぐそこ|IoTの基礎知識と導入に向けた建築プラン

いよいよ5G通信が始まり、「IoT住宅」の広がりが現実的になってきました。2019年10月より、経済産業省も「IoT家電・機器を活用した補助制度」をスタートさせます。そう遠くない未来に広がる「IoT住宅」についての基礎知識と、導入に向けて今から出来る建築プランを解説します。後ほど詳細を説明していきますが、まずはこの記事で紹介している内容の結論を簡単に記載します。

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POINT この記事のポイント

さまざまなモノをインターネットにつなぐことで「遠隔操作でモノの操作をできる「」離れた家族の安否確認ができる」「AIによる室温・湿度管理など快適な環境づくりが実現する」などのメリットがある
・住宅をIoT化するには、コンセントの確保・段差をなくしておく・ドアは引き戸にするなどが重要
・IoT住宅にかかる費用目安は、工事費込みで38万円~ほど。

「IoT」の基礎知識

「IoT」とは、「アイ・オー・ティー」と読み、「Internet of Things」を略したものです。さまざまなモノをインターネットにつなぐことで、身近なところでは下記のようなことができます。

・遠隔操作でモノの操作をする
・離れた家族の安否確認ができる
・AIによる室温・湿度管理など快適な環境づくり
・AIによる食材などの在庫管理

など

IoT化のために必要な5Gシステム

第5世代移動通信システム「5G」がスタートすると下記のメリットが得られます。

・より通信環境が早くなる
・複数端末との接続が可能になる
・省電力化が期待される


2020年には5G通信がスタートされますので、通信環境が変わると共に「IoT住宅」の普及もぐんと加速すると予想されます。

スマートスピーカーもIoTの一部



出典:HomePod mini|Apple

すでにお持ちの方も多いスマートスピーカーは、アメリカでは普及率が約25%を超えており、「Hey, Siri」「アレクサ」「OK,Google」などと呼び掛けて、してほしいことを話しかけるだけでAIが代わりに行ってくれます。これもIoTの一つです。

「Hey Siri、最新の天気予報をチェックして!」
「アレクサ、今日の予定を確認して時間を変更して!」
「OK,Google、エアコンの温度を下げて!」

というように呼び掛けると、AIを利用して遠隔操作が行えます。あなた専属の秘書のようですね。

各メーカーもIoT住宅を推進

IoT住宅は、大手メーカーも関連商品を発売しており、すでに家中IoT化計画を推進しています。例えば、大手住宅設備メーカーのLIXILでは下記のような商品があります。

IoT商品 特徴
スマートエクステリア ・屋外カメラ、屋内カメラ
・宅配ボックス、宅配ポスト
・カーゲート用通信ユニット
などをホームユニットで管理し、外出先からスマートフォンなどで確認・制御が可能
スマートフォンリモコン ・シャワートイレの個人設定
・日々の排便状況をカレンダー上に記録して、健康管理に活用
玄関ドア ・スマートフォンやカードが玄関の鍵になる
・施解錠履歴の確認ができる
シャッター ・タイマーセットで開閉
・外出先からスマートフォンで開閉を制御

参照:IoTホームLink|LIXIL

パナソニックホームズもIoT住宅で暮らしのアップデート化を推進しています。

参照:IoT住宅|パナソニックホームズ

「LIFE UP プロモーション」で消費者への特典あり!

2019年10月より、経済産業省が推進する「LIFE UP プロモーション」がスタートします。IoT家電・機器を活用したサービスを契約した消費者に対して、ポイント付与やディスカウントなどの特典を設け、政府が補助する制度です。

参照:LIFE UPプロモーション|SHARP

監修者コメント
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少しのリフォームでも、暮らしを豊かにできる

IoTというと「IT技術を駆使した最新の家」というイメージがあるかもしれませんが、昔ながらの既存の家にも、それらの技術は気軽に取り入れることができます。例えば照明やスイッチを交換するだけで、外出先からもスマホでON/OFFをコントロールできるようになったり、他にも後付けの電動シャッターや家電製品など対応機器はどんどん増えています。気になる方はぜひ、いろいろ調べてみてくださいね。

監修者:高橋 みちる(一級建築士)

住宅をIoT化するには?

住宅のIoT化を進める方法

今後数年の間に急速に普及が進むと予想されるIoT住宅。これから新築住宅を建設する方は、将来のIoT化に向けた設計をしておくとスムーズに導入することができます。では、どのような点に注意してIoT住宅に対応できる設計を進めていけばよいのでしょうか?具体的なポイントを説明していきます。

1. コンセントの確保

IoT住宅は電化製品や住宅設備をAIによって制御できるシステムですので、電源となるコンセントは不可欠です。タコ足配線をするとショートの危険性がありますので、コンセントは多めに配置しておきましょう。

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2. 段差をなくしておく

ロボットクリーナーに代表される自動家電も、外出先からスマートフォンを使って留守中の掃除を指示することができるようになります。住宅内に段差があると動きづらかったりエラーが起こってしまいますので、スムーズに動けるようにフローリングや仕切りの段差をなくしておきましょう。段差の解消はバリアフリー対策としても効果的で、高齢化社会にも対応できて安全です。

関連記事:高齢者向けリビング/転倒防止を重視したリフォーム

3. ドアは引き戸にする

居室空間を仕切る扉は開き戸も多いですが、ドアも自動化されると予想されますので引き戸にしておくとIoTへの対応がスムーズです。IoT住宅を導入しない場合でも、引き戸にすることで家事動線が楽になるメリットもあります。

関連記事:【実体験をご紹介】家事動線の理想|洗濯には回遊式レイアウトがおすすめです

4. シンプルな間取りにしておく

留守中に遠隔操作で掃除をしたり、カメラでペットの様子を見られたり、IoT住宅ではシンプルな間取りにしておくことで死角が生まれにくく、より効率よくなります。細かく仕切った居室をいくつも作るより、大きなLDKや広い空間を間仕切りで分割できるような間取りが望ましいです。

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5. IoT対応の設備を導入しておく

玄関ドアやシャッターなどは、すでにIoT対応された商品が発売されています。共働き世代の増加に伴い、宅配ボックスも普及率がアップしていますが、こちらもIoT対応の商品があります。

関連記事:【宅配ボックスの設置費用の相場とは】メリット・デメリットも確認

スマート宅配ポスト|LIXIL
出典:スマート宅配ポスト|LIXIL

シャッターも外出先から遠隔操作できるようになります。突然のゲリラ豪雨で浸水が気になる時でも、スマートフォンでシャッターを閉める操作を行えるなど、災害時にも役立ちます。

関連記事:【シャッターの種類は大きく分けて6つ】特徴や費用目安・利用環境をご紹介

電動窓シャッター AiSEG2(HOME IoT)|Panasonic

出典:電動窓シャッター AiSEG2(HOME IoT)|Panasonic

IoT住宅にかかる費用目安

IoT住宅と聞くと莫大な費用がかかるイメージですが、すでに普及しつつあるスマートスピーカーは本体価格が約3万円程度です。スマートスピーカーだけでできることは下記のような内容があります。

・照明、エアコン、テレビ、音楽機器のON/OFF
・ネットショッピング
・室内の温度・湿度などの確認
・ニュースや天気予報の確認
・メールや電話の発信
など

これから新築住宅を建設予定の場合は、配線工事を行い有線ケーブルを設置すると通信状態がより安定します。費用目安は工事費込みで38万円~です。

監修者コメント
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LAN配線は必要?不要?

家にインターネット回線を引いているなら、スマホの通信量を抑えるためにもWi-Fiの無線LANを備えている方は多いですよね。しかし便利なWi-Fiにも、通信環境としてはやや不安定というデメリットがあります。在宅ワークでオンライン会議に参加するなど、大容量かつ安定した通信環境でつなげたい場合は、やはり有線LANを備えておくと便利です。使う状況に応じて、ぜひ快適なインターネット環境を整えてくださいね。

監修者:高橋 みちる(一級建築士)

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監修者プロフィール
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一級建築士

高橋 みちる (たかはし みちる)

WEBサイト


アールイーデザイン一級建築士事務所代表。

住宅業界で新築・リフォームの営業・設計・現場監理などを経験。
これまで3000件以上の現場を見ながら、「永く、快適に住み続けるためにはどうしたらいいのか?」を常に探求し続け、リフォーム提案を行っている。
また、現在は執筆活動や企業向けの社員研修、一般向けの講演会なども全国各地にて実施。

著書「やらなければいけない一戸建てリフォーム」(自由国民社、2020年7月発売)

【保有資格】

【所属】

noteにてリフォームに関するお役立ち情報を発信中!
高橋みちる|リフォームコンサルタント|note

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家仲間コム編集部

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利用会員数260,000人、登録リフォーム会社数1,400社を超える日本最大級のリフォームマッチングサイト「家仲間コム」を運営するリフォーム専門家集団の編集部が、一般的なリフォームの情報を纏めた簡易的な記事ではなく、実際の見積情報や価格相場に基づいた読者に役立つ、価値ある情報をお届けしています。

執筆者プロフィール
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大永 和弘 (おおなが かずひろ)


大学卒業後、カーテンレールシェアNo1の内装材メーカートーソー株式会社にて、7年間勤務。
入社後は、大手ハウスメーカーやリフォーム会社、工務店、内装工事業者など約200社を担当。その際に新築住宅やリフォーム住宅など数多くの現場を経験。

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