築40年の物件リフォームにかかる費用とは?事例と合わせて紹介

築40年の物件リフォームにかかる費用とは?事例と合わせて紹介

築40年の物件リフォームにかかる費用の相場は、3万円〜2,700万円とかなり幅が広いリフォームです。なぜなら、バリアフリーの簡易工事から減築リフォームまで幅が広く、工事の場所や目的も異なるためです。この記事では、築40年の物件リフォームの費用相場や、リフォームするときの失敗しないポイント・施工事例について解説していきます。

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POINT この記事のポイント

・築40年の物件には耐震や断熱リフォームなどがおすすめ
・築40年の物件のリフォーム費用相場は内容によりかなり幅がある
・リフォームすることで得られる補助金や助成金がある

築40年の物件におすすめのリフォーム

築40年の物件におすすめのリフォーム

ここでは、築40年の物件におすすめしたいリフォームを解説していきます。日常生活では目に見えない、全く気付いていないけど実は劣化しているというケースもよくありますので、これを機に検討してみてください。

1. 耐震リフォーム

耐震リフォームを行うことで、住宅の揺れが軽減され、安心な我が家に住めるようになる点が最大のメリットです。築40年の物件となると、建築時に耐震補強が行われていなかった可能性が考えられます。

たとえば平成28年に発生した熊本地震では、大半の家が崩れてしまいましたが、そのなかでも耐震補強が行われていた家の被害は「瓦が数カ所ズレていた」だけだったそうです。安全な住宅に住みたいのであれば、耐震リフォームはおすすめです。

関連記事:意外と知られていない耐震工事の方法|5つのパターンを徹底解析

2. 断熱リフォーム

断熱リフォームのおすすめ理由は、月々の光熱費を削減できる点にあります。断熱材を用いることで冬場は室内の暖かさを、夏場は涼しさを逃がしにくくなり、屋外からの影響も受けにくくなるのです。エアコンの設定温度も必要以上に上げずに済みます。

40年以上前に製造された断熱材と、現在製造されている断熱材では、どちらのほうが高い断熱効果を期待できるかというと、当然後者です。 観測史上を塗り替える猛暑や大寒波が続く現代で快適に生活していくためには、断熱材を一新しましょう。月々の光熱費も削減できる断熱リフォームは非常におすすめです。

関連記事:窓断熱の種類とそれぞれの効果を比較|窓断熱リフォームにかかる費用は?

3. 間取りの変更

使わなくなった部屋の壁を撤去して広い空間にしたり、部屋を分割して数を増やしたりするなど、間取りの変更にはさまざまな方法があります。使わないスペースを有効活用することが、新しい生活を始めるきっかけになるでしょう。

例えば、リビングの隣の使っていない空き部屋の壁を撤去すると、リビングがとても広くなり、快適な食事や家族団らんのひと時を作るきっかけになるでしょう。 このように間取り変更リフォームを行うことで、新しいライフスタイルを楽しめるようになります。

関連記事:狭い家の間取りの5つの問題点|改善する方法を解説

4. バリアフリー

今後来るであろう足腰などの衰えに備えたバリアフリーリフォームもおすすめです。早い段階からバリアフリーリフォームを行っておくと、後々感じるであろう不便さが解消され、安全に生活できるようになります。

現時点では健康的な生活ができていても、不慮の事故で足を骨折し、自宅療養となった場合、手すりの設置や段差解消など、バリアフリーを行っていれば安全に療養できるでしょう。 現時点では優先順位が低くても、将来のために早い段階からバリアフリーリフォームを行って備えておくことは賢い選択です。

関連記事:バリアフリー工事の費用の目安と工事事例を紹介

5. 外壁・屋根リフォーム

築40年の物件であれば、外壁と屋根のリフォームもおすすめです。40年間雨風にさらされ続けている壁や屋根は傷んでいる可能性が非常に高いものです。屋根材と屋根材の間に隙間ができ、雨漏りしている可能性があります。壁材についても同様です。

最新の屋根材・壁材の中には断熱性能の高いものも多く、リフォームをすることで断熱性を高められるかもしれません。断熱性が高まれば、光熱費の削減も期待できます。

6. 減築リフォーム

固定資産税の軽減や耐震性の向上を目指すのであれば減築リフォームがおすすめです。減築リフォームとは、使わなくなった部屋を丸ごと撤去したり、二階の床を撤去して吹き抜けにしたりする方法を言います。

減築リフォーム=家の床面積を減らすリフォームであり、固定資産税の軽減や耐震性の向上が可能です。床面積の減少で壁の面積を減らすことによって、将来的なメンテナンス費用を抑えられるかもしれません。それこそが減築リフォームのおすすめポイントです。

関連記事:減築リフォームの事例を紹介|目的に合わせた上手な減築リフォームを

築40年の物件のリフォーム費用相場

ここからは築40年以上のリフォームの費用相場を解説していきます。なお、ここで紹介する相場はあくまで目安であり、実際には状態によって金額は変わってきます。より詳細な金額を知りたい方は、業者から見積もりを取ってみてください。


内容
費用相場
耐震リフォーム 2〜200万円
断熱リフォーム 壁・床・天井:0.4〜3万円/㎡
窓:8〜30万円
間取りの変更 20〜350万円
バリアフリー 3〜60万円
外壁・屋根リフォーム 50〜350万円
減築リフォーム 500〜2,700万円

耐震リフォームの費用相場は20~200万円

耐震リフォーム相場は、20~200万円です。 耐震リフォームは基礎や柱・土台・梁など、構造体の接合部の補強、屋根の軽量化、腐食している箇所の修繕など多岐にわたるため、費用相場の幅が広い傾向にあります。

耐震リフォームの調査費用もかかってくる場合もありますので、業者への依頼時に確認してください。

断熱リフォームの費用相場は1~30万円

断熱リフォームの相場は場所ごとに異なり、壁・床・天井は1㎡あたり0.4〜3万円、窓は8〜30万円が一般的です。さらに、「内断熱(内張り断熱・充填断熱)」と「外断熱(外張り断熱)」リフォームでも費用の相場が変わってくるので、業者とよく打ち合わせすることをおすすめします。

間取りの変更の費用相場は20~350万円

間取り変更の費用相場も20〜350万円と幅が広いものです。壁の撤去や増設、また階段の移設など、工事内容が多岐に渡るためです。さらに撤去または移設後に、クロス張りや床材張りなど、細部のおさまりに多数の工種が絡んでくることも原因と言えます。

バリアフリーリフォームの費用相場は3~60万円

バリアフリーリフォームの相場は3〜60万円です。簡易的な手すり取り付けであれば安価な傾向にありますが、複雑な形状の階段手すり設置や、玄関口にスロープと手すりを取り付ける工事などは60万円程度が相場となります。

外壁・屋根リフォームの費用相場は50~350万円

外壁・屋根のリフォーム相場は50〜350万円です。外壁一面改修のみでは50万円ほどですが、屋根の葺き替え+外壁全面改修となると350万円ほどかかります。

減築リフォームの費用相場は500〜2,700万円

大規模な工事が予想される減築リフォームの相場は500~2,700万円と高額です。また工事完了後に登記申請を行わなければならず、手続き費用が発生します。

2階の床を全撤去して吹き抜けにする場合、30~60日ほどの工期が予想されます。工事中に家に住み続けることは危険であるため、仮住まいも考えなければなりません。そのため、引っ越し費用や仮住まいの家賃も発生する可能性大です。

リフォームと建て替えのいずれかを選ぶ時のポイント

リフォームと建て替えのいずれかを選ぶ時のポイント

ここからはリフォームと建て替えのいずれかを選ぶ時のポイントを解説していきます。リフォームと建て替えで迷われている方はぜひ参考にしてください。

1. スケルトンリフォームなら建て替えよりもお得

スケルトンリフォームとは、床、壁、天井をすべてを撤去して骨組みの状態にし、間取りをいちから造り直す、大掛かりなリフォームです。

骨組みをそのまま利用し、間取りだけを作り直すスケルトンリフォームは、建て替えよりも安価に済ませられる傾向にあります。 また通常のリフォームではできない、水回りの配管などを新しくできる点もおすすめ理由のひとつです。

2. 建て替えは床面積減になる可能性がある

築年数が古い戸建て住宅は、現在の建築基準法ではNGとなる建て方をしているケースがあります。建て替えを行うとなれば、現行の建築基準法に則って建築を行わなければならず、床面積が少なくなってしまう可能性があります。

3. 基礎が崩れているなら建て替えが吉

家の一番重要な基礎が崩れかけているのであれば建て替えをおすすめします。せっかくスケルトンリフォームを行って耐震性や快適性を向上させても、住宅の一番重要な基礎が崩れ、家が倒壊してしまっては元も子もありません。 長い目で見た時、建て替えたほうが長期的な安全を手に入れることができます。

4. 2×4工法の家はリフォームに制限があることも

2×4工法(ツーバイフォー工法)は床と壁が一体化した構造であり、リフォーム時に撤去できない壁や柱が出てくる可能性があります。よって、この2×4工法を使用した住宅のリフォームを検討する際には、制限の有無を確認しましょう。

5. リフォームの補助金制度を調べてみる

リフォーム着工前に申請すると、補助金や助成金制度を受けられる可能性があります。

補助金・助成金を活用できるリフォームとは
・「介護・バリアフリー」のリフォーム
・住宅の「耐震性」を確保するためのリフォーム
・「省エネやエコ」に関わるリフォーム
などです。

助成金や補助金制度には、申請期限や条件があります。自治体などの予算が上限に達することで、期限よりも早く打ち切りになってしまう場合があるので気を付けましょう。詳細は市区町村または地方自治体に問い合わせてください。

家仲間コムでの過去事例における築40年以上のリフォームの相場

耐震補強+フルリノベーション【1800万円】

【施工前】

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【施工後】

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施工業者: 株式会社根岸工務店
施工内容:築40年の住宅のフルリノベーションを行いました。
関連記事:フルリノベーション+耐震補強 高窓からの採光で明るく

築40年超の水回りリフォーム【550万円】

【施工前】

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【施工後】

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施工業者:(株)ダイケンリフォームサービス

施工内容:築年数40年超の戸建住宅の水回り全面リフォームです。

関連記事:白を基調にさわやかキッチン!

外壁の張替えと雨漏り修理【100万円】

【施工前】

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【施工後】

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施工業者: マサキホーム株式会社

施工内容:築40年の木造二階建ての外壁張り替え・雨漏り補修工事を行いました。

関連記事:外壁張替えと雨漏れ修理

屋根のメンテナンス【210万円】

【施工前】

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【施工後】

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施工業者:情熱リノベーション株式会社

施工内容:築40年の木造2階建ての屋根葺き替えを行いました。

関連記事:軽量のセメント瓦で屋根を葺き替えて雨漏りを解消

最後に

築40年の物件リフォームを検討する場合は、耐震や外壁・屋根を重点的にご検討ください。また、リフォームすることで得られる補助金や助成金もありますので、一度市区町村や地方自治体に問い合わせてみてください。

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家仲間コム編集部

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利用会員数260,000人、登録リフォーム会社数1,400社を超える日本最大級のリフォームマッチングサイト「家仲間コム」を運営するリフォーム専門家集団の編集部が、一般的なリフォームの情報を纏めた簡易的な記事ではなく、実際の見積情報や価格相場に基づいた読者に役立つ、価値ある情報をお届けしています。

執筆者プロフィール
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大永 和弘 (おおなが かずひろ)


大学卒業後、カーテンレールシェアNo1の内装材メーカートーソー株式会社にて、7年間勤務。
入社後は、大手ハウスメーカーやリフォーム会社、工務店、内装工事業者など約200社を担当。その際に新築住宅やリフォーム住宅など数多くの現場を経験。

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