【二階の増築リフォーム費用を徹底解説】補助金を使って賢くリフォームしよう
二階を増築リフォームした場合、費用はどれぐらいかかるのか気になりますよね。必要な書類をきちんと用意したり、使える補助金を調べることでよりお得に二階の増築リフォームが出来る可能性がありますよ!この記事で詳細を説明していきますが、まずはこの記事で紹介している内容の結論を簡単に記載します。
POINT この記事のポイント
・二階の増築リフォーム前には、一階の耐震診断が必要
・一般的な木造住宅の耐震補強工事の相場は全体で150万円~200万円ほど
・部屋の増築は100万円~、トイレの増設は50万円~、ユニットバスの増設は150万円〜、キッチンの増設は250万円~ほどかかる
・自治体からの補助金を活用すれば、お得に耐震補強工事ができる
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二階の増築リフォーム前に確認しておくこと
下記の耐震診断にかかる費用目安は、関東地方・関西地方で竣工時の一般図・構造図があり、検査済みの建物であることが証明可能な場合の費用になります。
一般図・構造図がない場合は図面の復元作業が必要になり、より細かく現地での調査をして図面を作成しなければならないため、下記費用より単価が上がります。
一階建て住宅の場合、二階の増築リフォームを想定していない限り増築部分の重量に耐えうる強度を持ち合わせていません。また、築年数が経過した住宅では現在の耐震基準を満たしていないため、まずは一階部分の耐震診断を行い、必要な耐震補強工事をしましょう。
二階増築前の耐震診断にかかる費用目安
下記の耐震診断にかかる費用目安は、関東地方・関西地方で竣工時の一般図・構造図があり、検査済みの建物であることが証明可能な場合の費用になります。
一般図・構造図がない場合は図面の復元作業が必要になり、より細かく現地での調査をして図面を作成しなければならないため、下記費用より単価が上がります。
住宅構造 | 延床面積120㎡程の在来軸組工法の場合 |
---|---|
木造住宅 | 20万円~50万円 |
耐震診断の方法は、床下や天井裏の目視調査を行なったのち、耐震計算を行います。
・図面を提出することが費用を抑えるポイントです!
在来軸組工法とは?
在来軸組工法は日本の木造住宅の主な工法で、約7~8割がこの工法で建てられています。基礎の上に木の土台を据えて、柱と柱を梁で水平につなぎ対角線を筋交いで補強します。筋交いの量と配置バランスにより耐震強度を高めていきます。
耐震補強工事にかかる費用目安
一階の耐震補強工事にかかる費用の目安は下記の通りです。耐震補強工事を行う範囲や工事内容にもよりますが、一般的な木造住宅の場合の耐震補強工事には下記の費用がかかります。
・全体で150万円~200万円掛かる場合が多い
・外壁補強:1ヶ所につき13万円~15万円
関連記事:耐震補強工事の詳細とかかる費用の価格相場をご紹介します
自治体からの補助金でお得に耐震補強工事!
耐震診断や耐震補強工事にも費用がかかると不安になりますが、各自治体より補助金が支給される場合もあります。補助金でお得にリフォームができることがありますので、お住まいの地域の自治体に問い合わせてみてください。
関連記事:助成制度もある耐震工事について徹底調査しました!
二階の増築リフォームにかかる費用の目安は?
二階の増築リフォームは一階の増築リフォームよりも費用が高くなる傾向があります。これは耐震補強工事が必要になるためで、さらに二階にキッチンや浴室・トイレなどの水廻りを増築する場合は、より高額になります。
二世帯住宅のように二階全体に部屋と水廻りを増築した場合は120~150万円/坪かかるといわれており、この中には耐震補強工事費・建築費・建材費が含まれますが、新築するより高くなることがあります。
日本の平均的な戸建住宅の広さ35坪で単純計算すると4,200万円~5,250万円かかる計算となりますが、実際には業者からもっとコストを抑える提案をしてもらえることが多く、複数の業者から見積もりをとることで費用も下げられます。二階全体ではなく、一部分を増築リフォームする場合の費用目安はもっと安くなります。
二階の増築リフォーム内容 | 費用目安 |
---|---|
一部屋を増築 | 100万円~(2帖あたり) |
トイレを増設 | 50万円~150万円 |
ユニットバスを増設 | 150万円~250万円 |
キッチンを増設 | 250万円~ |
二世帯住宅リフォームの場合は補助金が出る可能性も
「長期優良住宅化リフォーム推進事業」は既存住宅の長寿命化や省エネ化等に資する性能向上リフォームや子育て世帯は子育てしやすい住宅への性能向上を行うリフォームを支援する事業です。
二世帯住宅としてリフォームをする場合、「三世代同居対応改修工事費」が適用となる可能性があります。
金額としては補助対象リフォーム工事費等の合計の1/3の額、最大250万円補助されます。
また、必須工事箇所があったり、特定の性能を一定の基準までクリアしなければなかったり認定基準が細かいので、その点は注意が必要です。
以下の認定制度パンフレットをご覧ください。
長期優良住宅認定制度の概要について[増築・改築版] (hyoukakyoukai.or.jp)
二階の増築リフォームの注意点
二階に限らず住宅を増築する場合には役所に申請が必要なケースがあります。
・防火・準防火地域の増築をする場合
・10㎡を超える増築をする場合
上記に当てはまる増築リフォームをする場合は、工事着工前に役所に確認申請をして検査済証をもらわなければなりません。確認申請は施工業者に代理で行ってもらうケースがほとんどです。費用を抑えたい場合はご自身で申請することも可能ですが、決して容易ではありません。
法律で定められている決まりですし、手間と労力を考えるとプロにお任せしたほうが間違いもなく安心です。確認申請の費用目安は下記の通りです。
※東京都の場合
住宅面積 | 確認申請にかかる費用 |
---|---|
30㎡~100㎡以内 | 31,400円 |
100㎡~200㎡以内 | 44,000円 |
200㎡~500㎡以内 | 61,000円 |
「10㎡以下」の増築や「無指定地域」の増築の場合は確認申請の必要はありません。
確認申請には費用がかかるが、安心もプラス
いざ確認申請をするとなると、申請費用だけでなく図面作成の設計料や、申請の代行手数料なども発生したりします。
また、確認申請では現行の建築基準法に適合していることを確認するため、新築当時から法改正があった場合、新たな基準に適合させるために余計な工事が必要になることもあります。
このように何かと費用がかかる確認申請ですが、第三者に工事内容の適法性をチェックしてもらえるというのは、施主にとってはメリットでもありますね。
確認申請は恐れず、むしろ積極的に行う方向で考えるのもいいかもしれません。
監修者:高橋 みちる(一級建築士)
二階の増築リフォームをお得に行うには?
二階の増築リフォームは高額な費用がかかる場合が多いのですが、自治体によっては助成金が支給されるリフォームがあります。お住まいの地域の自治体に、どういう場合に補助金が支給されるのかを問い合わせてみましょう。
また、現在住宅ローンを返済中の場合は500万円までであれば無担保でリフォームローンを借りることが可能です。契約中の銀行に問い合わせてみましょう。
二階の増築リフォーム業者を一括見積り!
二階の増築リフォーム業者を探すには一括見積りが便利です。依頼内容を入力すると業者から連絡が来て、訪問見積りや電話見積もりをしてもらえます。
二階の増築リフォームは高額ですので、複数の業者に見積もり依頼をして、適正価格で安心できる業者に依頼することが成功のポイントです。家仲間コムの見積もりサイトには約1000社の登録業者さんがいて、いろんな依頼に対応できるのが魅力です。また、匿名・無料で見積もり依頼ができるのでしつこい勧誘などもありません。完全無料で利用できるので、お気軽にご利用ください。
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アールイーデザイン一級建築士事務所代表。
住宅業界で新築・リフォームの営業・設計・現場監理などを経験。
これまで3000件以上の現場を見ながら、「永く、快適に住み続けるためにはどうしたらいいのか?」を常に探求し続け、リフォーム提案を行っている。
また、現在は執筆活動や企業向けの社員研修、一般向けの講演会なども全国各地にて実施。
著書「やらなければいけない一戸建てリフォーム」(自由国民社、2020年7月発売)
【保有資格】
- 一級建築士(登録番号:第331817号)
- 既存住宅状況調査技術者(証明書番号:第02201400260号)
- 住宅性能評価員(終了証番号:第02170424号)
- インテリアコーディネーター(登録番号:011961A)
- 福祉住環境コーディネーター2級(証書番号:05201851)
- 震災建築物応急危険度判定士(認定番号:730220552)
【所属】
- アールイーデザイン一級建築士事務所:代表
- JIO|株式会社日本住宅保証検査機構:検査員 及び 評価員
- 三井ホーム株式会社:リフォームプランナー
noteにてリフォームに関するお役立ち情報を発信中!
高橋みちる|リフォームコンサルタント|note
利用会員数260,000人、登録リフォーム会社数1,400社を超える日本最大級のリフォームマッチングサイト「家仲間コム」を運営するリフォーム専門家集団の編集部が、一般的なリフォームの情報を纏めた簡易的な記事ではなく、実際の見積情報や価格相場に基づいた読者に役立つ、価値ある情報をお届けしています。
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予算の上限額を設定しておこう
二階の増築というのは、思ったよりも費用がかかるものです。増築の時には、二階だけでなく一階も工事範囲になることが多いですが、そうなれば家全体のフルリフォームとなり、建て替え並みの金額となってしまう場合もあります。
リフォームでは正確な工事代金が出るまでに、多くの作業と手間を必要とします。金額が出てからやっぱりやめようと思っても、それまでに実施した耐震診断や設計・調査などの費用は発生してしまいます。
先に建て替えの予算を把握しておくと、予算の絶対上限を設定しやすくなります。リフォームの依頼をする際には、「〇〇万円を超える場合は建て替えを検討します」などと伝えると、予算オーバーのリスクを回避しやすくなります。
監修者:高橋 みちる(一級建築士)