2階の間取りアイデアで先に決めておきたい5つのポイントとは?
編集者:大永 和弘
最終更新日:2022年5月4日
2階建ての住宅を建てた時に悩むのが間取りではないでしょうか。検索するといろんなアイデアが出てきますが、2階をどんな用途で使うのか、家族構成・ライフスタイル・日当たりなどによっても間取りのアイデアは変わってきます。この記事で詳細を説明していきますが、まずはこの記事で紹介している内容の結論を簡単に記載します。
POINT この記事のポイント
・2階の間取りを決める際には、「リビングを1階または2階に配置するのか」「水回りは2階にも造るのか」「吹き抜けを造るのか」「洗濯物は2階で干すのかどうか」「階段の位置」などを予め決めておくことが重要
・2階の間取りはさまざまなアイデアがあるが、居室を造るという固定概念を取り払ってみると、開放感のある明るい間取りを作り出せる
・なかなか間取りを決められない場合には、プロに相談してみるのもひとつの手!
目次 [ 非表示 ]
2階の間取りを考える時に先に決めておきたい5つのポイント
2階の間取りアイデアを考える時に、まず決めておきたいポイントがいくつかあります。最初に居室の位置を決めてしまいやすいのですが、重要な設備や家事動線をイメージしておきましょう。
1. リビングを1階または2階に配置するのか
リビングは家族が一番長く滞在する場所で、居心地の良い空間であることが大切です。住宅密集地では1階リビングにすると日当たりが悪いことも多く、2階リビングにすることで採光性が上がり、明るいリビングにすることができます。また、2階リビングすると外部からの視線を気にせずくつろぐことができる点もメリットです。2階リビングのデメリットについては下記記事をご参照ください。
関連記事:2階リビングのデメリット改善対策とその費用目安を調べました!
2. 水回りは2階にも造るのか
2階リビングを造った場合は水回りも2階にあるほうが家事動線がよくなります。また、1階リビングであっても2階に居室がある場合は2階にトイレを作ったほうが夜間のトイレ利用の際に安全性が高いでしょう。配管工事のことを考えると、1階と2階の水回りは垂直に同じ位置に設置しておくほうが工事費が安く抑えられますので、間取りはよく考える必要があります。浴室や洗面所はなくてもトイレは2階にも設置しておくほうが良いでしょう。
関連記事:【人気メーカーの新素材トイレを紹介】陶器のトイレはもう古い?
3. 吹き抜けを造るのか
2階建て住宅を造る時に人気があるのが吹き抜けのある間取りです。吹き抜けを造ると2階部分の床面積が減りますので、2階の部屋を広く取りたい場合は要注意です。
関連記事:【価格例あり】吹き抜けを作って後悔、吹き抜けをなくすには?
4. 洗濯物は2階で干すのかどうか
住宅密集地では洗濯物を外に干す時に、日当たりの悪さから洗濯物が乾きにくいことがあります。乾きやすさから見ても防犯面からも、2階のベランダやバルコニーなどに干すほうが安心ですが、その場合洗濯機を置く場所を1階にするか2階にするかを考えておく必要があります。もし2階に洗濯物を干すのであれば、1階の玄関ポーチやアプローチから見上げても見えない場所にベランダ・バルコニーを配置すると良いでしょう。
5. 階段の位置
2階建てでは階段の位置も間取りを決める上で重要になってきます。2階を広い間取りにしたい場合には、階段は端に配置すると広い一続きのリビングなどを造ることができます。2階に寝室や子供部屋などの居室を造る場合は、階段は中央部分に配置することで居室を区切ってプライベートを確保することができます。
2階の間取りアイデア!固定概念をぶっ壊そう!
2階の間取りはいろんなアイデアがありますが、「居室を造る」という固定概念を取り払ってみると、開放感のある明るい間取りができます。例えば下記のようなアイデアがあります。
・間仕切りパネルで仕切る
・廊下に勉強&ワークスペースを設ける
・アスレチックで大いに遊べるスペースを
上記のアイデアを実現させるためには、モノを減らしたミニマムな暮らしにすることも大切です。2階の隅に大きめのウォークインクローゼットやウォークスルークローゼットを造って、そこにすべてのモノを収納することで整理と管理がしやすくなり、スッキリさせることができます。
関連記事:衣替えしない収納アイデア3選|手間を減らして衣類の管理も簡単に!
1. 間仕切りパネルで仕切る
耐震性アップに関わる構造壁だけしっかり造っておき、それ以外はすべて間仕切りパネルなどで使う時だけ空間を仕切るというアイデアです。
関連記事:間仕切りパネルドアにおすすめの4商品をご紹介
家具や物が多いとなかなかこういう間取りにはしにくいのですが、ミニマリストさんにおすすめの間取りアイデアです。また、子供部屋を作るとしても、壁を造るよりも間仕切りパネルにしておいたほうが将来的に子供が巣立った時にも部屋の使い勝手が広がります。
2. 廊下に勉強&ワークスペースを設ける
昨今の働き方改革でテレワークやリモートワークをされる方も増えてきました。あえて居室は造らずフリースペースを造っておき、広めにとった廊下で勉強やワークスペースを設けてみてはいかがでしょうか?壁付けデスクにしておけば使わない時には折りたたんで収納することもでき、狭小住宅でも空間を広く使うことが可能になります。
関連記事:壁付けデスクの種類・設置費用・おすすめ設置場所
3. アスレチックで大いに遊べるスペースを
小さなお子様がいらっしゃるご家庭では、2階の間取りを思い切ってアスレチックスペースにするアイデアはいかがでしょうか?
関連記事:自宅アスレチックで子供達が思いっきり遊べる空間を作ってみよう!
アスレチックを使わない時には、最初にお伝えした間仕切りパネルで部屋を仕切り部屋にすることもできます。
2階の間取りアイデアまとめ
2階の間取りアイデアをいくつかご紹介しましたが、家族構成やライフスタイルによっても様々なバリエーションがあります。ご家庭にあった間取りアイデアを取り入れて素敵なおうちを完成させてくださいね!

天井裏と窓の断熱工事も忘れずに
子どもも独立したし、空き部屋だらけの2階を活用したいな。でも2階は夏の暑さがキツイしなぁ…。そんなお悩みの方もいらっしゃるのではないでしょうか。2階が暑い主な原因は、天井(または屋根)と窓の断熱性能が低いことと、窓から侵入する日射による温度上昇などが挙げられます。2階を活用する際は天井裏と窓の断熱や、窓に日よけを設けるなどの工事も併せて検討し、より快適な居住環境を整えてみてくださいね。
監修者:高橋 みちる(一級建築士)
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アールイーデザイン一級建築士事務所代表。
住宅業界で新築・リフォームの営業・設計・現場監理などを経験。
これまで3000件以上の現場を見ながら、「永く、快適に住み続けるためにはどうしたらいいのか?」を常に探求し続け、リフォーム提案を行っている。
また、現在は執筆活動や企業向けの社員研修、一般向けの講演会なども全国各地にて実施。
著書「やらなければいけない一戸建てリフォーム」(自由国民社、2020年7月発売)
【保有資格】
- 一級建築士(登録番号:第331817号)
- 既存住宅状況調査技術者(証明書番号:第02201400260号)
- 住宅性能評価員(終了証番号:第02170424号)
- インテリアコーディネーター(登録番号:011961A)
- 福祉住環境コーディネーター2級(証書番号:05201851)
- 震災建築物応急危険度判定士(認定番号:730220552)
【所属】
- アールイーデザイン一級建築士事務所:代表
- JIO|株式会社日本住宅保証検査機構:検査員 及び 評価員
- 三井ホーム株式会社:リフォームプランナー
noteにてリフォームに関するお役立ち情報を発信中!
高橋みちる|リフォームコンサルタント|note

大永 和弘 (おおなが かずひろ)
大学卒業後、カーテンレールシェアNo1の内装材メーカートーソー株式会社にて、7年間勤務。
入社後は、大手ハウスメーカーやリフォーム会社、工務店、内装工事業者など約200社を担当。その際に新築住宅やリフォーム住宅など数多くの現場を経験。
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2階は大空間をつくりやすい
2階は1階にくらべ、1部屋を大きくとれるという特徴があります。地震時に家を支える「耐力壁」が1階の方が多く必要なため、1階はどうしても部屋を分割しなければ壁量が確保できない場合があるからです。それに対して2階は必要な壁量が少ないので大空間をつくりやすく、また日当りや通風などの居住環境も2階の方が良くなります。ぜひ2階を有効活用し、快適に過ごせる空間ができるといいですね。
監修者:高橋 みちる(一級建築士)