自宅に子供達のアスレチックを作りたい|造るポイントと費用相場
感染症などが気になって、なかなか外で思いっきり遊ぶことも難しくなってきた昨今ですが、子供達には大いに体を動かして楽しく過ごしてもらいたいものですよね。実は、耐荷重量に注意して壁や天井などの補強をすれば、ご自宅にアスレチックを設置することが可能なのです。この記事で詳細を説明していきますが、まずはこの記事で紹介している内容の結論を簡単に記載します。
POINT この記事のポイント
・自宅に設置できるアスレチックの種類は、ボルダリング壁・雲梯(うんてい)・のぼり棒・懸垂など
・自宅にアスレチックを設置するために大切なことは、「耐荷重量を確認」「下地を補強しておく」の2点
・自宅にアスレチックを設置する場合の費用目安は、約3万円~約30万円
目次 [ 非表示 ]
子供達の遊び場が減っている?
子供達の遊び場といえば昔から公園がメインですが、近年では下記の理由から公園で遊ぶ子供達が減少傾向にあります。
・子供達の声が騒音になる
・遊具が老朽化していて危ない
・衛生面に不安があるので遊ばせない
・公園の取り壊しで遊び場がない
・中高生や大人も使うので小さい子が安心して遊べない
高齢化社会になるにつれて子供の数が減っているので、大人の声が優先されてしまう場合もあり、子供達にとってはかわいそうな時代になりつつあります。ですが、子供のころに公園を駆け回ったり遊具に上って滑り降りて、時には怪我をして・・・足腰を丈夫にしたり、怪我をすることで危険なことなどを学んでいくので、子供達にとっては遊びは大変重要なのです。
自宅に設置できるアスレチックってどんなものがある?
公共の遊び場が減っているのであれば、他に遊び場を造ってあげるという方向に発想転換をしてみましょう。最近の戸建て住宅では、室内や庭に子供達が遊べるようなアスレチックを取り入れるご家庭も増えています。
関連記事:庭に大型遊具を設置したい|メリット・デメリットと種類を紹介
自宅にアスレチックと聞くとトランポリンのようなものしか思いつきませんが、実はいろいろなアスレチック遊具を造ることができるんですよ!
・ボルダリング壁
・雲梯(うんてい)
・のぼり棒
・懸垂
・ハンギングネット
・滑り台
・縄ばしご
・ブランコ
いかがですか?思っていたより多くのアスレチック遊具があると思われたのではないでしょうか。
自宅にアスレチックを設置するために大切なこと
では、自宅にアスレチックを設置してみようかな?と思われた方に、設置するために大切なことを先にお伝えします。それは下記の2点です。
1. 耐荷重量を確認
子供達の年齢にもよりますが、全力で遊ぶ子供がアスレチック遊具にかける荷重は意外と大きいです。耐荷重には、体重そのものの重さである「静荷重」と、動きながら体重がかかった時の「動荷重」の2種類があります。
例えば、体重20kgの子供がアスレチック遊具で遊んだ場合、静かに乗ったりつかまったりしている時は荷重20kgです。ですが、飛び移ったりジャンプしたりすると、体重の約2倍~4倍もの荷重がかかってきます。※ここでは分かりやすく体重のみで表記します。
静荷重 | 約20kg |
動荷重 | 約40kg~80kg |
このように、体重の軽い子供達のアスレチック遊具とはいえ、動荷重での強度を考えておく必要があります。
関連記事:ピクチャーレールの耐荷重の考え方を図でわかりやすく解説します
2. 下地を補強しておく
体重20kgの子供の動荷重は最大で約80kgにもなることがわかりました。一般的な室内壁や天井は80kgもの荷重に耐えうる強度がありませんので、自宅にアスレチックを設置する際は必ずすべての下地補強を行わなければいけません。
意外と大丈夫だと補強をしない人も稀にいらっしゃるのですが、壁そのものがはがれ落ちるなど大惨事になりますので、下地補強は必ず必要です。
関連記事:【天井補強が必要なタイミングとは】理想的な補強方法と費用目安を紹介
自宅にアスレチックを設置する場合の費用目安
自宅にアスレチックを設置する場合の費用目安は下記一覧をご参照ください。おもちゃとして購入できるものは省略しています。
アスレチックの種類 | 費用目安 |
---|---|
ボルダリング | 約30万円~ |
雲梯(うんてい) | 約20万円~ |
のぼり棒 | 約9万円~ |
懸垂 | 約3万円~ |
では、全身運動として人気の高いボルダリングを設置する場合の施工方法などについて見てみましょう。
ボルダリングを設置する場合
ボルダリングとは、壁面に手でつかんだり足を引っかけることができる程度の小岩のような突起物(ホールド)があり、これを上手に効率よく使いながら頂上までたどり着くというスポーツですが、頭も使いますし手指の筋肉や体幹など、全身運動になるため大人から子供まで人気があります。
自宅にボルダリングを設置する場合は、基本的には合板の壁を設置してホールドをボルトで固定していきます。強度を保つために合板の厚みは約15mm以上のものを使用します。ボルダリング用の合板を設置する壁には、間柱や梁といった下地を安全のために補強しておきましょう。
ボルダリングの安全な高さは身長の2倍まで、それ以上の高さで設置したい場合には落下防止のために「トップロープ」という上から垂らすロープが必要です。
自宅アスレチックまとめ
自宅アスレチックは、耐荷重量の確認と下地補強さえしっかり丁寧に行っていれば、意外と簡単に設置することができます。DIYでアスレチックを設置される方もいらっしゃいますが、やはり下地補強に関しては子供達の安全にもかかわることですので、できるだけ専門業者さんに依頼したほうが安心です。安全なアスレチックを設置して、ご自宅内でも子供達に思いっきり遊べる空間を作ってあげてみてくださいね!
アスレチックが得意な業者を探そう
室内にアスレチックを設置する際には、落下事故などが起こらないよう、下地をしっかりと補強する必要があります。しかし下地を補強するといっても、家全体の構造も把握できなければ、適切な補強計画を立てることはできません。業者を探す際には、アスレチックの施工実績だけでなく、ご自宅の構造(木造・鉄骨造・マンションなど)にも詳しいかどうかを確認し、安心・安全な計画を立ててもらえるといいですね。
監修者:高橋 みちる(一級建築士)
自宅アスレチックを安全に設置するには?
自宅アスレチックを安全に設置するには、専門業者さんに一括見積りをしてみましょう。自宅訪問をして現状を確認してもらうと、より具体的に見積もり費用を出してもらいやすくなります。
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アールイーデザイン一級建築士事務所代表。
住宅業界で新築・リフォームの営業・設計・現場監理などを経験。
これまで3000件以上の現場を見ながら、「永く、快適に住み続けるためにはどうしたらいいのか?」を常に探求し続け、リフォーム提案を行っている。
また、現在は執筆活動や企業向けの社員研修、一般向けの講演会なども全国各地にて実施。
著書「やらなければいけない一戸建てリフォーム」(自由国民社、2020年7月発売)
【保有資格】
- 一級建築士(登録番号:第331817号)
- 既存住宅状況調査技術者(証明書番号:第02201400260号)
- 住宅性能評価員(終了証番号:第02170424号)
- インテリアコーディネーター(登録番号:011961A)
- 福祉住環境コーディネーター2級(証書番号:05201851)
- 震災建築物応急危険度判定士(認定番号:730220552)
【所属】
- アールイーデザイン一級建築士事務所:代表
- JIO|株式会社日本住宅保証検査機構:検査員 及び 評価員
- 三井ホーム株式会社:リフォームプランナー
noteにてリフォームに関するお役立ち情報を発信中!
高橋みちる|リフォームコンサルタント|note
利用会員数260,000人、登録リフォーム会社数1,400社を超える日本最大級のリフォームマッチングサイト「家仲間コム」を運営するリフォーム専門家集団の編集部が、一般的なリフォームの情報を纏めた簡易的な記事ではなく、実際の見積情報や価格相場に基づいた読者に役立つ、価値ある情報をお届けしています。
大永 和弘 (おおなが かずひろ)
大学卒業後、カーテンレールシェアNo1の内装材メーカートーソー株式会社にて、7年間勤務。
入社後は、大手ハウスメーカーやリフォーム会社、工務店、内装工事業者など約200社を担当。その際に新築住宅やリフォーム住宅など数多くの現場を経験。
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おうち時間を楽しもう
昨今は外出を控える機会も多くなり、テレワークの導入で在宅での仕事も可能になったりと、自宅で過ごす時間が増えてきました。せっかくのおうち時間を楽しめるように、リフォームするのもいいですね。子どものためのアスレチックだけでなく、在宅ワークのために防音や通信などの環境を整えたり、料理を楽しむためにキッチンを使いやすくしたり。ぜひこの機会に、家族みんなが楽しめるようなリフォームを考えてみてくださいね。
監修者:高橋 みちる(一級建築士)