DIYによる壁紙張り替えの基本知識|壁紙の種類と手順を解説
身近なものをDIYする人が増えてきました。その中のひとつに「壁紙張り替え」があります。ホームセンターやネット販売で壁紙の柄も種類も豊富にあります。お部屋の汚れた壁紙が気になってきた時やお部屋の印象を変えたい時など、壁紙張り替えのDIYで解決することができます。この記事で詳細を説明していきますが、まずはこの記事で紹介している内容の結論を簡単に記載します。
POINT この記事のポイント
・壁紙張り替えにかかる作業時間は、5〜8時間ほどで、費用は12,650円〜18,150円程度
・壁紙の張り替えの手順は、「既存の壁紙を剥がす」「壁紙を張る」「境目をヘラで押さえ、カッターで切り取る」「完成」の4ステップ
・DIYで壁紙を交換する自信がない人は、業者に張り替え依頼をするのもおすすめ
作業時間と費用の目安
広さ | 必要壁紙長さ | 費用 | 作業時間 |
---|---|---|---|
4帖半 | 22.8m | 12,650円 | 5~6時間 |
6帖 | 27.8m | 15,400円 | 6~7時間 |
8帖 | 32.8m | 18,150円 | 7~8時間 |
※壁紙の巾は90cm
※費用は楽天で1番人気(SSP-2136 /¥550/1m 壁紙屋本舗)の価格を参考に算出しています。
※作業時間は下地処理の補修等によっても大きく変わります。
※費用と作業時間はのりつきの場合の目安です。
必要な壁紙の長さ
標準的な6帖部屋の場合
天井までの高さ240cm+切りしろ10cm=250cm
(A面+B面)×2面分の巾が必要・・・壁紙の巾90cm
(4巾+3巾)×2=14巾
250cm×14巾=3,500cm
【貼らない部分】
ドア1枚:-180cm
ふすま:-180cm×2
窓:-180cm
合計2,780cm(27.8m)
※壁紙は1m単位の場合が多く28mでの購入となります。
壁紙張り替えをDIYする前に
下地処理
よりきれいに仕上げるためには、既存の壁紙を剥がす下地処理が必要です。既存の壁紙を剥がし、剥がした壁の状態によっては穴を埋める処理も行います。
下地処理に必要な道具
1、カッターナイフ・・・(既存の壁紙を剥がす)
2、パテ・・・(下地補修のため)
3、ヘラ・・・(パテを扱う)
4、パテ板・・・(パテの種類に応じた大きさ)
5、サンドペーパー・・・(パテを削る)
下地処理の方法
1、カッターナイフで切り込みを入れながら、既存の壁紙を剥がす。
2、パテで凹凸や段差がなくなるように埋めていく。
3、ヘラで余分なパテを取り除く。
4、パテが乾いたらサンドペーパーで壁面を平らにする。
壁紙張り替えに必要な道具
1、カッター・・・(壁紙をカットする)
2、カッターの替刃・・・(予備)
3、ハケ・・・(空気を抜いて壁紙を貼り付ける)
4、竹ヘラ・・・(カットする壁紙の済みに折り目を付ける)
5、地ベラ・・・(壁紙をカットするときのガイド)
6、ローラー・・・(貼った壁紙の上からしっかりこすりつける)
7、スポンジ・・・(周囲についたのりをふき取る)
壁紙の裏に糊を塗るならさらに必要になる道具
・のり
・ローラーバケット(のり塗布用)
・ローラー
・ハケ(のり用)
・養生シート
・養生テープ
壁紙の種類
ホームセンターやネット販売で注文する前に知っておきたい壁紙の種類について解説します。壁紙張り替えの目的(原状回復or現状よりもグレードアップなど)と予算に合わせてお選びください。
デザイン性から見た種類
スタンダードとハイグレード
スタンダード | シンプルな見た目と基本的な機能を持つ壁紙 シンプルで使いやすく、価格もリーズナブル |
---|---|
ハイグレード | よりデザイン性が高く、より多くの機能を持つ 高いデザイン性と豊富な機能が揃っている |
生産地から見た種類
<国産壁紙と輸入壁紙>
国産壁紙 | 壁紙の巾約90cmの広巾。のりつきとのりなしがある 材質はビニールクロスで、裏地が紙で濡れると伸びる 賃貸住宅のDIYにはのりなしで両面テープやホチキスで貼れる 不燃、防カビ、防臭などの機能性が高い |
---|---|
輸入壁紙 | 壁紙の巾が50cmなので女性でも貼りやすい 「ミミ」がないので柄合わせは突き付けで貼る リアルでアンティーク度が高い 壁紙の裏の材質が「紙」と「不織布」があり、使うのりが違う 賃貸住宅のDIYには「不織布」素材と貼って剥がせるのりの組み合わせができる |
利便性から見た種類
<のりつきとのりなし>
のりつき | 注文して届いたらすぐにDIYに取り掛かれる のりを塗る手間が省けるので作業時間が短縮できる |
---|---|
のりなし | 賃貸住宅のDIYにおすすめの貼って剥がせるのりを自分で選べる 輸入壁紙の国内にはない派手な色のものや本格派のデザインも選べる |
壁紙の張り替えの手順
1、既存の壁紙を剥がす
持ち家など壁紙を剥がすことが可能であれば、既存の壁紙を剥がします。壁紙を剥がしてから新たな壁紙を張ったほうが新しい壁紙が剥がれにくく、壁紙の持ちがよくなるからです。壁紙全面に糊がついているわけではないため、カッターで切り込みを入れると簡単に剥がすことができます。
2、壁紙を張る
1枚壁紙を張り、空気が入らないように圧着させます。糊が乾くまでなら何度でも張り替えることができるため初心者の方も安心です。1枚目を張り終えたら、2枚、3枚……とどんどん張っていきます。壁紙のつなぎ目はローラーできれいにならしてあげましょう。
3、境目をヘラで押さえ、カッターで切りとる
天井や床、窓や扉との境目はヘラでしっかりと押さえてカッターで切り取ります。この時力が入りすぎてカッターで指を切らないように注意しましょう。
4、はみ出したのりをふき取る
天井などの境目や壁紙のつなぎ目からはみ出したのりを、布やスポンジなどでふき取ります。
5、完成
自分では無理だと感じたら
自分で壁紙張り替えのDIYするメリットは、費用を抑えることですが、どうしても時間と手間がかかります。そして時間をかけたからと言って必ず満足のいく仕上がりになるとも限りません。きれいに仕上げたい、時間と手間をかけたくない、自分では無理という人は、プロに頼るのが一番です。費用を抑えたいなら、複数の業者で見積もりを取ることをおすすめします。
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大永 和弘 (おおなが かずひろ)
大学卒業後、カーテンレールシェアNo1の内装材メーカートーソー株式会社にて、7年間勤務。
入社後は、大手ハウスメーカーやリフォーム会社、工務店、内装工事業者など約200社を担当。その際に新築住宅やリフォーム住宅など数多くの現場を経験。
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