【内壁素材の種類・特徴とは】選び方のポイントも解説

【内壁素材の種類・特徴とは】選び方のポイントも解説

匿名・無料の一括見積もり

内壁素材にはさまざまな素材があり、それによって印象もメリット・デメリットも異なります。この記事で詳細を説明していきますが、まずはこの記事で紹介している内容の結論を簡単に記載します。

POINT この記事のポイント

・内壁素材の代表的な内装素材はビニールクロス、塗壁、タイル、木材、パネルの5つ
・なかでも、特におすすめなのは「ビニールクロス」
内壁素材の1㎡あたりの価格は1,000~8,000円程度

・ビニールクロス
・塗壁
・タイル
・木材
・パネル

1. ビニールクロス

ビニールクロスは、現在最も一般的に採用されている内壁の素材です。

メリット ・色やデザインのバリエーションが豊富
・施工がしやすい
・DIYも可能
・安価なものから高級なものまで選べる
・機能性をもたせた商品も多い
デメリット ・安価なものは見た目に高級感が出にくい
・経年劣化によりはがれやすい


・ビニールクロスの施工費用目安:約1,000円~/㎡あたり

関連記事:壁紙クロス張替えリフォーム/ビニールクロスの特徴や、張替えリフォームを安く行うコツは?

2. 塗壁

塗壁は、自然由来の素材で下地材の上に左官屋さんが手作業で施工していきます。仕上げパターンによって、お部屋の印象を変えられる点も魅力です。

自然素材ならではの効果が多くありますが、コーヒーやワインなどをこぼしてしまうと染みになってしまったり、よく触る部分は手垢で黒ずんでしまうこともあります。塗壁と違う素材を、使う場所を分けて取り入れるのも良いでしょう。

塗壁は、混ぜるものによってさらに漆喰(しっくい)、珪藻土(けいそうど)、土壁(つちかべ)の3種類に分かれます。

メリット ・自然素材で人体にも環境にも優しい
・アレルギーの人でも安心
・高級感がある
・調湿効果がある
・防火性が高い
・断熱性が高い
・おしゃれで味がある
デメリット ・水分を吸収しやすいので、飲み物をこぼすとシミになる
・凹凸部分にホコリが溜まりやすい
・本来の塗り目は左官屋さんの高い技術が必要


関連記事:珪藻土リフォーム/仕上げパターンも魅力のひとつ!珪藻土リフォームの施工手順や費用相場

2-1. 漆喰

「漆喰」は、消石灰を原料にして作られた素材で、真っ白な色が印象的です。粒子が細かいため、仕上がりはツルッとしています。「白鷺城(しらさぎじょう)」と呼ばれるほど真っ白な、世界遺産「姫路城」も漆喰壁です。

真っ白なイメージが強い漆喰ですが、最近では顔料を混ぜたカラー漆喰などもあり、内装インテリアのバリエーションが増えています。

・漆喰の施工費用目安:約4,000円~/㎡あたり

参照:姫路城
漆喰美人|アトピッコハウス

2-2. 珪藻土

「珪藻土」は、植物性プランクトン(珪藻類)が石化した天然素材です。色はやや黄みを帯びたベージュに近い色合いで、粒子が粗いため表面はザラザラとしています。珪藻土はそのままでは固まる性質がないため、接着剤の役割をするものを混ぜないといけないのですが、ここで化学的な接着剤を使用してしまうと、せっかくの自然素材のメリットを生かすことができません。

「火山灰」「石灰」「植物繊維」など自然由来の固化材を使用したものは価格も高くなってしまいますが、アレルギー対策として珪藻土を採用される場合にはこういった商品を選ぶほうが安全です。

土壁の種類は「京壁」「聚楽壁」「大津壁」の3つです。土壁は、日本らしい朱色や抹茶色・黄土色などの繊細な色合いなども表現できるので、和風住宅の方には特におすすめです。土壁の良さを引き出して美しく施工してもらうには、高い技術を持つ左官屋さんへ依頼することが重要です。
 

土壁の種類 特徴
京壁
(きょうかべ)
京都で造られた土壁
聚楽壁
(じゅらくへき)
砂や鉄を混ぜて風合いを表現した土壁
大津壁
(おおつかべ)
土にスサと石灰を混ぜた材料をコテで押さえてきめ細やかにした土壁
錆壁
(さびかべ)
鉄粉または古釘の煮出し汁をまぜた土壁


珪藻土の施工費用目安:約5,000円~/㎡あたり

関連記事:珪藻土リフォーム/環境にも健康にも優しい珪藻土の基礎知識
関連記事:和室をモダンインテリアにおしゃれにコーディネートする4つのポイント

3. タイル

タイル内壁材画像出典:タイル内壁材|LIXIL


出典:タイル内壁材|LIXIL

タイルは、外壁にも使用されるほどの耐久性の高さがメリットで、陶器ならではの艶が魅力です。耐水性が高いのでキッチンなどの水廻りによく採用されていますが、リビングや寝室などにも合うおしゃれなデザインのタイルが販売されています。お部屋のアクセントとして部分使いをするとおしゃれで素敵です。

・タイルの施工費用目安:約10,000円/㎡あたり

4. 木材

木材腰壁画像出典:木材腰壁|ウッドワン


出典:木材腰壁|ウッドワン

木材には、無垢材や天然木化粧合板があります。内壁全体に施工するよりは腰壁や部分的に使用して、お部屋のアクセントにすることが多いです。ぬくもりのあるおしゃれな内装をコーディネートしたい方に人気があります。

・木材の施工費用目安:約8,500円~/㎡あたり

関連記事:木の壁で「ぬくもり」と「おしゃれ」を兼ね備える上質インテリア

監修者コメント
監修者画像

木材を増やし、癒し空間をつくろう

木材を多く使ったお部屋って、インテリアとしても素敵ですが、快適と感じることはありませんか?実はインテリアとしての木材は、見える面積のうち木材の割合が30%を超えるとリラックス感を感じ、45%を超えるとさらに快適さが増す言われています。
フローリングの床と建具というのは取り入れやすい木材ですが、他にも壁や天井にも木材を張ることができます。
ぜひ、インテリアに木材を増やし、癒しの空間をつくってみませんか?

監修者:高橋 みちる(一級建築士)

5. パネル

汚れたパネルの上を掃除画像出典:パネル内壁材「グラビオ」|ダイケン


出典:パネル内壁材「グラビオ」|ダイケン

・パネルの施工費用目安:約10,000円~/㎡あたり

最後に、内装壁に使われる素材として「パネル」があります。板状に成型した素材で、分かりやすいものでいうと浴室のユニットバスの壁はパネルが採用されています。ウッドパネルやパネルシートがあり、デザイン性を高めた商品が増えてきて注目されています。

内壁素材の選び方

実は、すべての部屋に求める条件を兼ね備えているのは「ビニールクロス」です。価格帯も安価なものから高級なものまで幅広く、デザインやカラーも豊富。さらに、求める機能も兼ね備えているため、要望通りのものが見つかります。

ただ、すべての部屋がビニールクロス素材だと、面白みに欠けた単調な家になってしまうというデメリットもあります。よりインテリア性を高めて個性を出したい場合には、ビニールクロス以外の内壁素材と組み合わせるのがおすすめです。

 

1. 部屋に求める特徴から選ぶ

タイル壁のキッチン

内壁素材を選ぶ際は、部屋に求める特徴から選ぶと選びやすいです。主な部屋と、内壁素材に求める特徴を一覧にしました。

部屋内壁に求める特徴
キッチン・耐水性が高い
・汚れにくい
・お手入れがしやすい
・防火性が高い
トイレ・耐水性が高い
・汚れにくい
・抗菌性がある
・消臭効果が高い
浴室・耐水性が高い
・汚れにくい
・カビにくい
リビング・お手入れがしやすい
・消臭効果がある
・デザイン性が高い
寝室・自然素材
・デザイン性が高い

2. 機能性で選ぶ

画像提供:調湿建材「エコカラットプラス」|LIXIL画像提供:調湿建材「エコカラットプラス」|LIXIL

出典:調湿建材「エコカラットプラス」|LIXIL
商品価格:5,800円~/㎡あたり

機能性を重視して選ぶ時には、耐水性・防火・消臭性・抗菌性・調湿性の6つを比較して検討しましょう。部屋に求める特徴から選ぶと、水廻りには、「ビニールクロス」「タイル」「パネル」がおすすめです。リビングや寝室には、同様の特徴も求められますが、さらにデザイン性の高い素材であるとより上質な内装を造ることができます。

内壁素材の機能の中でも、「調湿性」を持った商品は人気があります。珪藻土や漆喰などの自然素材にはもともと調湿効果があるのですが、「調湿建材」という内装壁タイルもおすすめです。

関連記事:調湿建材の特徴|結露対策やカビやダニの抑制に効果的!

監修者コメント
監修者画像

調湿タイルで手軽にリフレッシュ

内装用の調湿タイルは、見た目も素敵なものが多くありますが、一番の魅力はその優れた機能性です。
調湿性では湿気を吸ったり吐いたりして湿度を調節するのですが、吸うのは湿気だけでなく、有害物質などは吸ったまま吸着してくれたりします。
また、珪藻土などの塗り壁では汚れが落としにくいというデメリットがありますが、調湿タイルはさっと水拭きで汚れを落とせるという商品もあります。
DIYで壁紙の上から手軽に貼れる商品もありますので、DIYリフォームにチャレンジするのもいいですね。

監修者:高橋 みちる(一級建築士)

3. デザイン性で選ぶ

おしゃれな内壁の寝室

リビングや寝室には、デザイン性の高い内壁素材を選ぶのもおすすめです。人を招いたり長く時間を過ごすリビングや、間接照明でくつろぎの時間を過ごす寝室には、お気に入りデザインの家具や照明を置くこともあるでしょう。

海外旅行で買ってきた雑貨なども、おしゃれでデザイン性の高い内壁素材の前に飾るとさらにインテリア性がアップします。このような場所には、「塗壁」「タイル」「調湿建材」などを部分的に取り入れてみましょう。

内壁素材の特徴や選び方のポイントまとめ

内壁素材の特徴や選び方のポイントまとめ

内壁の5つの素材の特徴と、各部屋に合わせた選び方のポイントをお伝えしました。内壁は素材だけでなく色やデザインのバリエーションも豊富にありますので、なかなかご自身では決められないことも多いです。

そんな時は、内壁の素材を知り尽くした内装工事の専門家にアドバイスをもらうのも、内壁素材選びを成功させるコツですよ!

内壁の素材選びに迷ったら?専門業者に相談してみよう!

内壁の素材選びに迷ったら、ぜひ内装のプロに相談してみましょう。欲しい機能やお好きなデザインなどのイメージを伝えて、最適な内壁素材を提案してもらうのもおすすめです。

家仲間コムの見積もりサイトには
約1000社の登録業者さんがいて、内壁素材の種類によっては値引きをしてもらえることも多いです。また、匿名・無料で見積もり依頼ができるのでしつこい勧誘などもありません。完全無料で利用できるので、お気軽にご利用ください。

内装壁リフォームの費用見積もりを無料でしてみる

家仲間コムなら
業者の手数料が無料だから安くなるかも!/

一般的に業者さんがサイトに支払う成約手数料
(売上の約10〜20%)が家仲間コムではかかりません。

内壁素材の
業者さんを匿名で探してみる
監修者プロフィール
監修者画像

一級建築士

高橋 みちる (たかはし みちる)

WEBサイト


アールイーデザイン一級建築士事務所代表。

住宅業界で新築・リフォームの営業・設計・現場監理などを経験。
これまで3000件以上の現場を見ながら、「永く、快適に住み続けるためにはどうしたらいいのか?」を常に探求し続け、リフォーム提案を行っている。
また、現在は執筆活動や企業向けの社員研修、一般向けの講演会なども全国各地にて実施。

著書「やらなければいけない一戸建てリフォーム」(自由国民社、2020年7月発売)

【保有資格】

【所属】

noteにてリフォームに関するお役立ち情報を発信中!
高橋みちる|リフォームコンサルタント|note

編集責任者プロフィール
編集者画像

編集責任者

家仲間コム編集部

プロフィール


利用会員数260,000人、登録リフォーム会社数1,400社を超える日本最大級のリフォームマッチングサイト「家仲間コム」を運営するリフォーム専門家集団の編集部が、一般的なリフォームの情報を纏めた簡易的な記事ではなく、実際の見積情報や価格相場に基づいた読者に役立つ、価値ある情報をお届けしています。

執筆者プロフィール
編集者画像

大永 和弘 (おおなが かずひろ)


大学卒業後、カーテンレールシェアNo1の内装材メーカートーソー株式会社にて、7年間勤務。
入社後は、大手ハウスメーカーやリフォーム会社、工務店、内装工事業者など約200社を担当。その際に新築住宅やリフォーム住宅など数多くの現場を経験。

関連するテーマの見積もり依頼

※価格はこの依頼での一般的な価格相場です。