【人気メーカーの新素材トイレを紹介】陶器のトイレはもう古い?
トイレ(便器)の素材は陶器が主流ですが、ここ数年で素材の進化は目覚ましく陶器よりもはるかに汚れにくくお手入れのしやすい素材が発売されています。今回はトイレの3大メーカーである「TOTO」「Panasonic」「LIXIL」の新しいトイレ素材を紹介しますが、重要なポイントは以下にまとめました。
POINT この記事のポイント
・陶器のトイレのメリットは耐久性・加工性の高さと薬品への耐性
・TOTOの「セフィオンテクト」、LIXILの「アクアセラミック」、Panasonicの「スゴピカ素材」が人気
・トイレの新素材には使えないアイテムが存在する
目次 [ 非表示 ]
トイレ素材といえば「陶器」
長い間トイレ便器の素材といえば「陶器」であり、トイレや洗面所などに使われる陶器は「衛生陶器」と呼ばれています。そもそもなぜトイレには陶器が使われているのでしょうか?それには上記のような陶器のメリットがあるからです。これらの3つのメリットを全て兼ね備えているのが陶器なのです。
1. 耐久性の高さ
トイレは人が座って使う場所ですので、高い耐久性が求められます。体重の重い人が乗っても陶器なら重みで割れることがありません。一日に何度も使用する環境であっても壊れることなく、排泄物などに汚染されることもない素材は、陶器以外にはなかなか見つからないでしょう。
2. 加工性が良い
トイレの便器は実は複雑な形をしていますので、製造過程では加工性の良さも重要になります。陶器は型に流し込むだけで便器の形を形成でき、さらに加工費用が安価な点も長く採用されているポイントです。
3. 薬品への耐性が高い
トイレの便器は、排泄物に含まれる油や雑菌だけでなく水垢などいろんな汚れが付着する場所です。そのため定期的に洗剤を使用してお手入れをする必要があるのですが、トイレに使われる洗剤には強力な酸性洗剤があります。金属やプラスチックには酸性洗剤は使用できませんが、陶器であれば酸性洗剤で溶けたり錆びることもないので、気にすることなくお手入れができます。
陶器に変わるトイレの新素材!
トイレの進化はめざましく、世界の中でも日本製のトイレはトップレベルに君臨しますが、長年の陶器トイレの歴史が変わるような新素材が開発されています。
メーカー | トイレの新素材 |
---|---|
TOTO | セフィオンテクト |
LIXIL | アクアセラミック |
Panasonic | 有機ガラス系スゴピカ素材 |
では、日本のトイレ3大メーカーが誇る、トイレ新素材を詳しく見ていきましょう!トイレリフォームをご検討中の方は必見です!
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1. TOTO|セフィオンテクト
出典:ネオレスト|TOTO
商品価格:316,000円~
TOTOは、「ウォシュレット」という名前が日本中で知られており、日本のトイレといえばTOTOといっても過言ではありません。
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TOTOのトイレ素材は「セフィオンテクト」といい、従来の釉薬の上に特殊なガラス層を焼き付けることで、「菌すら入り込めない」便器を作りました。便器内部表面はなんと100万分の1mmというナノレベルのなめらかさ。汚れが入り込まず、落としやすいので便器内をいつも清潔に使うことができます。
トイレ内はトイレブラシと洗剤でこすり洗いをしますが、TOTOの「セフィオンテクト」は、40万回の耐久性テストでこすり続けても傷がつかないというデータが出ています。また、「セフィオンテクト」は親水性が高く表面の水が広がりやすいのも特徴。水が馴染みやすいので汚れを浮かせて落としやすくしています。
1-1. セフィオンテクトの使用上の注意点
セフィオンテクトの使用上の注意点はこちら。下記のような商品を使用すると、セフィオンテクトの効果が十分に発揮できないことがあります。
・撥水性や防汚性のある洗剤
・表面コート剤
・芳香洗浄剤
2. LIXIL|アクアセラミック
出典:タンクレストイレ「サティス」|LIXIL
商品価格:254,000円~
LIXILのタンクレストイレは”100年クリーン”と謳った「アクアセラミック」という素材が特徴です。「アクアセラミック」は、高硬度のジルコンを釉薬の表面にまで含んでいるため、傷がつきにくく高い耐久性を誇ります。ジルコンは鉱物のひとつで天然石として宝飾品にも使われています。頑固な水垢の固着を化学的に防ぐので、普段のお手入れだけで汚れがツルンと取れます。
出典:アクアセラミック|LIXIL
アクアセラミックは、トイレ汚れの主な原因である下記の4種類すべてに対応する世界初の技術です。
・表面の傷
・最近の繁殖
・汚物の付着
・水垢の固着
LIXIL「アクアセラミック」は、お掃除ブラシで約7万回(100年相当)の往復掃除をしても傷がつかないというデータが出ています。(※同一部位の摩擦回数2往復で年間365日お掃除した場合。)「アクアセラミック」もまた親水性が高く表面の水が広がりやすいので、汚れを浮かせて落としやすくなっています。
2-1. アクアセラミックの使用上の注意点
アクアセラミックの使用上の注意点はこちらです。
・撥水作用や表面コート作用のある洗剤
・上記作用のある掃除道具
・研磨剤
・強いアルカリ洗剤
上記のような商品を使用すると、アクアセラミックの効果が十分に発揮できないことがありますのでご注意ください。
3. Panasonic|有機ガラス系スゴピカ素材
出典:タンクレストイレ「アラウーノ」|Panasonic
商品価格:32万円~
Panasonicのトイレは、有機ガラス系素材を使用した「スゴピカ素材」で人気です。水族館の水槽や航空機の窓にも使われている素材は、非常に耐久性が高く、ぬめりや黒ずみの原因となる水垢が付きにくいのが特徴です。
有機ガラス素材を使うことで従来の陶器では実現しなかったミリレベルの精密な生産が可能になり、汚れが入り込む隙間や段差をなくした形状を作ることができました。隙間や段差がなく表面の傷がつきにくいということは、汚れにくくお手入れがしやすいトイレということです。
3-1. スゴピカ素材の使用上の注意点
スゴピカ素材の使用上の注意点は下記です。
・研磨剤入りのブラシや洗剤は使用不可
トイレの新素材を使う際には共通の注意点がある!
トイレ掃除には各ご家庭によって使う洗剤やブラシが様々ですが、新素材の性能を発揮させるためにはどのメーカーの商品にも共通する注意点があります。上記はほぼどのメーカーでも共通してNGとしており、メーカーによっては芳香洗浄剤の使用や強いアルカリ洗剤などの使用も控えるよう注意事項として記載があります。
多くの方はあまり洗剤や掃除道具を気にせず、なんでも気になるものや評判の良いものを使ってしまうのですが、新素材の効果が感じられないという方は多くが注意点を守れていないのが現状です。せっかくの新素材の性能を発揮するためにも、取扱説明書はよく読んでおきましょう。
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トイレ3大メーカーの新素材まとめ
従来の陶器から新素材を使ったトイレが続々と開発されており、今までよりも汚れがつきにくく落としやすいトイレに生まれ変わっています。一日に何度も使用するトイレはできるだけ掃除に手間はかけたくないもの。
新しいトイレに交換するだけで毎日の手間を省くことができれば家事の時短につながり、できた時間を家族団らんや趣味の時間に費やすこともできて、生活にゆとりが生まれますよ!
進化したトイレでキレイ&エコを叶えよう
トイレを交換すれば、さぞかしお掃除もラクになろうかと思いますが、素晴らしいのはそのお掃除性だけではありません。節水や節電など光熱費を下げる性能も、大きく向上しているのです。
毎回流す水の量、便座や温水を温める電気。これらの毎月発生する経費が下がれば、トイレのリフォーム代も捻出できてしまうかもしれません。
キレイ&エコが叶うトイレリフォーム、ぜひご検討されてみてはいかがでしょうか。
監修者:高橋 みちる(一級建築士)
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アールイーデザイン一級建築士事務所代表。
住宅業界で新築・リフォームの営業・設計・現場監理などを経験。
これまで3000件以上の現場を見ながら、「永く、快適に住み続けるためにはどうしたらいいのか?」を常に探求し続け、リフォーム提案を行っている。
また、現在は執筆活動や企業向けの社員研修、一般向けの講演会なども全国各地にて実施。
著書「やらなければいけない一戸建てリフォーム」(自由国民社、2020年7月発売)
【保有資格】
- 一級建築士(登録番号:第331817号)
- 既存住宅状況調査技術者(証明書番号:第02201400260号)
- 住宅性能評価員(終了証番号:第02170424号)
- インテリアコーディネーター(登録番号:011961A)
- 福祉住環境コーディネーター2級(証書番号:05201851)
- 震災建築物応急危険度判定士(認定番号:730220552)
【所属】
- アールイーデザイン一級建築士事務所:代表
- JIO|株式会社日本住宅保証検査機構:検査員 及び 評価員
- 三井ホーム株式会社:リフォームプランナー
noteにてリフォームに関するお役立ち情報を発信中!
高橋みちる|リフォームコンサルタント|note
利用会員数260,000人、登録リフォーム会社数1,400社を超える日本最大級のリフォームマッチングサイト「家仲間コム」を運営するリフォーム専門家集団の編集部が、一般的なリフォームの情報を纏めた簡易的な記事ではなく、実際の見積情報や価格相場に基づいた読者に役立つ、価値ある情報をお届けしています。
大永 和弘 (おおなが かずひろ)
大学卒業後、カーテンレールシェアNo1の内装材メーカートーソー株式会社にて、7年間勤務。
入社後は、大手ハウスメーカーやリフォーム会社、工務店、内装工事業者など約200社を担当。その際に新築住宅やリフォーム住宅など数多くの現場を経験。
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水洗トイレの交換と、洗面台の取り外し | ¥35,000 ~ ¥60,000 |
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※価格はこの依頼での一般的な価格相場です。
トイレメーカーは3強
トイレといえば、老舗はTOTOです。これは知名度からも周知のところかもしれませんね。LIXILとは旧INAXで、こちらも昔から、陶器の2大メーカーとして確かな実力を誇っています。
パナソニックはそんな陶器界に樹脂という素材で新風を巻き起こし、近年着実に人気を獲得しています。
トイレ界の3強ともいえる3社ですが、大手企業ということもあり、アフターサービスの体制もしっかりしています。
品質も良く、アフターも安心の3大メーカー。頼もしいですね。
監修者:高橋 みちる(一級建築士)