エネファームってなに|仕組みや費用目安を分かりやすく解説

エネファームってなに|仕組みや費用目安を分かりやすく解説

エネファームは、都市ガスとLPガスを燃料にして自宅で発電できるシステムのことを言います。これからのエネルギーは自家発電の時代!環境にも優しく災害時にも利用できる自家発電について考えていきましょう。この記事で詳細を説明していきますが、まずはこの記事で紹介している内容の結論を簡単に記載します。

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POINT この記事のポイント

・エネファームの導入費用は、およそ150万円~200万円が相場
・エネファームのメリットは、「電気使用量に合わせて24時間連続で発電」「発電時の熱はお湯に変えてタンクに貯めて利用できる」「従来システムと比較して約50%の二酸化炭素(CO2)を削減」「停電時でも最大700wの電力を同時使用できる」など
・エネファームをお得に導入するポイントは、「導入費用が低下するタイミングを狙う」「4人家族以上で床暖房・ミストサウナも併用する」「太陽光発電システムとのダブル発電を計画する」の3つ

【電気とお湯を同時に作り出す】エネファームの仕組み

エコジョーズやエコキュートのような今までのエネルギー設備は、ガスや電気を無駄なく使って省エネ効率を上げる仕組みでした。

関連記事:エコジョーズとエコキュートどちらを選ぶ|6項目で簡単比較

これだけでも十分ムダを減らした環境に優しい省エネ設備なのですが、エネファームは元のエネルギーから作り出す点がさらに進化しています。「エネファーム」は、ガスから取り出した水素と空気中の酵素を化学反応させることによって電気を作り出します。

電気を作り出す時に発生する熱でお湯も沸かし、お風呂などの給湯に使う仕組みです。エネファームの仕組み|大阪ガス

出典:エネファームの仕組み|大阪ガス

非常に効率的に電気とお湯を同時に作り出す、次世代のエネルギーシステムです。

1. エネファームの導入費用目安

エネファームの導入費用は、割引後の本体費用と施工費用を合わせて約150万円~200万円程度を見ておく必要があります。エコジョーズやエコキュートと比べるとかなり高額になります。

導入設備 費用目安(割引適用後)
エコジョーズ(ガス) 約18万円~40万円
エコキュート(電気) 約30万円~80万円
エネファーム(ガス) 約150万円~200万円

1-1. エネファームに活用できる補助金

エネファームの導入にあたって、国や自治体からの補助金があります。

・国からの補助金目安:4万円~7万円
・自治体からの補助金目安:約5万円

補助金の支給要件の一部は次の通りです。

・指定されたエネファーム機器を導入すること
・未使用品であること
・6年間以上継続して利用できること
・国からの他の補助金を受けていないこと
・2021年(令和3年)5月5日までに使用開始できること

2. エネファームのランニングコスト目安

エネファームの耐用年数は約10年~20年で、他のエネルギーシステムより少し長めの耐久性があります。

2-1. 年間の光熱費

給湯や暖房設備には電気代とガス代がかかりますが、大阪ガスのデータを元に従来システムとエネファームを比較した光熱費は下記です。

システム 年間光熱費目安
従来システム(ファンヒーター使用) 約273,000円
従来システム(床暖房設置) 257,000円
エネファーム+余剰電力を売電 152,000円

最大で年間約121,000円の節約につながると試算しています。エネファームで作られて余った余剰電力は電力会社に売電することはできませんが、大阪ガスでは売電が可能です。

参照:エネファームの経済性|大阪ガス

※光熱費は家族構成や使用頻度・環境などによって左右されますので、誤差が生じます。

2-2. 定期点検費用

大阪ガスでは、定期点検費用および故障時の修理費用を10年間無償で行う「フルメンテナンスサポート」があります。リモコンに「点検」サインが表示されたら、点検依頼をすればサポートスタッフが対応してくれます。

監修者コメント
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エネルギー効率を高めて、快適なエコライフを

エネファームはガスで電気をつくり、その際に発生する熱を給湯として無駄なく利用することで、エネルギー効率を最大限に高めた発電兼給湯設備です。 日本は資源の少ない国ですから、限りある燃料を余すところなく使い切るという技術は、とても頼もしいですね。 コストパフォーマンスの面ではまだ改善の余地はありますが、使うことで「地球環境に貢献している」という満足感は得られるでしょう。 省エネ設備などと併せて、快適なエコライフを送りたいですね。

監修者:高橋 みちる(一級建築士)

3. エネファームの設置スペース

エネファームは貯湯タンク内蔵でコンパクト設計になっており、設置スペースは約1.1㎡程度あれば十分です。約0.3坪、半畳ちょっとのスペースに設置できます。新築時に限り、集合住宅の共用廊下やベランダにも設置可能です。

参照:エネファームの設置性|大阪ガス

4. エネファームのメリット

・電気使用量に合わせて24時間連続で発電
・発電時の熱はお湯に変えてタンクに貯めて利用できる
・従来システムと比較して約50%の二酸化炭素(CO2)を削減
・停電時でも最大700wの電力を同時使用できる
・停電時に自立発電に切り替え、電気もお湯も使える
・IoT化に対応


関連記事:「IoT住宅」の未来はすぐそこ|IoTの基礎知識と導入に向けた建築プラン

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「自宅で発電」で防災対策も

家電製品は年々増える一方で、私たちの生活はもう電気なくしては成り立たなくなっていますね。そんな状況であっても、台風や地震など災害による停電リスクは、ある日突然に襲ってきます。 そんなとき、エネファームや太陽光発電などの発電設備を備えていれば、最低限の電化製品を使い続けることができます。 防災にも役立ち、地球環境にも優しく、あると安心の頼もしい機器です。省エネ機器の導入と併せて、ぜひご検討されてみてはいかがでしょうか。

監修者:高橋 みちる(一級建築士)

エネファームをお得に導入するポイント

エネファームをお得に導入するポイント

エネファームには下記のようなデメリットもあります。

・導入費用が高い
・お湯をあまり使わない少人数家庭には不向き


エネファームはまだまだ導入されているご家庭が少ないため、主なデメリット2点だけを挙げましたが、お得に導入するポイントをご紹介します。

1. 導入費用は今後さらに安くなる

エネファームは発売当初はもっと高額でしたが、年々費用が下がってきています。よりコンパクト設計になり導入費用も安くなってくると導入家庭が増えるので、大阪ガス以外の他のガス会社でもガス料金プランの割引も増えてくるのではないでしょうか。

2. 4人家族以上で床暖房・ミストサウナも併用

・毎日お湯を溜めてお風呂に入る
・誰かが入った後には新しくお湯を入れ替える
・ミストサウナも活用したい
・冬は毎日床暖房を使う


エネファームはお湯を使うほど発電する仕組みですので、上記のようなライフスタイルで、ご家族も多い場合には効率的と言えます。寒い冬には、発電時の熱で床暖房を稼働させるので、高くなりがちな床暖房代の節約にもなります。

3. 太陽光発電システムとのダブル発電

太陽光発電システムとエネファームの相性は良く、併用することによってエネルギーの消費を約70%削減できます!二酸化炭素(CO2)も約90%削減できるので、環境保護の観点から見ると非常に優れたシステムです。

また、大阪ガスと契約した場合は余剰電力の売電ができます。(電力会社への売電はできません。)エネファームで作った電気を家庭で使用し、太陽光発電システムで作った電気を売電することで経済性がアップします。

参照:ダブル発電|大阪ガス

エネファームの仕組みや費用目安まとめ

今回は、新しいエネルギーシステム「エネファーム」について、大阪ガスの情報を元に解説しました。エネファームはガスを使うシステムですので、ガス会社さんの情報が最も参考になります。エネファームの本体は下記メーカーから販売されていますので、ご興味がある方は設置業者さんに費用の見積もりを依頼して比較検討されてみてくださいね。

Panasonic
アイシン精機
京セラ

エコウィル(ガス)などから新しい燃料電池システムに交換をご検討中の方も、リフォームでの設置が可能です。

エネファームにご興味があるなら?

エネファームにご興味がある場合は、設置業者に一括で費用見積もりを依頼すると便利です。家族構成やお湯の使い方によっては他のシステムが向いている場合もありますので、専門業者さんに相談してみましょう。

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監修者プロフィール
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一級建築士

高橋 みちる (たかはし みちる)

WEBサイト


アールイーデザイン一級建築士事務所代表。

住宅業界で新築・リフォームの営業・設計・現場監理などを経験。
これまで3000件以上の現場を見ながら、「永く、快適に住み続けるためにはどうしたらいいのか?」を常に探求し続け、リフォーム提案を行っている。
また、現在は執筆活動や企業向けの社員研修、一般向けの講演会なども全国各地にて実施。

著書「やらなければいけない一戸建てリフォーム」(自由国民社、2020年7月発売)

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利用会員数260,000人、登録リフォーム会社数1,400社を超える日本最大級のリフォームマッチングサイト「家仲間コム」を運営するリフォーム専門家集団の編集部が、一般的なリフォームの情報を纏めた簡易的な記事ではなく、実際の見積情報や価格相場に基づいた読者に役立つ、価値ある情報をお届けしています。

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大永 和弘 (おおなが かずひろ)


大学卒業後、カーテンレールシェアNo1の内装材メーカートーソー株式会社にて、7年間勤務。
入社後は、大手ハウスメーカーやリフォーム会社、工務店、内装工事業者など約200社を担当。その際に新築住宅やリフォーム住宅など数多くの現場を経験。

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