屋根裏収納を造る費用目安とは|設置時に注意したいポイント5つ

屋根裏収納を造る費用目安とは|設置時に注意したいポイント5つ

家の中の収納スペースは意外と少なく、生活するうえで収納スペースはあって困るものではありません。限られた住宅内ではデッドスペースも有効活用したいですよね。そこで、屋根裏に収納スペースを造りたいとご検討される方は多いものです。後ほど詳細を説明していきますが、まずはこの記事で紹介している内容の結論を簡単に記載します。

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POINT この記事のポイント

・屋根裏収納を造る費用は、4帖~6帖程度の場合で約15万円~30万円程度が相場
・屋根裏を設置する際の注意点は、「建築基準を確認する」「何を収納するかを決める」「換気対策をしておく」「断熱対策をするかどうかを決める」「はしごの種類を決める」の5つ
・屋根裏を収納として使用するには、「天井の高さは1.4m以内」「設置する階の床面積の1/2以内」「昇降にははしごを設置すること」の3つをクリアしていなければならない

屋根裏収納を造る費用目安

屋根裏収納を設置する標準工事

屋根裏収納を造る費用目安は、4帖~6帖程度の場合で約15万円~30万円程度かかります。屋根裏はもともと収納スペースとしては想定されていないため、多くの場合屋根裏の補強工事が必要になり費用が高くなります。屋根裏収納を設置するために必要な標準工事は上記です。こちら以外に考えられるオプション工事と費用目安は下記を参考にしてください。
 

屋根裏収納のオプション工事内容 費用目安
開口部はしごの手すり設置 約3万円~
電気・コンセントの設置 約2万円~
換気扇の設置 約3万円~
窓の設置 約4万円~
断熱材の設置(4帖程度) 約30万円~


屋根裏は熱が溜まりやすい場所ですので、収納するものや使用頻度によっては断熱リフォームもしておくほうが安心ですが、費用は高くなります。断熱リフォームをしない場合は、換気扇を設置して空気の循環ができるようにしておくだけでも暑さが和らぎます。

屋根裏収納を設置する際の5つの注意点

屋根裏収納を設置する際の注意点

屋根裏収納を設置する際には、いくつか注意点があります。設置費用が安くはないので、屋根裏収納を活用するためにも設置前に十分検討しておきましょう。

1. 建築基準を確認する

屋根裏を収納として使用するためには、下記の基準をクリアしておかなければいけません。

・天井の高さは1.4m以内
・設置する階の床面積の1/2以内
・昇降にははしごを設置すること


この基準を超えてしまうと屋根裏収納ではなく「階」とみなされ、固定資産税の算出面積として加えられてしまいます。

2. 何を収納するかを決める

屋根裏収納を設置するにあたって、最も大切なポイントが「何を収納するかを決める」ことです。建築基準の範囲内であるかを確認したら、何を収納するかを先に決めておきましょう。

屋根裏収納を造るには数十万円の費用がかかることが多いです。デッドスペースだからと用途を決めずに造ってしまうと、結局何も使わないスペースになってしまいやすい場所でもあります。屋根裏収納としては一般的に下記のような用途が多いので、参考にしてください。

・季節のインテリアを収納する(クリスマス関連、お雛様、五月人形など)
・思い出の品を収納する(アルバムやおもちゃなど)
・本など

特に本は冊数が増えると重くなり、どの程度の本を収納するかが補強度合いに影響します。

3. 換気対策をしておく

屋根裏は熱気がこもりやすく、換気対策をしておくことは大切です。屋根裏の換気には下記のような方法があります。
 

屋根裏換気の方法 費用目安
換気扇の設置 約3万円~
換気排熱ファンの設置 約8万円~
窓の設置 約4万円


効率よく換気をするためには、室内の熱い空気を「吸気」して、屋外へ「排気」するため、2ヶ所の換気口を設けるのがおすすめです。屋根裏の換気をすることで夏場の暑さを和らげることができ、階下のエアコン効率が良くなります。換気対策で電気を使用する場合は、コンセントの設置も必要です。

関連記事:コンセントを増やすには?コンセント増設工事の内容と価格

4. 断熱対策をするかどうかを決める

屋根裏の断熱屋根裏の断熱(※画像はイメージです。)

換気対策と共に考えておきたいのが断熱対策です。古い住宅の屋根裏には断熱材が入っていない場合も多く、夏場の屋根裏スペースはサウナ状態になります。屋根裏にも断熱対策をしておくと階下の温度も低くなりますので、屋根裏に収納する物に関係なく屋根裏断熱はしておきたいところですが、費用が高額になります。断熱対策まで予算が回らないという場合は、換気対策は必ずしておきましょう。

監修者コメント
監修者画像

これを機会に屋根断熱はいかが?

真上からギラギラと照り付ける真夏の太陽。その日射をまともに受ける屋根は大変熱く、屋根裏の温度は60℃近くに達することもあります。いくら物置として使うとしても、こんな高温では収納した物が傷んでしまうかもしれません。屋根裏収納をつくるなら、これを機会に全体を屋根断熱(屋根面に断熱材を施工する)にすれば、収納部分だけでなく、その下のお部屋の暑さも緩和され、快適に過ごせるようになります。少しづつ、家全体の断熱性能をバージョンアップ、してみませんか?

監修者:高橋 みちる(一級建築士)

5. はしごの種類を決める

屋根裏はしご屋根裏はしご(※画像はイメージです。)

屋根裏への昇降に使用するはしごには下記の2種類があります。

・天井に収納して使う時に下ろしてくる収納式はしご
・使う時だけ設置する可動式はしご


どちらも昇降時に設置した場合に、階下にはスペースが必要になります。また、はしごの場合は重い物を持って昇降すると危険ですので、収納するものは1人で持って運べるものかどうかよく検討する必要があります。

屋根裏収納への昇降に階段を設置したい方もいらっしゃると思いますが、固定階段は自治体によって許可されていないことも多いです。お住まいの地域の自治体に事前に確認しておきましょう。

関連記事:屋根裏部屋の階段ははしご?固定?収納に合わせた最適な階段選び

5-1. 収納式はしご

「収納式はしご」は、使わない時は屋根裏に格納し、使う時だけ引き出して昇降ができるタイプのはしごです。屋根裏に収納スペースが必要ですが階下の部屋に置かなくても良いので、階下をすっきりさせることができます。

5-2. 可動式はしご

「可動式はしご」は、使わない時は階下の壁などに立てかけておき、使う時には屋根裏収納の開口部に取り付けて使います。「昇降式はしご」より手軽ですが、バランスを崩さないように注意が必要です。

屋根裏収納を上手に活用するコツは?

屋根裏収納を上手に活用するには、どんなものを収納するかを事前に決めて、それに合わせた設備を整えておくことです。守らなければいけない建築基準もありますので、屋根裏収納の施工経験が豊富な専門業者さんによく話を聞いて検討しましょう。

監修者コメント
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屋根裏収納はプロに頼もう

物は増えるばかりで、収納はいくらあってもありがたいですよね。そんなとき、天井と屋根との間にある屋根裏空間は、収納スペースとしてとても魅力的に見えます。ここを収納に変更するには、法律に違反しないことはもちろんですが、構造的にも無理がないかどうかをしっかりと調べる必要があります。もともと収納をつくることは想定されていない屋根裏に荷物が載ってしまうと、地震時の揺れが大きく作用してしまうなど、構造に影響する可能性もあるのです。ここはプロに頼んで、安全につくってもらいましょう。

監修者:高橋 みちる(一級建築士)

屋根裏収納をお得に設置するには?

屋根裏収納をお得に設置するには、施工経験豊富な専門業者さんに相談してじっくり計画をすることが大切です。せっかく屋根裏収納を設置したものの使わないスペースになってしまっては、費用ももったいないですよね。

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監修者プロフィール
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一級建築士

高橋 みちる (たかはし みちる)

WEBサイト


アールイーデザイン一級建築士事務所代表。

住宅業界で新築・リフォームの営業・設計・現場監理などを経験。
これまで3000件以上の現場を見ながら、「永く、快適に住み続けるためにはどうしたらいいのか?」を常に探求し続け、リフォーム提案を行っている。
また、現在は執筆活動や企業向けの社員研修、一般向けの講演会なども全国各地にて実施。

著書「やらなければいけない一戸建てリフォーム」(自由国民社、2020年7月発売)

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noteにてリフォームに関するお役立ち情報を発信中!
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家仲間コム編集部

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利用会員数260,000人、登録リフォーム会社数1,400社を超える日本最大級のリフォームマッチングサイト「家仲間コム」を運営するリフォーム専門家集団の編集部が、一般的なリフォームの情報を纏めた簡易的な記事ではなく、実際の見積情報や価格相場に基づいた読者に役立つ、価値ある情報をお届けしています。

執筆者プロフィール
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大永 和弘 (おおなが かずひろ)


大学卒業後、カーテンレールシェアNo1の内装材メーカートーソー株式会社にて、7年間勤務。
入社後は、大手ハウスメーカーやリフォーム会社、工務店、内装工事業者など約200社を担当。その際に新築住宅やリフォーム住宅など数多くの現場を経験。

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