【内窓は騒音対策に効果的】知っておきたい4つのステップとは

 【内窓は騒音対策に効果的】知っておきたい4つのステップとは

小さいお子様がいらっしゃるご家庭では、子供の声や足音が騒音となって近隣住宅に迷惑をかけていないか気になるものです。家の中の騒音は窓を通して外部へ伝わりるため、窓の騒音対策を行うことが大切です。今回は騒音対策として最も効果的な内窓について解説しますが、記事のポイントは以下のとおりです。

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POINT この記事のポイント

・騒音対策として効果が高いのは「内窓」の取り付け
・内窓は1枚あたり約5万円~12万円が相場
・内窓の他に防音ボードや防音シート、防音カーテンといった方法がある

騒音対策は窓に行うのが効果的

 窓際にいる子供達

住宅の中で最も音を伝えやすい場所が「窓」です。音には「建物自体が振動して伝わる音」と「空気が振動することで伝わる音」の2種類がありますが、特に人が不快に感じる音は空気の振動によって起こる音です。

壁の厚みは約150mm、窓ガラスの厚みは約3mm~5mmで、まったく厚さが違い、壁は厚みがある分空気の振動を抑えることができますが、窓にはそれができません。これだけ厚みが違うので、窓から騒音が伝わってしまうのは物理的に当然なのです。

壁より薄い窓ガラスも、窓のサッシの隙間も空気の振動を伝えやすいため、窓への騒音対策が最も重要です。

窓の騒音対策4ステップ

 窓の騒音対策4ステップ

では、最も騒音対策として効果の高い順に、窓にできる騒音対策をご紹介します。

1. 内窓を取り付ける

かんたんマドリモ内窓「プラマードU」|YKKap
出典:かんたんマドリモ内窓「プラマードU」|YKKap
商品価格:25,000円~

騒音対策として最も効果が高いのが、現状の窓に「内窓」を取り付けることです。「内窓」は、「二重サッシ」「インナーサッシ」「二重窓」とも呼ばれます。内窓は、騒音対策になるだけでなく断熱性も高めますので、冬の寒さにもお困りで持ち家の方には特におすすめです。

例えば、YKKapの内窓「かんたんマドリモ」シリーズでは、既存の窓枠に気密シートを張り付けて内窓を取り付けるだけの簡単施工です。一窓あたりわずか60分で施工完了です。

LIXILの内窓「インプラス」シリーズは、デザイン性の高さが人気の内窓で、施工はねじ止めが必要ですが、わずか60分程度で完了します。

1-1. 内窓の取り付けにかかる費用目安

内窓は1枚あたり約5万円~12万円が相場で、リビングなどの大きな掃き出し窓では単価も高くなります。取り付け費用と合わせると約10万円~30万円程度みておくと良いでしょう。

内窓の取り付け業者さんによって、大幅割引ができるメーカー商品がありますので、複数見積もりで費用を比較検討してみると、お得に内窓の取り付けを依頼できます。

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1-2. ペアガラスや複層ガラスは効果がほぼない

 窓 複層ガラス(※画像はイメージです。)

窓には、ガラスを複数枚取り付けるペアガラスや複層ガラスという商品がありますが、これらは音を抑える効果が単層ガラスと同程度で効果的ではありません。なぜなら、ペアガラスや複層ガラスはすべてのガラスの厚みが同じため、音を抑えるどころか「振動振幅」という、音が増幅してしまう現象が起こるからです。

防音対策としても断熱対策としてもまずは「内窓」の取り付けを優先し、さらに断熱性を高めたい場合には「ペアガラスや複層ガラス」に交換するのが良いでしょう。

関連記事:窓の遮音対策には内窓がおすすめ【音が伝わる仕組みから解説】

1-3. 賃貸住宅の方は事前確認を

賃貸住宅にお住まいの方は、管理会社やオーナー様に事前に相談し、許可が出れば内窓の設置は可能です。賃貸住宅では退去時に原状回復することが契約書に明記されていますので、勝手に内窓を取り付けることはやめましょう。

管理会社やオーナー様より内窓の取り付け許可が出たら、賃貸住宅でも取り付けできる内窓も販売されていますので、ぜひ取り付けてみてください。「お子様の声が騒音になっていないか気になる」「道路からの騒音がひどい」といったお悩みが解決して生活の質が格段に上がります!

関連記事:原状回復トラブルを避けるための大切な5つのポイント

監修者コメント
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内窓で防音・断熱の快適エコライフを

内窓といえば、最近は断熱効果で注目を集めていますが、もともとは線路沿いなどの防音対策用に、二重サッシとして開発されたものです。なので、内窓は断熱・防音のどちらにも高い効果を発揮します。設置方法も、今あるサッシの内側に取り付けるだけの簡単工事です。断熱性能を上げる工事は補助金の対象になることも多いため、設置の際にはぜひ最新の補助金情報も確認し、手軽におトクに、快適なエコライフを叶えてみてくださいね。

監修者:高橋 みちる(一級建築士)

2. 防音ボードを取り入れる

窓用ワンタッチ防音ボード|ピアリビング
出典:窓用ワンタッチ防音ボード|ピアリビング
商品価格:20,000円~(1枚あたり)

「防音ボード」は既存の窓に内側からはめ込むボードのことで、工事不要で簡単に取り入れられて騒音も抑えられます。デメリットは日中に使用すると採光ができなくなる点ですが、夜であれば日当たりを気にせず使えます。

夜もお子様が騒いで困っているご家庭や、夜にトラックなどが通ることの多い幹線道路沿いの住宅では効果的です。

3. 防音シートを貼る

トラスコ中山「窓用防音透明シート」|アクセル
出典:トラスコ中山「窓用防音透明シート」|アクセル
商品価格:32,014円~

「防音シート」は持ち家の方でも賃貸の方でも簡単にできる窓の騒音対策です。大きな効果は期待できませんが、何もしないよりは少しは騒音対策になります。「防音シート」は一般的には窓に貼りますが、窓の騒音対策をより高めたい場合はサッシにも貼ることをおすすめします。

特に、日本で多く採用されているアルミサッシは音を透過してしまいますので、窓ガラスに防音シートを貼ってもアルミサッシから音が漏れます。サッシに防音シートを貼るのは少し手間がかかりますが、騒音対策として効果があるだけでなく、冷気も遮断できるので断熱対策としてもおすすめです。

関連記事:アルミサッシメーカー比較/ガラスとの組み合わせで断熱性能を高めるのがポイントです

4. 防音(遮音)カーテンを取り付ける

遮熱・防音・1級遮光カーテン&レースセット|ニッセン
出典:遮熱・防音・1級遮光カーテン&レースセット|ニッセン
商品価格:5,810円~

「防音(遮音)カーテン」も持ち家の方でも賃貸の方でも簡単にできる窓の騒音対策です。こちらも大きな効果は期待できませんが、室内から外への音漏れ対策にはなります。音には音域によって伝わり方や、ある音域のみ防音できる商品などがあります。

「防音(遮音)カーテン」の場合は中高音域の防音効果が高く、一例として下記のような音に対して有効です。

・女性の声
・子犬の鳴き声
・ピアノの音
・映画の音
・電車や車の通行音

このような中高音域に対して防音(遮音)カーテンは効果を発揮します。

 カーテンレール|TOSO 画像提供:カーテンレール|TOSO


出典:画像提供:カーテンレール|TOSO
商品価格:7,630円~(リターン仕様やトップカバーはオプション)

窓がアルミサッシの場合はサッシ部分からの音漏れが起こりますので、防音(遮音)カーテンを取り付ける際には、窓サッシ全体を覆うサイズを購入しておきましょう。

また、窓の横までカーテンを閉めることができる「リターン仕様のカーテンレール」を使うと窓の横部分からの音漏れも軽減できまし、カーテンレールの上にもトップカバーをつけることで全体的に隙間を減らすことができます。

関連記事:窓枠の断熱性を高めるウィンドウトリートメントの選び方

監修者コメント
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カーテンでもできる対策いろいろ

窓があれば、何かしらカーテンなどを考えますよね。ブラインドやシェードなど、今は選択肢もいろいろありますが、やはりカーテンは手軽でデザインも豊富ということで、根強い人気があります。どうせカーテンを掛けるなら、そこに機能性も加えてみませんか?得意なのは遮光ですが、上記のような防音性能や、断熱性能を持たせることもできます。効果は大きくはありませんが、プラスアルファと思えば、ちょっと嬉しい機能ですね。

監修者:高橋 みちる(一級建築士)

効果的な窓の騒音対策まとめ

窓の騒音対策として、最も効果が高いのが「内窓」の取り付けです。次に「防音ボード」→「防音シート」「防音(遮音)カーテン」という順です。徐々に効果が低くなってきますが、最初はあまり費用をかけたくないので防音(遮音)カーテンや防音シートという方法をとる方が多いのですが、効果が見られず、結果的に内窓を取り付けたいというご要望は多いです。

内窓の取り付けは大がかりな工事が不要で施工時間も短くて済みますので、本気で騒音対策をお考えの方は、まずは見積もりだけでも依頼してみてはいかがでしょうか?

騒音対策として内窓をお得に取り付けるには?

騒音対策として内窓をお得に取り付けるには一括見積りをしてみましょう。簡単に取り付けができるのに騒音を抑える効果が高く、窓からの冷気をシャットアウトできるので断熱対策として二重にお得です。

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監修者プロフィール
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一級建築士

高橋 みちる (たかはし みちる)

WEBサイト


アールイーデザイン一級建築士事務所代表。

住宅業界で新築・リフォームの営業・設計・現場監理などを経験。
これまで3000件以上の現場を見ながら、「永く、快適に住み続けるためにはどうしたらいいのか?」を常に探求し続け、リフォーム提案を行っている。
また、現在は執筆活動や企業向けの社員研修、一般向けの講演会なども全国各地にて実施。

著書「やらなければいけない一戸建てリフォーム」(自由国民社、2020年7月発売)

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noteにてリフォームに関するお役立ち情報を発信中!
高橋みちる|リフォームコンサルタント|note

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家仲間コム編集部

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利用会員数260,000人、登録リフォーム会社数1,400社を超える日本最大級のリフォームマッチングサイト「家仲間コム」を運営するリフォーム専門家集団の編集部が、一般的なリフォームの情報を纏めた簡易的な記事ではなく、実際の見積情報や価格相場に基づいた読者に役立つ、価値ある情報をお届けしています。

執筆者プロフィール
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大永 和弘 (おおなが かずひろ)


大学卒業後、カーテンレールシェアNo1の内装材メーカートーソー株式会社にて、7年間勤務。
入社後は、大手ハウスメーカーやリフォーム会社、工務店、内装工事業者など約200社を担当。その際に新築住宅やリフォーム住宅など数多くの現場を経験。

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