窓の遮音対策には内窓がおすすめ|有効な遮音方法を考えてみよう

窓の遮音対策には内窓がおすすめ|有効な遮音方法を考えてみよう

騒音は気になりだすと生活の質が落ちてストレスになりますので遮音対策するのがおすすめです。今回は、窓から音が伝わる仕組みと、窓にできる遮音対策として最も効果的な二重窓(内窓)についてご紹介します。まずはこの記事のポイントを以下にまとめました。

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POINT この記事のポイント

・音には「建物の振動で伝わる音」と「空気の振動で伝わる音」の2種類がある
・騒音は窓から伝わりやすい
・窓の遮音性を高めるには、防音カーテンや防音シートの取付けが効果的
・窓の遮音対策は「サッシの隙間からの音」「ガラスを通して伝わる音」を遮断する

騒音の多くは窓から入ってくる

住宅に響いてくる騒音のほとんどは窓から入ってきます。稀に薄い壁から音が伝わってくることもありますが、多くの場合、壁よりも窓のほうが薄いので、窓から音を伝えてしまう構造になっています。

窓から音が伝わる仕組み

道路沿いの住宅道路沿いの住宅(※画像はイメージです)

音には下記の2種類の伝わり方があります。

・建物の振動で伝わる音
・空気の振動で伝わる音

大型トラックが通過した時に建物が振動して、その結果室内に音が伝わっているような場合は、地面から建物に伝わる振動による騒音なので防ぎようがありません。

サイレンの音・電車が通る音・大きなボリュームの音楽など、人が騒音として不快に感じる多くの音は空気の振動で伝わる音です。空気の振動で伝わる音は建物の隙間から伝わってくるので、厚みのある壁よりも薄い窓からの騒音が大きくなるという仕組みです。

窓の厚みは一般的に約5mm程度なので壁よりも薄く、空気の振動が伝わりやすいのです。窓とひとくちにいっても、窓は窓ガラスとサッシで構成されています。「騒音は窓から」というと「窓ガラスの薄さが騒音の原因なんだ!」と思われますが、実はサッシの隙間の方が騒音の大きな原因となります。

1. サッシ

窓窓(※画像はイメージです)

サッシは窓ガラスが開け閉めしやすいようにレールと戸車(ガラスを動かすためのコマのような部品)があり、構造上わずかですが隙間が開いています。この隙間からは空気が侵入しますので、空気を伝わる音も一緒に室内を出入りして騒音を伝えやすくなってしまいます。

また、日本の住宅で多く採用されているアルミサッシは音を透過する性質があるので、さらに騒音を室内外に伝えやすくなっているのです。

関連記事:アルミサッシメーカー比較/ガラスとの組み合わせで断熱性能を高めるのがポイントです

2. 窓ガラス

窓窓(※画像はイメージです)

一方、窓ガラスは、アルミサッシよりは騒音を伝えにくいのですが厚みが約3~5mm程度のため、壁と比べると騒音が伝わりやすくなります。では、窓ガラスを厚くしたり複層にすればよいのかというと、それでは遮音効果が高まるとは言えず、理由としては音の伝わり方のメカニズムが関係しています。

窓の断熱効果を高める窓ガラスとして「ペアガラス」や「複層ガラス」と呼ばれる窓ガラスが人気ですが、結論から言うと遮音効果はあまり期待できないのです。

関連記事:窓断熱リフォームで省エネ!冬もあったか室内に。

2-1. 振動振幅&コインシデンス効果

ペアガラスや複層ガラスは、2枚(または3枚)のガラスの間に空気やガスを充填して空気の層を作り断熱効果を高める仕組みです。ガラスの厚みは約16~24mmと単板ガラスよりは厚くなるので遮音効果も高くなると思われますが、実はそれほどの効果はありません。

なぜなら音には「振動振幅」といって、同じ厚さのガラスを音が通過する際に音が増幅してしまう作用があるためです。「共鳴」や「共振」などとも言われます。さらに音には周波数という音域があり、ガラスには特定の周波数の音域が通り抜けてしまう「コインシデンス効果」という効果があります。

ペアガラスや複層ガラスの場合は、2枚のガラスが共鳴することにより低音域の音が通りやすく、騒音として室内外に伝わるというメカニズムです。

参照:『遮音と窓ガラス』|AGC株式会社

騒音対策は窓の遮音性を高めるのが効果的

騒音と対策のポイント

少し難しくなってきましたね。今までの解説を簡単にまとめてみましょう。

窓の遮音性を高める方法

では、窓の遮音性を高めるためにはどのような方法があるのでしょうか?主に下記の3つの方法が簡単なのでおすすめです。

・防音(遮音)カーテンを取り付ける
・防音(遮音)シートを貼る
・二重窓(内窓)を取り付ける

1. 防音(遮音)カーテンを取り付ける

遮光1級・遮熱・遮音カーテン|ニトリ
出典:遮光1級・遮熱・遮音カーテン|ニトリ
商品価格:4,573円~(100cm×110cmサイズ2枚)

ご自身で簡単にできる窓の遮音対策として「防音(遮音)カーテンを取り付ける」方法があります。防音(遮音)カーテンは、裏地に樹脂コーティングを施すことによって遮音性を高めたカーテンで、大きな遮音効果は期待できませんが安くて簡単にできる遮音対策なので、費用を抑えたい方や賃貸住宅にお住まいの方におすすめです。

防音(遮音)カーテンを取り付ける際は、できればオーダーメイドでサッシ部分まで覆ってしまうサイズのものを取り付けると、より遮音効果を高めることができます。

関連記事:窓枠の断熱性を高めるウィンドウトリートメントの選び方

2. 防音(遮音)シートを貼る

トラスコ中山「窓用防音透明シート」|アクセル
出典:トラスコ中山「窓用防音透明シート」|アクセル
商品価格:32,014円~

防音(遮音)シートを貼るのもご自身で遮音対策ができる簡単な方法です。塩ビフィルムで作られた厚さ約2mmのシートで、カッターで切って窓の大きさに合わせて貼っていきます。こちらも大きな遮音効果は期待できませんが簡単にできる遮音対策で、防音(遮音)カーテンと併用するとより効果的です。

3. 二重窓(内窓)を取り付ける

インプラスウッド|LIXIL画像提供:インプラスウッド|LIXIL


出典:インプラスウッド|LIXIL

窓の遮音対策として最も効果が高いのが二重窓(内窓)を取り付ける方法です。二重窓(内窓)の取り付けが効果的な理由は、窓から音が伝わる仕組みを考えると簡単で、下記の2点です。

・外窓のサッシの隙間からの騒音をブロックできる
・外窓のガラスと厚みの違う内窓ガラスで、多くの音域を遮音できる

二重窓(内窓)は、現状の窓の内側にもう一つ窓を作るようなイメージで、サッシごと覆ってしまうため高い遮音効果が期待できます。内窓は必ずしもペアガラスや複層ガラスにする必要はなく、単板ガラスでも外窓ガラスとの厚みを変えることで遮音効果が得られます。

断熱効果も高めたい場合はペアガラスや複層ガラスのほうがおすすめです。二重窓(内窓)の取り付けにかかる費用目安は下記にて詳しく解説しています。

関連記事:
内窓の価格は?各メーカーの内窓価格比較と取り付け価格
内窓は補助金を活用してお得に設置!冬を暖かく過ごせるおすすめの内窓

窓の遮音対策まとめ

音が伝わる仕組みを考えると、窓の遮音対策には「サッシの隙間からの音」と「ガラスを通して伝わる音」の2つを遮断する方法が最も効果的であることがわかりました。

二重窓(内窓)は窓の遮音対策として有効なだけでなく、断熱効果も高めることができるので、快適な住まいづくりにおすすめの住宅設備です。設置工事も簡単にできるので、まずは見積もりだけでももらってみてはいかがでしょうか?

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執筆者プロフィール
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大永 和弘 (おおなが かずひろ)


大学卒業後、カーテンレールシェアNo1の内装材メーカートーソー株式会社にて、7年間勤務。
入社後は、大手ハウスメーカーやリフォーム会社、工務店、内装工事業者など約200社を担当。その際に新築住宅やリフォーム住宅など数多くの現場を経験。

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