障子の断熱性をアップする方法は3つ|最も効果的な障子風の内窓とは?

 障子の断熱性をアップする方法は3つ|最も効果的な障子風の内窓とは?

昔ながらの住宅は和室が多く、部屋や廊下の間仕切りには障子が使われていることがあります。障子は断熱性が低く、隙間風が入ってきたり、冬には室温が上がらない原因になることも。障子紙を交換するお手軽な方法もありますが、障子風の内窓を設置するのが最も断熱性が高くなり暖かく過ごせます。この記事で詳細を説明していきますが、まずはこの記事で紹介している内容の結論を簡単に記載します。

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POINT この記事のポイント

・障子の断熱性を高める方法は、「障子を太鼓貼りにする」「断熱障子シートに張り替える」「障子風の内窓を設置」の3つ
・障子風の内窓を設置するメリットは、「DIYでの断熱方法よりも断熱性がはるかに優れている」「障子紙ではないため破れない」「約1時間で施工完了」「メンテナンスが楽」「鍵をかけられるため防犯性がアップ」など
・障子風の内窓設置にかかる費用は、おおよそ10万円~30万円

障子は断熱性が低い!?

障子は木枠に障子紙という主に和紙を原材料とした材質が使われており、通気性の良さと和紙が持つ天然の調湿効果が優れています。障子は畳のある和室に設置されますが、湿度を嫌う畳には障子の通気性の良さが最適です。

和紙から差し込む柔らかい日の光が採光も兼ねており、室内に明るさをもたらしてくれます。残念ながら、和紙を使用した障子の断熱性は低いため冬の寒さまで防ぐ効果はありません。障子全体から冷気が伝わり室内が冷えますので、冬には断熱性を高める工夫が必要です。

障子の断熱性を高める3つの方法

 障子の断熱性を高める3つの方法

障子の断熱性を高めるための3つの方法をご紹介します。

1. 障子を「太鼓貼り」にする

障子は木を組んだ「組木」の片面に障子紙を貼ったものですが、「太鼓貼り」はこの組木の両面に障子紙を貼る手法のことを言います。組木の厚みは約1cmほどですので、両面に貼った障子紙の間にこの厚み分の空間ができることになり空気の層が作られます。複層ガラスと似たような仕組みです。

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空気の層ができることで断熱性が高くなりますので、手軽にDIYで障子の断熱性を高めたい場合にはおすすめです。

2. 断熱障子シートに張り替える

障子紙は基本的には和紙で作られていますが、調湿効果や採光・通風に優れている反面、断熱性が低い点がデメリット。近年では、断熱性を高めた「断熱障子シート」というような商品も販売されていますので、DIYで張り替えるのもお手軽です。

断熱障子シートは和紙ではなく、発泡ポリウレタンシートが使用されている商品が多いです。断熱障子シートに使用される「発泡ポリウレタンシート」は生地の内部に細かな気泡があり、その気泡が熱を逃がさない層となり断熱性を高めてくれます。

採光もできるうえUVカット効果もありますので、日差しが気になるお部屋や畳の日焼け対策としても効果的です。

3. 障子風の内窓を設置

 かんたんマドリモ 内窓 プラマードU|YKKap 画像提供:かんたんマドリモ 内窓 プラマードU|YKKap


出典:かんたんマドリモ 内窓 プラマードU|YKKap

最も高い断熱性があるのが、内窓を設置することです。内窓とは、現状の窓の内側にもう一つ窓を設置することにより窓の断熱性を高める方法で、寒冷地などでよく採用されていることから高い断熱性があることが分かります。

内窓にも障子風デザインの商品がありますので、現状障子の部分をこのような障子風の内窓に交換することで断熱性を高めつつ内装インテリアにも合わせることができます。障子風の内窓は、和紙ではなく和風デザインのガラスで作られていますので、和紙の温かみまでは再現できませんが、見た目には障子そのもののデザインです。

断熱性能はガラスの種類によって異なりますので、下記表をご参照ください。熱貫流率は数値が小さいほど、断熱性能が高くなります。

内窓の種類 断熱性=熱貫流率
単位:W/㎡・K
単板ガラス 3.23 
複層ガラス 2.00 
Low-E複層ガラス
(断熱タイプ)
1.71 
Low-E複層ガラス
(遮熱タイプ)
1.71 

障子風の内窓を設置する5つのメリット

 障子風の内窓を設置する5つのメリット

最も断熱性が高くておすすめの障子風の内窓ですが、どのようなメリットがあるのでしょうか。順番に詳しく見ていきましょう。

1. DIYでの断熱方法よりも断熱性がはるかに優れている

障子の断熱性を高めるためには障子紙を太鼓貼りにしたり、断熱障子シートに貼りかえるなどDIYでも対応できる方法がありますが、やはり内窓を設置したほうがはるかに断熱性がアップします。

2. 障子紙ではないため破れない

小さなお子様がいたりペットを飼われているお宅では、障子紙が破れてしまうのは日常茶飯事ではないでしょうか。破れるたびに貼り直すのも手間と費用がかかりますし、かといって破れたままにしておくのもお部屋の印象が良くありませんね。障子風の内窓はガラス製ですので、まず破れる心配がありません。それでいて障子風のデザインを保っているため、和室の内窓としてもおしゃれでピッタリです。

3. 約1時間で施工完了

内窓の設置は既存の窓の内側に設置することができ、施工はわずか60分程度!たった60分程度の施工時間ですので工事のために家にずっといなければいけない、施工期間の騒音や工事を我慢しながら生活をしなければいけない、といったリフォームにまつわるお悩みがありません。

4. メンテナンスが楽

一般的な障子は、破れたり変色するなど経年劣化してしまいます。また「太鼓貼り」でない限り木枠にはほこりが溜まりますので、こまめに掃除をする必要があります。その点、障子風の内窓であれば材質がガラスですので変色の心配もなく、複層ガラスであれば木枠にほこりが溜まることもありません。水拭きができるのでお手入れも簡単です。

5. 鍵をかけられるため防犯性がアップ

一般的な障子との違いは、ガラス窓ですので窓と同じで鍵がかけられる点です。外の窓と障子風の内窓の2ヶ所に鍵をかけられるので防犯対策も強化できます。

障子の断熱性をアップできる内窓の設置費用

障子風の内窓を設置することで既存の障子より断熱性を高めることができますが、気になるのが内窓設置にかかる費用です。内窓は一枚あたり約5万円~程度から設置可能です。窓の大きさやガラスが単板なのか複層なのかによっても費用が異なりますが、おおよそ10万円~30万円程度が目安です。

断熱性を高める障子風の内窓をお得に設置するには?

断熱性を高める障子風の内窓をお得に設置するには、一括見積りが便利です。内窓を設置してくれる業者さんは内窓本体を同時に購入することで大幅値引きをしてくれることも多いので、複数の業者さんに見積もり依頼をしてみましょう。

家仲間コムの見積もりサイトには約1000社の登録業者さんがいて、いろんな依頼に対応できるのが魅力です。内窓の設置だけでなく他の窓の交換や、防犯対策強化の方法なども合わせてご相談してみてくださいね!

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利用会員数260,000人、登録リフォーム会社数1,400社を超える日本最大級のリフォームマッチングサイト「家仲間コム」を運営するリフォーム専門家集団の編集部が、一般的なリフォームの情報を纏めた簡易的な記事ではなく、実際の見積情報や価格相場に基づいた読者に役立つ、価値ある情報をお届けしています。

執筆者プロフィール
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大永 和弘 (おおなが かずひろ)


大学卒業後、カーテンレールシェアNo1の内装材メーカートーソー株式会社にて、7年間勤務。
入社後は、大手ハウスメーカーやリフォーム会社、工務店、内装工事業者など約200社を担当。その際に新築住宅やリフォーム住宅など数多くの現場を経験。

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