濡縁は置くだけで立派な縁側に|窓辺のくつろぎ空間を作る魅力とは
お庭があるご家庭では、窓際にちょっと腰掛けて外を眺められる縁側があると、ちょっとしたくつろぎ空間になります。置くだけの濡縁であればウッドデッキよりも省スペースで、設置も簡単!掃き出し窓のサイズに合わせて設置するだけでくつろぎ空間が生まれますよ!この記事で詳細を説明していきますが、まずはこの記事で紹介している内容の結論を簡単に記載します。
POINT この記事のポイント
・室内とお庭をつなぐ濡縁は、ちょっと腰掛けて休憩スペースになったり洗濯物を置くスペースにするなど、あると結構便利な住宅設備
・掃き出し窓の外に支柱を立てて置くだけで設置ができる「簡単濡縁」は、ウッドデッキを設置するスペースはないけれど、縁側のようなスペースが欲しいという場合におすすめ
・濡縁に使われる素材は主に「アルミ」「樹脂」「人工木」の3種類
1. 濡縁と縁側・ウッドデッキはどう違うの?
濡縁は縁側の一種で、似た設備にウッドデッキなどもありますが、簡単に違いをご説明します。縁側は窓の内側と居室との間に設けられた板張りスペースのことで、縁側にもいろいろ種類があります。
縁側の種類 | 特徴 |
---|---|
入側縁 | ・「広縁」とも言います ・外側と内側の柱の間に設けた板張スペース |
内縁 | ・縁の外側に建具を入れたもの |
切れ目縁 | ・建物に対して直角に板を並べた縁側 |
くれ縁 | ・建物に対して平行に板を張った縁側 |
濡縁(ぬれえん) | ・「外縁」とも言います ・窓の外側に張り出したスペース ・雨が降ると濡れることから濡縁という |
ウッドデッキ | ・窓の外側から庭に張り出した板張りスペース ・縁側より範囲が広い |
最近では、現状の間取りに縁側を設けるために大きなリフォーム工事が必要になる場合は、窓の外側に置くだけで設置できる濡縁を設けたり、ウッドデッキを造ることが多いです。
置くだけで設置できる濡縁とは?
出典:濡縁|YKKap
掃き出し窓に縁側があれば、腰を掛けてお庭の花々を眺めたり、子供達やペットたちが遊ぶ光景を眺めるなど、暮らしにゆとりが生まれます。
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縁側を造るのは窓と居室の間にスペースが必要になりますので、設置するには少し大がかりになる点がデメリット。各住宅設備メーカーが販売している「濡縁(ぬれえん)」は、地面へ支柱を建てる必要はありますが、手軽に縁側を設置することができます。
画像は掃き出し窓の外に支柱を立てて置くだけで設置ができる、簡単濡縁です。ウッドデッキを設置するスペースはないけれど、縁側のようなスペースが欲しいという場合におすすめです。
1. 濡縁のサイズ
濡縁のサイズは基本的に1間と1.5間です。
間口 | 幅目安 |
---|---|
1間 | 約1,800㎜ |
1.5間 | 約2,700㎜ |
出幅(濡縁の奥行き)は、下記のようなサイズバリエーションがあります。
出幅 | 奥行き目安 |
---|---|
1.5尺 | 約450㎜ |
2尺 | 約550㎜ |
3尺 | 約900㎜ |
4尺 | 約1,100㎜ |
一般的な掃き出し窓に合わせやすいサイズ展開になっています。
2. 濡縁の素材
濡縁に使われる素材は主に上記の3種類です。濡縁は基本的に屋根や庇(ひさし)がないため、雨で濡れてしまうことと、日差しが直接当たることを考慮して素材を選ぶのがおすすめです。そのため、樹脂か人工木が良いでしょう。アルミ製は耐水性はありますが日差しが当たると熱くなるので、アルミ製の濡縁を採用する場合は屋根や庇をつけたり、オーニングをつけたりするなど、日よけ対策をしておくと夏場が快適です。
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3. 濡縁を設置する時の注意点
濡縁を設置する時の注意点は、屋根や庇がないため天候によって耐久性が低くなる点です。雨ざらしになるとどうしても劣化が早まりますので、設置する場合には定期的にメンテナンスをするか屋根やオーニングなどで雨や日差しから守ることが大切です。
本格的な縁側を造りたい場合は?
置くだけの濡縁もいいけれどできれば本格的に縁側を造りたい場合は、間取り変更リフォームが必要になります。できれば新築時や大規模リフォームを検討されるタイミングで計画されると良いでしょう。基本的には居室の一部を縁側として使用するために居室が少し狭くなりますが、窓と居室の間に縁側ができることで断熱性がアップするメリットがあります。
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遊び空間にもなるウッドデッキを設置したい場合は?
濡縁では少し狭く感じる場合は、ウッドデッキを設置するのも良いでしょう。ウッドデッキならテーブルセットを置いて屋外でのティータイムやお食事・BBQを楽しんだり、ペットが遊ぶ空間としても活用できます。リビングの掃き出し窓とつながる屋外スペースなので、リビングが広く見える視覚効果も得られますよ!
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お庭を計画的に活用しよう
濡れ縁はコンパクトに置くだけの簡易なものから、建物や地面に固定するもの、さらにウッドデッキのように広々と使うものなど、いろいろな種類や方法で設置することができます。置くだけのものは飛散防止対策が必要ですが、固定すれば後々メンテナンスをする必要も出てきます。日々の使いやすさだけでなく、長い目で見たメンテナンス性などもあわせて、どのようなものが適当かを考えられるといいですね。
監修者:高橋 みちる(一級建築士)
置くだけの濡縁まとめ
室内とお庭をつなぐ濡縁は、ちょっと腰掛けて休憩スペースになったり洗濯物を置くスペースにするなど、あると結構便利な住宅設備です。本格的な縁側やウッドデッキを造るにはスペースが足りないな、と思っている人はぜひ置くだけの濡縁をご検討してみてはいかがでしょうか?
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濡縁の設置費用の見積もりを依頼する際は一括見積りが便利です。地面に支柱を建てたり水平に設置できるなどDIY上級者であれば、ご自身での設置も可能な濡縁。DIYになれていない人は、安全のためにもプロの施工業者さんに濡縁の設置を依頼するほうが安心です。
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アールイーデザイン一級建築士事務所代表。
住宅業界で新築・リフォームの営業・設計・現場監理などを経験。
これまで3000件以上の現場を見ながら、「永く、快適に住み続けるためにはどうしたらいいのか?」を常に探求し続け、リフォーム提案を行っている。
また、現在は執筆活動や企業向けの社員研修、一般向けの講演会なども全国各地にて実施。
著書「やらなければいけない一戸建てリフォーム」(自由国民社、2020年7月発売)
【保有資格】
- 一級建築士(登録番号:第331817号)
- 既存住宅状況調査技術者(証明書番号:第02201400260号)
- 住宅性能評価員(終了証番号:第02170424号)
- インテリアコーディネーター(登録番号:011961A)
- 福祉住環境コーディネーター2級(証書番号:05201851)
- 震災建築物応急危険度判定士(認定番号:730220552)
【所属】
- アールイーデザイン一級建築士事務所:代表
- JIO|株式会社日本住宅保証検査機構:検査員 及び 評価員
- 三井ホーム株式会社:リフォームプランナー
noteにてリフォームに関するお役立ち情報を発信中!
高橋みちる|リフォームコンサルタント|note
利用会員数260,000人、登録リフォーム会社数1,400社を超える日本最大級のリフォームマッチングサイト「家仲間コム」を運営するリフォーム専門家集団の編集部が、一般的なリフォームの情報を纏めた簡易的な記事ではなく、実際の見積情報や価格相場に基づいた読者に役立つ、価値ある情報をお届けしています。
大永 和弘 (おおなが かずひろ)
大学卒業後、カーテンレールシェアNo1の内装材メーカートーソー株式会社にて、7年間勤務。
入社後は、大手ハウスメーカーやリフォーム会社、工務店、内装工事業者など約200社を担当。その際に新築住宅やリフォーム住宅など数多くの現場を経験。
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監修者:高橋 みちる(一級建築士)