駐車場の門扉を設置するには|施工費用目安と選び方のポイント

駐車場の門扉を設置するには|施工費用目安と選び方のポイント

駐車場には防犯対策として門扉を設置しておきましょう。門扉は各メーカーから多くの種類が販売されていますので、どうやって選べば良いのかわからない方も多いのではないでしょうか。今回は、駐車場の門扉5種類の特徴と施工費用目安、選び方のポイントを紹介します。まずはこの記事のポイントを以下にまとめました。

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POINT この記事のポイント

・駐車場の門扉にはポールゲートや伸縮門扉、引き戸門扉、跳ね上げ式門扉、シャッターゲートがある
・門扉ごとに特徴や施工費用がそれぞれ異なる
・駐車場の門扉を選ぶ際はどれがご自宅に合ているかよく検討する必要がある

1. ポールゲート

車止めシリーズ|YKKap

出典:車止めシリーズ|YKKap

駐車場の門扉の中で最も簡易的なタイプが「ポールゲート」です。地中にポールの土台を数本埋め込み、ポールを建てます。入出庫の時だけポールを地中に格納して、地面をフラットにします。

・ポールゲートの設置費用目安:約8万円~

メリット・安価
・傾斜地や、複雑な地形にある駐車場にも設置可能
デメリット・見た目に高級感が出にくい
・ポールの格納が手間
・侵入しやすいのでいたずらをされることがある
・外から見えるので留守かどうかがわかる

お子様やペットの飛び出しには十分気を付ける必要がありますが、とりあえず駐車場の敷地を区切りたい方や、オープン外構の方におすすめです。

2. 伸縮門扉(アコーディオンゲート)

伸縮門扉カーテンゲート「タフゲート」|三協アルミ画像提供:伸縮門扉カーテンゲート「タフゲート」|三協アルミ


出典:伸縮門扉カーテンゲート「タフゲート」|三協アルミ

「伸縮門扉(アコーディオンゲート)」は、じゃばら状のアコーディオンのように開閉するタイプの門扉です。「カーテンゲート」とも呼ばれます。

・伸縮門扉(アコーディオンゲート)の設置費用目安:約6.3万円~

メリット・比較的安価
・傾斜地にも設置可能
・サイズが豊富
・狭小駐車場から大型駐車場まで対応可
デメリット・手動での開閉が手間
・折りたたんだ門扉を格納する幅が必要
・外から見えるので留守かどうかがわかる

複数台を駐車する場合や費用を抑えたい方には、伸縮門扉がおすすめです。小さいお子様やペットが門扉の隙間から飛び出さないよう、飛び出し防止ガードをオプションでつけておくと安心です。

3. 引き戸門扉(スライドゲート)

引き戸門扉「エススライド」|LIXIL画像提供:引き戸門扉「エススライド」|LIXIL


出典:引き戸門扉「エススライド」|LIXIL

「引き戸門扉(スライドゲート)」は、駐車場出入口に設けたレールの上を滑らせて開閉するタイプの門扉です。

・引き戸門扉(スライドゲート)の設置費用目安:約20万円~

メリット・見た目がシンプルでスタイリッシュ
・レールのないバリアフリータイプもある
・引き戸は1枚タイプ~複数枚タイプがあり種類が豊富
・手動/自動が選べる
デメリット・引き戸の引き込みスペースが必要
・傾斜地には設置が難しい
・外から見えるので留守かどうかがわかる

毎日車を利用される方は電動タイプが使い勝手が良くて便利です。

4. 跳ね上げ式門扉(アップゲート)

跳ね上げ門扉跳ね上げ門扉(※画像はイメージです)

「跳ね上げ式門扉(アップゲート)」は、ゲートを上へ跳ね上げるタイプの門扉です。

・跳ね上げ式門扉(アップゲート)の設置費用目安:約17万円~

メリット・収納スペースが不要
・電動なら開閉操作が楽
・デザインや動きがスタイリッシュ
・開き戸と一体化したタイプもある
デメリット・手動式にすると操作が大変
・閉めるか開けるかの2択
・外から見えるので留守かどうかがわかる

門扉を格納するスペースが不要なので、狭い住宅でも設置可能です。

関連記事:跳ね上げ門扉は狭い敷地でも設置可能!メリット・デメリットや設置費用目安を解説

5. シャッターゲート

シャッターゲート「タウンゲート」|YKKap画像提供:シャッターゲート「タウンゲート」|YKKap


出典:シャッターゲート「タウンゲート」|YKKap

「シャッターゲート」は、門を造ってシャッターを取り付けて開閉するタイプの門扉です。5つの駐車場の門扉の中でも最も防犯性が高く、災害時に大切なお車を守ることも可能です。

・シャッターゲートの設置費用目安:約10万円~

メリット・防犯性が高い
・電動なら開閉操作が楽
・デザイン性が高く外観に高級感が出る
・クローズ外構に最適
・中が見えない扉でさらに防犯性アップ
デメリット・施工費用がかかる
・台数が増えた場合にリフォームが難しい

高級車の盗難防止や、留守かどうかがわからないようにしたい場合など、防犯対策を万全にしておきたい方におすすめです。

監修者コメント
監修者画像

防犯対策の効果

門扉がある方が外部に対して境界を明確に示すことができ、「ここから中には立ち入ってはいけない」という心理的な防犯効果を得ることができますね。
ただ、あまり内部が見えないような閉鎖的な門扉にしてしまうと、逆に「侵入してしまえば外部から見られない」と犯罪者に狙われやすいとも言われています。
門扉や塀のデザインは、境界線を明らかにしつつ、内部の様子もわかるくらいの開放感があるものが良いようです。

監修者:高橋 みちる(一級建築士)

駐車場の門扉の選び方

駐車場の門扉の選び方

駐車場の門扉の選び方は上記のチェックポイントを元に、どれがご自宅に合っているかよく検討してみてください。駐車場の門扉はどんな場所にも設置できるわけではありませんので、住宅の立地によって選べる門扉が決まってきます。また、どのようなスタイルの住宅にしたいか、防犯対策以外に必要な機能は何か、どの程度費用をかけられるのかも合わせて検討していきましょう。

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門扉と合わせて駐車場におすすめなのがカーポートです。カーポートは駐車場の屋根部分に当たりますが、直射日光が当たり続ける駐車場と、屋根で紫外線をカットできる駐車場では、車の劣化が断然変わります。

また、乗り降りの際にも屋根があると、雨天や雪の日にも濡れることがないので使い勝手も向上しますよ。

関連記事:カーポート設置費用の見積もりの見方|割引率以外にアフターサービスも比較しよう

1. 狭小住宅か敷地にスペースがあるか

住宅の敷地が狭いのか、スペースに余裕があるのかは重要です。敷地が狭い場合は、「ポールゲート」「跳ね上げ門扉」がおすすめです。「伸縮門扉」や「引き戸門扉」は門扉溜まりや引き込みスペースが必要ですので、敷地に余裕がある住宅であれば設置可能です。

「シャッターゲート」は門を造るスペースがあれば設置可能ですが、門がある分やや圧迫感を感じます。日当たりを求める場合には不向きと言えるでしょう。

2. 傾斜地や複雑な地形に建っているか

傾斜地や複雑な地形の場合は土台を造る工事が難しいため、選べる門扉は限られます。「ポールゲート」「伸縮門扉」なら対応ができます。他の種類の門扉でも、業者さんによってその場で地形に合わせて施工をしてくれることもありますので、現地調査をしてもらうことをおすすめします。

3. オープン外構かクローズ外構か

オープン外構の家オープン外構の家(※画像はイメージです)

「オープン外構」「クローズ外構」は、外構のスタイルのことを言います。塀やフェンスがないオープンなスタイルを「オープン外構」と言い、近年人気があります。「クローズ外構」は、反対に塀やフェンスで住宅をしっかり覆ってしまう外構スタイルで高い防犯性が特徴です。

オープン外構なら、「ポールゲート」が最も開放感があるので、オープンスタイルにピッタリです。

シャッターゲート|LIXIL画像提供:シャッターゲート|LIXIL


出典:シャッターゲート|LIXIL

クローズ外構は、きちんと門を構える「シャッターゲート」が防犯性も高くて安心です。自動と電動タイプがある場合には、電動タイプを選んでおきましょう。費用がアップしますが、毎日の手動での開閉は思っている以上に大変です。

関連記事:オープン外構で失敗したと感じる5つの事例と対処法

4. ペットやお子様の飛び出しを防止したい

伸縮門扉「レイオス」ペットガードタイプ|YKKap画像提供:伸縮門扉「レイオス」ペットガードタイプ|YKKap


出典:伸縮門扉「レイオス」ペットガードタイプ|YKKap

ペットやお子様がいらっしゃるご家庭では、駐車場から道路に飛び出してしまうのではないかと心配になりますよね。隙間があると出てしまいやすいので、安全性を高める場合には隙間のないタイプの門扉を選ぶと安心です。

「伸縮門扉」「引き戸門扉」「シャッターゲート」なら、オプションで隙間を狭くして通り抜けられないようにすることができます。

5. 安く抑えたい

駐車場の門扉の中で最も施工費用が安く抑えられるのは、「ポールゲート」です。ただ、見た目にもシンプルであまりおしゃれとは言えず、ポールを格納する手間もかかるため、もう少し見栄えが良いタイプであれば「伸縮門扉」が安く施工できます。

駐車場の門扉は本体価格が高価でも、施工と同時に本体も購入することで大幅割引が受けられる場合が多いです。最初から門扉の種類を決めてしまわずに、業者さんにご自宅に合った門扉の提案をしてもらって、割引率などを比較検討すると思いのほか安く設置費用を抑えられることもあります。

家仲間コムの門扉の工事事例

家仲間コムで紹介している門扉の工事事例をピックアップしました。駐車場に門扉を取り付けるべきかで悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。

伸縮ゲート交換改装工事【16万円】

自宅駐車場の出入口に設置してある伸縮門扉の開閉が、スムーズに行えないとのご相談をいただきました。確認したところ、経年劣化によるジャバラ部分の破損でゲート連結部が外れて不具合が起きていたようです。閉じた状態でも中央部が山なりになり、開閉も難しい状態になっていました。

取替改装を提案しましたが、経年によりメーカーには同じ門扉が無く、他メーカーの門扉に取替ています。振動の少ないキャスター使用の伸縮ゲートを採用したところ、開閉がスムーズになり、女性でも楽に行えると喜んでいただけました。

【施工前】

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【施工後】

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場所:愛知県 名古屋市緑区
建物のタイプ:木造2階建て
築年数:30年以上
施工箇所:エクステリア 駐車場
施工期間:2日
施工業者:快適住工房 リ・プラスホーム

関連記事:伸縮ゲート交換改装工事

伸縮門扉からシンプル門柱に取替える門扉工事【12万円】

駐車場の出入口に設置している既設門柱と伸縮門扉が車の出入りに支障をきたしているため、何とか良い方法はないかとご相談を受けました。伸縮門扉を閉じた状態が、ちょうど駐車場の中央部辺りに門扉がくるため、車の入出庫が困難だと確認。

既設門柱と伸縮門扉は撤去して、玄関側の端に新しく門柱を建てました。シンプルなデザインの門柱が駐車場をスッキリとさせ、車の入出庫もスムーズに行えるようになりました。

【施工前】

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【施工後】

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場所:大阪府 高槻市
建物のタイプ:木造二階建
築年数約20年
施工箇所:外構
施工期間:1日
施工業者 :Re:CLASSY【リクラシー】

関連記事:伸縮門扉からシンプル門柱に取替える門扉工事

木質門扉をアルミ製の門扉に交換【51,600円】

既設の木質門扉を、お客様がご用意したアルミ製の門扉に交換する工事依頼をいただきました。既設の門扉がコンクリートでしっかりと取付けされていたため、工事では撤去したコンクリートのガラ処分料がかかってしまいます。

なるべく費用を抑えるために、門扉の処分料はサービスしました。完成後は明るく美しくなった門扉に加えて、費用が抑えられたことに、お客様にはとても喜んでいただけました。

【施工前】⇒【施工後】

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場所:宮城県 仙台市泉区
施工箇所:門扉
施工期間:1日
施工業者:リアルライフパートナー (いつもあなたのパートナー)

関連記事:木質門扉をアルミ製の門扉に交換

新規門扉の設置【14.4万円】

門扉が経年劣化によるゆがみで、出入りの度に開閉が大変だとのご相談をいただきました。かなり年数が経っていたこともあり修理よりも新しい門扉を新設することを提案し、黒の細い格子風の門扉を設置。

見た目の開放感もあり、スッキリと仕上がりました。費用も安く抑えられて、お客様にも満足していただけたようです。

【施工後】

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場所:神奈川県 横浜市港北区
施工箇所:門扉
施工期間:1日
施工業者: 株式会社ベイハウスサービス

関連記事:新規門扉の設置

玄関入口の門扉の塗り替え工事【2.5万円】

家の顔である玄関入口の門扉に、サビや汚れが目立ち見た目が悪いため、塗替え工事のご依頼をいただきました。まずは、塗装を綺麗に仕上げるために、汚れやサビで剥がれ落ちた塗膜を掃除。表面が滑らかになったところでサビ止めを塗り、仕上げには2液型シリコン塗料を塗装しました。

【施工前】

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【施工後】

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場所:長野県 北佐久郡軽井沢町
施工箇所:門扉
施工期間:2日
施工業者:MOTEGI PAINT

関連記事:玄関入口の門扉の塗り替え工事

監修者コメント
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電動式を選ぶなら、照明計画も一緒に考えてみよう

駐車場の門扉はあった方がいいと思っても、開け閉めの際に車から乗り降りをしなければならないのは、ちょっと面倒ですよね。そんな時は、リモコン操作ができる電動開閉式のものを選べばラクラクです。
電動式にする場合は、建物から門扉まで電気の配線工事が必要になります。実は、外部に照明を設置するのも似たような工事なので、この機会に一緒に行えば割安で工事をすることができます。
この機会に門扉だけでなく外構照明を取り入れて、家の印象をグッとイメージアップしてみませんか?

監修者:高橋 みちる(一級建築士)

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駐車場の門扉設置費用の見積もりを依頼する際は一括見積りが便利です。ご自宅にどのような門扉が設置できるのかどうかは、プロの目に見てもらうのが最も確実です。そのうえで駐車場の門扉に求める防犯性の高さやデザイン性などを相談して、専門業者さんと一緒に決めていくのがお得です。

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監修者プロフィール
監修者画像

一級建築士

高橋 みちる (たかはし みちる)

WEBサイト


アールイーデザイン一級建築士事務所代表。

住宅業界で新築・リフォームの営業・設計・現場監理などを経験。
これまで3000件以上の現場を見ながら、「永く、快適に住み続けるためにはどうしたらいいのか?」を常に探求し続け、リフォーム提案を行っている。
また、現在は執筆活動や企業向けの社員研修、一般向けの講演会なども全国各地にて実施。

著書「やらなければいけない一戸建てリフォーム」(自由国民社、2020年7月発売)

【保有資格】

【所属】

noteにてリフォームに関するお役立ち情報を発信中!
高橋みちる|リフォームコンサルタント|note

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編集責任者

家仲間コム編集部

プロフィール


利用会員数260,000人、登録リフォーム会社数1,400社を超える日本最大級のリフォームマッチングサイト「家仲間コム」を運営するリフォーム専門家集団の編集部が、一般的なリフォームの情報を纏めた簡易的な記事ではなく、実際の見積情報や価格相場に基づいた読者に役立つ、価値ある情報をお届けしています。

執筆者プロフィール
編集者画像

大永 和弘 (おおなが かずひろ)


大学卒業後、カーテンレールシェアNo1の内装材メーカートーソー株式会社にて、7年間勤務。
入社後は、大手ハウスメーカーやリフォーム会社、工務店、内装工事業者など約200社を担当。その際に新築住宅やリフォーム住宅など数多くの現場を経験。

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