お風呂が寒い時の改善方法4選|リフォームのポイントを押さえておこう
築年数が経過している住宅ではお風呂の断熱性が高くないため、お風呂が寒いと感じることが多いです。では、寒いお風呂を快適に使うためにはどういう対策をとれば良いのでしょうか?この記事で詳細を説明していきますが、まずはこの記事で紹介している内容の結論を簡単に記載します。
POINT この記事のポイント
・お風呂が寒い原因には主に、「お風呂の断熱性が低い」「窓が単層ガラス」「サッシがアルミ製」などが考えられる
・お風呂の寒さを改善するためには、「内窓を取り付ける」「ユニットバスにリフォームする」「浴室暖房換気乾燥機を設置する」「断熱材を充填する」などのリフォームが有効
・お風呂に内窓を設置するリフォームにかかる費用は、窓の大きさやお風呂の仕上げ工法によるが、おおよそ6万円程度
1. お風呂の断熱性が低い
お風呂が寒い原因の最も大きなものは、お風呂内の断熱性の低さです。昔のお風呂はタイル張りが多く、足元が冷たいままでなかなか暖まりませんでした。
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現代の住宅は、お風呂の断熱性が高く、さらにお湯が冷めない浴槽や足がひんやりしない浴室床など、かなり改善されています。
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2. 窓が単層ガラス
浴室に窓を取り付けている方もいらっしゃいますよね。単層ガラスとは一枚ガラスのことを言いますが、お風呂は中と外の温度差が激しいので、複層ガラスまたは内窓を取り付けておく方が寒くありません。
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3. サッシがアルミ製
窓の断熱性を高める上でサッシの材質は重要です。日本では窓にはまだまだアルミ製が多いですが、アルミサッシは最も断熱性が低くて室内に冷気を伝え、室内の暖かい空気を外に逃がしてしまいます。
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お風呂が寒いと何が問題?
お風呂が寒いと体が温まらないだけでなく、温度差で起こるヒートショック現象が最も怖いです。ヒートショック現象とは、急激な温度変化により血圧や脈拍に異常をきたすことを言い、年間17,000人もの方が亡くなっています。そのため、お風呂は他の部屋との温度差をできるだけなくしておくことが重要です。お風呂に行くまでの脱衣所も温度差をなくしておきましょう。
関連記事:洗面脱衣所リフォーム/ヒートショック対策をお忘れなく!
お風呂の寒さを改善するリフォーム
お風呂の寒さを改善するためには、次のようなリフォームが考えられます。
1. 内窓を取り付ける
お風呂に窓がある場合、単層ガラスとアルミサッシだとかなり寒くなります。窓そのものをリフォームできれば良いですが費用もかかりますので、内窓を取り付けるだけでも断熱性を高めることができます。
出典:洗い場で感じていた肩まわりの寒さが改善|YKKap
お風呂に内窓を設置するリフォームにかかる費用は、窓の大きさやお風呂の仕上げ工法によりますが約6万円程度からが目安です。
2. ユニットバスにリフォームする
出典:ユニットバスルーム「スパージュ」|LIXIL
現状が在来工法のお風呂の場合は、ユニットバスにリフォームするのも一つの方法です。在来工法とは、お風呂の形状に合わせてその場で職人さんが手作業で造り上げていく工法のことを言います。
関連記事:
在来工法の浴室リフォーム|ユニットバスへ交換or在来工法で施工する際の費用目安
風呂釜修理にかかる費用やユニットバス・壁貫通設置形風呂釜への交換リフォーム
3. 浴室暖房換気乾燥機を設置する
浴室暖房換気乾燥機は、お風呂の中の換気をしたり、衣類を乾燥させる機能がついていて大変便利なお風呂設備です。
関連記事:浴室暖房乾燥機を取り付けよう!気になる商品の種類・価格相場とは
浴室暖房換気乾燥機を取り付ける場合は、お風呂そのものの断熱性を高めておくことで効率よく暖房運転をしたり乾燥することができますので、まずは断熱材を高めておきましょう。
4. 断熱材を充填する
お風呂が寒い場合は、断熱材を充填するのが一番温める効果があります。とはいえ、断熱材を充填するためにはいったんお風呂を解体する必要がありますので、大がかりなリフォーム工事になります。断熱材を施工する場合は、お風呂ごとリフォームをしたほうが良いでしょう。反対に、お風呂リフォームをする場合には断熱材も同時に施工しておくとさらに断熱性を高められます。
関連記事:断熱材の種類や性能を一覧でご紹介!住宅メーカーに多く採用されている断熱材も独自調査!
浴室+脱衣室もホカホカに
浴室換気乾燥暖房機を備えれば、浴室をホカホカに温めることができますね。せっかくなら、入浴前に浴室のドアを開けて、脱衣室も一緒に温めておきましょう。その場合はお風呂のフタを閉めておけば、余計な湿気が脱衣室に流れ込むのを防げます。また入浴中に脱衣室の温度が低下するのを防ぐために、脱衣室にも内窓を設置したり、床下から断熱材を補強しておくのもおすすめです。ぜひ寒さを和らげ、快適な入浴環境を整えてくださいね。
監修者:高橋 みちる(一級建築士)
お風呂が寒い時の改善方法4選!まとめ
お風呂が寒い時は、早いうちにリフォームするなど改善しておくことをおすすめします。お風呂と他の居室との温度差によりヒートショックのリスクが高まりますので、健康リスクを減らすためにもぜひリフォームをご検討ください。
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アールイーデザイン一級建築士事務所代表。
住宅業界で新築・リフォームの営業・設計・現場監理などを経験。
これまで3000件以上の現場を見ながら、「永く、快適に住み続けるためにはどうしたらいいのか?」を常に探求し続け、リフォーム提案を行っている。
また、現在は執筆活動や企業向けの社員研修、一般向けの講演会なども全国各地にて実施。
著書「やらなければいけない一戸建てリフォーム」(自由国民社、2020年7月発売)
【保有資格】
- 一級建築士(登録番号:第331817号)
- 既存住宅状況調査技術者(証明書番号:第02201400260号)
- 住宅性能評価員(終了証番号:第02170424号)
- インテリアコーディネーター(登録番号:011961A)
- 福祉住環境コーディネーター2級(証書番号:05201851)
- 震災建築物応急危険度判定士(認定番号:730220552)
【所属】
- アールイーデザイン一級建築士事務所:代表
- JIO|株式会社日本住宅保証検査機構:検査員 及び 評価員
- 三井ホーム株式会社:リフォームプランナー
noteにてリフォームに関するお役立ち情報を発信中!
高橋みちる|リフォームコンサルタント|note
利用会員数260,000人、登録リフォーム会社数1,400社を超える日本最大級のリフォームマッチングサイト「家仲間コム」を運営するリフォーム専門家集団の編集部が、一般的なリフォームの情報を纏めた簡易的な記事ではなく、実際の見積情報や価格相場に基づいた読者に役立つ、価値ある情報をお届けしています。
大永 和弘 (おおなが かずひろ)
大学卒業後、カーテンレールシェアNo1の内装材メーカートーソー株式会社にて、7年間勤務。
入社後は、大手ハウスメーカーやリフォーム会社、工務店、内装工事業者など約200社を担当。その際に新築住宅やリフォーム住宅など数多くの現場を経験。
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監修者:高橋 みちる(一級建築士)