浴室のドアを引き戸にリフォーム|バリアフリーで注意したいポイント

浴室のドアを引き戸にリフォーム|バリアフリーで注意したいポイント

浴室のドアには種類があり、最近注目されているのが「引き戸」です。高齢化社会に伴い、浴室に限らず出入口のドアは高齢者の力でも開閉しやすいことが重要です。今回は、浴室を引き戸にするメリット・デメリットやリフォームにかかる費用目安を解説していきますが、記事のポイントをまとめました。

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POINT この記事のポイント

・浴室ドアには開き戸・折れ戸・引き戸があり、それぞれ特徴がある
・バリアフリーには引き戸がおすすめ
・引き戸にリフォームする場合は「カバー工法」か「ドアの外枠ごと交換」のどちらか
・引き戸にリフォームする費用はカバー工法で約6万円~外枠ごと交換で約7万円〜

浴室のドアの種類特徴
開き戸・開閉しやすい
・作りがシンプルで掃除がしやすい
・内開きの場合は、緊急時に開けにくい
折れ戸・狭いスペースでも設置しやすい
・パーツが多いので掃除がしにくい
・折れる部分に手をはさむ危険性がある
引き戸・浴室の出入口が広くなる
・引き戸を引き込むスペースが必要
・バリアフリーに最適

一般的には「開き戸」または「折れ戸」が多いですが、将来的にバリアフリーを想定する場合は「引き戸」にしておくことをおすすめします。

浴室のドアを引き戸にするメリット・デメリット

浴室のドアを引き戸にするメリット・デメリット

ここからは浴室の引き戸のメリット・デメリットを解説します。

1. 浴室の出入口が広くなる

引き戸にすると浴室の出入口が広くなるので、将来的に車椅子を利用することになっても介助がしやすくなります。開き戸のように内側または外側に開くスペースが不要なため、浴室内・脱衣所ともに広く使うことができます。収納家具などを置くスペースを確保しやすくなります。

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2. 引き戸を引き込むスペースが必要

引き戸を設置するためには、引き戸を引き込むスペースが必要になります。最近の浴室は洗面所とつなげることが多く、浴室の出入口付近には壁があり、洗濯機を置けるようになった間取りも増えています。リフォームでもこのような間取りをご希望される方は多いです。

壁があればドアの外枠をはめ込む「カバー工法」という工法で引き戸を引き込むことが可能です。また、引き込みスペースに合わせてサイズが選べるように「1枚戸」「2枚戸」「3枚戸」など、扉の枚数にも種類があります。

3. バリアフリーに最適

浴室引き戸|TOTO画像提供:浴室引き戸|TOTO


出典:浴室引き戸|TOTO
商品価格:92,100円~(オプション価格)

引き戸はバリアフリーと相性が良く、操作に大きな力がいらないのでお子様から高齢者まで簡単に開け閉めすることができます。浴室では外部との温度差でヒートショックが起こりやすく、ご家庭での事故のトップ要因となっています。

万が一浴室内で誰かが倒れてしまった場合、内側に開く「開き戸」「折れ戸」ではドアを開けるのに時間がかかり救助が遅れてしまう危険性があります。引き戸は浴室内には干渉しませんので、すぐにドアを開けて救助することができるため、特に高齢者がいらっしゃるご家庭の浴室ドアは引き戸が安心です。

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監修者コメント
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誰にとって使いやすい、引き戸

これから浴室を交換されるなら、プランによってはできないこともありますが、可能な限り引き戸にされておくことをおススメします。上記のように引き戸はバリアフリーと言われていますが、それは高齢者に限ったことではなく、自分もいつ怪我や病気で介助が必要になるかはわかりません。最初から引き戸にしておけば、そんな突然の事態にも慌てることもありません。備えあれば憂いなし、誰にでも使いやすい引き戸はいかがでしょうか。

監修者:高橋 みちる(一級建築士)

浴室を引き戸にリフォームする方法

浴室3枚引戸|三協アルミ画像提供:浴室3枚引戸|三協アルミ


出典:浴室3枚引戸|三協アルミ
商品価格:221,800円~

浴室を引き戸にリフォームする方法には、カバー工法とドアの外枠ごと交換の2つの方法があります。

1. カバー工法

浴室ドアのリフォームは基本的に「カバー工法」が採用されます。「カバー工法」は、既存のドアの外枠の上から新しいドア枠を取り付ける工法で、施工が簡単で一日で完了します。現状の浴室や広さによって「カバー工法」ができない場合もありますので、訪問見積りで確認してもらうほうが安心です。

2. ドアの外枠ごと交換

既存のドアの外枠をすべて外して、新しいドア枠を取り付ける方法もあります。既存のドア枠の撤去・下地の調整・新しいドア枠の固定という作業があり、壁や床の内装工事も発生するため施工には2日~1週間程度かかることもありますが、すべて新しくなるので綺麗になります。

浴室を引き戸にリフォームする際の費用目安

浴室を引き戸にリフォームする際の費用目安は下記です。

リフォーム内容 費用目安
カバー工法 約6万円~15万円
外枠ごと交換 約7万円~20万円


ドアの下地部分が腐食しているなど何らかの劣化が見られる場合は下地の補修工事が必要になり、別途約5万円~の費用が追加されます。

浴室を引き戸にリフォームする際に同時施工がおすすめなのは?

浴室を引き戸にリフォームする際には、下記の3つを同時施工しておくと、よりバリアフリー対策になります。

・手すりの取り付け
・脱衣場へ暖房の取り付け
・窓の断熱性アップ


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浴室のバリアフリーリフォームなら補助金あり

浴室ドアをバリアフリーのために引き戸にリフォームする場合、自治体から補助金が支給されます。支給のための要件は各自治体ごとに異なりますので、お住まいの地域の自治体へ確認してみてくださいね。

関連記事:バリアフリー工事、かかる費用の目安と補助金の内容や具体的な工事例とは?

監修者コメント
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補助金を活用してオトクにリフォーム

バリアフリー・断熱・省エネ関連の工事は、なにかしらの補助金の対象になる可能性が高いです。浴室の改修工事はこのすべてに関連があるので、ぜひ情報は見逃さないようにしたいですね。補助金は通年で行っているものもありますが、国家予算の範囲内で計画されるものは、毎年内容や金額が変更されています。工事をやろうと思い立ったら、まずは情報を探し、申請条件などをよく読んで、ぜひ漏れなくオトクにリフォームをご計画くださいね。

監修者:高橋 みちる(一級建築士)

浴室を引き戸にリフォームするには?

浴室を引き戸にリフォームするには一括見積りで、施工内容や費用を比較してみましょう。引き戸本体価格は業者によって割引してくれることもあります。業者によって独自のサービスや技術があるので、希望に合う業者を比較検討しましょう。

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監修者プロフィール
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一級建築士

高橋 みちる (たかはし みちる)

WEBサイト


アールイーデザイン一級建築士事務所代表。

住宅業界で新築・リフォームの営業・設計・現場監理などを経験。
これまで3000件以上の現場を見ながら、「永く、快適に住み続けるためにはどうしたらいいのか?」を常に探求し続け、リフォーム提案を行っている。
また、現在は執筆活動や企業向けの社員研修、一般向けの講演会なども全国各地にて実施。

著書「やらなければいけない一戸建てリフォーム」(自由国民社、2020年7月発売)

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noteにてリフォームに関するお役立ち情報を発信中!
高橋みちる|リフォームコンサルタント|note

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家仲間コム編集部

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利用会員数260,000人、登録リフォーム会社数1,400社を超える日本最大級のリフォームマッチングサイト「家仲間コム」を運営するリフォーム専門家集団の編集部が、一般的なリフォームの情報を纏めた簡易的な記事ではなく、実際の見積情報や価格相場に基づいた読者に役立つ、価値ある情報をお届けしています。

執筆者プロフィール
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大永 和弘 (おおなが かずひろ)


大学卒業後、カーテンレールシェアNo1の内装材メーカートーソー株式会社にて、7年間勤務。
入社後は、大手ハウスメーカーやリフォーム会社、工務店、内装工事業者など約200社を担当。その際に新築住宅やリフォーム住宅など数多くの現場を経験。