独立型のテラス屋根は外壁の穴あけが不要|気になる設置費用はどれくらい?

独立型のテラス屋根は外壁の穴あけが不要|気になる設置費用はどれくらい?

テラス屋根には、外壁に穴を開けなくて済む独立型の商品があります。賃貸住宅で外壁に穴を開けられない方や、外壁に穴を開けたくない持ち家の場合にも設置ができるので人気がありますよ!この記事で詳細を説明していきますが、まずはこの記事で紹介している内容の結論を簡単に記載します。

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POINT この記事のポイント

・外壁に穴を開けたくない・賃貸住宅なので外壁に穴を開けられない・後付けすると住宅メーカー保証がなくなるので穴を開けられないなどの場合は独立型のテラス屋根がおすすめ
・独立型のテラス屋根の柱の位置は「前柱タイプ(柱が壁側)」「中柱タイプ(柱が中央)」「後柱タイプ(柱が壁と反対)」の3パターン
独立型テラス屋根はの購入費用は、シンプルなもので約13.5万円~程度で、施工費用は約4.5万円~6万円が相場

テラス屋根はあったほうが便利

テラスを設置する際に予算の関係でテラス屋根は設置しないというご家庭もありますが、後付けされる方も多いエクステリア設備がテラス屋根です。テラスは、洗濯物干しスペースやウッドデッキ、アウトドアスペースなどとして活用されますが、やはり日よけになるものがないと特に夏は暑くてたまりません。また、テラス屋根は雨や雪が降っていても濡れずに済むため、テラスの使い勝手が良くなります。

関連記事:テラス屋根でおしゃな外観を実現|選び方とテイスト別の商品を紹介

でも外壁に穴を開けたくない時は?

外壁に穴を開けるのって、なんだか抵抗がありますよね。新築で最初から開けるのであれば特に何も感じないものの、リフォームでテラス屋根を後付けする際に開けるとなるとちょっと不安になることも。もちろんプロの施工業者さんですので外壁工事で失敗する心配はありませんが、どうしても開けたくない場合には独立型のテラス屋根があるのです。

独立型のテラス屋根

独立型テラス屋根「エフルージュグラン ZERO」|YKKap画像提供:独立型テラス屋根「エフルージュグラン ZERO」|YKKap


出典:独立型テラス屋根「エフルージュグラン ZERO」|YKKap

テラス屋根というと、外壁に穴を開けてビスでしっかり固定するタイプが一般的ですが、最近では「独立型」や「柱無し」タイプもあり、住宅に合わせて選べるようバリエーションが増えてきています。

関連記事:テラス屋根の柱なしタイプは狭小スペースに最適!メリット・デメリットや設置費用目安

下記に当てはまる方は、独立型のテラス屋根をご検討されてみてはいかがでしょうか。

・外壁に穴を開けたくない
・賃貸住宅なので外壁に穴を開けられない
・後付けすると住宅メーカー保証がなくなるので穴を開けられない


特に3つ目の「住宅メーカー保証がなくなる」と困る方は多く、テラス屋根は新築と同時に設置するか、後付けリフォームするのであれば外壁に穴を開けない独立型テラス屋根にしておきましょう。

独立型テラス屋根の柱の位置3パターン

独立型テラス屋根の柱の位置

独立型のテラス屋根は柱でテラス屋根を支える仕組みですが、柱の位置が3パターンあります。順番に特徴などを見ていきましょう。

1. 前柱タイプ(柱が壁側)



出典:テラスサイドヤード|四国化成

テラス屋根の柱が外壁側にある前柱タイプは、窓側から外を見た時に柱が視界に入らずスッキリ見える点がメリットです。柱が片側だけになるので、メーカー側からの注意事項として降雪地域では補強のための支柱をオプションで追加するよう記載されています。

住宅基礎をすべてコンクリートで面で造っている「ベタ基礎」の設計の場合は、こちらの前柱タイプのテラス屋根が設置できます。T字を逆にしたような点で支える「布基礎」の場合は、後柱タイプのテラス屋根を選択してください、

2. 中柱タイプ(柱が中央)

テラスVB|LIXIL画像提供:テラスVB|LIXIL


出典:テラスVB|LIXIL

中柱タイプ(柱が中央)は、窓からもテラス屋根の外側からも柱が見えにくくなります。また、中央で屋根部分を支えるため安定性が高い点も人気!積雪への耐荷もあるので、豪雪地帯以外の降雪地帯への設置にはこちらのタイプが良いでしょう。一般的なテラス屋根の積雪耐荷重は約20cmです。(※メーカーの積雪耐荷重を必ずご確認ください。)

中柱タイプは柱が間口と出幅方向(前後)のどちらにも移動させることが可能で、障害物をよけたり敷地を覆うように大きなテラス屋根を設置したいなど、柔軟に要望に応えられる点も特徴です。

3. 後柱タイプ(柱が壁と反対)

フーゴF テラスタイプ|LIXIL画像提供:フーゴF テラスタイプ|LIXIL


出典:フーゴF テラスタイプ|LIXIL

住宅の基礎の造りによっては、柱を壁側に設置しようとすると基礎が干渉してしまうことがあります。建物の外壁よりも下地のコンクリートが外に張り出している「布基礎(ぬのきそ)」は住宅を点で支えていますが、T字を逆にしたような形のため壁側に柱があると設置が難しくなります。このような基礎の場合は、テラス屋根の柱が壁と反対側にある後柱タイプのほうが設置しやすいです。

また、テラス屋根の柱が壁と反対側、つまり外側にあることによって窓からの出入りの際に柱が邪魔にならずに済みます。

監修者コメント
監修者画像

テラス屋根は面積にご注意を

独立型のテラス屋根なら、建物の構造にも負担をかけず、雨漏りの心配もなく、安心して設置することができますね。ただここで気をつけなければならないのは、面積の扱いです。テラス屋根は建築物となるため、建物と合算した面積が、敷地に応じて定められた面積の上限をオーバーすることはできません。面積には緩和の基準もありますので、詳しくは信頼できるプロに相談し、違法にならないようくれぐれもご注意くださいね。

監修者:高橋 みちる(一級建築士)

独立型テラス屋根の設置費用目安

独立型テラス屋根はシンプルなもので約13.5万円~程度から購入できます。テラス屋根本体のみ取り寄せる場合には、運送費用としてプラス2万円~2.5万円追加されます。施工費用は約4.5万円~6万円で、接地面の補強などが必要な場合は費用が追加されます。分かりやすいよう一覧にしたものが下記です。
 

費用内訳 費用目安
独立型テラス屋根本体 約13.5万円~
施工費用 約4.5万円~
本体のみ取り寄せの場合の運送費 約2万円~


独立型テラス屋根の本体代は、設置工事と同時に購入すると約半額程度まで割引してくれることも多くてお得ですよ!

独立型テラス屋根はDIY設置できる?

商品のみを取り寄せてDIYでの設置を考える方もいらっしゃいますが、コンクリートの斫り(はつり)作業などが必要ですので専門業者さんに依頼したほうが安心・安全です。ご参考までに、テラス屋根の設置手順を解説します。

1. 設置するために地面に約50cmプラス10cm(計60cm)の穴を掘る
2. 底部分から約10cm程度に砕石などを入れて転圧する
3. 穴の周囲に枠を造り、砂を入れる
4. テラス屋根を組み立て水平になるよう穴に立て、添え木をする
5. 水平かどうかを確認してから穴にコンクリートを流し込み固めて完成

独立型テラス屋根の気になる疑問

独立型テラス屋根の設置をご検討されている方に多い疑問を解説します。

1. 強風にも耐えられる?

テラスVB|LIXIL画像提供:テラスVB|LIXIL


出典:テラスVB|LIXIL

基本的にテラス屋根に使われる素材は耐久性の高いものが使用されており、設置もコンクリートで基礎にしっかり固定します。地面と外壁の2ヶ所の固定のほうがで当然強度は高いですが、地面の固定のみでも心配には及びません。商品選びの際によく見ておいたほうが良いのが「耐風圧強度」と「耐積雪」の数値です。

日本では毎年台風が発生しますが、台風による強風被害を受けやすい地域とそうでない地域があります。テラス屋根のような設備には、上記画像のように耐風圧強度の数値が表示されています。

地域別 基準風速(Vo)
一般地域 30~38m/秒
強風地域 40~46m/秒


先ほどのLIXILさんのテラス屋根の表示は耐風圧強度が42m/秒でしたので、強風地域では少し足りない可能性がありますね。耐風圧強度を高めたい場合には、補助支柱をオプションで取りつけるなどが必要になります。

2. 積雪にはどれぐらい耐えられる?

上記の風圧と同じく気になるのが積雪です。商品には耐積雪の数値も表示されており、先述の画像の場合は20㎝の積雪までには耐えうる強度があるということになります。商品の注意事項には「20cmを超えないうちに雪下ろしをしてください」と記載があります。豪雪地帯の場合は、100cmの積雪にも耐えられる豪雪地域対応のテラス屋根を選びましょう。

参照:波板テラス屋根 6TC型|YKKap

3. 隙間から雨が垂れてくるのでは?

独立型テラス屋根は外壁に固定しませんので、外壁とテラス屋根との間に隙間があります。そのため外壁に垂れてくる雨水は防ぐことができませんが、隙間をふさぐ「隙間カバー」をオプションで取りつけられます。

4. 目隠しはできる?

テラス屋根が柱だけだと、外部からの視線が気になることがありますよね。テラス屋根にはオプションでサイドや前面にパネルを取り付けることができます。

独立型テラス屋根まとめ

独立型テラス屋根は、外壁に穴を開けないので後付けリフォームでも設置ができます。柱のパターンは3種類ありますが、中柱タイプと後柱タイプが特に人気!とはいえ、ご自宅に合うかというと別のタイプが良い場合もありますのでぜひ訪問見積りをしてもらいましょう。

テラス屋根の設置場所に合う商品やオプションなども合わせて、設置業者さんに現地確認とともに良い商品を提案してもらうのがおすすめです。

監修者コメント
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外構工事はまとめてオトクに

独立型テラス屋根は外構工事と呼ばれる分野ですが、せっかくなら他の外構工事も一緒に行えるといいですね。カーポートや門扉・フェンスなども似たような工事なので、まとめれば別々に行うよりも安くできるかもしれません。リフォーム工事は関連する工事はまとめて行うのがコストダウンの王道です。この機会にぜひ、お庭全体の外構計画を見直し、まとめてオトクにリフォームされてみてはいかがでしょうか。

監修者:高橋 みちる(一級建築士)

独立型テラス屋根の設置を依頼するには?

独立型テラス屋根の設置を依頼するには、一括見積りが便利です。現状の地面の状態などは、設置業者さんに現場確認をしてもらうほうが確実でより詳細な見積もりがもらえます。

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監修者プロフィール
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一級建築士

高橋 みちる (たかはし みちる)

WEBサイト


アールイーデザイン一級建築士事務所代表。

住宅業界で新築・リフォームの営業・設計・現場監理などを経験。
これまで3000件以上の現場を見ながら、「永く、快適に住み続けるためにはどうしたらいいのか?」を常に探求し続け、リフォーム提案を行っている。
また、現在は執筆活動や企業向けの社員研修、一般向けの講演会なども全国各地にて実施。

著書「やらなければいけない一戸建てリフォーム」(自由国民社、2020年7月発売)

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noteにてリフォームに関するお役立ち情報を発信中!
高橋みちる|リフォームコンサルタント|note

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家仲間コム編集部

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利用会員数260,000人、登録リフォーム会社数1,400社を超える日本最大級のリフォームマッチングサイト「家仲間コム」を運営するリフォーム専門家集団の編集部が、一般的なリフォームの情報を纏めた簡易的な記事ではなく、実際の見積情報や価格相場に基づいた読者に役立つ、価値ある情報をお届けしています。

執筆者プロフィール
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大永 和弘 (おおなが かずひろ)


大学卒業後、カーテンレールシェアNo1の内装材メーカートーソー株式会社にて、7年間勤務。
入社後は、大手ハウスメーカーやリフォーム会社、工務店、内装工事業者など約200社を担当。その際に新築住宅やリフォーム住宅など数多くの現場を経験。

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