窓断熱にはハニカムスクリーンが人気|気になる省エネ効果はどれくらい?
ハニカムスクリーンは独特な形で窓断熱効果をアップしてくれる、比較的新しいウィンドウトリートメントです。豊富なカラーバリエーションがあり、上下で違うカラーをコーディネートできる人気のツインカラーなど、ハニカムスクリーンを取り入れるとおしゃれなインテリアで効率的に窓断熱ができますよ。この記事で詳細を説明していきますが、まずはこの記事で紹介している内容の結論を簡単に記載します。
POINT この記事のポイント
・ハニカムスクリーンの窓断熱効果の秘密は、その独特な構造にある
・ハニカムスクリーンの魅力は、夏は外からの熱気が室内に伝わらないため冷房が良く効くようになること
・ハニカムスクリーンは断熱性の高さゆえに、窓とサッシの種類によっては結露が発生する可能性がある
1. 蜂の巣構造
出典:ハニカムスクリーン エコシア|TOSO
ハニカムスクリーンは蜂の巣のような六角形の形をしています。六角形の中に空気の層ができることによって保温性を発揮し、冷暖房効率を高めることができます。住宅の中で最も熱が逃げやすく、熱が入りやすい窓の断熱対策をしっかり行うことが、住宅全体の断熱効果を高めることにつながるのです。
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2. コード穴がない
プリーツスクリーンはサイドに穴が開いていて、昇降用のコードが通っています。この昇降用の穴から、わずかですが光漏れが起こったり、断熱性も下がってしまったりします。ハニカムスクリーンには六角形の空気層があるため内部に昇降コードを通すことができ、スクリーンに穴はありません。断熱性が下がることなく光漏れを防ぎ、見た目にもすっきりと美しいのが魅力です。
3. 断熱オプションでさらに窓断熱効果をアップ!
出典:ハニカムスクリーン 断熱オプション|TOSO
ハニカムスクリーンの両側に断熱オプションとしてフレームを取り付ければ、スクリーンと窓枠の隙間を防いでくれるので、最大40%の省エネ効果を得られます。
ハニカムスクリーンの省エネ効果はどれぐらい?
実際にハニカムスクリーンを取り付けた場合と、それ以外の場合の省エネデータを見てみると断熱効果がイメージしやすいものです。次の項目をご参考にしてください。
1. 単体ガラスとの組み合わせ
断熱の方法 | 窓から逃げる熱量(U値) |
---|---|
単板ガラスのみ | 6.0 |
単板ガラス+カーテン | 4.2 |
単板ガラス+ハニカムスクリーン | 2.8 |
単板ガラス+ハニカムスクリーン+断熱オプション | 2.5 |
※U値が低いほど断熱性が高い
単体ガラスは最も断熱性が低いものですが、ハニカムスクリーンを取り付けると、省エネ効果が約33%もアップしました。ただし、単体ガラスとハニカムスクリーンの組み合わせは結露が発生する可能性が高いため、おすすめしません。注意点の項目で詳細を説明します。
2. 複層ガラスとの組み合わせ
断熱の方法 | 窓から逃げる熱量(U値) |
---|---|
複層ガラスのみ | 3.4 |
複層ガラス+カーテン | 2.7 |
複層ガラス+ハニカムスクリーン | 2.1 |
複層ガラス+ハニカムスクリーン+断熱オプション | 1.9 |
複層ガラスは「Low-E複層ガラス」「ペアガラス」とも呼ばれ、サッシにはまっているガラスが2重になった窓ガラスのことを言います。複層ガラスは単体ガラスの約2倍の断熱効果がありますが、ハニカムスクリーンと併用することでさらに最大約40%も省エネ効果がアップします。最もおすすめの組み合わせです。
ハニカムスクリーンの窓断熱効果で何が変わる?
ハニカムスクリーンの窓断熱効果で省エネになることが分かりましたが、具体的に何が変わるのかピンとこない方もいらっしゃると思います。簡単に言うと、夏は外からの熱気が室内に伝わらないので冷房が良く効くようになります。
反対に冬は、冷たい外気温が室内に伝わらず、暖房で暖めた室内の暖かい空気も外に逃げにくいので、冬でも暖かいお部屋で過ごせるでしょう。冷暖房がよく効けば、温度設定を上げたり下げたりする必要がなく、一定の温度を保ったまま運転できるため、電気代の節約につながります。
ハニカムスクリーンは結露に注意!
ハニカムスクリーンはおしゃれで窓断熱効果が高く、メリットしかないように思えますが、一つだけ注意点があります。それはハニカムスクリーンの断熱性の高さゆえに、窓とサッシの種類によっては結露が発生する可能性があることです。
ハニカムスクリーンの結露対策
窓断熱効果を高めるには、カーテンやプリーツスクリーン・ハニカムスクリーンなどのウィンドウトリートメントも大切ですが、その前に窓ガラスとサッシの性能も影響します。特に、最も窓断熱効果が低い【単層ガラス+アルミサッシ】の組み合わせの窓に、窓断熱効果が高いハニカムスクリーンを取り付けると、結露が発生してしまう可能性が高まるため、注意が必要です。
ご自宅が【単層ガラス+アルミサッシ】の組み合わせの窓の場合は、下記の2点の対処法をご検討ください。
1. 窓ガラスとサッシを交換
最もおすすめなのが、窓ガラスとサッシを断熱効果の高いものに交換する方法です。特に掃き出し窓や大開口窓のような大きな窓は、窓ガラスとサッシの断熱性能は重要です。
関連記事:大開口窓のメリット・デメリット|窓ガラスとサッシで断熱効果がアップ!
2. 雨戸かシャッターを取り付ける
窓ガラスとサッシの交換には費用がかかりますので、雨戸かシャッターを取り付ける方法もおすすめです。雨戸やシャッターは既存の窓に外から後付けすることができます。断熱性が上がるので結露対策になるだけではなく、防犯対策としても有効です。
関連記事:
雨戸の後付けリフォームで防犯対策を|後付け時の手順と費用相場を解説
防犯ガラスかシャッターのどちらがいいか迷ったらお読みください
結露対策には、換気も有効
冬の結露は嫌ですね。ジメジメして不快なだけでなく、放っておけばカビやダニも発生してしまいます。結露を防ぐには①断熱性能を上げる、②湿度を下げる、という2通りの方法があります。今すぐにでも結露を改善するには、寒いですが、窓を少し開け、換気扇を回し続けると効果があります。しかし快適な室内空間を整えるためにも、ぜひ断熱性能を上げる方法にもご注目いただき、ご検討いただければと思います。
監修者:高橋 みちる(一級建築士)
窓断熱効果を高めるハニカムスクリーンの魅力まとめ
出典:ハニカムスクリーン シエラ|TOSO
見た目にもおしゃれで窓断熱効果も高めてくれるハニカムスクリーンですが、結露対策だけは事前に行っておくと安心です。窓断熱リフォームをした上でハニカムスクリーンを取り付けると、より効果がアップしてお得です。ハニカムスクリーンの窓断熱効果を最大限生かして、おしゃれな窓辺作りを楽しんでみてくださいね!
ハニカムスクリーンの取り付け費用を一括見積り!
ハニカムスクリーンの取り付け費用見積もりを依頼する際は一括見積りが便利です。ハニカムスクリーンを取り付けて結露が発生しないようにするには、窓ガラスとサッシの性能も重要です。訪問見積りの際に、プロの専門業者の目から現状の断熱性を見てもらい、どういうリフォームが最適かをドバイスをもらえると効率よくお得ですね。
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アールイーデザイン一級建築士事務所代表。
住宅業界で新築・リフォームの営業・設計・現場監理などを経験。
これまで3000件以上の現場を見ながら、「永く、快適に住み続けるためにはどうしたらいいのか?」を常に探求し続け、リフォーム提案を行っている。
また、現在は執筆活動や企業向けの社員研修、一般向けの講演会なども全国各地にて実施。
著書「やらなければいけない一戸建てリフォーム」(自由国民社、2020年7月発売)
【保有資格】
- 一級建築士(登録番号:第331817号)
- 既存住宅状況調査技術者(証明書番号:第02201400260号)
- 住宅性能評価員(終了証番号:第02170424号)
- インテリアコーディネーター(登録番号:011961A)
- 福祉住環境コーディネーター2級(証書番号:05201851)
- 震災建築物応急危険度判定士(認定番号:730220552)
【所属】
- アールイーデザイン一級建築士事務所:代表
- JIO|株式会社日本住宅保証検査機構:検査員 及び 評価員
- 三井ホーム株式会社:リフォームプランナー
noteにてリフォームに関するお役立ち情報を発信中!
高橋みちる|リフォームコンサルタント|note
利用会員数260,000人、登録リフォーム会社数1,400社を超える日本最大級のリフォームマッチングサイト「家仲間コム」を運営するリフォーム専門家集団の編集部が、一般的なリフォームの情報を纏めた簡易的な記事ではなく、実際の見積情報や価格相場に基づいた読者に役立つ、価値ある情報をお届けしています。
大永 和弘 (おおなが かずひろ)
大学卒業後、カーテンレールシェアNo1の内装材メーカートーソー株式会社にて、7年間勤務。
入社後は、大手ハウスメーカーやリフォーム会社、工務店、内装工事業者など約200社を担当。その際に新築住宅やリフォーム住宅など数多くの現場を経験。
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掃出し窓2枚と腰窓1枚 網戸サッシごと交換 | ¥62,000 ~ ¥74,000 |
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浴室内倒し窓ガラスの交換 | ¥12,000 ~ ¥38,000 |
二重窓(窓枠161㎝縦178㎝ 腰窓幅140㎝縦88㎝) | ¥116,000 ~ ¥260,000 |
リビングの内壁ヒビ | ¥33,000 ~ ¥40,000 |
窓ガラスの交換 | ¥20,000 ~ ¥24,000 |
※価格はこの依頼での一般的な価格相場です。
暑さ寒さの対策は、まず窓から
最近は温暖化の影響で、夏の暑さが深刻となっていますが、やはり冬の寒さも体にはこたえますよね。家の中は、できるだけ快適な室温に保っておきたいところです。室温を保つために重要な役割を果たしているのが、家の断熱性能です。実は窓が、この断熱性能の一番の弱点となっているのです。窓の断熱性能を上げると、冷暖房の効率を良くすることができます。ハニカムスクリーンなら取付も簡単なので、ぜひ手軽な断熱対策として、いかがでしょうか。
監修者:高橋 みちる(一級建築士)