玄関の段差を解消する方法|バリアフリー補助金を使ってお得にリフォームしよう

玄関の段差を解消する方法|バリアフリー補助金を使ってお得にリフォームしよう

昔の住宅は玄関に大きな段差がある造りが多く、段差の昇り降りが体の負担になることもあります。段差に座って靴を脱ぎ履きしやすいメリットもありますが、段差がない方が玄関の出入りがしやすく高齢者にとっても安全です。この記事で詳細を説明していきますが、まずはこの記事で紹介している内容の結論を簡単に記載します。

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POINT この記事のポイント

・玄関の段差を解消する方法は、「段差部分を階段状にリフォーム」「段差部分にスロープを設置」「段差を撤去して玄関をリフォーム」の3つ
・玄関の段差を解消する際の注意点は、「段差をなくした場合は腰かけられる椅子を用意」「踏み台やスロープを設置する場合は手すりも同時に取り付け」の2つ
・玄関の段差解消リフォームには補助金が支給される場合もある

玄関の段差は「上がり框」という建築設計

玄関の段差の部分を「上がり框(かまち)」と言いますが、昔ながらの住宅はこの上がり框が高く設計されていることが多く、一般的に約30cm程度の高さがあります。

元々は湿度の高い日本の気候に合わせて通気性を良くするために床を高く設定していたことから、玄関の三和土(たたき)部分と住宅の床部分に差があったため上がり框が高く設計されていました。上記以外にも、上がり框は下記のような意味合いがありました。

・靴を脱ぎ履きする際の椅子代わりとして
・玄関で腰掛けながらご近所さんとの軽いコミュニケーションをとるため


上がり框は玄関を開けると最初に目に入る部分なので、その家の顔として上質な木材で造られていることが多く、内と外を隔てる空間でもありました。

現代では住宅の通気性能も向上しており、ご近所付き合いも減少していることから上がり框はそこまで高い設計にはなっておらず、戸建住宅の上がり框の高さは約15cm程度で、マンションは約1cm以内に設計されているのが標準です。

マンションのほうが上がり框は低いか、もしくはフルフラットにデザインされている傾向にあります。

玄関の段差があるお悩み

玄関に段差があると靴の脱ぎ履きの際に腰掛けることができて便利な点もありますが、多くの場合出入りが大変というお悩みがあります。特に高齢になってくると足腰に負担がかかる上がり框は転倒の危険性もあるため、段差を解消したいというお声も増えています。

昇り降りの負担から外出が億劫になる理由のひとつになってしまう方もいらっしゃいます。

玄関の段差を解消する方法

玄関の段差を解消する方法

では、玄関の段差を解消するにはどうすればよいのでしょうか?一般的な3つの方法をご紹介します。

1. 段差部分を階段状にリフォーム

段差が高くて昇り降りが大変であれば、上がり框と三和土の間に踏み台を設けて階段方式にする方法があります。既存の段差はそのままで踏み台を新設するだけなので、施工費用が安く抑えられます。

・玄関の段差に踏み台を取り付ける際の費用目安:約5~10万円

踏み台の中に靴磨きセットや工具が入る程度の収納を造っておくのも、空間の有効活用になります。

2. 段差部分にスロープを設置

ご家族に要介護者がいらっしゃる場合や、将来的に車椅子の利用を想定している場合は、玄関の段差部分にはスロープを設置しておく方法がおすすめです。

・玄関の段差にスロープを設置する際の費用目安:約7万円~20万円

玄関の中にスロープを設置する場合は、玄関外からの動線と勾配を計算して車椅子が移動しやすいよう配慮しておく必要があります。

関連記事:スロープ設置時の勾配は利用者に合わせて決めましょう

3. 段差を撤去して玄関をリフォーム

玄関の段差を撤去して玄関そのものをリフォームする方法もあります。段差のお悩みだけでなく、玄関収納を造りたい場合や廊下を拡張したい場合には同時施工することで工事の手間が一度で済むメリットがあります。

また古い住宅では玄関の段差部分にシロアリ被害が及んでいる可能性もあります。シロアリ被害の疑いがある場合は、玄関をすべてリフォームすることでシロアリの被害状況が確認できシロアリ退治もできて安心です。

関連記事:シロアリ駆除/予防の方法、費用相場や目安など

・段差を撤去して玄関をリフォームする際の費用目安:約20万円~50万円
・玄関収納リフォームの費用目安:約10万円~

関連記事:コートがかけられる玄関収納のリフォームアイデアと費用目安

玄関の段差を解消する際の注意点

玄関の段差を解消する際には、下記の点に注意しましょう。

1. 腰かけられる椅子を用意

玄関の段差は椅子代わりに腰掛けられるメリットもあります。段差を撤去して玄関を丸ごとリフォームする場合には、既製品の椅子を購入しておくか、壁に収納できるベンチタイプの椅子を取り付けておくと、靴の脱ぎ履きがしやすくなります。壁付け折りたたみ収納いす|アイエム
出典:壁付け折りたたみ収納いす|アイエム

2. 手すりを取り付ける

玄関の段差がなくなった分、昇り降りは楽になりますが、安全のためにも手すりは取り付けておくほうが安心です。手すりにも種類がありますが、利用する人に合わせた形のものを取り入れるとよいでしょう。

・手すりの取り付け費用目安:約4万円~6万円

玄関の段差解消リフォームには補助金が支給される場合も

バリアフリーリフォームとして玄関の段差を解消する場合には、支給対象になり得る3つの制度をご紹介します。

1.介護保険制度

住宅改修(介護リフォームは)、介護保険を利用すれば、最大20万円までの費用に対して、1割の自己負担で工事が可能です。例えば費用が20万円ならば、18万円は介護保険で補助され、自己負担は2万円となります(介護保険制度の自己負担割合1割の場合。3割負担なら自己負担は6万円)。

20万円を超えた額は自己負担です。「住宅改修のための補助金は原則1度」という決まりはありますが、限度額の範囲内であれば数回に分けての利用が可能です。もしも、引っ越し先の家でリフォームをしたら、限度額以内なら再度利用するということもできます。

ですが、給付を受けるには条件があります。 その条件とは

①要介護認定で「要支援」または「要介護」であるか
②リフォームする住宅に本人が居住していること。被保険者証の住所と同一であること
③入院や施設入居などで、利用写が自宅を離れていないか
④利用者が上限額まで支給を受けていないか

です。

上記のいずれかに該当する場合は、「改修費用の7〜9割」が支給される可能性があります。その割合は利用者の年齢や所得によって異なります。支給上限額は20万円です。

2.自治体の支援制度

自治体によっては「改修費助成金制度」により、補助金や助成金が支給されることもあります。介護保険では対象外となる工事に利用できたり、20万円より多く助成されたり、幅広い工事に利用できます。

しかし、一般的には受給条件が厳しく、あくまでも介護保険の補助として考えるほうが良いでしょう。こちらも各自治体により、利用者の対象年齢や工事内容に対して補助金上限額が異なるため必ず確認してください。

3.長期優良住宅化リフォーム推進事業

「長期優良住宅化リフォーム推進事業」は既存住宅の長寿命化や省エネ化等に資する性能向上リフォームや子育て世帯は子育てしやすい住宅への性能向上を行うリフォームを支援する事業です。
補助対象リフォーム工事費等の合計の1/3の額が補助される制度となっています。
しかし、今回のケースで補助金制度の対象となるのが、「三世代同居対応改修工事」の場合のみとなります。また、必須工事箇所があったり、特定の性能を一定の基準までクリアしなければなかったり認定基準が細かいので、その点は注意が必要です。以下の認定制度パンフレットをご覧ください。
長期優良住宅認定制度の概要について[増築・改築版] (hyoukakyoukai.or.jp)

また、バリアフリーリフォームをすることで所得税や固定資産税が減税される制度もあります。

バリアフリー改修促進税制の種類 減税内容
所得税減税(投資型) 標準的な工事費用額(上限200万円)から10%を控除
所得税減税(ローン型) 控除額最高62.5万円(上限12.5万円×5年)
固定資産税額の減額 翌年分の固定資産税3分の1を減額 

補助金や減税内容については、お住まいの地域の自治体に最新の要件等を確認し、申請期限なども合わせて問い合わせされることをおすすめします。

最新のリフォーム補助金一覧を掲載している記事もございます。こちらも是非ご参考にされてみてください。
【2024年最新】リフォーム補助金の全て。実は火災保険が利用できるケースも

玄関の段差解消リフォームをお得に依頼するには?

玄関の段差解消リフォームをお得に依頼するには一括見積りが便利です。特にバリアフリーの観点から段差の解消をご検討されている場合は、施工経験豊富な業者に依頼しましょう。補助金や減税制度は素人では分かりづらい内容も多いので、プロの専門業者にお任せしたほうが安心です。

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