床リフォームでは床断熱リフォームがおすすめ|事前に知っておきたいポイントとは
床リフォームの際には床断熱リフォームを同時施工するとお得です。正しく断熱工事がされていると、一年を通して過ごしやすい環境で、冷暖房効率も上がるため、省エネにつながります。床リフォームの際には、断熱材の劣化も調べてもらい、床断熱リフォームも同時に検討しましょう。まずはこの記事のポイントです。
POINT この記事のポイント
・1年を通して過ごしやすいのは「夏は涼しく、冬は暖かい」住宅
・天井、壁、床に正しく断熱材が入っていることが大切
・床断熱リフォームの方法は「床リフォームと同時施工」「床下から張る」の2つ
・「内部結露」に強い断熱材であることが重要
・床下から断熱材を施工する費用目安は2万円~2.5万円(1坪あたり)
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一年を通して過ごしやすい住宅とは?
一年を通して過ごしやすい住宅といえば、「夏は涼しく、冬は暖かい」住宅ではないでしょうか?さらに、日本は高温多湿ですので、湿気が少なくなることで、より過ごしやすくなります。そのためには、住宅の天井、壁、床に正しく断熱材が入っていることが大切です。
温かい空気は上へあがり、冷たい空気は床面に溜まるという性質があるので、床に断熱材が入っていないと、夏は湿気が床面に溜まりやすくなりますし、冬は足元から冷えて寒い、といった現象が起こります。いくらエアコンをつけても、断熱材が正しく入っていないと、エアコン効率が悪くなり、電気代がかさむばかりです。
断熱材は劣化していませんか?
現在「夏暑くて、冬は寒い」といったお悩みを抱えていらっしゃる場合には、断熱材がうまく機能していない可能性があります。現代の住宅は、基本的に天井、壁、床、などに断熱材が入っていますが、古い住宅の場合、その断熱材が劣化していたり、または最初から入っていないという場合もあり得ます。
あまり考えたくはないですが、施工業者の中には、断熱工事をしていないのに、断熱工事費用を請求しているというケースもあるようです。施工して間がないのに、あまりにも「夏暑くて、冬は寒い」といった状況であれば、施工業者に確認したほうがよいでしょう。
床リフォームの際は断熱材の状態も確認
断熱材は、正しく施工されていれば、半永久的に使用できるほどの長い耐用年数がありますが、施工不良があったり、極端に湿度が高いなどの環境によっても耐用年数が短くなることもあり得ます。
普段の生活の中で、断熱材を目にすることもありませんし、床をはがして確認することも難しいので、フローリング張替えなど床をリフォームする機会があれば、断熱材の状態を一緒に見てもらうと安心です。
もし、施工してまだあまり年数が経っていない場合は、施工不良の可能性もあります。施工会社から「建築仕様書」を取り寄せて、断熱材を使用した場所や厚みなどを確認してみましょう。
床断熱リフォームの方法は大きく分けて2パターン!
床暖房リフォームの方法は大きく分けて以下のふたつです。
1. 床リフォームと同時に行う
フローリング張替えなどの床リフォームと同時に断熱材リフォームも行う場合は、根太や大引き間の間に断熱材を詰める工法で行われます。「充填断熱工法」とも言われます。
床下にすべて断熱材を敷き詰めるわけではないので、寒冷地などでは十分な断熱効果が得られないこともあります。できるだけ隙間なく断熱材を詰めていく技術が必要です。
2. 床下から張る
床材をはがすのではなく、床下から断熱材を張っていく工法です。断熱材の種類も多く、様々な機能を持たせたものを選ぶことも可能です。戸建住宅で、床材のリフォームを行わず、床断熱リフォームをしたい場合に使える工法です。
気密性が高くなるので、外気との温度差により室内に結露が生じたり、カビが発生する場合があるため、湿気対策を万全にしておく必要があります。
内部結露にご注意!
昨今の住宅は「高気密・高断熱」の住宅が増え、断熱もしっかりされている住宅が多いのですが、中には、地域やその住宅に合っていない断熱材を選んだり、施工不良などにより、断熱材の効果が不十分な場合があるのです。
断熱材にもたくさんの種類がありますが、最も注意すべき点は「内部結露」に強い断熱材かどうかです。気密性が高くなると、外気との温度差により室内に結露が生じたり、カビが発生する場合があります。また、多くの住宅で採用されている内壁材の石膏ボードは、室内の湿気を内部にまで通してしまいます。
こういう状況で、内部結露に弱い断熱材を使用しているとどうなるでしょうか?下地や、構造部分にカビが発生したり、木材が腐食してしまい、住宅の倒壊につながる危険性があるのです。これらのことから、断熱材を選ぶ時は、調湿効果の高い商品を選ぶことが大切です。
調湿性が高い断熱材は?
断熱材にもたくさんの種類がありますが、調湿効果を最優先するのであれば「セルロースファイバー」と呼ばれる断熱材がおすすめです。セルロースファイバーは、新聞紙をリサイクルして生産された断熱材で、環境配慮型断熱材として今注目の断熱材です。
アメリカではセルロースファイバーが市場の35%を占めており、断熱材の中で最も多く採用されています。将来日本でもどんどんそのシェアを拡げていく断熱材として見込まれています。
床断熱リフォームの費用目安は?
床断熱リフォームの費用目安は、フローリング張り替えと同時施工の場合と、床断熱リフォームだけを行うかによって、費用が変わってきます。
●床下から断熱材を施工する場合・・・2万円~2.5万円(1坪あたり)
●床材リフォームと同時施工する場合・・・プラス1万円~(1坪あたり)
採用する断熱材の種類や、部屋の広さ、張り替える床材の種類など、現状によって費用は変わります。まずは、複数の業者さんに見積もりを出してもらうことをおすすめします。
床下断熱のついでにできる工事
床の仕上げも一旦剥がしてから断熱工事を行うなら、床下に地面が露出している場合は、床下の防湿工事もついでに行うチャンスです。地面を防湿コンクリートなどで覆えば、地面から上がる湿気を防ぐことができ、建物の寿命を延ばすことにもつながります。床下を断熱したら、床仕上げの前についでに床暖房パネルを敷けば、快適な床暖房にすることもできます。ぜひ「ついで」の工事で、まとめてオトクにリフォームなさってくださいね。
監修者:高橋 みちる(一級建築士)
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アールイーデザイン一級建築士事務所代表。
住宅業界で新築・リフォームの営業・設計・現場監理などを経験。
これまで3000件以上の現場を見ながら、「永く、快適に住み続けるためにはどうしたらいいのか?」を常に探求し続け、リフォーム提案を行っている。
また、現在は執筆活動や企業向けの社員研修、一般向けの講演会なども全国各地にて実施。
著書「やらなければいけない一戸建てリフォーム」(自由国民社、2020年7月発売)
【保有資格】
- 一級建築士(登録番号:第331817号)
- 既存住宅状況調査技術者(証明書番号:第02201400260号)
- 住宅性能評価員(終了証番号:第02170424号)
- インテリアコーディネーター(登録番号:011961A)
- 福祉住環境コーディネーター2級(証書番号:05201851)
- 震災建築物応急危険度判定士(認定番号:730220552)
【所属】
- アールイーデザイン一級建築士事務所:代表
- JIO|株式会社日本住宅保証検査機構:検査員 及び 評価員
- 三井ホーム株式会社:リフォームプランナー
noteにてリフォームに関するお役立ち情報を発信中!
高橋みちる|リフォームコンサルタント|note
利用会員数260,000人、登録リフォーム会社数1,400社を超える日本最大級のリフォームマッチングサイト「家仲間コム」を運営するリフォーム専門家集団の編集部が、一般的なリフォームの情報を纏めた簡易的な記事ではなく、実際の見積情報や価格相場に基づいた読者に役立つ、価値ある情報をお届けしています。
大永 和弘 (おおなが かずひろ)
大学卒業後、カーテンレールシェアNo1の内装材メーカートーソー株式会社にて、7年間勤務。
入社後は、大手ハウスメーカーやリフォーム会社、工務店、内装工事業者など約200社を担当。その際に新築住宅やリフォーム住宅など数多くの現場を経験。
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まずは床下の状況を調査しよう
通常、木造住宅は定期的に防蟻工事や配管のメンテナンスを行えるよう、点検口から床下に潜り、狭いながらも作業ができる空間があります。床下から張る断熱材はこの床下空間を利用して作業を行うため、費用を抑えられるメリットがあります。しかし床下に地面が露出していたり、換気が悪いなどで湿度が高い状態の場合は、内部結露を起こしにくい断熱材を選定する必要があります。床下の状況をしっかりと調査してから、工事方法を検討できるといいですね。
監修者:高橋 みちる(一級建築士)