タイルキッチンのメリット・デメリット|参考にしたい施工事例5選

タイルキッチンのメリット・デメリット|参考にしたい施工事例5選

タイルを使ったキッチンは、キッチンコーディネートの中でもとても人気があります。高い耐久性に加え見た目にもおしゃれに仕上がるタイルは、キッチンのような水まわりにもピッタリ!今回は、タイルキッチンのメリット・デメリットや取り入れる際の注意点を解説します。まず、記事のポイントをまとめました。

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POINT この記事のポイント

・タイルキッチンのメリットは耐久性・耐火性が高いことなど
・タイルキッチンのデメリットは割れたりタイルの目地が劣化すること
・タイルには多くのバリエーションがある
・タイルの施工には防汚性や防カビ性の高いコーキング材を使うのがおすすめ

1. 耐久性が高い

キッチンは油汚れなどの落としにくい汚れから水はねなど、大変汚れやすいところです。そのため、キッチンに採用する素材には高い耐久性が求められます。タイルは温度変化にも強く、経年劣化がほぼない素材ですのでキッチンに最適です。

2. 耐火性が高い

キッチンは「火気使用室」に該当し、建築基準法で内装材は「準不燃材料とする」ことが定められています。タイルは高温で焼いて成形される素材で火に強く、火災防止の観点からも安心できます。

DIYでも施工できるタイルシールなどが販売されていますが、このようなシールタイプの商品は必ず「耐熱」「防火」「耐火」などと記載された耐火性の高い商品であることを確認して採用してください。耐火性のないリメイクシートをキッチンに採用したことによる住宅火災も発生しています。

参照:準不燃材料でした内装の仕上げに準ずる仕上げを定める告示|国土交通省
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3. 水に強い

キッチンでは水も扱いますので、水に強い素材だと安心です。タイルには水が染み込みませんので、何かをこぼしてしまってもさっと拭くだけで綺麗になります。

4. お手入れしやすい

汚れがつきにくく液体を吸収しないタイルは、使用後に水拭きするだけでお手入れ完了です。フライパンなどを置いてコゲがついてしまっても、スポンジに中性洗剤をつけてこすれば汚れが落ちます。金属製のたわしなどは傷がつく可能性がありますので、柔らかいスポンジを使いましょう。

5. 見た目がおしゃれ

タイルを使ったキッチンタイルを使ったキッチン(※画像はイメージです。)

タイルキッチンの大きな魅力は、見た目のおしゃれさではないでしょうか。タイルは昔からキッチンに採用されていましたが、今ほどバリエーションがなくシンプルなものでした。現在ではタイルの大きさやカット・色までかなりの種類があり、決めるのが難しいほど豊富に揃っています。

監修者コメント
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タイルは根強い人気があります

キッチンの壁といえば、お手入れのしやすさから、キッチンパネルと呼ばれるツルっとした一枚板のものが主流です。しかしデザイン的な面では、タイルにも根強い人気があります。タイルは一枚一枚を組み合わせることでオリジナルのデザインを作れますし、細かいモザイクタイルなら曲面を美しく仕上げることもできます。「世界にたった一つの自分だけのキッチンをつくりたい!」という要望に応えるタイルキッチン、ぜひデザインされてみてはいかがでしょうか。

監修者:高橋 みちる(一級建築士)

タイルキッチンのデメリット

タイルキッチンのデメリット

タイルキッチンのデメリットは上記の通りです。

1. 割れることがある

タイルは硬くて耐久性も高いのですが、重いものや瓶など硬いものが落下すると衝撃により割れてしまうことがあります。ひび割れなどが心配な場合は、作業台には人造大理石や人工大理石などを採用し、壁面にのみタイルを使ってみてはいかがでしょうか。

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2. タイルの目地は劣化する

タイルとタイルの間にはコーキング材(目地材)を使用しますが、コーキング材は7~10年程度で劣化が見られるようになります。また、経年により汚れがつきやすくなりますので、最初にタイルを貼る際には防汚性の高いコーキング材を使用しておくと長持ちします。

コーキング材の汚れや劣化が見られた場合はDIYで再コーキングが可能ですので、下記の手順を参考にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

2-1. コーキング補修の手順

1. タイル表面の汚れを綺麗に水拭きして乾燥させておく
2. コーキング材がつかないよう、タイルをマスキングテープで養生する
3. コーキングガンを使って均一の厚みになるよう丁寧にコーキングしていく
4. ヘラで均一にならしていく
5. マスキングテープをはがして乾燥させる

タイル目地すべてにコーキングをしていくのはコツさえつかめば難しくはありませんが、手間がかかりなかなか大変な作業です。できれば内装のプロに依頼したほうが、早くて仕上がりも綺麗です。

業者に依頼した場合は1mあたり約600円~程度から施工してくれますので、コーキング補修の見積もりをもらって比較してみましょう。

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監修者コメント
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タイルは目地も大事

タイルとタイルの隙間を埋める目地は地味な存在ですが、ぜひきちんと選んでおきたいところです。タイルそのものは美しさを長持ちしていても、目地が劣化して汚れたり剥がれたりすると、タイル全体が古びた印象になってしまいますね。水がかかる場所に使われていれば、水漏れしやすくなる場合もあります。タイルを選ぶときには、目地の色や性能も併せてしっかりと選び、目地も含めたタイル全体が長持ちしやすいようにしておきたいですね。

監修者:高橋 みちる(一級建築士)

タイルキッチンの施工イメージ

では、バリエーション豊富なLIXILさんの商品の中から、タイルキッチンの施工イメージをいくつかご紹介します。

ホワイトで清潔感あふれるタイルキッチン

ホワイトタイルコレクション|LIXIL

出典:ホワイトタイルコレクション|LIXIL
商品価格:7,800円~/㎡あたり

ホワイトのタイルを採用すれば、清潔感のあるキッチンに仕上がります。タイルの大きさが大きいほど上品な印象に、小さめだとカジュアルなイメージになります。規則的に並べたり交互になるよう並べたり、同じ白でもタイルの大きさや並べ方でも印象が変わります。

モノトーンタイルでカフェ風キッチンに

ディアマンテ|LIXIL

出典:ディアマンテ|LIXIL
商品価格:14,300円~/㎡あたり

カフェ風キッチンは、根強い人気がありますね。立体的なグレーのタイルが、遊び心のある楽しいキッチンにしてくれます。

焼き物タイルで上質なキッチン空間

インテリアモザイク 雪華(せっか)|LIXIL

出典:インテリアモザイク 雪華(せっか)|LIXIL
商品価格:16,800円~/㎡あたり

キッチンメーカーの上位クラスのキッチンを採用したら、キッチンの内装も同じようにグレードを高めてあげましょう。黒やダークブラウン、深いグリーンなどの濃い色は高級感のあるキッチン作りに最適です。

関連記事:セラミックキッチンで最高級の耐久性と上質なキッチン空間づくり

ミックススタイルでキッチンのアクセントに

インテリアモザイクタイル カレイドグレイズ|LIXIL

出典:インテリアモザイクタイル カレイドグレイズ|LIXIL
商品価格:13,200円~/㎡あたり

汚れやすい部分にだけタイルを採用して、他の壁材と組み合わせるのもおしゃれです。ウォールシェルフにも同じタイルを取り入れることによって程よいリズム感が生まれ、キッチンのアクセントになります。

和風の色合いで大人なジャパニーズスタイルキッチン

インテリアモザイク 美釉彩(びゆうさい)|LIXIL

出典:インテリアモザイク 美釉彩(びゆうさい)|LIXIL
商品価格:14,800円~/㎡あたり

和テイストのインテリアの住宅には、抹茶のようなグリーン・朱色・マスタードカラーなど、渋い色合いが似合います。同じ色で違う形のタイルを組み合わせて、格子風のデザインにするのも素敵ですね。

タイルをキッチンに取り入れる際の注意点

タイルをキッチンに取り入れる際の注意点

さきほどご紹介した施工イメージのようにタイルには多くのバリエーションがありますので、施工した後に「思っていた仕上がりと違った」という失敗例があります。タイルをキッチンに取り入れる際には上記の3つに注意しましょう。

1. サンプルを取り寄せる

ひとくちにタイルと言っても、カタログと実物では色や質感が違うことも多いです。インテリア雑誌などを参考に、どんなキッチンにしたいかより具体的にイメージをして、候補のタイルはサンプルをもらって実際に目で見て触感も確かめましょう。

2. 他のキッチン素材との統一感も大切にする

例えば、ナチュラルな明るいブラウンの木製扉に、黒い焼き物の質感を強調したタイルでは、どこかちぐはぐな印象を受けます。他のキッチン素材と同じイメージのタイルで統一感を出しましょう。

3. コーキング材は防汚性の高いものを使用する

タイルの施工には、必ずコーキング材を使用します。最近では汚れがつきにくく耐久性の高い機能性コーキング材も出てきていますので、防汚性や防カビ性の高いコーキング材を使用すると長持ちします。

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監修者プロフィール
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一級建築士

高橋 みちる (たかはし みちる)

WEBサイト


アールイーデザイン一級建築士事務所代表。

住宅業界で新築・リフォームの営業・設計・現場監理などを経験。
これまで3000件以上の現場を見ながら、「永く、快適に住み続けるためにはどうしたらいいのか?」を常に探求し続け、リフォーム提案を行っている。
また、現在は執筆活動や企業向けの社員研修、一般向けの講演会なども全国各地にて実施。

著書「やらなければいけない一戸建てリフォーム」(自由国民社、2020年7月発売)

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noteにてリフォームに関するお役立ち情報を発信中!
高橋みちる|リフォームコンサルタント|note

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家仲間コム編集部

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執筆者プロフィール
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大永 和弘 (おおなが かずひろ)


大学卒業後、カーテンレールシェアNo1の内装材メーカートーソー株式会社にて、7年間勤務。
入社後は、大手ハウスメーカーやリフォーム会社、工務店、内装工事業者など約200社を担当。その際に新築住宅やリフォーム住宅など数多くの現場を経験。

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