火災報知機の設置は義務|おすすめの種類と設置方法を解説

火災報知機の設置は義務|おすすめの種類と設置方法を解説

火災報知器は、万が一火事が起こった際、逃げ遅れることがないよう、消防法で設置が義務付けされています。しかし、実際には火災報知器が設置されていないご家庭もまだ多いのが現状です。今すぐ火災報知器を取り付けて、恐ろしい火事から身を守りましょう。まずはこの記事のポイントを以下にまとめました。

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POINT この記事のポイント

・火災報知器は平成18年6月1日から消防法により設置が義務付けられている
・火災報知器の設置場所は消防法により決められている
・火災報知器の設置に不向きな場所は避ける
・火災報知器は主に「煙式(光電式)」「 熱式(定温式)」の2種類
・NSマークの火災報知器を選ぶ
・火災報知器の本体価格は約7,000円
・火災報知器設置を業者に依頼する際の費用目安は約0.5万円~5万円

監修者コメント
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災害から命を守ろう

既存住宅にも設置が義務化となった火災報知器ですが、設置により火災時の死者数減少の効果も確認されています。毎日暮らす家が安全な場所であることは、そこに住まう家族の願いでもありますね。とはいえ安全対策は、その役目が訪れる機会が少ないこともあり、法律などで義務化されないとなかなか普及が進まないという現状もあります。日頃から防災意識を高め、火災だけでなく地震や風水害など、災害に備えておけるといいですね。

監修者:高橋 みちる(一級建築士)

火災報知器の設置は義務付けされています!

建物火災による死者の数建物火災による死者の数

火災報知器は、平成18年6月1日から、消防法により設置が義務付けられており、この日以降に着工された新築住宅には、全て火災報知器が設置されています。

総務省消防庁の調べによると、建物火災のうち、約90%を住宅火災がを占めており、死者のうち約6割の方が65歳以上の高齢者だったそうです。また、死因の約60%は逃げ遅れによるもので、主に深夜の就寝時間帯に火災に気づかず逃げ遅れてしまったことが原因と考えられています。

火災報知器をつけることによって早く火災に気づけば避難することも消火することもでき、救われる命が増えるのです。

住宅火災による死因住宅火災による死因

火災報知器の設置場所も決まっています!

火災報知器の設置場所も消防法により決められており、「設置しなければならない場所」「条件により設置する場所」「市町村条例に従い設置する場所」と分けられています。

参照:火災放置器 設置部屋早見表|Panasonic 

設置しなければならない場所

火災報知器を必ず設置しなければならない場所は、「寝室」「寝室につながる階段」です。

1. 寝室

深夜の就寝時間帯に発生した火災で逃げ遅れたことによる死者が多いことから、寝室への設置は重要です。就寝場所として使われるすべての部屋に設置します。子供部屋で子供が寝る場合は、子供部屋にも設置します。

2. 階段

階段階段(※画像はイメージです)

寝室がある階の階段に設置します。3階建て以上の住宅の場合は、寝室がある階の2つ下の階段に設置します。寝室が1階にある場合は、最上階の階段に設置します。

条件により設置する場所

1. 廊下

寝室を除いて、5部屋以上ある階の廊下に設置します。

市町村条例に従い設置する場所

1. キッチン

消防法では、キッチンへの設置を推奨しています。

2. その他の居室

市町村条例により、その他の居室への設置も義務付けられている場合があります。

火災報知器を設置する場所

火災報知器は、壁や天井に設置します。

1. 壁に設置する場合

壁に設置する場合:壁に設置する場合(※画像はイメージです)

火災報知器の中心が天井から0.15~0.5m以内の位置に設置

2. 天井に設置する場合

天井に設置する場合天井に設置する場合(※画像はイメージです)

火災報知器の中心を壁から0.6m(熱を感知するものは0.4m)以上離して設置します。

●梁などがある場合には、梁から0.6m以上離して設置します。
●エアコンなどの吹き出し口がある場合には、吹き出し口から1.5m以上離して設置します。

火災報知器の設置に不向きな場所

火災報知器の性能を発揮させるために、設置に不向きな場所がありますので、以下の場所には設置しないよう気を付けましょう。

●タンスなどの真上(タンスから0.6m離す)
●ダイニング、調理場、ガレージなど、 火災でない煙、蒸気などのかかるところ
●使用周囲温度が40℃以上になるレンジ、ストーブなどの真上や近く
●照明器具の真上や近く(照明器具から0.5m離す)
●使用周囲温度が0℃を下回る、あるいは40℃を超えるところ
●換気扇(給気用)・エアコンの近く。(換気扇・エアコンから1.5m以上離す)

火災報知器の種類

火災報知器には、主に「煙式(光電式)」「 熱式(定温式)」の2種類があります。

1. 煙式(光電式)

煙が火災報知器に入ると、警報音や音声で知らせてくれるタイプです。火災の多くは、最初に煙が立ち昇るため、早期発見に適した方式で、基本的にこちらのタイプが消防法により設置を義務付けられています。

2. 熱式(定温式)

火災警報器の周囲温度が一定の温度(約65℃相当)に達すると警報音や音声で知らせてくれるタイプです。 調理による煙や水蒸気などを誤って火災として感知しにくいため、キッチンに適しています。

火災報知器の電源

火災報知器の電源

火災報知器の電源には、「電池式」「コンセント式」「ワイヤレス連動式」の3種類があります。

1. 電池式

電池を電源とするタイプです。配線工事の必要がなく、ご自身での取り付けも可能です。既存住宅におすすめです。

2. コンセント式

配線による電源供給が必要なため、電気工事士の資格を持った人による設置が必要です。新築工事中であれば、配線を天井や壁に埋め込むことができ、電池交換の必要もないためおすすめです。

3. ワイヤレス連動式

親機のみに電源を必要とし、親機・子機間に連動配線をすることにより一ヶ所で感知した火災を、全ての警報器が反応して知らせてくれるタイプです。設置してある部屋全部に警報音が鳴るため、より安心です。電池式ワイヤレス連動型なら配線が不要なため、ご自身での設置も可能です。

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電池切れにご注意を

ホームセンターなどで手軽に購入できる住宅用火災報知器は、取り付けも簡易なものが多く、設置基準を守ればDIYでも難しい工事ではありません。また、電池式のものは電池の寿命が5~10年程度となっているため、定期的に交換する必要があります。電池のみを交換することもできますが、機器の寿命も考えると、本体ごと交換しておいたほうが安心です。今ついている報知器も、ときどき作動状況をチェックしてみてくださいね。

監修者:高橋 みちる(一級建築士)

NSマークの商品なら安心です

NSマークNSマーク(※画像はイメージです)

火災報知器はたくさんの商品がありますが、「NSマーク」が付いているものは日本消防検定協会の鑑定に合格したものですので、安心です。お買い求めの際は、このマークがついている商品を選びましょう。

火災報知器の設置・取り付け費用の目安

火災報知器は、ホームセンターなどで7,000円程度で買うことができます。電池式のものであれば、ビスを留めるだけなのでDIYで設置も可能です。配線工事が必要であったり、高所での作業が難しい場合は、業者さんに設置・取り付けを依頼しましょう。

業者さんに依頼した場合の費用目安は、0.5万円~5万円程度で、火災報知器の種類や取り付け場所などによって変わってきます。

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火災報知器設置・取り付け業者費用見積もりを依頼する際は、一括見積りが便利です。依頼内容を入力すると業者から連絡が来て、訪問見積りや電話見積もりをしてもらえます。業者によって独自のサービスや技術があるので、希望に合う業者を比較検討しましょう。

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監修者プロフィール
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一級建築士

高橋 みちる (たかはし みちる)

WEBサイト


アールイーデザイン一級建築士事務所代表。

住宅業界で新築・リフォームの営業・設計・現場監理などを経験。
これまで3000件以上の現場を見ながら、「永く、快適に住み続けるためにはどうしたらいいのか?」を常に探求し続け、リフォーム提案を行っている。
また、現在は執筆活動や企業向けの社員研修、一般向けの講演会なども全国各地にて実施。

著書「やらなければいけない一戸建てリフォーム」(自由国民社、2020年7月発売)

【保有資格】

【所属】

noteにてリフォームに関するお役立ち情報を発信中!
高橋みちる|リフォームコンサルタント|note

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家仲間コム編集部

プロフィール


利用会員数260,000人、登録リフォーム会社数1,400社を超える日本最大級のリフォームマッチングサイト「家仲間コム」を運営するリフォーム専門家集団の編集部が、一般的なリフォームの情報を纏めた簡易的な記事ではなく、実際の見積情報や価格相場に基づいた読者に役立つ、価値ある情報をお届けしています。

執筆者プロフィール
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大永 和弘 (おおなが かずひろ)


大学卒業後、カーテンレールシェアNo1の内装材メーカートーソー株式会社にて、7年間勤務。
入社後は、大手ハウスメーカーやリフォーム会社、工務店、内装工事業者など約200社を担当。その際に新築住宅やリフォーム住宅など数多くの現場を経験。

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