キッチンの寒さの原因と対策3選|床暖房リフォームの相場を解説
キッチンが寒いと調理をするのが億劫になりますし、風邪を引く原因にもなります。今回は、キッチンが寒い原因やキッチンの寒さ対策として有効な3つの方法を解説します。後ほど詳細を説明していきますが、まずはこの記事で紹介している内容の結論を簡単に記載します。
POINT この記事のポイント
・キッチンの寒さの原因は、換気扇や窓から空気が流れる点にある
・キッチンの寒さ対策として有効な方法は、「足元にヒーターや床暖房を設置する」「キッチンの出入口に間仕切りを設置する」「キッチンの窓や勝手口の断熱性を高める」の3つ
・長時間過ごすキッチンは寒さ対策をしておくことが大切
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キッチンの寒さの原因は?
キッチンの寒さの原因は、まずは換気扇があることによって空気が流れる点にあります。冷気は床面に溜まりますが、天井近くに設置されている換気扇を使用すると、床面の冷気が上に流れるようになります。そのため、冷たい空気が換気扇に吸い寄せられてキッチンが寒くなります。
また、キッチンに窓があったり勝手口があることで、暖かい空気が逃げてしまいやすいので冬のキッチンは寒いことが多いです。火を扱っているコンロ付近だけは暑く、足元にたまった冷気はそのままなので足先だけが冷えてつらいというお悩みも多いですね。
キッチンの寒さ対策3選
では、キッチンの寒さ対策として有効な3つの方法を解説していきます。
1. 足元にヒーターや床暖房を設置する
最もキッチンの寒さが緩和されるのは、ヒーターや床暖房の設置です。
1-1. 人感センサー付きヒーター
出典:人感センサー付き大風量セラミックファンヒーター|アイリスオーヤマ
縦置きも横置きもできるコンパクトなこちらのヒーターは、人を感知して自動でオンオフしてくれるので、両手がふさがりやすいキッチンにおすすめです。うっかり消し忘れてしまうこともないので安全ですよ。
1-2. 床暖房の設置
キッチンを頻繁に使うことが多い場合は、床暖房を設置するのもおすすめです。初期費用はかかりますがキッチンでの滞在時間は意外と長いので、床暖房があると足元が冷えずに快適になりますよ。床暖房は最も足元が暖かく快適になりますが、設置費用が高い点がデメリットです。目安は下記です。
床暖房の種類 | 設置費用目安 |
---|---|
既存の床に上貼り(電気式の場合) | 5万円~8万円 |
全張替え(電気式の場合) | 8万円~11万円 |
温水式の床暖房設置 | 上記プラス20万円~100万円 |
床暖房には電気式と温水式の2種類がありますが、リフォームの場合は電気式のほうが初期費用も安く済みます。
関連記事:
足元からポカポカ|床暖房の種類と選び方のポイント
温水式ガス床暖房の設置費用とガス代を削減できるお得な使い方
一方、温水式はランニングコストは安く済むのですが、全面張替えをしなければいけないため、初期費用が高額になります。新築の場合は長い目で見てランニングコストの安い温水式床暖房がおすすめです。ダイニングやリビングの床暖房の延長でキッチンにも設置するとよいでしょう。床暖房があると裸足で過ごせるほど足元が暖かく、料理をするのが楽しくなりますね。
2. キッチンの出入口に間仕切りを設置する
出典:アコーディオンドア|TOSO
キッチンは住宅の出入口付近に設置されていることが多いので、出入りのたびに冷たい空気が出入りします。特にダイニングやリビングと一続きになった大きな間取りにしている場合は、キッチンまではなかなか暖まりにくいです。アコーディオンドアは取り付けが簡単で、必要な時だけ間仕切りとして使用することができるので、冬の寒さ対策として有効です。
3. キッチンの窓や勝手口の断熱性を高める
キッチンに窓や勝手口がある場合は、開口部の断熱性を高める必要があります。窓のサッシには樹脂サッシが最も断熱性が高いのですが、費用が高いので、キッチンや勝手口には安く設置できるアルミサッシを使っていることが多いです。
関連記事:アルミサッシメーカー比較/ガラスとの組み合わせで断熱性能を高めるのがポイントです
アルミサッシは最も断熱性が低く、冷たい外気温を室内に入れてしまいますし、室内の暖かい空気もアルミサッシを通して逃げてしまいます。樹脂サッシにするのは費用がかかりますが、断熱性は高くなります。
関連記事:【樹脂サッシのメリット・デメリット】4大メーカーの人気サッシを紹介
キッチンの窓や勝手口には費用も抑えられて設置も簡単なロールスクリーンがおすすめです。
関連記事:防炎ロールスクリーンはキッチンだけでなく暖房器具を使う部屋にも取り付けよう!!
キッチンにロールスクリーンを取り付ける場合は、万が一の火災に備えて防炎加工が施された商品を採用しておきましょう。
キッチンの寒さ対策まとめ
キッチンの寒さ対策は、ヒーターを設置するだけの簡単で費用も安く抑えられる方法から、床暖房や窓のリフォームといった高額になりますがより効果的な方法まであります。予算に合わせて取り入れられるキッチンの寒さ対策を行って、足元が快適になるよう工夫をしてみてくださいね。足元が寒いと健康を損ないますし、長時間過ごすキッチンは寒さ対策をしておくことが大切です。
暖房でしのぐか、断熱性能を高めるか
寒さ対策としては、まずは暖房が有効です。暖かい空気は上に溜まってしまうので、足元から暖めるのが効果的。そして暖房の効率を少しでも高めるために、部屋を仕切って体積を小さくする…。もちろんこれだけ行えば快適に過ごせる空間にはなりますが、お部屋の断熱性能が低いままでは、せっかく暖めた室温もどんどん外へ逃げてしまいます。ぜひ窓や床下、天井裏などの断熱性能を高める工事も行い、快適な室温を維持しやすい空間をおつくりいただけたらと思います。
監修者:高橋 みちる(一級建築士)
キッチンの寒さ対策リフォームをお得にするには?
キッチンの寒さ対策リフォームをお得にするには一括見積りが便利です。床暖房の設置やサッシリフォームは費用がかかりますので、複数の業者に見積もり依頼をして費用を比較検討してみるのがお得にリフォームをするコツです。
家仲間コムの見積もりサイトには約1000社の登録業者さんがいて、いろんな依頼に対応できるのが魅力です。また、匿名・無料で見積もり依頼ができるのでしつこい勧誘などもありません。
キッチンの寒さ対策リフォームを比較検討してみる
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アールイーデザイン一級建築士事務所代表。
住宅業界で新築・リフォームの営業・設計・現場監理などを経験。
これまで3000件以上の現場を見ながら、「永く、快適に住み続けるためにはどうしたらいいのか?」を常に探求し続け、リフォーム提案を行っている。
また、現在は執筆活動や企業向けの社員研修、一般向けの講演会なども全国各地にて実施。
著書「やらなければいけない一戸建てリフォーム」(自由国民社、2020年7月発売)
【保有資格】
- 一級建築士(登録番号:第331817号)
- 既存住宅状況調査技術者(証明書番号:第02201400260号)
- 住宅性能評価員(終了証番号:第02170424号)
- インテリアコーディネーター(登録番号:011961A)
- 福祉住環境コーディネーター2級(証書番号:05201851)
- 震災建築物応急危険度判定士(認定番号:730220552)
【所属】
- アールイーデザイン一級建築士事務所:代表
- JIO|株式会社日本住宅保証検査機構:検査員 及び 評価員
- 三井ホーム株式会社:リフォームプランナー
noteにてリフォームに関するお役立ち情報を発信中!
高橋みちる|リフォームコンサルタント|note
利用会員数260,000人、登録リフォーム会社数1,400社を超える日本最大級のリフォームマッチングサイト「家仲間コム」を運営するリフォーム専門家集団の編集部が、一般的なリフォームの情報を纏めた簡易的な記事ではなく、実際の見積情報や価格相場に基づいた読者に役立つ、価値ある情報をお届けしています。
大永 和弘 (おおなが かずひろ)
大学卒業後、カーテンレールシェアNo1の内装材メーカートーソー株式会社にて、7年間勤務。
入社後は、大手ハウスメーカーやリフォーム会社、工務店、内装工事業者など約200社を担当。その際に新築住宅やリフォーム住宅など数多くの現場を経験。
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給気口の位置で風の流れを変えられる
台所の換気扇からは室内の空気を排出し続けてしまうため、外から新鮮な空気を取り入れるための給気口がどこかに設けられています。換気扇を回すと、その給気口から取り込んだ寒い外気が換気扇まで一直線に流れていくため、その経路上では寒さを感じることになってしまいます。換気扇による寒さを軽減するためには、給気口の位置を換気扇の近くに設置するという対策が有効です。リフォームの際には、ぜひ給気口の位置も見直してみてくださいね。
監修者:高橋 みちる(一級建築士)