庭の虫除け対策は庭の見直しから|ハーブを植えて環境を大改善しよう
夏になると対策しておきたいのが庭の虫除けです。窓や玄関といった開口部から簡単に虫は侵入しますし、庭にもいろんな種類の虫が生息していますよね。重症化や命の危険もありえる蚊やマダニには特に注意しておかなければいけません。この記事で詳細を説明していきますが、まずはこの記事で紹介している内容の結論を簡単に記載します。
POINT この記事のポイント
・庭の虫除け対策には、ハーブが効果的で、なかでも効果が高いと言われてるハーブは、ローズマリー・ゼラニウム・タイム・ミントなど
・特に注意したい庭に潜む虫は「蚊」「マダニ」「ヒアリ」「ムカデ」の4種類
・虫が好む繁殖しやすい環境は、「草が生い茂っている場所」「湿気が高い場所」「通気性が悪い場所」「水たまりができる場所」「日当たりが悪く暗い場所」など
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庭の虫除け対策には「ハーブを植える」?
庭の虫除け対策として人気が高いのは「ハーブを植える」方法です。庭があるということは少なからず花などを育てている方も多く、植える種類の一部にハーブを取り入れるだけなので、お手軽な方法で人気があります。ご参考までに庭の虫除け対策として効果があると言われてるハーブをご紹介します。
・ローズマリー
・ゼラニウム
・タイム
・ミント
・ラベンダー
・クローブ
など
お料理やお菓子作りにも使えますので、植えておいて損はありません。ハーブの香りは気持ちをリフレッシュしてくれる効果もありますよ。
参照:虫除け効果の高い植物をベランダで育てる|TOKOSIE
特に注意したい庭に潜む虫
植物があれば虫も寄ってきますが、蝶々やトンボなどが寄ってきても特に大きな害はありませんよね。ですが、なかには人間を病気や死に至らしめる虫も存在します。これらに噛まれたり刺されると、最悪の場合毒によって死に至ることもあり、十分気を付けておかなければいけません。
1. 蚊
特に、デング熱などの重篤な症状を引き起こす「蚊」はできるだけ庭で発生させたくありません。デング熱以外にも、日本では下記の病気が蚊を媒体として感染します。
・ジカ熱
・日本脳炎
参照:デング熱について|厚生労働省
2. マダニ
近年要注意とされている虫が「マダニ」です。マダニは草むらの中にはどこでにも生息しますが、ほ乳類の血液を好みますので動物がいる森などに多く生息します。一般的に家に発生するダニよりも大型で約3mm~10mm程度と、肉眼でも見えるほどの大きさがあります。
関連記事:効果的なベッドのダニ対策は「熱」と「乾燥」にあった!
蚊と同じくマダニも吸血し、その過程で病気を感染させる媒体となりますが、気になるのはその致死率です。マダニの致死率はなんと約30%にも上り、重篤化しない場合でも手術で切除しなければいけないほどの治療が必要になります。できるだけ、庭にマダニを発生させないようにしなくてはいけません。
参照:マダニ対策、今できること|国立感染症研究所
3. ヒアリ
ヒアリは数年前に貨物に混ざって日本に持ち込まれてしまったのですが、そこから繁殖が広がり現在では至るところに生息していると言われています。ヒアリに刺されると火傷を負った時のような強烈なヒリヒリする痛みに襲われます。
マダニほどの致死率ではありませんが、中にはアナフィラキシーショックで重症化する方もいらっしゃいます。
参照:危険な外来生物ヒアリ|東京環境局
4. ムカデ
ムカデは家の中で遭遇した経験がある方も多いのはないでしょうか。体長も大きいのですぐに発見できますが、日中は潜んでいて夜間にこっそり噛まれる場合も多いのが特徴です。死亡に至るまでの毒ではありませんが、それでも激しい痛みが8時間程度も続き、中にはアナフィラキシーショックを発症する人もいますので注意が必要です。
参照:ムカデを知る|アース製薬
ムカデ対策には薬品も多く販売されていますので、ペットがいるご家庭では使用に注意して効果的に駆除していきましょう。
庭の虫除け対策は根本的な庭の環境を見直してみよう!
上記で挙げた虫は自然の草の中に生息していますが、それ以外に虫が好む繁殖しやすい環境があります。上記の環境に当てはまる場合は、庭の虫除け対策としてハーブを植える前にまず環境から要改善です。
1. 草が生い茂っている場所
庭で草が生い茂っている場所といえば、雑草です。特に生育しやすい夏は、背丈ほどの雑草だらけになっているお宅もあるのではないでしょうか。先述した注意したい虫の多くが発生しやすいのが雑草などの生い茂った場所ですので、雑草対策は大変重要です。
関連記事:DIYでできる雑草対策9選を解説!【塩はNG】です
2. 湿気が高い場所
湿気が高い場所にも危険な虫は多く生息します。庭にウッドデッキを施工しているご家庭も多いですが、ウッドデッキの下はどうなっているでしょうか?
関連記事:ウッドデッキリフォーム/知っておきたいウッドデッキの素材と費用目安
雑草対策をしてコンクリートが打設されていればまだ安心ですが、土のままは要注意です。暗くてじめじめした土の上に、ウッドデッキ上で飲食した食べかすなどが落ちると虫の格好のエサになり、繁殖が進みます。ウッドデッキの下は下記の2種類の仕上げがおすすめです。
・防草シート+砂利
・コンクリート打設
関連記事:土の庭をどうにかしたい!庭の使い方に合わせた4つの対策
3. 通気性が悪い場所
通気性が悪い場所は、庭にたくさん物を置いてあるご家庭です。お子様のおもちゃや遊具、使っていない壊れた家電や家具などが放置されていませんか?こういったものが庭の隅にでも放置されていると通気性が悪くなり、ジメジメして暗いという条件も揃って虫が住み着きます。
不要なものは処分し、頻繁に使わないものは物置に収納して、雑多なスペースを作らないようにしましょう。
関連記事:物置のおすすめ事例3選/収納用品や用途に合った物置をご紹介!
4. 水たまりができる場所
水たまりができるということは、水はけが悪く地面の勾配がつけられていないことが考えられます。水たまりには蚊が卵を産んでボウフラが発生しやすくなります。
・砂利を敷く
・コンクリートを打設する
・勾配をつけて排水升を設置する
土地の問題で水はけが悪いこともあり得ますが、エクステリア業者さんに上記のいずれかで最適な対策をしてもらいましょう。
5. 日当たりが悪く暗い場所
日当たりが悪く暗い場所は湿度が高くジメジメとします。また通気性も良くない場合も多く、虫の生息地として最適な環境になってしまいます。庭へは先にご紹介した4つの対策をして、またご自宅の周囲でもこのような環境がないかよく調べておきましょう。
風通し良く暮らそう
ジメジメした環境は人間にとっては不快ですが、微生物などは繁殖しやすく、そこに虫たちも好んで集まってきます。特に湿度が高い状態に保たれている場所にはシロアリも集まりやすく、そこから家の中に侵入されるリスクも高くなってしまいます。家は中も外も風通しを良くすることが、人が住むにも快適で、家を長持ちさせる環境になるのです。ぜひ不要なものは片付けて、風の通り道をつくってあげてくださいね。
監修者:高橋 みちる(一級建築士)
根本的な環境を改善して庭の虫対策!
虫が苦手とするハーブや薬品もありますが、根本的に虫が好んで産卵・繁殖しやすい環境から改善しなくては、いつまでも虫は減りません。まずは庭の環境を見直して根本的な虫対策をしてから、ハーブなどを植えてみるとより効果を発揮してくれますよ!
庭の虫対策のためにエクステリア業者を探すには?
庭の虫対策をするには、エクステリア業者さんの力を借りてみましょう。エクステリアの専門家だからこそ、虫が発生しやすい環境も熟知していますし雑草対策もお手の物です。
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アールイーデザイン一級建築士事務所代表。
住宅業界で新築・リフォームの営業・設計・現場監理などを経験。
これまで3000件以上の現場を見ながら、「永く、快適に住み続けるためにはどうしたらいいのか?」を常に探求し続け、リフォーム提案を行っている。
また、現在は執筆活動や企業向けの社員研修、一般向けの講演会なども全国各地にて実施。
著書「やらなければいけない一戸建てリフォーム」(自由国民社、2020年7月発売)
【保有資格】
- 一級建築士(登録番号:第331817号)
- 既存住宅状況調査技術者(証明書番号:第02201400260号)
- 住宅性能評価員(終了証番号:第02170424号)
- インテリアコーディネーター(登録番号:011961A)
- 福祉住環境コーディネーター2級(証書番号:05201851)
- 震災建築物応急危険度判定士(認定番号:730220552)
【所属】
- アールイーデザイン一級建築士事務所:代表
- JIO|株式会社日本住宅保証検査機構:検査員 及び 評価員
- 三井ホーム株式会社:リフォームプランナー
noteにてリフォームに関するお役立ち情報を発信中!
高橋みちる|リフォームコンサルタント|note
利用会員数260,000人、登録リフォーム会社数1,400社を超える日本最大級のリフォームマッチングサイト「家仲間コム」を運営するリフォーム専門家集団の編集部が、一般的なリフォームの情報を纏めた簡易的な記事ではなく、実際の見積情報や価格相場に基づいた読者に役立つ、価値ある情報をお届けしています。
大永 和弘 (おおなが かずひろ)
大学卒業後、カーテンレールシェアNo1の内装材メーカートーソー株式会社にて、7年間勤務。
入社後は、大手ハウスメーカーやリフォーム会社、工務店、内装工事業者など約200社を担当。その際に新築住宅やリフォーム住宅など数多くの現場を経験。
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ハーブで優しく自然と共生しよう
近年、世界中で昆虫の種類が減少傾向にあるというショッキングな研究結果が明らかになりました。減少の原因には、殺虫剤や農薬などの過剰使用なども挙げられています。虫は人間に害を与えるものもいますが、植物を交配させたり動物のエサになったりと、地球環境を循環させるために不可欠な生き物です。薬品などは使わず、ハーブなどの植物を利用して虫たちと棲み分けながら、上手に共存していけたらいいですね。
監修者:高橋 みちる(一級建築士)