天井の補強工事のポイントと価格相場、最新軽量天井材を一挙ご紹介!

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天井を補強する、と言ってもピンとこない人は多いかもしれませんね。天井の補強工事は、シャンデリアやシーリングファンなどを新規設置する際に施工されるが多いようです。一方で、地震をはじめとする万が一の事態の折に天井の脱落を防ぐためも、天井の耐震化を図る補強工事は必要とされています。今回は、そんな天井補強工事についてリフォームの際のポイントや価格相場を紹介していくとともに、最新の軽量天井材をその特徴と共にいくつか見ていきたいと思います。

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天井補強工事ってどんなもの?

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冒頭でも述べた通り、天井に新しくシーリングファンやシャンデリアを設置する場合、天井を補強する必要が出てくることが多いようです。もちろん既存の天井の強度や設置予定のシーリングファン、シャンデリアなどの重量によって工事が必要かどうかは変わってきますが、もし不安なようならば事前に天井の様子を見てもらっておくと安心できるかと思います。

このように天井に重量のあるものを取りつける際に行う天井補強工事は、具体的には天井の下地部分にコンクリートパネルなどを設置することで強度を高めるというものです。天井に使用されている下地材は木製か鋼鉄製であることがほとんどかと思いますが、どちらの場合でも基本的には下地を強化する工事が行われます。

一方で、天井に勾配や突起物、傾斜、桟などがある場合は、天井補強工事を行うことができないこともあるようです。同時に、シーリングファンやシャンデリアを設置することも難しくなると言えます。もしそういった特徴が天井にみられるのであれば、とりあえず業者の方に一度みてもらって、工事が可能かどうかを判断してもらった方が良いかもしれません。

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マンションの天井は吊り下げ荷重にご注意を

マンションの天井は、一般的には簡易な下地が組まれてるだけだったり、コンクリートのスラブ(上階の床板)にそのまま壁紙が貼られていたりします。天井自体に重量物を支える力がなかったり、コンクリートから直接吊下げるのが難しい場合は、専用の補強梁を新たに設置するなど、工事が大掛かりになる場合もあります。見た目や工事費用が想定外とならないよう、事前に業者としっかり打合せをしておきましょう。

監修者:高橋 みちる(一級建築士)

耐震性を高めるための天井補強工事とは?

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天井補強工事には重量のあるものを設置するためともう一つ、耐震性を高める目的で行うこともあります。そもそも建物の多くは「つり天井」と呼ばれる仕組みを採用しており、これにより天井裏の空調設備や照明設備などを収納し機能を維持させているそうです。しかしつり天井の場合、地震が起きた時にブランコのように左右に揺れ動いてしまうことで壁と衝突し、天井を大破させることもあるとか。

一方で、つり天井を補強することで地震に強い天井に生まれ変わらせることもできます。具体的には、補強材や揺れ止めを設置したり、部品の強度を高めたりするほか、壁との間に隙間をあけることで壁との衝突を防ぐようにするそうです。いつ地震が起きるかわからないからこそ、耐震性の高い天井にリフォームすることは家族の安全性を強化することにつながるかもしれませんね。

耐震のための補強工事の場合助成金が出ることも!

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耐震を目的としたリフォームを行う場合、助成金が出ることがあります。しかし自治体によっては助成金が出ないこともあるので、まずはお住まいの自治体に問い合わせてみると良いでしょう。また、助成金を受け取るためには行政相談を行った後、必要な書類を提出するなどいくつか手続きを行うことが求められるようです。

天井の耐震性を診断してもらうことも

自宅の天井の耐震性が高いかどうかわからない、という方も少なくはないかと思います。このような場合には、天井の補強工事を依頼する前に業者の方に耐震性の診断をしてもらうことをおすすめします。診断は業者の方によっても違いますが、簡単なものであればおおよそ10万円以内で行ってもらうことができるようです。あらかじめ診断しておくことで、その後補強工事を行う際に必要な分だけ最適な方法で施工してもらうことが可能となります。

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天井は地震で落下する?

大きな地震があると、商業施設などで天井落下の事故が報じられることがあります。これは吊り天井の面積が大きくなることで自重が増し、揺れによるエネルギーが大きくなって落下しやすくなるためです。この被害を防ぐために「特定天井」という安全基準が定められましたが、対象の天井面積は200㎡を超えるなど、主に大型施設向けです。マンションの共用部などに広いスペースがある場合は、耐震性を見直しておけると安心ですね。

監修者:高橋 みちる(一級建築士)

天井補強工事にかかる費用の価格相場

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続いては、天井補強工事にかかる費用の価格相場を見ていきましょう。まずシャンデリアやシーリングファンなどの重量のある設備を設置する場合は、おおよそ6~8万円が価格相場となるようです。一方で、天井を耐震目的で補強工事する場合の価格相場はおおよそ10~20万円と言えます。

最新の軽量天井材2選

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天井の耐震化は万が一の時のために必要な工事と言えますが、一方でその分天井がさらに重くなってしまうことが危惧されているようです。そこで最近は、天井の重さを抑えるために軽量タイプの天井材が各メーカーから開発されています。最後に、そんな軽量タイプの天井材の中から2つ、その特徴とともに紹介していきたいと思います。

超軽量天井材「かるてん」

「かるてん」はテイジンが開発・販売している超軽量の天井材です。基材にポリエステル製不織布を使用しており、その重量は従来の石膏ボードと比べて約十分の一に抑えているとか。また、基材の両面をガラスクロスで挟んでおり、軽量なうえ柔軟な性質を持つので施工も楽にできるそうです。防音性や吸湿性にも優れているほか、ガラスクロスならではの質感から部屋の印象を明るく見せる効果も期待できるとあります。

軽量天井材「CARLTON(カールトン)」

続いては野原産業が開発した軽量天井材、「CARLTON(カールトン)」を紹介していきましょう。カールトンはグリットシステム天井専用の天井材で、ガラス繊維とパルプ混砂という不燃材を使用しています。こちらは新素材となっており、万が一の天井落下の際も人的被害が起こる恐れがないと言われています。その重量は、従来販売されていたロックウール製のものと比べておよそ二十分の一という軽さを実現しているとか。グリットシステム天井のスチールバー材の載せるだけなので、施工も楽に済むほか、リフォームとしてだけでなく新築の家にも対応できるそうです。国土交通大臣認定の不燃性と十分な吸音力、人体への安全性も保障されています。

まとめ

いかがでしたか?天井補強工事はその目的によって費用が変わってくるので、まずは業者の方に相談し見積もりを出してもらうと良いでしょう。その際、複数の業者さんに見積もりを依頼することで、工事内容や費用を比較することもできます。また、納得のいくリフォームのためにも、天井材などをきちんと調べてから業者の方にお願いすることをおすすめします。ぜひ参考にしてください。

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監修者プロフィール
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一級建築士

高橋 みちる (たかはし みちる)

WEBサイト


アールイーデザイン一級建築士事務所代表。

住宅業界で新築・リフォームの営業・設計・現場監理などを経験。
これまで3000件以上の現場を見ながら、「永く、快適に住み続けるためにはどうしたらいいのか?」を常に探求し続け、リフォーム提案を行っている。
また、現在は執筆活動や企業向けの社員研修、一般向けの講演会なども全国各地にて実施。

著書「やらなければいけない一戸建てリフォーム」(自由国民社、2020年7月発売)

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noteにてリフォームに関するお役立ち情報を発信中!
高橋みちる|リフォームコンサルタント|note

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家仲間コム編集部

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利用会員数260,000人、登録リフォーム会社数1,400社を超える日本最大級のリフォームマッチングサイト「家仲間コム」を運営するリフォーム専門家集団の編集部が、一般的なリフォームの情報を纏めた簡易的な記事ではなく、実際の見積情報や価格相場に基づいた読者に役立つ、価値ある情報をお届けしています。

執筆者プロフィール
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大永 和弘 (おおなが かずひろ)


大学卒業後、カーテンレールシェアNo1の内装材メーカートーソー株式会社にて、7年間勤務。
入社後は、大手ハウスメーカーやリフォーム会社、工務店、内装工事業者など約200社を担当。その際に新築住宅やリフォーム住宅など数多くの現場を経験。

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