軒天・破風修理・補修|知っておきたい基礎知識と修理費用の目安を公開
屋根リフォームの際は、軒天・破風修理もお忘れなく!見落としがちな場所ですが、軒天・破風は住宅にとって大切な役目を果たしています。軒天・破風だけで修理・補修を行うことは少なく、屋根や外壁リフォームの際に同時に行うことで費用を抑えられます。この記事で詳細を説明していきますが、まずはこの記事で紹介している内容の結論を簡単に記載します。
POINT この記事のポイント
・「カビ、藻」「シミ、色あせ」「塗膜のはがれ」「穴が開いている」「素材が割れている」「雨漏りがしている」などの症状が軒天現れたら、修理・補修を依頼することが重要
・軒天の修理・補修方法は、「カバー工法」「張替え」「塗装」の3種類
・破風の修理・補修方法は、「塗装」「板金巻き」「張替え」の3種類
目次 [ 非表示 ]
軒天とは?
軒天(のきてん)とは、屋根の外壁から外側に出ている部分を指し、「軒下」「軒裏」「あげ裏」「軒裏天井」とも呼ばれます。屋根裏の垂木や野地板などの下地材を隠して見た目を美しくするためと、万が一の火災によって屋根裏まで延焼することを防ぐ目的があります。
軒天に使われる素材
軒天には、主に「不燃材系」と「木材系」の2種類があり、最近はほとんどが不燃材系に変わってきています。
不燃材系:ケイカル板
珪藻土・消石灰・水を合わせて作られた合板のことで、現在の軒天素材の主流です。耐火性と耐水性、耐久性に大変優れているため、法廷不燃材に認定されるほどです。表面にたくさん穴の開いた有孔タイプであれば、通気性を確保できる換気機能を持たせることもでます。
木材でできているため重量が重くなることと、価格が少し高めであることがデメリットです。
木材系:合板、ベニヤ板
昔の住宅では、よく使われていた素材です。薄い木版を重ねて作るため軽量で、価格も安く抑えられることから現在でも選ぶ方もいます。ケイカル板に比べると、耐火性・耐久性・耐水性は劣ります。
※建築基準法により、準防火地域では使用できないこともあるので注意が必要です。
軒天にこんな症状が現れたら
軒天に上記のような症状が現れたら、軒天の修理・補修をご検討ください。放置しておくと、雨漏りして屋根部分にまで湿気や雨水が流れ、腐食の原因にもなります。
軒天の修理・補修
軒天の修理・補修には、主に3つの方法があります。それぞれの内容と費用目安を見てみましょう。
カバー工法
傷んでいる部分に、不燃材系の素材を被せます。不燃材系を使用するため、防火性・耐久性・耐水性が高くなります。元が木材系の場合は、防火の面からも不燃系素材に全面張替えをしたほうがよいでしょう。
(費用目安:おおよそ12万円~/30坪の場合)
張替え
劣化が著しい場合は既存の素材をはがして下地を整え、新しい素材に全面張替えます。不燃材系素材にしておくと、防火の面からも安心です。
(費用目安:おおよそ18万円~/30坪の場合)
塗装
軒天素材の上から塗装することで、耐久性・耐水性を強化することができ、見た目も綺麗に仕上がります。下地をきちんと整えておくことが大切です。
(費用目安:おおよそ10万円~/30坪の場合)
破風とは?
破風(はふ)とは、切妻屋根や入母屋屋根の端にある三角形の部分のことです。合掌型になっており、屋根の妻側の造形を指します。「切妻破風」「入母屋破風」「唐破風」など、屋根の形によって呼び方も異なります。垂木、母屋、桁などの先端部分を隠し、風雨など天候による劣化から家を守る役割があります。
昔は「木製」が一般的でしたが、最近では耐用年数の長い「窯業系」「金属系」で作られています。耐用年数は、木製でおおよそ5年、窯業系・金属系はおおよそ10年程度で、定期的なメンテナンスが必要です。
破風にこんな症状が現れたら
軒天と同じく、塗膜のはがれ、素材が割れたり穴が開いている、雨漏りがしている、などの症状が現れたら修理・補修が必要です。
破風の修理・補修
昔ながらの住宅は木製の破風が多く、傷むのが早いため、5年程度で点検を行うほうが良いでしょう。放置していると腐食し、雨漏りの原因となります。修理・補修方法は、主に3つあります。
塗装
破風素材の上から塗装することで、耐久性・耐水性を強化することができ、見た目も綺麗に仕上がります。下地をきちんと整えておくことが大切です。
(費用目安:おおよそ2,000円~/㎡)
板金巻き
劣化がひどい場合は、ステンレスやガルバニウム銅板を巻き付ける板金巻きを行います。塗装より、耐久性・耐水性・耐火性が高くなります。
(費用目安:おおよそ4千円~/㎡)
張替え
劣化が著しい場合は既存の素材をはがして下地を整え、新しい素材に全面張替えます。新しい破風材は、耐久性に優れている窯業系素材を使用するのが一般的です。
(費用目安:おおよそ6千円~/㎡)
軒天・破風の修理・補修をお得に行うには?
軒天・破風の修理・補修は、足場を組む必要のある屋根や外壁の修理・補修と同時に施工すると、費用を安く抑えられます。また、火災保険が適用される場合は、修理・補修費用が無料になることもありますので、ご加入の火災保険を見直し、リフォーム業者に相談してみましょう。
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軒天・破風の修理・補修を依頼する際は、一括見積りが便利です。依頼内容を入力すると業者から連絡が来て、訪問見積りや電話見積もりをしてもらえます。業者によって独自のサービスや技術があるので、希望に合う業者を比較検討しましょう。
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大永 和弘 (おおなが かずひろ)
大学卒業後、カーテンレールシェアNo1の内装材メーカートーソー株式会社にて、7年間勤務。
入社後は、大手ハウスメーカーやリフォーム会社、工務店、内装工事業者など約200社を担当。その際に新築住宅やリフォーム住宅など数多くの現場を経験。
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