生前整理の3つのポイント|おすすめの片付け方法を解説

生前整理の3つのポイント|おすすめの片付け方法を解説

「生前整理」という言葉を最近よく耳にしませんか?生前整理とは、元気なうちに亡くなった後に親族が困らないようにあらゆる物事を整理整頓していくことです。元気で体が動くうちに家の中をスッキリと片付けておくと、ご自身の生活も安全で快適なものになりますよ!この記事で詳細を説明していきますが、まずはこの記事で紹介している内容の結論を簡単に記載します。

匿名・無料の一括見積もり

POINT この記事のポイント

生前整理では、「財産整理」「デジタルサービスの更新・解約など」「家の片付け」の3つを行う
・物が溢れている場合は、ひと目で何が収納されているか確認しやすいパントリー、ウォークインクローゼット、玄関収納の3ヶ所に収納を集中させるのもおすすめ
一般的な3LDKの戸建住宅の遺品整理を業者に依頼した場合の費用は、約20万円~程度と割高になる

生前整理とは?

生前整理の3つのポイント

「生前整理」とは、生きている間に所有している財産や持ち物などを整理して、亡くなった後に遺族が困らないよう事前に準備をしていく整理のことを言います。「終活」とも言われていて、終活ノートなる商品も人気があります。生前整理では下記の3つを行います。

生前整理は残された家族が故人の物を把握しやすくなるだけでなく、色々な物を整理することで、生きている間の暮らしが安全で快適にもなります。

1. 生前整理|財産編

生前整理では、財産の整理も大切です。

・銀行口座の預貯金
・持ち株や投資など
・所有している家や土地
・車

など

これらは管理している人しか把握しておらず、奥様が管理している場合ご主人やお子様達は知らないことも多いです。財産に関するものは、きちんと遺言状を作成しておくと安心です。

2. 生前整理|デジタル編

今やスマートフォンの普及率は85%を超えており、60歳以上の方でも約60%以上の方が使用しています。スマートフォンにしたからといってデジタルに詳しくなるわけではありませんが、アプリをダウンロードしてネットショッピングやゲームなどを使う機会も増えてきます。

本や音楽を定額で楽しめるサービスがありますが、登録して自動更新設定になっている場合、毎月引き落としされるのですが、契約者が亡くなった後も引き落としされてしまいます。デジタルの生前整理では下記を整理しておきましょう。

・定額サービスの自動更新
・ネットバンク口座
・SNS


不要なサービスは退会・解約し、定額自動更新契約のものは手動更新に切り替えるか、登録IDやパスワードを書き出して家族にもわかるようにしておきましょう。

3. 生前整理|片付け編

生前整理で最も手間と時間がかかるのが家の片付けです。

3-1. 遺品整理業者は高額

遺品整理など業者さんを使う方法もありますが、持ち物は思い入れがあり他人に片づけられるのが嫌だったり、業者さんもどれを処分してどれを残すか確認しながらの作業で時間がかかるため、費用が高額です。一般的な3LDKの戸建住宅の遺品整理を業者さんに依頼すると、約20万円~程度かかります。

現代では実家の片付けに悩んでいる人が増加しており、実家の片付けをテーマにした書籍も爆発的に売れています。

関連記事:実家が汚いのは収納不足が原因!?効果的な収納アイデアと説得ポイント

3-2. 実家に物が多い理由

高齢の方は物に対する思い入れが強く、もったいない精神も伴って、なかなか物を手放すことができません。それにもかかわらずどこに何を収納したのか忘れてしまい、同じものを購入したり、探すのが面倒で新しいものを購入することがあります。これが高齢者の家の物が多い理由です。

生前整理とは、子世代や親戚などに家の片付けをさせることのないよう自分たちで片付けを始めていくことを言いますが、持ち物の確認作業でもあるのです。現代は物が豊富であふれている時代です。亡くなった後にまで物に振り回されないよう、生前にしっかりと片付けをしてスッキリした生活を心掛けたいものです。

生前整理の片づけ方

生前整理の片づけ方

家の中にあるものを片づけるのは大変労力が必要です。特に高齢になってからは動くにも体のあちこちが痛みますし、捨てるか捨てないかの判断をすることも難しくなります。生前整理で家の片付けを行うのは、一日でも早く元気なうちがおすすめです。

ご家族にも手伝ってもらえると早く終わりますし、一緒に思い出を共有できたり家族が物を把握することにもつながります。

1. 使っているか使っていないか

物が溢れている人は、片付け方がよく分からないか収納スペースが狭いかのどちらかです。ときめく物を残してときめかない物は処分する、という片付けメソッドもありますが、それがよく分からない場合は「使っているか使っていないか」で判断しましょう。あくまでも「今使っている」物だけを残すことを意識してみてください。

今使っている物だけを残すと物が減りますので、洗濯や洗い物の手間も減って家事の負担が軽減できますし、たくさんある中から選ぶという作業が減ってシンプルになります。取捨選択って意外と非効率ですので、選択しなくて済むよう物を減らしておくと楽になりますよ。

1-1. いつか使うかも?はNG

「いつか使うかもしれない」はNGです。筆者の親も、衣類や食器だけでなく紙袋や空き箱までも「いつか使うかもしれない」といって物を捨てずに溜め込んでいます。いつか使うかもしれないという「もしかして」「万が一」という考え方にはキリがありませんよね。

しかも「いつか使う物」として置いてあるものは、他のもので代用できたりすぐ手に入ったり、なくて困ることはありません。貴重品ではない物のために家の限られたスペースを占拠されていては、それこそスペースがもったいないです。今「使っているか使っていないか」で物を分けていきましょう。

使っていない物を処分できない場合は、いったん物置にでも収納して一年後などにそのまま処分するのがおすすめです。一年使わないものはその後も出番はやってきませんし、何が入っていたかも覚えていないはずですよ。

関連記事:物置のおすすめ事例3選/収納用品や用途に合った物置をご紹介!

2. 収納場所をまとめる

「使っているか使っていないかで物を分けたら、家の中にあるのは「現在使っているもの」だけになっています。基本的に片付けは「使う場所に使う物を収納する」方法を今までご紹介していますが、高齢の親世代の片付けの場合は収納場所をまとめる方法がおすすめです。本来は使うものは使う場所に収納すると効率が良いのですが、高齢になると収納が分散していることで把握しきれなくなってくるからです。

関連記事:家事楽動線の間取りは家族構成やライフスタイルで考えよう!

3. 自分たちの安全を考えて片付ける

物が山積みで足の踏み場がなかったり出入口を塞いでいるような家で、万が一地震などの災害が起こったらどうしますか?避難経路が物でふさがれていませんか?物が多いということは、逃げるまでに時間がかかり命の危険が高まるということです。

災害時に亡くなってしまう方の多くは逃げ遅れです。災害発生時にはすぐに貴重品を持って逃げることができるよう、普段から整理整頓しておきましょう。

生前整理で片付けやすい3ヶ所収納

若い時にはどこに何があるか把握できていても、高齢になるにつれて物の把握が難しくなります。一目見てどこに何があるかを判断するためには、下記の3ヶ所に収納を集中させるのもおすすめです。

・パントリー
・ウォークインクローゼット
・玄関収納


古い住宅ほど、収納スペースが元々少ないか多すぎるかのどちらかです。収納スペースが少ない住宅では、タンスや引き出し収納、カラーボックスなどの収納家具がたくさん置いてありませんか?

また、広い和室に大きな押入れ・納戸・床下収納・天井裏収納など、収納が豊富な住宅もあります。どちらにも共通して言えるのは上手に収納しきれていないこと。

どこに何が入っているかきちんと仕分けして収納してあるお宅は少なく、結局どこに何があるか管理ができない状態になっています。

1. パントリー|食品・家電・日用品収納

パントリーには食品・家電・日用品を収納します。扉などは設置せずオープンな棚にしておけば、どこに何があるか一目瞭然です。

関連記事:【パントリーのメリット・デメリット】理想の間取りと費用相場を紹介

オープンな棚は雑多になりやすいのですが、キッチンに近いほうにキッチンに関する物を収納、日用品は日用品でまとめる、というように同じ種類でまとめることを意識してみてください。

パントリーは、使っていない部屋やキッチンに隣接する場所をリフォームして作りますが、おおよそ20万円程度で整理整頓しやすくて見やすい収納スペースが生まれます。消費期限の確認もしやすくなり、食材の管理が楽になります。

2. ウォークインクローゼット|衣類や身に着ける物収納

ウォークインクローゼットには衣類や身に着けるものを収納します。衣類や身に着けるものも「使っているか使っていないか」で仕分けをしていますので、残っているのは使っている物だけのはずです。使っている衣類や身に着けるものを季節ごとに分別しておけば、衣替えの手間がかからず衣類整理が楽になります。

関連記事:衣替えしない収納アイデア3選|手間を減らして衣類の管理も簡単に!

子供達が巣立って使わなくなって子供部屋や使用頻度の低い部屋をすべてウォークインクローゼットにリフォームすれば、布団なども収納できる大容量収納になります。押入れのある部屋全体をウォークインクローゼットに作り替えるのもおすすめですよ。

3. 玄関収納|靴や外で使う物収納

玄関収納には、靴などの履物・外で使う物を収納します。

・靴
・買い物用ショッピングカート
・釣り竿などアウトドア用品
・玄関や庭の掃除道具

など

これらの物は玄関収納しておくと、すぐに外に持ち運びができて動線が良くなります。

生前整理とは元気なうちに整理整頓しておくこと!

生前整理は、自分たちが亡くなった後に親族が困らないよう元気で動けるうちに整理整頓しておきましょう。特に手間がかかる家の片付けは、収納スペースを3ヶ所に絞って集中させることで物の管理がしやすくなりますし、同じものを何度も買ってしまうという行動も避けられます。

生前整理がしやすい収納リフォームをお得にするには?

生前整理がしやすい収納リフォームをお得にするには一括見積りが便利です。収納スペースは現状を確認してどこに造ることができるのか、構造壁ではなく石膏ボードなのかなど、現地訪問で確認してもらうとより詳細な見積もりがもらえます。

家仲間コムの見積もりサイトには約1000社の登録業者さんがいて、高齢者が使いやすい収納のアドバイスがもらえますよ!また、匿名・無料で見積もり依頼ができるのでしつこい勧誘などもありません。

生前整理がしやすい収納リフォーム費用見積もりを無料でしてみる

完全無料で利用できるので、お気軽にご利用ください。

家仲間コムなら
業者の手数料が無料だから安くなるかも!/

一般的に業者さんがサイトに支払う成約手数料
(売上の約10〜20%)が家仲間コムではかかりません。

生前整理の
業者さんを匿名で探してみる
編集責任者プロフィール
編集者画像

編集責任者

家仲間コム編集部

プロフィール


利用会員数260,000人、登録リフォーム会社数1,400社を超える日本最大級のリフォームマッチングサイト「家仲間コム」を運営するリフォーム専門家集団の編集部が、一般的なリフォームの情報を纏めた簡易的な記事ではなく、実際の見積情報や価格相場に基づいた読者に役立つ、価値ある情報をお届けしています。

執筆者プロフィール
編集者画像

大永 和弘 (おおなが かずひろ)


大学卒業後、カーテンレールシェアNo1の内装材メーカートーソー株式会社にて、7年間勤務。
入社後は、大手ハウスメーカーやリフォーム会社、工務店、内装工事業者など約200社を担当。その際に新築住宅やリフォーム住宅など数多くの現場を経験。