寝室に間接照明を取り入れる|良質な睡眠を得られる環境づくりのポイントは
寝室に間接照明を設置すると、とてもリラックスできて睡眠にも良い影響があります。人生の約1/3を過ごす寝室は、良質な睡眠を得られる環境であることが大切です。この記事で詳細を説明していきますが、まずはこの記事で紹介している内容の結論を簡単に記載します。
POINT この記事のポイント
・質の良い睡眠を取るためには、脳の興奮を抑えられるリラックスできる環境が大切で、寝室の照明は大きく影響する
・寝室の照明は「一室多灯」を意識することが大切
・寝室におすすめの照明は、「シーリングライト」「ブラケット(壁付け照明)」「ダウンライト(天井埋込み照明)」「フットライト」「スポットライト」など
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寝室は人生の1/3を過ごす場所
睡眠は体の修復や成長のためにとても大切です。質の良い睡眠をとれるかどうかは寝室の環境にあるといっても過言ではありません。平均睡眠時間を8時間、平均寿命を80歳として計算すると、実に約26年間を睡眠に費やしていることになります。人生の約1/3を過ごす寝室は、質の良い睡眠をとるためにリラックスできる環境であることが大切なのです。
「黄金の90分」を深めるために
睡眠には「黄金の90分」と呼ばれる最も重要な入眠時の時間があるといいます。「黄金の90分」を深めるためにはいくつか方法がありますが、その中の一つに脳の興奮を抑えることが挙げられます。脳の興奮を抑えるためにはリラックスできる環境が大切で、寝室の照明は大きく影響します。
寝室の照明は「一室多灯」を意識して
寝室の照明コーディネートは、複数の照明を組み合わせる「一室多灯」を意識してみましょう。「一室多灯」では、天井・壁・手元・床に暗めの間接照明をいくつか配置します。では、寝室におすすめの照明の種類をそれぞれご紹介します。
シーリングライト
シーリングライトは天井に取り付ける照明のことを言い、寝室全体を明るくすることが出来るので寝室の片付けや掃除をする時に便利です。シーリングライトを選ぶポイントは、調光機能や昼光色と電球色の切り替えが出来るタイプを選ぶことです。就寝2時間前には明るさを暗くして電球色に切り替えておくと脳がリラックスでき、目にも優しいのでおすすめです。
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ブラケット(壁付け照明)
ブラケットとは壁面に取り付けるタイプの照明のことで、「壁付け照明」とも呼ばれます。部屋全体を照らすのではなく空間を間接的に照らす補助照明のことを言います。上向きで天井付近を照らしたり、下向きで足元を照らすことができるので、直接目に光が当たりません。
ブラケットは壁に埋め込みますので、施工工事が必要です。下地の状況や電気配線をどのように行うかによって費用が変わってきますが、ブラケット一つあたり1万円~が費用目安です。壁紙クロスの補修が必要になれば内装工事費用も発生します。
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ダウンライト(天井埋込み照明)
上記の写真の天井付近にあるように、天井に埋め込むタイプの照明器具を「ダウンライト」と言います。小さ目の丸型や四角形の形があり天井から下向きに照らします。寝室のようにある程度の広さがある部屋では数ヶ所取り付けることが多いです。
ダウンライトの取り付け施工費用目安は7.8万円~16万円です。※10帖寝室、ダウンライト本体6個、電気工事費、廃材処分費を含んだ費用です。天井の内装工事費用の要・不要によって費用が変わります。
フットライト
「フットライト」は、足元を照らす照明器具のことを言います。ドア付近にセンサー付きで人の動きを感知して自動点灯出来るタイプを設置しておくと、夜中にトイレに起きた時などに安心です。フットライトは光源が強すぎないタイプか上部にカバーのついたタイプを選んでまぶしくないようにしましょう。特に高齢者が使用する寝室にはフットライトを設置しておくと、転倒防止になり安心です。
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スポットライト
出典:LEDスポットライト|Panasonic
スポットライトは、その名の通りスポットを照らす照明のことを言います。天井に取り付けるのであれば、真下ではなく少し斜めにライトを向けておくと間接的な柔らかな明かりになります。スポットライトは手軽におしゃれな空間を作りだすことも可能です。
・絵画やポスターを照らす
・観葉植物にクリップタイプのスポットライトを下から上に取り付けて葉の陰影が天井や壁に映るようにする
テーブルライト
就寝前に読書をされる方には、手元を明るくするテーブルライトがあると見やすくなります。ホテルをイメージしていただくと分かりやすいのですが、シングルベッドであればサイドテーブルの上に1つ、セミダブル以上の大きさのベッドであれば両サイドに2つ置くと良いですね。
フロアライト
出典:フロアランプ|ニトリ
フロアライトは床に置くタイプの照明です。明るさを足したい時や、寝室に奥行き感を出したい時に役立ちます。置くだけでぐっとおしゃれな空間になるのでおすすめです。フロアライトは家電量販店やホームセンターでも1,000円~2,000円程度で販売されています。お手頃価格ですので簡単に取り入れやすく、おしゃれな空間を演出できます。筆者の自宅寝室にも部屋の隅に一人用ソファがあり、その足元にフロアライトを置いています。ただ置いているだけなのですが、とても雰囲気のあるおしゃれな空間になりリラックス効果も高いのでお気に入りです。費用は約2,000円でした。
バーライト(ラインライト)
最近人気が高まっているのが「バーライト(ラインライト)」です。直線状の形になったライトで、壁や家具に沿って置くことができます。通販サイトでは約4,000円前後で販売されており、ベッド裏やテレビの後ろにバーライトを設置するだけで簡単におしゃれな間接照明ができ上がります。
テレビの光源は強すぎるので、寝室に置くことはおすすめではありませんが、映画などを見ながらリラックスしたい方もいらっしゃるでしょう。そういう方はテレビの後ろにバーライトを設置すると、テレビ画面と周囲の明るさの差が減るので目が疲れにくくなるメリットがあります。
寝室の間接照明の選び方
寝室の間接照明は、どの種類の照明であっても下記のポイントを抑えて選ぶことでリラックス効果を高め、良質な睡眠を得ることができます。
市販の間接照明を取り入れる場合は、いろいろ置く場所を変えて試してみることをおすすめします。また、設置工事が必要な間接照明の場合は、ベッドの位置や光の角度などを業者さんと相談しながら工事を進めてくださいね。
間接照明には工事が必要
シーリングライトといえば、天井にあるソケットに照明器具をはめるだけで、誰でも簡単に取り付けや交換をすることができますね。しかし、ダウンライトやブラケット照明などの間接照明は、新規に計画するなら壁や天井の裏側に新たに配線する工事が必要ですし、今後器具を交換する場合にも専門業者に工事を依頼する必要があります。この機会にぜひ、クロスの貼替なども併せて、無駄のないリフォームを計画してみてくださいね。
監修者:高橋 みちる(一級建築士)
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寝室の間接照明設置費用の見積もりを依頼する際は一括見積りが便利です。依頼内容を入力すると業者から連絡が来て、訪問見積りや電話見積もりをしてもらえます。間接照明の設置工事は電気配線を触りますので電気工事士の資格が必要です。危険ですのでDIYでの施工は絶対に行ってはいけません。
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アールイーデザイン一級建築士事務所代表。
住宅業界で新築・リフォームの営業・設計・現場監理などを経験。
これまで3000件以上の現場を見ながら、「永く、快適に住み続けるためにはどうしたらいいのか?」を常に探求し続け、リフォーム提案を行っている。
また、現在は執筆活動や企業向けの社員研修、一般向けの講演会なども全国各地にて実施。
著書「やらなければいけない一戸建てリフォーム」(自由国民社、2020年7月発売)
【保有資格】
- 一級建築士(登録番号:第331817号)
- 既存住宅状況調査技術者(証明書番号:第02201400260号)
- 住宅性能評価員(終了証番号:第02170424号)
- インテリアコーディネーター(登録番号:011961A)
- 福祉住環境コーディネーター2級(証書番号:05201851)
- 震災建築物応急危険度判定士(認定番号:730220552)
【所属】
- アールイーデザイン一級建築士事務所:代表
- JIO|株式会社日本住宅保証検査機構:検査員 及び 評価員
- 三井ホーム株式会社:リフォームプランナー
noteにてリフォームに関するお役立ち情報を発信中!
高橋みちる|リフォームコンサルタント|note
利用会員数260,000人、登録リフォーム会社数1,400社を超える日本最大級のリフォームマッチングサイト「家仲間コム」を運営するリフォーム専門家集団の編集部が、一般的なリフォームの情報を纏めた簡易的な記事ではなく、実際の見積情報や価格相場に基づいた読者に役立つ、価値ある情報をお届けしています。
大永 和弘 (おおなが かずひろ)
大学卒業後、カーテンレールシェアNo1の内装材メーカートーソー株式会社にて、7年間勤務。
入社後は、大手ハウスメーカーやリフォーム会社、工務店、内装工事業者など約200社を担当。その際に新築住宅やリフォーム住宅など数多くの現場を経験。
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穏やかな間接照明で、入眠に導こう
コストを抑える照明として人気のシーリングライトですが、1灯で部屋全体を明るくするためには器具の照度を上げる必要があり、視界に入ると眩しさを感じてしまいます。これをダウンライトなどの間接照明で分散させれば、1灯当たりの照度を下げることができ、さらに光源が直接視界に入らず、眩しさを軽減することができます。寝室では、穏やかな明かりによって入眠に導きやすい環境がつくれるといいですね。
監修者:高橋 みちる(一級建築士)