外壁の穴あけは簡単|穴のサイズ別の注意点やドリルの種類を解説

サムネイル「外壁の穴あけは簡単|穴のサイズ別の注意点やドリルの種類を解説」

外壁に穴をあけるシチュエーションは意外とあり、例えばエアコンの配管や屋外照明の設置など、新築時だけでなく後付けで取り付けるケースもあります。今回は、外壁の穴あけの施工に関する基礎知識や穴のサイズ別の注意点、施工に使われるドリルの種類などを解説します。後ほど詳細を説明していきますが、まずはこの記事で紹介している内容の結論を簡単に記載します。

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POINT この記事のポイント

・外壁の穴あけが必要になるのは住宅設備の取り付け時
・外壁の穴あけにかかる費用目安は、約1,000円〜12,000円
・外壁の穴あけをDIYで行うのは、失敗したときのリスクが高いため、施工経験豊富な技術力のある業者さんに依頼したほうが安心

外壁の穴あけが必要になる時っていつ?

外壁の穴あけが必要になる場合

外壁の穴あけが必要になるのは住宅設備の取り付け時です。「グレーチング施工」については聞きなれない方もいらっしゃると思いますので、下記をご参照ください。

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上記のような住宅設備の取り付けにおいては外壁の穴あけが必要になります。どれか一度ぐらいは経験される方が多いのではないでしょうか。上記の外壁への穴あけですが、どれも大きな穴が必要というわけではなく、ビス留め用の小さな穴から、数十センチの大き目の穴までいろいろあります。

では、外壁にあける穴の大きさ別に、どのような住宅設備の取り付けに必要になるのか注意点などと合わせてご説明します。

監修者コメント
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築1年までは雨漏り補償がある!

外壁に関わる工事は建てた会社に依頼しよう 外壁に穴をあけるとなると、雨漏りが心配ですよね…。 現在は法律によって、築1年以内に生じた雨漏りなどは、建てた会社がきちんと補償しなければならないと定められています。 しかし、他の会社(または住人が自ら)が穴をあけた場合は、補償の対象外となってしまいます。 万が一雨漏りが生じた際にトラブルにならないためにも、築1年までの建物に関わる工事は建てた会社に依頼しておいた方がいいですね。

監修者:高橋 みちる(一級建築士)

1. ビス留め用の小さな穴

DIYなどでも施工される方も多いのがビス留め用の小さな穴です。

・照明器具の取り付け
・防犯カメラの設置
・表札の取り付け
・宅配ボックスや郵便受けの設置


これらの取り付け・設置は外壁にビス留め用の小さな穴をあける必要があります。

1-1. DIYでの注意点

小さな穴なのでDIYであけられる方も多いのですが、注意点は外壁材が割れてしまう可能性もあるということです。外壁に穴あけをする際にはパワーのある電動ドリルを使用しますが、普段使いなれない人にとっては力加減が分からず、思いのほか深く穴をあけてしまうケースもあります。

特にサイディング外壁の場合は要注意で、万が一割れてしまった場合には修復費用が高価になります。サイディング外壁は決まったサイズのサイディングを重ねて張っていくため、張っている部分の下地ボードを全て張り替える必要があります。割れたサイディング外壁のみ交換することができないため費用が高くなるというわけです。

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サイディング外壁自体は優れた外壁材ですので、取扱いには専門知識のある業者さんに依頼したほうが安心です。専門業者ならではの技術で、割れた箇所だけを上手に修復して費用を抑えてくれる業者さんもいます。ちなみに、忘れがちですが小さな穴でも防水処理は必要です。

2. 配管用の中規模の穴

エアコンの配管などのために外壁に穴あけをする場合は、約100mm~200mm程度の穴が必要です。

2-1. 配管用の穴あけの注意点

配管用の穴を外壁にあける場合には、壁の中にある構造体に注意が必要です。構造体には、「柱」と「筋交い」が入っており、住宅を守るための重要な部分です。「筋交い」とは柱と柱の間に斜めに入れる補強材のことを言います。

エアコンなどの配管のために外壁に穴あけをする場合、この構造体部分に穴をあけてしまうと住宅の耐久性に影響しますので、慎重に作業を進める必要があります。この作業は熟練の経験と設計図を見る知識が必要ですので、DIYでの施工はせず専門業者に依頼しましょう。

3. 開口部などの大きな穴

換気口や窓の増設のために大きな開口部を外壁にあけることがあります。

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配管用の穴あけ同様、構造体に穴をあけてしまわないよう細心の注意をはらって工事を進める必要があります。

3-1. 防水性に注意

開口部は面積が大きいため、開口部の周囲には防水補強をしておくことが重要です。外壁は内側に防水シートが張られており、雨などが住宅内部に入り込まないよう防水性を高めています。

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外壁に穴あけをした場合、開口部周囲には外壁の防水シートと密着させるために防水テープをきっちり張っていきます。この工事が丁寧に行われていないと開口部の隙間から雨水が侵入して、雨漏りの原因になります。

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内部まで貫通する開口はプロに頼もう

外壁の中には何が入っているかご存知でしょうか。場所によって異なりますが、柱・筋交い・合板などの構造材、防水紙、断熱材、防湿フィルム、そして電気配線や水道・ガス管などが通っている場合もあります。外壁に内部まで貫通する穴をあけるということは、これらを破損させてしまうリスクがあるということです。 壁の中がどうなっているかを一番良く知っているのは、建てた会社です。壁に穴をあける工事は、できるだけ建てた会社に頼んだ方が安心ですね。

監修者:高橋 みちる(一級建築士)

外壁の穴あけに使用されるドリルの種類

コンクリート外壁の穴あけに使用されるドリルには主に2つの種類があります。

・振動ドリル
・ハンマードリル


コンクリート以外の外壁の場合は下記も使用することができます。

・電気ドリル

もしDIYで外壁に穴をあける場合には、あける穴の大きさによって上記のいずれかのドリルが必要です。他にも雨水が穴から染み込まないようにするためのシリコン材など、工具や材料が必要です。

1. 振動ドリル

振動ドリルは、コンクリート外壁への小さな穴あけに適しています。コンクリートの他、モルタル・石材への穴あけも可能で、あけられる穴の大きさは10mm~16mm程度です。振動ドリルは縦軸に向かってドリルが振動し、ドリルが回転します。

回転と同時にドリルが前後にピストン運動することによって縦方向に力を発揮して穴をあける仕組みです。

2. ハンマードリル

ハンマードリルは、コンクリート外壁への中程度の穴あけに適しています。コンクリートの他、モルタル・石材への穴あけも可能で、あけられる穴の大きさは18mm~100mm程度です。

ドリルは上下にピストン運動することにより、振動ドリルよりも大きな力を加えることができるので、コンクリートを削る「ハツリ」にも対応できます。小規模なコンクリートの解体などにハンマードリルが使用されることがあります。

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3. 電気ドリル

「電気ドリル」は、コンクリート以外の木材や金属へ穴あけをすることができます。木製の外壁や金属系(サイディングなど)の外壁には電気ドリルでも対応可能です。電気ドリルは、ドリルの回転のみで上下へのピストン運動がないため、先述した「振動ドリル」や「ハンマードリル」よりも打撃力が弱く、コンクリート外壁の穴あけには使用されません。

外壁の穴あけにかかる費用目安

配管用の外壁の穴あけを業者さんに依頼した場合の費用目安は下記です。開口部などは大きさによってばらつきがありますので、配管用の穴あけにかかる費用目安を一覧にしています。

外壁材の種類 費用目安
(約100mm~200mm程度の穴の場合)
サイディング 約1,000円~5,000円
木造、モルタル 約1,000円~5,000円
ブロック、タイル 約3,000円~6,000円
ガルバリウム鋼板 約5,000円~8,000円
コンクリート 約12,000円~

外壁の穴あけまとめ

外壁に住宅設備を取り付ける際には穴あけが必要になりますが、郵便ポストや表札の取り付けなど小さいものならDIYでも取り付けることができます。外壁の穴あけには電動ドリルを使用しますが、取扱いに慣れていないと外壁材が割れてしまうこともあり修理費用は高額になりますので、慎重に作業を進めていきましょう。

また、外壁への穴あけは建物の防水性にも影響しますので、防水処理も丁寧に行う必要があります。施工経験が豊富で外壁材について熟知している専門業者に依頼したほうが、安全に外壁材を傷つけることもなく施工できて安心です。

外壁の穴あけを専門業者に依頼するには?

外壁の穴あけを専門業者に依頼するには一括見積りが便利です。穴をあけるだけとはいえ、DIYでは失敗している人も多くいらっしゃいますので、できるだけ施工経験豊富な技術力のある業者さんに依頼したほうが安心です。

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監修者プロフィール
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一級建築士

高橋 みちる (たかはし みちる)

WEBサイト


アールイーデザイン一級建築士事務所代表。

住宅業界で新築・リフォームの営業・設計・現場監理などを経験。
これまで3000件以上の現場を見ながら、「永く、快適に住み続けるためにはどうしたらいいのか?」を常に探求し続け、リフォーム提案を行っている。
また、現在は執筆活動や企業向けの社員研修、一般向けの講演会なども全国各地にて実施。

著書「やらなければいけない一戸建てリフォーム」(自由国民社、2020年7月発売)

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noteにてリフォームに関するお役立ち情報を発信中!
高橋みちる|リフォームコンサルタント|note

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家仲間コム編集部

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利用会員数260,000人、登録リフォーム会社数1,400社を超える日本最大級のリフォームマッチングサイト「家仲間コム」を運営するリフォーム専門家集団の編集部が、一般的なリフォームの情報を纏めた簡易的な記事ではなく、実際の見積情報や価格相場に基づいた読者に役立つ、価値ある情報をお届けしています。

執筆者プロフィール
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大永 和弘 (おおなが かずひろ)


大学卒業後、カーテンレールシェアNo1の内装材メーカートーソー株式会社にて、7年間勤務。
入社後は、大手ハウスメーカーやリフォーム会社、工務店、内装工事業者など約200社を担当。その際に新築住宅やリフォーム住宅など数多くの現場を経験。

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