外壁タイルリフォームにかかる費用目安|メリット・デメリットとは?

外壁タイルリフォームにかかる費用目安|メリット・デメリットとは?

外壁で住宅をグレードアップさせる素材と言えば「タイル」です。タイルは他の外壁材と比較してもメンテナンスが楽な点も魅力的ですが、メンテナンスフリーではありません。そのためタイルのメンテナンスに手間をかけないようにするには初期の丁寧な施工が大切です。この記事で詳細を説明していきますが、まずはこの記事で紹介している内容の結論を簡単に記載します。

匿名・無料の一括見積もり

POINT この記事のポイント

・外壁タイルのメリットは「デザイン性の高さ」「耐久性が高い」「メンテナンスの手間がかかりにくい」など
・外壁タイルのデメリットは「初期費用が高い」「メンテナンスフリーではない」「最初の丁寧な施工が重要」など
・外壁タイルの見積もり依頼をする際には、具体的な現状や築年数・リフォームの要望などを入力し、写真を添付するのがおすすめ

1. デザイン性の高さ

住宅外壁タイル「アルシージャ」|LIXIL
出典:住宅外壁タイル「アルシージャ」|LIXIL

外壁タイルはどこか欧米の邸宅を思わせるような荘厳な高級感と落ち着きが感じられます。タイルは自然由来の材質なので、木材が醸し出す雰囲気同様、自然由来素材ならではの暖かみや美しさがあります。

外壁に使用されるタイルはカラーも豊富になってきているので、インテリアのイメージに合わせて選ぶことでお気に入りの外観を造り上げることができます。

2. 耐久性が高い

外壁タイル「和琴」|LIXIL
出典:外壁タイル「和琴」|LIXIL

自然由来のタイルはその耐久性の高さも特徴です。タイルは、粘土などの無機原料を混ぜて成型したのち、約1,300℃の高温で焼き上げます。そのため非常に硬く、火や熱に強い耐火性があります。また風雨や紫外線などの自然環境によっても劣化しにくいので、長く住み続けたい住宅には最適です。

3. メンテナンスの手間がかかりにくい

高圧洗浄機|ケルヒャー
出典:高圧洗浄機|ケルヒャー

外壁に使用されるタイルは、メンテナンスの手間がかかりにくい点もメリットです。広範囲に及ぶ外壁は約10年おきに再塗装のメンテナンスが必要になりますが、タイルの場合は耐久性が高く劣化しにくいので、タイルそのもののメンテナンスはほぼ不要です。

関連記事:外壁塗装リフォーム/外壁材別塗装リフォームのポイント

風雨や排気ガスなどによって表面に汚れが見られるようになってきますが、高圧洗浄機で洗うだけで簡単に汚れが落ち、新築のような美しさがよみがえります。今は家庭でも扱える高圧洗浄機が手軽に購入できるので、ご自身で洗浄すれば外壁洗浄メンテナンス費用もかかりません。

外壁タイルのデメリット

外壁タイルのデメリット

外壁タイルのデメリットには上記の3つがあります。

1. 初期費用が高い

外壁タイルは外壁に手作業で貼り付けていく手間がかかり、その分の作業費と施工期間が長くなるため、他の外壁材と比較すると初期費用が高くなります。一般的な3つの外壁材と施工費用目安は下記の通りです。

外壁の種類 単価目安 施工費用目安
(約100㎡の外壁の場合)
塗装 約2,000円~/㎡ 約200,000円~
サイディング 約4,000円~/㎡ 約400,000円~
タイル 約13,000円~/㎡ 約1,300,000円~

外壁塗装やサイディング外壁と比べると倍以上の初期費用がかかりますが、初期施工後のメンテナンスの手間がかからないので、長く住む住宅であればトータルコストは大差がありません。一般的にタイル外壁以外の外壁メンテナンスは、初期費用後に下記の費用が発生します。

外壁リフォーム内容 費用目安
再塗装メンテナンス 約60万円~100万円
サイディング張替えリフォーム 約150万円~230万円

外壁タイルは張替えメンテナンスの必要がなくメンテナンス費用が安く済みますので、トータルコストを考えれば初期費用は高くはないと言えます。

関連記事:外壁サイディング、いろいろな種類とその特徴を徹底調査!

1-1. ご自宅の外壁の面積はどれぐらい?

外壁リフォームをする際に、リフォーム単価がわかっても「実際に自宅の外壁面積ではいくらぐらいになるんだろう?」と思ったことはありませんか?外壁面積は簡単に算出できる計算方法がありますので、ご自宅の外壁面積がどれぐらいかをご自身でも知る方法があります。

・外壁面積の算出方法:延床面積(坪数×3.3)×係数1.1~1.4

算出箇所 算出方法 30坪の住宅の場合
延床面積 坪数×3.3 30坪×3.3=99.9㎡
外壁面積 延床面積×係数1.1~1.4 99.9㎡×1.1=99.9㎡

上記の計算から、30坪の住宅外壁面積は約100㎡であることがわかります。外壁面積がわかれば、リフォーム費用単価を掛けておおよその外壁リフォーム費用の目安がわかるので予算が組みやすいですね。

とはいえ、単純に単価×外壁面積だけがリフォーム費用になるとは限りませんので注意が必要です。外壁の形状や使用している部材・現状などによってリフォーム費用が変わることは念頭に入れておきましょう。

2. メンテナンスフリーではない

外壁タイルは経年しても基本的には張り替える必要はありませんが、表面の汚れや目地の劣化が見られるようになるため、メンテナンスは必要です。外壁タイルのメンテナンスにかかる費用は下記一覧の通りです。

メンテナンスの内容 費用目安
高圧洗浄 約200~400円/㎡
目地(コーキング)補修 約500~1,200円/㎡
目地(モルタル)補修 約4,000~7,300円/㎡
外壁タイルの部分補修 約500~1,000円/1枚あたり
外壁タイルの全面補修 約13,000円~/1枚あたり

タイルは基本的には耐久性が高く強度もあるのですが、大型台風などによる飛来物によって外壁タイルが割れてしまうことがあります。その場合には、部分補修や程度によっては全体補修が必要になることもあります。

監修者コメント
監修者画像

湿式タイルにご注意を

タイルそのものは耐久性が高く、特別なメンテナンスをしなくても長持ちする材料です。しかし目地からの漏水により、内部の構造材を腐らせるなどの問題を生じる場合もあります。特に、昔の木造住宅で一般的なタイル張りにモルタルを使用した「湿式工法」では、ひび割れからの漏水リスクが高くなっています。外壁から水が侵入した場合、室内側の壁や天井にシミとなって現れることがあります。室内に不審なシミを発見したら、早めにプロに相談しましょう。

監修者:高橋 みちる(一級建築士)

3. 最初の丁寧な施工が重要

外壁タイルは手作業で張り付けていくのですが、接着剤を塗布して丁寧に張り付け施工していく工程が、後々のメンテナンス費用を安く抑えることにつながります。施工が雑だと数年でタイルがはがれて落下する危険性があり、通りに面している外壁であれば通行人がけがをする恐れがあります。外壁のタイル施工のように職人さんの技術力が問われる施工ほど、業者選びが重要です。

見積もりの段階で施工方法やこちらの疑問点などを丁寧に説明してくれると安心できますよね。外壁タイル施工を依頼する場合には、数社から複数見積もりをもらって施工費用だけでなく業者さんの対応やアフターサービスについても比較検討するのが、良い業者を見つけるコツです。

外壁タイルのリフォーム見積もり事例

過去に家仲間コムに見積もり依頼のあった外壁タイルのリフォームご要望事例と提示見積もり費用を、一部ご紹介しますのでご参考になさってください。

事例1. 外壁タイル調査・洗浄・補修依頼

3階建てマンションの外壁タイル調査・洗浄・補修をご要望のお客様からの見積もり依頼です。

通常2階以上の場所での外壁リフォーム作業には足場の設置が必要になるケースが多いですが、業者さんからは足場を組まずロープを使用して作業する方法の提案がありました。この場合の費用目安は約3万円~3.6万円という見積額が提示されています。すべての現場でロープ作業ができるとは限りませんが、足場代は一般的に15万円ほど費用がかかりますので、足場を設置せずに施工ができれば費用が安く抑えられますね。

関連記事:足場工事の見積書の見方を知ってトラブル回避!見積書の内容や足場工事費用の目安

事例2. 外壁タイルの割れ補修依頼

築22年の鉄骨3階建てにお住まいの方より、玄関横の外壁タイルの割れ補修の見積もり依頼です。外壁タイルの割れ補修の費用目安は約3.5万円~4.2万円でした。

今回のご依頼者の方は最終的にタイルの交換をお望みとのことで依頼には至っていませんが、家仲間コムに登録の業者さんは1,000以上もありますので、補修だけでなくタイル交換も対応している業者さんが見つけられます。

事例3. 外壁タイル目地を埋める修理依頼

築11年の木造3階建てのお住まいの方より、住宅全体の外壁目地の補修をご要望です。外壁目地の全面撤去・新規目地打ち・足場設置費用の目安で60万円~72万円でした。

返信があった業者さんからは下記のように施工不良などが考えられる点の指摘がありました。

・通常11年で目地がボロボロになることは考えられない
・施工時期によっては、耐久性を上げるための下地処理が必要であること


見積もり依頼をした方の文面より状況を汲み取って適切な施工の提案をしてくれると、優良な業者さんを探す判断ポイントになり安心です。

監修者コメント
監修者画像

タイルを部分的に張ってアクセントに

外壁が総タイル張りというのも、見た目も豪華で将来のメンテナンス費も抑えられ、憧れてしまいますね。しかしタイル張りの費用は他の外壁材に比べて高額なので、総タイル張りとなるとそれなりの予算を覚悟しなければなりません。そんな時は、タイルを一部分だけ張るのもおススメです。費用を抑えながらも、外壁のアクセントとして引き立たせることもできます。ご予算に合わせ、効果的に使ってみてくださいね。

監修者:高橋 みちる(一級建築士)

外壁タイルを丁寧に施工してくれる業者を探すコツは?

外壁タイルをメンテナンスの手間と費用をかけずに長く持たせるためには、最初の丁寧な施工が不可欠です。見積もり事例にあったように、現状の劣化の状況から考えられる施工不良などを適切に指摘し、具体的な施工内容を提案してくれる業者さんは優良であると判断する一つの目安になります。

そのためには、見積もり依頼をする際には、具体的な現状や築年数・リフォームのご要望などを入力し、できれば写真を添付すると業者さんにも判断しやすくより詳細な見積もりをもらうことができます。

外壁タイルリフォーム費用を一括見積り!

外壁タイルリフォーム費用の見積もりを依頼する際は一括見積りが便利です。外壁タイルリフォームは費用がかかりますので、丁寧にきっちりと施工してくれる業者さんに依頼したいですよね!

家仲間コムの見積もりサイトには約1000社の登録業者がいるので、複数見積もりを依頼して業者さんの対応やアフターメンテナンスなどを比較検討してみましょう。また、匿名・無料で見積もり依頼ができるのでしつこい勧誘などもありません。

外壁タイルリフォームの費用見積もりを無料でしてみる

完全無料で利用できるので、お気軽にご利用ください。

家仲間コムなら
業者の手数料が無料だから安くなるかも!/

一般的に業者さんがサイトに支払う成約手数料
(売上の約10〜20%)が家仲間コムではかかりません。

外壁の
業者さんを匿名で探してみる
監修者プロフィール
監修者画像

一級建築士

高橋 みちる (たかはし みちる)

WEBサイト


アールイーデザイン一級建築士事務所代表。

住宅業界で新築・リフォームの営業・設計・現場監理などを経験。
これまで3000件以上の現場を見ながら、「永く、快適に住み続けるためにはどうしたらいいのか?」を常に探求し続け、リフォーム提案を行っている。
また、現在は執筆活動や企業向けの社員研修、一般向けの講演会なども全国各地にて実施。

著書「やらなければいけない一戸建てリフォーム」(自由国民社、2020年7月発売)

【保有資格】

【所属】

noteにてリフォームに関するお役立ち情報を発信中!
高橋みちる|リフォームコンサルタント|note

編集責任者プロフィール
編集者画像

編集責任者

家仲間コム編集部

プロフィール


利用会員数260,000人、登録リフォーム会社数1,400社を超える日本最大級のリフォームマッチングサイト「家仲間コム」を運営するリフォーム専門家集団の編集部が、一般的なリフォームの情報を纏めた簡易的な記事ではなく、実際の見積情報や価格相場に基づいた読者に役立つ、価値ある情報をお届けしています。

執筆者プロフィール
編集者画像

大永 和弘 (おおなが かずひろ)


大学卒業後、カーテンレールシェアNo1の内装材メーカートーソー株式会社にて、7年間勤務。
入社後は、大手ハウスメーカーやリフォーム会社、工務店、内装工事業者など約200社を担当。その際に新築住宅やリフォーム住宅など数多くの現場を経験。

関連するテーマの見積もり依頼

外壁ヒビ ¥25,000 ~ ¥33,000
外壁修理がしたい ¥30,000 ~ ¥40,000
外壁サイディング凹みの補修 ¥35,000 ~ ¥130,000
玄関前 外壁の穴 ¥44,000 ~ ¥120,000
外壁傷の修理 ¥16,000 ~ ¥33,000

※価格はこの依頼での一般的な価格相場です。