遮熱塗料で屋根からの暑さを軽減!遮熱塗料の魅力や気になる3つの疑問に回答
遮熱塗料は主に屋根に使われる機能性塗料のことで、地球温暖化の影響により毎年のように猛暑となる日本で近年注目を浴びている塗料のひとつです。
屋根塗装をする際の塗料選びは業者さんにお任せという方でも、実際に費用を払い生活されるのはご自身ですので、ある程度の知識を持っておくことは大切です。
今回は屋根の塗装に使われる遮熱塗料について解説します。
気になる疑問についてもお答えしていますのでご参考になさってください。
2階(または3階)は最も太陽光の影響を受けやすく、屋根を通して強い熱気を室内に伝えてしまいます。
遮熱塗料は屋根が受ける太陽光を反射させることで、室内の温度上昇を防ぎます。
遮熱塗料の大きな特徴は下記です。
・室内の温度上昇を防ぐ
・太陽光による住宅建材の劣化を防ぐ
・室内の温度が下がることによる省エネ効果
1. 室内の温度上昇を防ぐ
遮熱塗料の最も大きな特徴は、室内の温度上昇を防いでくれることです。
一般的な塗料には太陽光から受ける熱を抑える効果はありませんので、暑い日差しを浴びるほど室内温度にもその影響が出てきます。
一般的な屋根塗料の場合で室温が約28℃になるとすると、遮熱塗料を使用している場合は約25℃まで室温が下がります。
夏になると全国で「打ち水大作戦」なるイベントが行われることがありますが、打ち水をしたあとは涼しく感じませんか?
一般的に打ち水による効果はマイナス2℃と言われており、遮熱塗料の場合はマイナス3℃ですので、より涼しくなることがイメージしやすいと思います。
2. 太陽光による住宅建材の劣化を防ぐ
一年中天候の影響を受け太陽光にさらされる屋根は、紫外線や熱により劣化します。
屋根建材のなかでも金属系建材は熱による膨張を起こすことがありますので、遮熱塗料でそれを抑えることができれば建材が長持ちします。
遮熱塗料は太陽光を反射しますので、色あせなども防ぐ効果があります。
3. 室内の温度が下がることによる省エネ効果
遮熱塗料を使用すると室内温度が約3℃下がるという効果がありますが、室温が下がった分エアコンの温度も下げる必要がなくなります。
太陽光で室内が暖められているのにいくらエアコンの温度を下げてもなかなか室温は下がらず暑いままですが、遮熱塗料でもともとの室温を下げることでエアコンの効きも良くなります。
エアコン効率が良くなるので設定温度を下げなくてよくなり、結果的に省エネと光熱費の削減につながります。
遮熱塗料の気になる3つの疑問
室温を約3℃下げる効果のある遮熱塗料ですが、気になる疑問がいくつかあります。
・冬は寒くなるんじゃないの?
・どの屋根材にも使えるの?
・費用が高そう
これらの疑問についてお答えします。
1. 冬は寒くなる?
遮熱塗料は太陽光を反射して熱を遮断する仕組みですが、寒い冬にも太陽光を遮断されてしまうと室内が寒くなってしまいますよね。
確かに冬にも遮熱塗料は太陽光を反射してしまうのですが、夏よりもその反射率は下がります。
なぜなら、夏と冬では太陽の角度が違うからです。
夏は太陽の位置が高くほぼ真上から太陽光が降り注ぎますので、屋根の遮熱塗料が効果を発揮します。
冬は太陽の位置が低く斜めから太陽光が降り注ぎますので、屋根よりも外壁からの太陽光の影響のほうが大きくなり、屋根の遮熱塗料は大きく影響しません。
冬に室内が寒い原因は、屋根の遮熱塗料よりも外壁や床下の断熱性の低さが問題だと考えられます。
2. どの屋根材にも使える?
塗料には向いている建材と合わない建材がありますが、遮熱塗料はどの屋根材にも使用できるのでしょうか?
遮熱塗料はどの屋根材にも使えますが、「金属系屋根材」に使うと最も効果が感じられます。
「金属系屋根材」とは、トタン・アルミ・ガルバリウム鋼板・金属系サイディングを使った屋根材のことです。
金属系屋根材は熱伝導率が良いので、夏の熱い日差しを受けて室内に伝えてしまいやすいデメリットがあります。
また、建材が薄く熱の伝わり方も早いので、このような金属系屋根材には遮熱塗料を施工しておくのがおすすめです。
瓦屋根やスレート屋根はもともと厚みもあり熱伝導率も低いので、遮熱塗料を施工しなくても遮熱効果が高い屋根材です。
(地域によっては遮熱塗料を施すこともあります)
2-1. 遮熱塗料が向いている住宅
金属系屋根材の他に、遮熱塗料が向いている住宅があります。
・熱が上に溜まりやすい吹き抜けのある住宅
・太陽との距離が近くなる3階建て住宅
・人が集まる2階リビングの住宅
・黒やネイビーなど濃い色の屋根
上記のような住宅にも遮熱塗料は効果的です。
3. 遮熱塗料の費用目安
最後に一番気になるのが遮熱塗料を屋根に施工する際の費用です。
遮熱塗料の費用目安は一般的に1㎡あたり3,300円~4,500円です。
近年主流となっているシリコン塗料の費用は約2,300円~3,500円ですので、遮熱塗料のほうが高価です。
耐用年数は約10年~12年で、シリコン塗料と同等です。
3-1. 遮熱塗料はJIS規格を参考に選ぶのも安心
遮熱塗料は各メーカーからいくつか商品が発売されていますが、一般的な屋根塗料よりも高価な分、安心できる商品を選びたいものです。
一般の方が塗料を見てどれが良いかを判断するのは大変難しいのですが、選択基準として「JIS規格」を取得した商品を選ぶのも一つの方法です。
「JIS規格」はまだ新しい評価基準で広く普及しているとは言えないのが現状ですが、少なくとも現在取得している塗料は、日本塗料工業会の遮熱性能基準をクリアしていますので安全性や効能が評価されている商品です。
遮熱塗料には補助金が支給されることも
遮熱塗料は省エネ対策として、また環境保全の観点から、自治体が補助金を支給していることがあります。
全国の自治体ではありませんが、お住まいの地域の自治体に補助金制度があればぜひ活用しましょう。
補助金が支給される場合、その額の目安は最大15万円~30万円程度のところが多いです。
下記サイトで補助金などの支援制度を検索できます。
1. お住まいの地域を選択
2. 制度内容の支援分類「③省エネルギー化」「④環境対策」にチェックを入れる
要件などが変わることがありますので、最新の情報は直接自治体へお問い合わせされるほうが確実です。
屋根に使われる遮熱塗料についてのまとめ
屋根に使われる塗料は、現代では様々な機能を持たせてより良い環境を作りだすことができるようになりました。
遮熱塗料も機能性塗料のひとつで、室内の温度上昇を抑えてくれる優れた塗料です。
屋根の塗装リフォームや新築塗装の際には、ぜひ遮熱塗料のような機能性塗料も候補に入れて、快適な住まいづくりをご検討ください。
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大永 和弘 (おおなが かずひろ)
大学卒業後、カーテンレールシェアNo1の内装材メーカートーソー株式会社にて、7年間勤務。
入社後は、大手ハウスメーカーやリフォーム会社、工務店、内装工事業者など約200社を担当。その際に新築住宅やリフォーム住宅など数多くの現場を経験。
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