屋根裏のアンテナ設置のメリット・デメリット|設置条件と費用目安とは

屋根裏のアンテナ設置のメリット・デメリット|設置条件と費用目安とは

テレビを観るためにはアンテナが必要ですが、昔ながらの住宅では屋根の上やベランダにアンテナが設置されていることが多いです。今回は、屋根裏にアンテナを設置するメリット・デメリット・設置条件や設置費用目安について解説します。まずはこの記事のポイントをまとめました。

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POINT この記事のポイント

・屋根裏にアンテナを設置するメリット・デメリットはそれぞれ
・屋根裏にアンテナを設置するためにはいくつかの条件がある
・アンテナ設置標準工事は約1万円~2万円

1. アンテナの劣化を防ぐことができる

屋根の上やベランダにアンテナを設置していると、どうしても雨風などの影響を受けて汚れやすくなります。手が届かない場所に設置されていることが多いのでお手入れもなかなかできません。また、紫外線によって部品が劣化しやすくなりますが、設置環境上仕方ありません。

屋根裏にアンテナを設置すれば、屋内なので天候の影響を受けずアンテナや配線の劣化を防ぐことができます。

2. 住宅の外観がすっきりする

住宅の外観住宅の外観(※画像はイメージです)

屋根の上やベランダにアンテナを設置すると、どうしても外観がごちゃごちゃして見えてしまいますが、屋根裏に設置すれば外からは見えないので、外観がすっきりします。屋根や外壁リフォームの際にもアンテナが邪魔にならないので、工事もスムーズに進みます。

3. 大型台風時にアンテナが飛ばされない

近年、大型台風が発生することが増えており、それに伴い各地で飛来物による被害も増えています。アンテナもその一つで、近隣住宅に被害を与えてしまうこともあり危険です。屋根裏にアンテナを設置できれば、このような心配がなくなります。

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監修者コメント
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台風に備えよう

近年の大型台風による被害額は、兆円規模にまで迫る深刻な状況となっています。建物が被害を受けると修繕費も高額になりやすいため、台風の進路にあたりやすい地域の方は、火災保険への加入はもはや必須ともいえます。また、自宅から飛散させたものが他人を傷つけたりものを壊したりした場合には賠償責任を負う場合もありますから、飛散物を出さない対策も必要です。日頃から災害に備え、防災意識を高められると安心ですね。

監修者:高橋 みちる(一級建築士)

屋根裏にアンテナを設置するデメリット

屋根裏にアンテナを設置するデメリット

屋根裏にアンテナを設置するデメリットもあります。

1. 電波状況が弱くなることがある

アンテナは電波を受信するための設備ですので屋根の上などの高いところに設置するわけですが、屋根裏の場合は屋根がある分、電波の受信効率が弱くなることがあります。ブースターと呼ばれる電波増幅器を使うことで改善できることがあります。

2. 豪雪地域には不向き

豪雪地域など、屋根に雪が積もりやすい地域では、アンテナの屋根裏設置は向いていません。一つ目のデメリットと同様の理由で、屋根と雪によって電波の受信状態が悪くなるからです。事前の電波の受信確認や周辺の環境によってはできることもありますので、業者さんに確認してみることをおすすめします。

3. 太陽光パネルの設置ができなくなる

太陽光パネル太陽光パネル(※画像はイメージです)

太陽光パネルは省エネ設備として設置を希望される方も多いですが、残念ながら電波を通さないため、屋根裏にアンテナを設置することはできません。将来的に太陽光パネルの設置をご検討の方は、屋根の上かベランダにアンテナを設置しておきましょう。

関連記事:自宅の屋根で発電!太陽光発電のメリット、デメリットと価格

屋根裏にアンテナを設置するための条件

屋根裏にアンテナを設置するための条件

屋根裏にアンテナを設置するためには、主に上記の3つの設置条件を満たしている必要があります。ちなみに屋根裏に設置できるアンテナは「地デジアンテナ」のみで、「BS・CS衛星放送アンテナ」は設置できません。

関連記事:BS・CS放送を観たい方必見!アンテナを設置するだけですぐに視聴できるようになります

1. 金属系屋根材ではないこと

金属系屋根材とは「ガルバリウム鋼板」「トタン」屋根のことを差します。金属系屋根材は電波を遮断してしまう可能性があり、電波状況が悪くなる恐れがあります。「瓦屋根」「コロニアル(スレート)屋根」の場合は、屋根裏にアンテナ設置が可能です。

関連記事:
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屋根の葺き替え時にもご注意を

現在の屋根材がスレート葺きなどであれば、屋根裏にアンテナを設置することができますが、屋根の葺き替え時には注意が必要です。スレート屋根にアスベストが含有されている場合、その撤去・処分にかかる費用が高額になるために、カバー工法といって今の屋根を撤去せず、上から軽い金属屋根を被せる方法を採用できる場合があります。その際は、屋根裏のアンテナが受信できなくなる可能性があることを覚えておきましょう。

監修者:高橋 みちる(一級建築士)

2. 屋根裏に設置スペースがあること

屋根裏にアンテナを設置するには、最低でも1㎡程度のスペースが必要です。広いスペースがあると作業をスムーズに進めやすいです。

3. 屋根裏に点検口があること

天井点検口天井点検口(※画像はイメージです)

屋根裏にアンテナを設置するためには、点検口から出入りをして設置に必要な設備類の搬入も行います。点検口は後から取り付けることも可能で、費用は1ヶ所あたり約4万円~8万円です。

屋根裏にアンテナを設置する費用目安

屋根裏にアンテナを設置する標準工事費用は下記です。

屋根裏のアンテナ設置にかかる工事 費用目安
アンテナの本体価格 約0.4万円~2万円
アンテナ設置標準工事 約1万円~2万円


上記の標準工事以外に追加で発生する工事の内容と費用目安は下記一覧です。

屋根裏のアンテナ設置にかかる工事費用目安
ブースターの設置約1.5万円~
分配器の設置約0.5万円~
既存アンテナの処分費約0.5万円~
アンテナの追加工事(1本あたり)約1.5万円~
複数配線をまとめる混合器工事約1.5万円~
電波調整(アッテネーター)工事約0.5万円~

これらはすべてが必要なわけではなく、ご自宅の環境や現状によって変わります。アンテナ本体にもいくつか種類があり、選び方などは下記をご参考になさってください。

関連記事:アンテナ設置工事/アンテナの選び方についてご紹介!

屋根裏にアンテナを設置したいと思ったら?

屋根裏にアンテナを設置するには、設置条件や電波の受信環境を事前に調べておく必要があります。DIYでの設置をお考えの方もいらっしゃると思いますが、必要な設備などもいろいろあり、狭い屋根裏での作業は思いのほか大変です。まずはアンテナ設置のプロの業者さんに相談されてみてはいかがでしょうか。

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監修者プロフィール
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一級建築士

高橋 みちる (たかはし みちる)

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アールイーデザイン一級建築士事務所代表。

住宅業界で新築・リフォームの営業・設計・現場監理などを経験。
これまで3000件以上の現場を見ながら、「永く、快適に住み続けるためにはどうしたらいいのか?」を常に探求し続け、リフォーム提案を行っている。
また、現在は執筆活動や企業向けの社員研修、一般向けの講演会なども全国各地にて実施。

著書「やらなければいけない一戸建てリフォーム」(自由国民社、2020年7月発売)

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noteにてリフォームに関するお役立ち情報を発信中!
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家仲間コム編集部

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利用会員数260,000人、登録リフォーム会社数1,400社を超える日本最大級のリフォームマッチングサイト「家仲間コム」を運営するリフォーム専門家集団の編集部が、一般的なリフォームの情報を纏めた簡易的な記事ではなく、実際の見積情報や価格相場に基づいた読者に役立つ、価値ある情報をお届けしています。

執筆者プロフィール
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大永 和弘 (おおなが かずひろ)


大学卒業後、カーテンレールシェアNo1の内装材メーカートーソー株式会社にて、7年間勤務。
入社後は、大手ハウスメーカーやリフォーム会社、工務店、内装工事業者など約200社を担当。その際に新築住宅やリフォーム住宅など数多くの現場を経験。

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