雨樋集水器の取り付け方法は|メンテナンスポイントと価格相場も気になる

雨樋集水器の取り付け方法は|メンテナンスポイントと価格相場も気になる

雨樋集水器は、雨天時に雨水を集めて配管へ流す重要な役割があります。雨樋があることで屋根に降る雨が外壁を伝わなくなるため、外壁材を守る役割もあり、住宅にとって欠かせない設備です。今回は、梅雨前に行っておきたい雨樋集水器のメンテナンスポイントや雨樋の材質、単価などを解説します。まずはポイントをまとめてみました。

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POINT この記事のポイント

・雨樋は複数のパーツで構成されていて「集水器」もそのひとつ
・1本あたりの単価目安は2,000~12,000円
・雨樋集水器の取り付けステップは4つ
・雨水の再利用のためにもゴミや虫などが入らないように注意する

雨樋集水器ってどの部分?

集水器集水器(※画像はイメージです。)

ひとくちに雨樋といっても、雨樋は複数のパーツで構成されており「集水器」もその一つです。上記画像の右側にバケツのようなパーツがありますが、これが集水器です。

「集水器」は、屋根から流れてくる雨水と、軒下に平行に取り付けられた「軒どい」が交差する場所にあるパーツで、雨樋の縦部分の配管(縦どい)へ雨水を流す役割のある部分です。魚のあんこうを吊るした時の形に似ていることから「あんこう(アンコー)」と呼ばれたり、「飾り桝(ます)」と呼ばれることもあります。複数の部品から構成される雨樋の中でもサイズが大きく目を引くことから、「飾りアンコー」と言うデザイン性を高めた商品もあります。

純和風住宅ではこのような飾りアンコーを採用すると、外観に風格が出て格式高い印象を与えられますので、玄関などと合わせてトータルコーディネートすると良いでしょう。

1. 雨樋に使用される材質

雨樋に使用される材質は、昔は安価な塩化ビニールが広く普及していましたが、近年屋根材や外壁材のバリエーションが増えると共に雨樋の材質も増えています。

雨樋の材質特徴
塩化ビニール・軽くて安価なため広く普及している
・直射日光や雨による劣化が早い
合成樹脂・塩化ビニールよりも耐久性が高い
・耐候性を持たせたタイプもある
ガルバリウム鋼板・近年採用されてきている材質
・耐久性があり錆びにくい
アルミ・耐久性が高い
・熱や水に強く錆びにくい
・変形しにくい
ステンレス・耐久性が高く、アルミと同様の特徴がある
・寺社仏閣でよく採用されている材質
・格式高い印象を与える
・酸性雨により青く変色することがある
・耐久性が高い

2. 雨樋の材質別単価目安

上記の材質の単価目安は下記一覧の通りです。

雨樋の材質1本あたりの単価目安
塩化ビニール約2,000円~
合成樹脂約3,000円~
ガルバリウム鋼板約6,000円~
アルミ約20,000円~
ステンレス約20,000円~
約12,000円~

雨樋の集水器部分は面積も大きいので費用が高くなりますし、雨樋の交換の場合には材質によって施工費用も変わってきます。材質による費用の違いもありますが、雨樋は高所にあるため足場の設置が必要になるケースも多く、交換やメンテナンスにかかる費用は高額です。

新築時には住宅の外観に合わせた材質を選ぶことと、交換する際にも同様の費用がかかることを合わせて最適な雨樋を選びましょう。

雨樋集水器のメンテナンスポイント

雨樋集水器のメンテナンスポイント

集水器などから構成される雨樋は、外壁への雨だれを極力減らし、室内への雨の侵入を防止するために重要な住宅設備ですので、定期的にメンテナンスをしてしっかり機能させなければいけません。また、雨水タンクを設置しているご家庭では、雨水の再利用のためにもゴミや虫などが入らないよう注意が必要です。

雨樋の集水器部分は受け口が広いので大きなゴミも入りやすく、詰まりの原因となることが多いです。ゴミよけネットを張っておくとゴミがたまりにくくて安心です。

雨樋集水器の取り付け方法

雨樋集水器の取り付け方法

雨樋集水器は、縦と横の雨樋ときっちり金具で固定しなければならず、取り付けには技術を要します。ここでは分かりやすく説明するために雨樋のパーツを下記の3つに絞ってご説明します。

・軒どい:軒下に並行に取り付ける樋(とい)
・集水器:雨水をためて縦どいへ流すパーツ
・縦どい・軒どいから流れて集水器へたまった雨水を地面の排水口へ流すパーツ


本来の雨樋はこの3つのパーツをつなげるための「エルボ」と呼ばれる配管や取り付け金具など数種類のパーツによって構成されています。

1. 軒どいの勾配を計算して取り付ける

雨樋雨樋の工事(※画像はイメージです。)

軒どいは軒下に並行に取り付けるパーツで、雨水をスムーズに流し雨樋の役目を果たすためにも、きちんと勾配をつけておかなければいけません。勾配が緩いと雨水が流れず、勾配がきついと集水器に雨水がたまりすぎてあふれる原因になりますので、適切な勾配計算が重要です。

勾配の目安は10mに付き3cm~5cmの角度ですが、雨樋の取り付け業者さんはきっちりと勾配を計算して取り付けてくれますので安心です。軒どい自体は真っ直ぐですので、取り付け時に金具の角度を変えて勾配をつけていきます。素人ではなかなか難しい作業です。

2. 集水器を取り付ける

雨樋集水器雨樋集水器(※画像はイメージです。)

軒どいと集水器が重なる部分をカットし、集水器の中に左右の軒どいが入るような位置にセットしたら、接着剤と取り付け金具で固定します。この時につなぎ目部分に隙間があいていると雨漏りの原因になりますので、接着は丁寧に行いましょう。寒暖差によって材質が伸縮することがあるので、軒どいは集水器の中にしっかり入れるようにします。

3. 縦どいを取り付ける

縦どい縦どい(※画像はイメージです。)

縦どいはまっすぐ下水の排水口へつながるよう取り付け、「エルボ」などの取り付けパーツをはめ込んで集水器とつなぎます。この取り付けパーツの寸法も正確に測る必要がありますので、専門業者さんにお任せしたほうが安心です。サイズが合っていないと隙間が開いたり歪みの原因となり、雨樋の機能が落ちます。

4. 雨水がきちんと流れているか確認

各パーツの取り付けが完了したら、実際に水を流してみてちゃんと下水まで流れるかどうか確認します。途中で水漏れが起こっていたら取り付けに不備があるということですので、再度取り付け直す必要があります。

雨樋の集水器を正確に取り付けるには?

雨樋の集水器を正確に取り付けるには、専門業者さんに一括見積りをしてみましょう。雨樋の取り付けは簡単そうに見えますが、実は細かい勾配の計算や取り付けの技術が必要な住宅設備です。

雨樋の施工不良があると外壁の劣化につながるだけでなく、住宅内部にまで雨水が浸透すれば腐食の原因にもなります。そうならないためにも、施工経験の豊富な専門業者に依頼したほうが安心です。

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利用会員数260,000人、登録リフォーム会社数1,400社を超える日本最大級のリフォームマッチングサイト「家仲間コム」を運営するリフォーム専門家集団の編集部が、一般的なリフォームの情報を纏めた簡易的な記事ではなく、実際の見積情報や価格相場に基づいた読者に役立つ、価値ある情報をお届けしています。

執筆者プロフィール
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大永 和弘 (おおなが かずひろ)


大学卒業後、カーテンレールシェアNo1の内装材メーカートーソー株式会社にて、7年間勤務。
入社後は、大手ハウスメーカーやリフォーム会社、工務店、内装工事業者など約200社を担当。その際に新築住宅やリフォーム住宅など数多くの現場を経験。