畳のカビは表替えで対処しよう|施工費用と予防方法を解説
編集者:大永 和弘
最終更新日:2022年7月30日
畳のカビは湿度が高い梅雨時期や、部屋を閉め切ったまま加湿器を使用する冬にも多く発生します。畳のカビがひどい場合は取り除く作業は大変になるので、畳の表替えをしましょう。この記事で詳細を説明していきますが、まずはこの記事で紹介している内容の結論を簡単に記載します。
POINT この記事のポイント
・畳にカビが発生する原因は、主に湿度が高いことにある
・畳のカビが軽度な場合は、消毒用アルコールを使用してカビを取り除けるが、畳のカビがひどい場合は、畳の表替えをするのがおすすめ。畳の表替えにかかる費用目安は畳一枚あたり0.3万円~1.3万円程度
・畳にカビを発生させないためには、「換気をして通気性を良くする」「布団やカーペットは敷きっぱなしにしない」「ほこりやゴミを溜めない」の3つが重要
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畳にカビが発生する原因
畳にカビが発生する原因は「湿度」です。梅雨や台風シーズンは一年の内で最も湿度が高くなる季節ですが、最近では住宅の気密性が高くなっているので、冬に暖房器具を使うことで結露が発生すると畳にもカビが生えやすくなります。湿気が溜まりやすい部屋の奥の畳や、結露が発生しやすい窓際の畳は要注意です。
カビは湿度が高く暖かい場所で生育が早くなりますので、室内が下記の温度と湿度になる場合は注意しましょう。
・温度:20℃~30℃
・湿度:70%以上
畳にはもともと湿気を吸収して放出する吸湿性があり日本の高温多湿の気候に最適な床材ですが、現代の住宅は昔と違って気密性が上がり通気性が良くないため、湿度が高い状態が長く続くと新築の新しい畳でもカビが発生しやすくなります。
畳にカビが発生した場合の対処法
残念ながら畳にカビが発生してしまった場合は、迅速に対処することでカビの被害を食い止めることができます。畳のカビを取り除きたい場合にやってはいけないことは「水拭き」です。さらに湿度が高くなってしまうので注意しましょう。
また、カビ菌を撒き散らしてしまうことになるので「乾拭き」と「掃除機で吸う」こともしないようにしてください。
1. 畳のカビが軽度な場合
畳のカビが軽度な場合は、消毒用アルコールを使用してカビを取り除きます。用意するものは下記です。
・消毒用アルコール
・歯ブラシなどの小さなブラシ
・雑巾
・マスク
・ゴム手袋
1-1. 消毒用アルコールを使った畳のカビの除去方法
1. まずは畳のある部屋の窓を開けたり、ふすまを開けて通気性を良くします。マスクとゴム手袋をつけて作業に取りかかります。
2. カビが発生している部分に消毒用アルコールを吹き付けます。アルコールを入れても大丈夫なスプレーボトルに入れ替えると吹き付けやすくなります。
3. 20分程経過したら、畳の目に沿って歯ブラシでカビを掻きだします。
4. カビがしっかりとれるまで②と③の作業を繰り返して綺麗に除去できたら、消毒用アルコールを吹き付けて乾いた雑巾で乾拭きします。
5. 畳をよく乾燥させて作業終了です。
2. 畳のカビがひどい場合
畳のカビがひどい場合は、消毒用アルコールだけでカビを取り除くのは困難です。範囲が広い場合はなおさら手間と時間がかかりますので、根気よく消毒用アルコールを使用してもカビを完全に取り除くことはほぼ不可能です。畳のカビがひどい場合は表替えをしてしまうほうが確実にカビの除去ができて清潔です。
2-1. 畳の表替え
畳の「表替え」とは、畳表と畳縁のみ新しいものに交換することをいいます。畳の表面にカビが生えてしまったり日焼けで色あせてしまった場合に行われますが、い草の良い香りがして畳が新しくなったように感じます。
畳の表替えにかかる費用目安は畳一枚あたり0.3万円~1.3万円程度で、畳表と畳縁のグレードによって費用が変わります。
関連記事:畳の張替えメンテナンス/「裏返し」「表替え」「新調」とは?その費用目安は?
畳にカビを発生させない予防法
畳にカビを発生させないためには「通気性」を良くしておくことが大切です。
1. 換気をして通気性を良くする
一日に一度は窓を開けたり襖を開けて和室の通気性を良くしておきましょう。エアコンのドライ機能や除湿機を使用するのも効果的です。筆者宅は奥の部屋が和室で窓がないので、毎日1時間は除湿器を使用して湿気対策をしています。
2. 布団やカーペットは敷きっぱなしにしない
布団やカーペットを敷きっぱなしにしておくと湿気が溜まりカビの発生につながります。特に畳に布団を敷いて寝ている方は、必ず毎日布団を畳んで通気性を良くしておくことが大切です。布団を敷きっぱなしにしていると、寝ている間にかいた汗が原因となり、カビがあっという間にひどくなります。
畳に布団やカーペットを敷く場合は、防湿シートやすのこを活用すると通気性が良くなります。
3. ほこりやゴミを溜めない
畳の表面に溜まったほこりやゴミにカビが生えることがあります。ダニの原因にもなりますので、畳の部屋にはほこりやゴミが溜まらないようマメに掃除をしましょう。
関連記事:効果的なベッドのダニ対策は「熱」と「乾燥」にあった!
畳の目に沿って弱パワーで掃除機をかけると、ほこりを舞い上げずに効率よく掃除ができます。
カビが生えにくい和紙の畳
画像提供:和紙畳|ダイケン
出典:和紙畳|ダイケン
住宅の間取りによって、通気性を良くしてもカビが発生しやすいことがあります。窓がなく日当たりのない北側にある和室は、もともとジメジメしやすく湿度が溜まりやすい環境です。このような間取りの場合には、カビが生えにくい畳に交換してみてはいかがでしょうか。
和紙畳は表面が機械すき和紙でできており、畳表・畳床ともに高温熱処理滅菌済みなので、従来のい草と比較するとダニやカビの発生を抑える効果があります。
畳のカビがひどい場合は床下からの湿気が原因かも
通気性を良くして掃除もマメにしているのに畳のカビがひどい場合は、床下からの湿気が原因かもしれません。古い戸建住宅の場合は断熱材も劣化していて湿気が溜まりやすくなっているので、断熱リフォームをすることで畳のカビが生えにくくなることがあります。
床下の湿気を逃がすために床下換気扇を設置することも可能ですので、一度業者さんに訪問見積りをしてもらうのもおすすめです。
関連記事:カビ対策リフォームを考える|部屋のリフォーム方法や費用相場とは
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大永 和弘 (おおなが かずひろ)
株式会社マッチングジャパン 代表取締役社長。
大学卒業後、カーテンレールシェアNo1の内装材メーカートーソー株式会社にて、7年間勤務。
入社後は、大手ハウスメーカーやリフォーム会社、工務店、内装工事業者など約200社を担当。その際に新築住宅やリフォーム住宅など数多くの現場を経験。
退社後、株式会社マッチングジャパンを2006年に創業し、ハウスメーカーやリフォーム会社のWEBマーケティングを経験。
その他、内装材メーカーや建材メーカーにWEBプロモーションに関わるコンサルティングを提供。
同時にリフォーム業者検索サイト「家仲間コム」の運営責任者として、累計5千社を超える施工業者にサービスを提供。サイト規模は月間アクセス約360万PV、見積利用者数は年間約5万人までに成長。
自身も7度の引越しと2度の住宅購入を経験し、家のリフォームや修繕をユーザーの立場で多く経験。
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