床下浸水後に行うべき3つの対処法|業者に依頼したときの相場とは

床下浸水後に行うべき3つの対処法|業者に依頼したときの相場とは

昨今の集中豪雨による、床下浸水被害のニュースが毎年のように報道されています。いざ被害に遭っても、どう対処してよいのか分からないという方が多いのではないでしょうか?床下浸水に遭ったら早急に3つの対処が必要です。この記事で詳細を説明していきますが、まずはこの記事で紹介している内容の結論を簡単に記載します。

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POINT この記事のポイント

・床下浸水してしまった場合は、「排水」「乾燥」「消毒」の3つを最優先で行うことが家屋のダメージを最小限に抑えるポイント
・床下浸水の対処作業を業者に依頼した場合の工事費用は、数十万円程度が相場
・床下浸水の被害に遭ったら、早急な対処をすることが大切

床下浸水とは?

床下浸水とは床上浸水に至らない程度に浸水した状態のことを言います。具体的には地面より上で、住宅のコンクリートの土台(基礎)にまで水が至った状態のことを指します。床上まで浸水していないとはいえ床下は住宅の基礎部分であり、耐用年数にも大きく影響します。

床下浸水した場合に最優先で行う3つのこと

床下浸水した場合に最優先で行う3つのこと

床下浸水してしまった場合、これからどうすればいいのか茫然としてしまうかもしれませんが、できるだけ迅速に対処することが大切です。上記の3つを最優先で行うことが、家屋のダメージを最小限に抑えるポイントです。

1. 排水をする



出典:水中うず巻ポンプ|鶴見製作所

床下浸水をした場合は、雨水だけでなく泥や汚水などが混ざった汚れた水がたまっています。床下には配管や断熱材などがあり、水に濡れることで錆びたりカビたりして傷んでしまうので、できるだけ早く水を抜きます。床板や畳をはずし、床下が見える状態にして作業をしやすくします。床板をはずす作業は大変なので、業者に依頼することもご検討ください。業者に依頼した場合の価格相場については後ほどご説明します。

水量が少なければバケツで水を汲み出すことも可能ですが、水量が多い場合は、工事用排水ポンプを使うと早くて便利です。泥水の場合は、泥も一緒にかきだす必要があります。泥が残っていると匂いの元になりますので大変な作業ですが、ちりとりやほうき、スコップを使って隅々までできる限り取り除いてください。

ある程度排水ができたら、真水で洗い流して再度排水し、泥や汚れがとれるまでこの作業を繰り返します。最後は雑巾やスポンジを使って残った水分を拭き取ります。時々、排水をしてしばらく経つとどこからかまた水が溜まってくることがあります。その場合は水漏れしている場所を突き止め、外部を土嚢などで堰き止めてからパテで水漏れ箇所の穴埋めをします。

2. 乾燥させる




出典:45cm床置き式 工場扇風機|山善

排水ができたら、次は乾燥させます。小型の扇風機などで風を送り込むと、早く乾燥させられます。季節や天候によっては、充分乾燥するまでに1週間以上かかることもありますが、生乾きのままではカビが発生したり、匂いの原因にもなったりするため、根気よく乾燥させましょう。

乾かす際には、温風ではなく送風にします。温風で乾かす方が早い気がしますが、木材が反ったり伸縮してしまったりする可能性があり、配管が熱くなることで火災の危険性もあるのです。

3. 消毒をする

水酸化カルシウム(消石灰)
出典:水酸化カルシウム(消石灰)|近藤石灰工業株式会社


最後に床下浸水の対処で大切なことは、消毒です。雨水だったら消毒しなくても大丈夫では?と思われるかもしれませんが、床下浸水した水には、雨水だけでなく汚水や下水が混ざっているため雑菌が繁殖し、感染症の原因にもなるのです。

※床下の消毒が必要かどうかについては、浸水した地域や周辺の環境による水質の違いや、住宅の構造によって必要かどうかが変わります。詳しくはお住まいの各市町村や信頼のおける業者に相談してください。

床下への消毒に主に使われる消毒剤は、消石灰(しょうせっかい)です。粉末のまま、1㎡あたり1kgを目安に散布します。散布する際は、たくさんまけばいいというものではなく、数ミリ程度の厚さで全体的に行き渡るようにまきます。

目に入ると失明の恐れもあるので、散布する際は手袋・マスク・ゴーグルを装着し、散布後は手洗いうがいをしましょう。消毒剤は市町村で配布してくれることが多いので問い合わせてみてください。

監修者コメント
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とにかく洗って乾燥を

今の家は壁などの密閉度が高いため、ひとたび浸水の被害をうけてしまうと、水が引いたあともずっとジメジメしてしまいます。湿った状態で放置すると、カビや虫の発生などの二次被害が生じてしまいますので、早期に泥を洗い流し、とにかく乾燥させることが重要です。木材など多くの建材は乾燥させるだけで大丈夫ですが、グラスウールなどの繊維状の断熱材は、濡れてしまったものは交換しましょう。しばらくは窓を開け放し、換気を良くしておきたいですね。

監修者:高橋 みちる(一級建築士)

床下浸水の対処を業者に依頼した場合

ご高齢者の方などはご自身での対処が難しいこともあります。その場合は、まずはお住まいの市町村へ作業してもらえるかどうか問い合わせてみましょう。すべての作業支援は難しくても、排水だけ、または消毒作業だけでも行ってくれる場合もあります。

業者に依頼した場合はいくらぐらいかかるのでしょうか?床下浸水の対処作業は、手間と日数がかかるため、費用は数十万円かかることが多いです。床下浸水の対処と同時に、床下の断熱材リフォームやシロアリ駆除、カビ対策などと合わせて点検施工してもらうと、費用はアップしますが将来的にも安心です。

過去の見積もり事例

関連記事:床下浸水からの復旧、防カビ対策および断熱材リフォーム

築8年、木造三階建て。ゲリラ豪雨により床下浸水され、カビの臭いがひどく、ご自身での乾燥作業がはかどらないため作業をお願いしたいとのことです。価格相場は、21万円~25万円。排水、乾燥、防カビ対策、断熱材リフォームなどが含まれます。

お住まいの地域のハザードマップ

床下浸水の被害に遭ったら、早急な対処をすることが大切です。お住まいの地域が、どの程度床下浸水が起こりやすいかを知っておくことで、事前の対策もできますし、業者も調べておくことができるので安心です。

参照:国土交通省ハザードマップポータルサイト

監修者コメント
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河川の氾濫は予測できる

近年は気候変動により、集中豪雨の被害も大型化する傾向にあります。地震だけでなく、水害にもしっかり備えておきたいところです。建物で備えるには高床にするなどの方法もありますが、浸水の被害を防ぐのはとても難しいものです。幸いなのは、浸水被害をもたらす原因となる河川の氾濫は、ハザードマップで公表されていることです。まずは土地選びの段階から、浸水しやすい地域は避けるという選択も、これからは重要な視点になるかもしれません。

監修者:高橋 みちる(一級建築士)

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監修者プロフィール
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一級建築士

高橋 みちる (たかはし みちる)

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アールイーデザイン一級建築士事務所代表。

住宅業界で新築・リフォームの営業・設計・現場監理などを経験。
これまで3000件以上の現場を見ながら、「永く、快適に住み続けるためにはどうしたらいいのか?」を常に探求し続け、リフォーム提案を行っている。
また、現在は執筆活動や企業向けの社員研修、一般向けの講演会なども全国各地にて実施。

著書「やらなければいけない一戸建てリフォーム」(自由国民社、2020年7月発売)

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noteにてリフォームに関するお役立ち情報を発信中!
高橋みちる|リフォームコンサルタント|note

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家仲間コム編集部

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利用会員数260,000人、登録リフォーム会社数1,400社を超える日本最大級のリフォームマッチングサイト「家仲間コム」を運営するリフォーム専門家集団の編集部が、一般的なリフォームの情報を纏めた簡易的な記事ではなく、実際の見積情報や価格相場に基づいた読者に役立つ、価値ある情報をお届けしています。

執筆者プロフィール
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大永 和弘 (おおなが かずひろ)


大学卒業後、カーテンレールシェアNo1の内装材メーカートーソー株式会社にて、7年間勤務。
入社後は、大手ハウスメーカーやリフォーム会社、工務店、内装工事業者など約200社を担当。その際に新築住宅やリフォーム住宅など数多くの現場を経験。

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