ALC外壁の特徴やデメリットをカバーする防水塗装の重要性
外壁の種類の一つに「ALC外壁」があります。
「ALC外壁」は軽量気泡コンクリートでできており、昔から耐久性の高い外壁材として使用されてきました。
今回はALC外壁のメリット・デメリットと、耐水性の低さをカバーする防水塗装の重要性などを解説します。
セメントや生石灰・珪石を原材料として作られ、内部に気泡を含んでいるため「軽量気泡コンクリート」とも言われます。
1. ALC外壁のメリット
ALC外壁のメリットは下記の4点です。
・耐久性が高い
・断熱性、耐火性が高い
・耐震性が高い
・遮音性が高い
ALC外壁は、近年人気のあるサイディング外壁と比較すると、外壁材とし非常に耐久性の高い外壁材で大きな建物に多く使用されています。
1-1. 耐久性が高い
ALC外壁の最も大きなメリットとして耐久性の高さが挙げられます。
環境を問わず高い耐久性を発揮し、国内では東京スカイツリーや東京都庁もALC外壁で造られています。
住宅メーカーでは旭化成のヘーベルハウスはALC外壁の住宅として認知度が高いのではないでしょうか。
おしゃれな外観で人気のサイディング外壁は耐用年数は約40年で、約5年~10年を目安に、つなぎ目部分のシーリング補修メンテナンスが必要になります。
ALC外壁の耐用年数は約50年以上と長く、メンテナンスは約10年~15年毎に再塗装が必要になります。
1-2. 断熱性、耐火性が高い
ALC外壁は内部に細かい気泡を含んでおり、この気泡が空気の層を造ることによって断熱性を高めてくれます。
ALC外壁の建物は「冬暖かく、夏涼しい」を実現してくれる、住宅にピッタリの外壁材です。
冷暖房効率も高いので省エネにもつながります。
また、ALC外壁は原材料が無機物ですので熱や炎に強く燃えにくいのも特徴です。
万が一燃えたとしても延焼しないので、隣家を守ることができます。
有害物質が発生しない点も安心できる外壁材です。
1-3. 耐震性が高い
ALC外壁は大変軽い外壁材でコンクリートの約1/4の重量です。
地震の際には重い屋根材や外壁材は揺れの影響を強く受けるため落下したり倒壊の危険性がありますが、軽い屋根材や外壁材は地震にも強いので安心です。
1-4. 遮音性が高い
軽量で内部に気泡を含むALC外壁は、音を吸収する特徴があるため遮音性が高い点があります。
道路沿いに建つ住宅や住宅密集地の場合には、ALC外壁にしておくことで外部からの音を遮音できるので生活しやすくなります。
・耐水性が低い
・設置費用が高い
2-1. 耐水性が低い
ALC外壁の大きなデメリットは耐水性の低さです。
ALC外壁の内部の気泡は軽量で断熱性が高くなるというメリットを生み出す反面、水を吸収してしまうため水に弱いという欠点にもなってしまいます。
ALC外壁は施工をしやすくするために一つ一つの大きさが小さ目にできています。
そのため、つなぎ目に使うシーリング施工をきっちりしていないと隙間から雨水が入り込んでしまいます。
ALC外壁の住宅にするには丁寧な施工をしてくれる優良な業者選びも大切です。
ALC外壁の耐水性の低さは防水塗装でカバーすることができます。
外壁塗装に使用される塗料には下記の4種類があります。
・フッ素塗料
・シリコン塗料
・ウレタン塗料
・アクリル塗料
フッ素塗料とシリコン塗料は㎡あたりの単価が高くなりますが、防水性が高く耐用年数も長いのでALC外壁の塗装に最適です。
ALC外壁には素材そのものが持つ調湿効果がありますので、塗装の際には油性塗料を使わないよう注意が必要です。
2-2. 設置費用が高い
外壁に使われる外壁材には主に下記の5つがあり、それぞれの㎡あたりの単価は下記です。
外壁材の種類 | 費用目安(1㎡あたり) | 40坪(約133㎡)の外壁の場合 |
---|---|---|
モルタル | 約2,000円~ | 約27万円~ |
窯業系サイディング | 約3,000円~ | 約40万~ |
金属系サイディング | 約4,000円~ | 約53万円~ |
ALC外壁 | 約5,500円~ | 約73万円~ |
タイル | 約10,000円~ | 約133万円~ |
ALC外壁は外壁としては単価が高い部類に入りますが、耐久性の高さなど機能面で他の外壁材よりも優れていますので、初期費用に充てられる予算と合わせて検討しましょう。
ALC外壁を採用する際の注意点
ALC外壁を採用する際の注意点は、耐水性を高めるための防水塗装です。
ALC外壁は優れた外壁材ですが、唯一の欠点ともいえる耐水性の低さをカバーするためには防水塗装で防水効果を高めるしか方法がありません。
防水塗装は細かい部分まで丁寧に施工していくことが大切で、長年の施工経験と技術力のある職人さんの施工が不可欠です。
業者さんを探す際には、ぜひALC外壁の塗装経験の多い優良な業者さんを探しましょう。
ALC外壁の施工を成功させるには?
ALC外壁の施工を成功させるには施工経験豊富な業者選びが重要です。
ALC外壁について熟知し、デメリットである耐水性の低さをカバーする防水塗装を施工できるのは熟練の技を持つ職人さんだけです。
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大永 和弘 (おおなが かずひろ)
大学卒業後、カーテンレールシェアNo1の内装材メーカートーソー株式会社にて、7年間勤務。
入社後は、大手ハウスメーカーやリフォーム会社、工務店、内装工事業者など約200社を担当。その際に新築住宅やリフォーム住宅など数多くの現場を経験。
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