【寒いトイレはヒートショックの原因に】おすすめの寒さ対策5選も

【寒いトイレはヒートショックの原因に】おすすめの寒さ対策5選も

トイレが寒いと、冬に暖房で暖められた室内との温度差で体への負担が大きくなり、ヒートショックなどのリスクが高まります。今回は、トイレが寒い原因と5つの改善策について解説します。特に窓を設置しているトイレは寒くなりやすいので注意が必要です。まずはこの記事のポイントは以下のとおりです。

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POINT この記事のポイント

・寒いトイレ空間はヒートショックのおそれあり
・トイレが寒い原因は北側に設置されているなどさまざま
・寒いトイレの改善策には断熱材や温水洗浄便座の設置などが有効

トイレが寒いとヒートショックのリスクが高まる!

「ヒートショック」という言葉を聞いたことがあるでしょうか?「ヒートショック」とは、急激な温度変化により血圧が一気に上昇または下降することで、最悪の場合は死に至る現象のことを言います。

病状としては、心筋梗塞・脳梗塞・脳出血が起こりますが、寒くなってくる10月頃から徐々に増え始め、12月~1月には発症のピークを迎えます。ご家庭内の死亡事故の実に1/4を占めるヒートショック現象ですが、特に温度差が大きなトイレ・洗面所・浴室で多く起こります。

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トイレが寒い原因

トイレが寒い原因

トイレが寒い原因には上記の5つが考えられます。順番に詳しく見ていきましょう。

1. 北側に設置されている

住宅は、家族が集まるリビングダイニングを最も日当たりの良い東向きや南向きに設置することが多く、トイレなどの水回りは北など日当たりの悪い方角にレイアウトすることが多いです。

本来、湿気が溜まりやすいトイレなどの水回りは日当たりの良い方角にレイアウトしたほうが乾燥しやすくて良いのですが、限られた間取りでは止むをえません。北向きであった場合はそもそも日当たりが悪いことからトイレの中も寒くなりやすく、約5℃~8℃程度になります。

暖房をつけているリビングが20℃~25℃だとしたら、トイレとの温度差が大きくなりヒートショックの危険が高まります。

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2. 窓がある

住宅内の中でも窓やドアといった開口部からは、室内の熱の約58%が逃げてしまいます。トイレのように狭い空間に窓があると、いつまでも暖まることがなく寒いトイレになってしまいます。

3. 床がタイル素材

古いタイル張り和式トイレ古いタイル張り和式トイレ(※画像はイメージです)

抗菌性などの衛生面からトイレにタイルが使用されていることは多いのですが、タイルは触るとひんやりすることからも分かる通り、暖かくなりにくい材質です。

近年のタイル素材には、ひんやりした質感をなくしてヒートショック対策ができるような加工が施されている商品もあります。しかし、昔のトイレに使われているタイルには、こういった加工がされていません。その代わり、夏にはひんやりした質感を楽しむことができるのがタイルの良い点であります。

4. 断熱性が低いまたは断熱材が入っていない

現代の新築住宅ではトイレにもきちんと断熱材が施工されていますが、昔の住宅はトイレに断熱材が施工されていない場合があります。築年数が経過した住宅のトイレが寒い場合は、そもそも断熱材が施工されていないことが考えられます。

5. 温水便座でない

タイル張りの洋式トイレ温水便座ではない便座(※画像はイメージです)

現代住宅のトイレにはほとんどウォシュレットのような温水洗浄便座が設置されています。温水便座は便座が暖かくなるので、座った時のヒヤッとした感触がありませんし、暖かい空気がトイレ内に広がって多少寒さを和らげてくれます。

トイレが寒い場合の5つの改善策

トイレが寒い場合の5つの改善策

トイレが寒い時には上記の5つの改善策を試してみてください。大きなリフォームからDIYで簡単にできる解消法までありますが、根本的に断熱材が入っていない場合は、何をしても暖まりませんので断熱材だけはきちんと入れておくことをおすすめします。では、一つずつ見ていきましょう。

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1. 窓がある場合は内窓や雨戸を設置する

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トイレ内に窓を設置しているご家庭は割と多いものですが、窓があるとやはり冷気が伝わり、熱も逃げてしまうため、寒いトイレになってしまいます。トイレの窓にはあまり予算を使わない場合も多いのですが、トイレの窓というのは実は空き巣犯の侵入口として狙われやすい部分でもあります。

関連記事:空き巣の侵入口は窓からです!今すぐ窓リフォームで防犯対策を!

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防犯効果を高めるためにも、寒さを改善するためにも下記のような対策がおすすめです。

・複層ガラス窓に交換する
・防犯ガラスに交換する
・内窓を設置する
・雨戸や目隠しルーバーを取り付ける
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防犯効果を高めるだけであれば面格子でも良いのですが、寒さ対策にはなりませんので、雨戸や目隠しルーバーなど、完全に外部と遮断できる設備がおすすめです。

監修者コメント
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内窓設置は費用対効果が高い

トイレの寒さ対策、なんとかしたいですよね。断熱対策で効率よく成果を上げるには、まずは窓の断熱化がおススメです。というのも、窓は部屋中で一番熱が逃げやすい場所であり、かつ断熱化が他の部位に比べ安価で簡単に行うことができるからです。窓の断熱化で特に費用対効果が高いのが、内窓の設置です。断熱性能が高いのはもちろん、結露や隙間風も防ぎ、工事も数時間で終わる手軽さです。ぜひ窓から断熱、ご検討されてみてはいかがでしょうか。

監修者:高橋 みちる(一級建築士)

2. 断熱性のあるウィンドウトリートメントやシートを活用

窓リフォームまでは予算がかけられないという場合には、断熱性のあるウィンドウトリートメントやシートを活用するのがおすすめです。

ウィンドウトリートメントとはカーテンやブラインドなどの窓装飾品のことをいいますが、できるだけカーテン上部やサイドに隙間ができないように、採寸はきっちり行い、隙間ができるだけなくなるようにしておくのが断熱性をより高めるポイントです。

また、窓に貼る断熱シートなどもお手軽ですので「とりあえず何か手軽に寒さ対策をしておきたい」という方は簡単に取り入れられます。

3. サーモタイルやクッションフロアなどに張り替える

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トイレの床や壁が昔ながらのタイルだとひんやりと冷たくなります。タイルは熱伝導率が良いため、冷たい場所では冷たく熱い場所では熱くなる性質があり、床暖房の上に施工されることもあります。

現状のトイレ床がタイルであれば、ひんやりしないタイプのタイル材クッションフロアなどに張り替えるか、トイレマットなどを敷いて寒さを和らげる工夫をしましょう。

関連記事:トイレの床はタイルでお手入れしやすい上質空間に

4. 断熱材はきちんと入れる

トイレの表面だけを暖かい素材などに変更しても、根本的に下地に断熱材が入っていないと寒いままです。トイレでのヒートショック現象を防ぐためにも、断熱材が入っていないトイレはできるだけ早く断熱リフォームを行っておきましょう。

関連記事:家が寒い原因を解消する3ヶ所の断熱リフォーム

5. 温水洗浄便座を設置する

温水洗浄便座温水洗浄便座(※画像はイメージです)

トイレの便座に座るとヒヤッとしますが、温水洗浄便座を設置するとそういった思いをせずに済みます。温水洗浄便座は電源を必要としますので、コンセントがない場合はあらたに設置工事が必要ですが、多くのタイプのトイレで設置が可能です。

関連記事:ウォシュレット(温水洗浄便座)の3つの選び方と事前に確認しておきたいトイレ環境

監修者コメント
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暖房便座でホッと一息

寒いなかで冷たい便座に座ると、ヒヤッとして不快な思いをしますよね。暖房便座なら、肌に直接触れる面が暖かいというだけで心地良いですね。暖房便座には二種類の暖め方があり、一つは常時暖める方法、もう一つはセンサーによって人を検知した時だけ瞬間的に暖める方法です。瞬間式の方が消費電力が少なくエコですが、常時暖めるなら少しですが部屋全体の暖房効果も得られます。もちろん断熱性能を上げてエコを目指したいところですが、取り急ぎの寒さ対策なら、常時暖めるタイプの暖房便座もおススメです。

監修者:高橋 みちる(一級建築士)

寒いトイレの改善策5選まとめ

トイレは住宅の間取りの関係上、あまり日当たりの良い場所には設置されていないので、とても冷えやすい空間です。夜間、暖かい寝室から温度差が10℃以上もあるトイレへ移動するとヒートショックが起こることも多く、特に高齢のご家族がいらっしゃる場合は、トイレの寒さ対策は重要です。

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監修者プロフィール
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一級建築士

高橋 みちる (たかはし みちる)

WEBサイト


アールイーデザイン一級建築士事務所代表。

住宅業界で新築・リフォームの営業・設計・現場監理などを経験。
これまで3000件以上の現場を見ながら、「永く、快適に住み続けるためにはどうしたらいいのか?」を常に探求し続け、リフォーム提案を行っている。
また、現在は執筆活動や企業向けの社員研修、一般向けの講演会なども全国各地にて実施。

著書「やらなければいけない一戸建てリフォーム」(自由国民社、2020年7月発売)

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noteにてリフォームに関するお役立ち情報を発信中!
高橋みちる|リフォームコンサルタント|note

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家仲間コム編集部

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利用会員数260,000人、登録リフォーム会社数1,400社を超える日本最大級のリフォームマッチングサイト「家仲間コム」を運営するリフォーム専門家集団の編集部が、一般的なリフォームの情報を纏めた簡易的な記事ではなく、実際の見積情報や価格相場に基づいた読者に役立つ、価値ある情報をお届けしています。

執筆者プロフィール
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大永 和弘 (おおなが かずひろ)


大学卒業後、カーテンレールシェアNo1の内装材メーカートーソー株式会社にて、7年間勤務。
入社後は、大手ハウスメーカーやリフォーム会社、工務店、内装工事業者など約200社を担当。その際に新築住宅やリフォーム住宅など数多くの現場を経験。

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