【狭小住宅に最適な鉄筋コンクリート】少ない費用で立てることはできる?
狭小住宅とは、一般的に敷地面積が15坪前後の狭小地に建てられた住宅です。今回は、狭小住宅に鉄筋コンクリートが最適である理由や、ローコストで建築出来るかについて解説しますので、狭小住宅を建てたいとお考えの方は参考にしてください。まずは、記事のポイントを以下にまとめました。
POINT この記事のポイント
・少しでも広い狭小住宅をローコストで建築したいニーズが多い
・鉄筋コンクリート造の狭小住宅なら「広さ」を実現できる
・鉄筋コンクリート住宅は耐用年数の面では最もローコスト
・最新の鉄筋コンクリート造工法「RC King」なら大幅に工期を短縮できる
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狭小住宅に適している鉄筋コンクリート住宅
狭小住宅をローコストで建築したいニーズは、一般住宅よりも高い傾向がありますが、狭小住宅を検討しているお客さまのニーズでローコスト以外に高いのは、「広さ」です。少しでも広い狭小住宅を建築したいとお考えのお客さまが、やはり多いようです。
その、「少しでも広く」を実現するのに最適なのが鉄筋コンクリート住宅なのです。
鉄筋コンクリート造が狭小住宅に適している理由
鉄筋コンクリート造が狭小住宅に適しているのには上記のような理由が挙げられます。
1. 敷地一杯に建築可能
木造住宅を建築する場合は、足場が必要となります。敷地の建築規制などにもよりますが、足場が必要なために建築可能面積一杯に建築できず、足場分だけ建坪が小さくなってしまうケースもあるのです。
鉄筋コンクリート住宅なら、そのような心配はいりません。建築可能面積一杯に建築可能なので、限られた土地を最大限有効活用できます。
2. 自由度の高い間取りが可能
鉄筋コンクリート住宅は木造と比べ躯体に強度があるので、広い空間や大きな窓をとることが可能です。つまり、柱などに取られる体積が少なくすみます。また、広い窓で室内を明るくすることができて、視界的な開放感も得られます。これらの間取りの自由度が高いことも狭小住宅に向いている大きな理由です。
3. 耐火・耐震性能に優れている
狭小住宅を建築予定の場所は、その多くがマンションやビルや住宅の密集地です。防火地域に指定されている狭小地も多いでしょう。仮に防火地域に指定されていなくても、密集地での場合は防火対策は不可欠です。
コンクリートは不燃物なので、耐火性能は木造住宅とは比べ物にならない程優れています。また、鉄筋コンクリート住宅はコンクリートの6面体モノコック構造なので、地震などの外力が建物の“面”全体に分散するので高い強度を実現します。
4. 遮音性能に優れている
密集地に敷地面積一杯で建築される狭小住宅は、隣家と密着していたり、通りに密着している場合が多くなります。そこで気になるのが“音”です。室内の話し声や生活音が、外に漏れ聞こえるのは嫌ですし、外の話し声や交通音が室内に聞こえてくるのも嫌ですよね。
このように狭小住宅の場合は、隣家や道路と密接するので、防音対策には特に注意が必要となります。鉄筋コンクリート住宅は、音エネルギーをコンクリートが遮断するため、遮音性能が非常に高い特徴があります。
実はローコスト!? 鉄筋コンクリート住宅
一般的に鉄筋コンクリート住宅の坪単価価格は、木造住宅などに比べると高くなります。ローコスト狭小住宅をご検討中の方には、価格面から鉄筋コンクリート住宅は向いていないと判断されがちです。しかし住宅の耐久年数を考えると、鉄筋コンクリート住宅が最もローコストになる試算となります。
上記グラフは、各工法の平均的な坪単価価格(木造住宅が坪単価価格55万円、鉄骨造住宅が坪単価価格70万円、鉄筋コンクリート住宅が坪単価価格80万円)を法定耐用年数(木造住宅が22年、鉄骨造住宅が34年、鉄筋コンクリート住宅が47年)で割ったものです。
これをみると、単年あたりの坪単価価格は、鉄筋コンクリート住宅が最も安いことがわかります。
家は長く住むほどオトク
構造によって耐久性が異なるため、高いか安いか?というのを一概に比較するのは難しいものです。しかしどの構造においても共通して言えるのは、「長持ちさせるほどオトク」ということです。長持ちさせるためには、もともとの構造的な耐久性もさることながら、建てた後にきちんとメンテナンスを行っていくこともとても大切です。せっかく良い家を建てたなら、ぜひしっかりとメンテナンスをし、長持ちさせたいですね。
監修者:高橋 みちる(一級建築士)
狭小住宅なら鉄筋コンクリート住宅も検討の価値あり!
鉄筋コンクリート住宅は、狭小住宅にピッタリの住宅です。しかし、鉄筋コンクリートは人気なのですが、様々な理由で鉄筋コンクリート住宅を断念する方が多くいらっしゃいます。鉄筋コンクリートを諦める最も多い理由が「建築費用の高さ」です。
最近は鉄筋コンクリート住宅も、様々な工法があり建築コストも低下傾向にあります。是非、狭小住宅の建築を予定している方は、鉄筋コンクリート住宅も検討してみてください。プランニングと見積もりをしてみると、予想より安かったというお声も多く聞かれます。
狭小住宅の建築工程
狭小住宅の主な建築工程は上記の通りです。ひとつひとつ詳しく説明します。
1. 基礎工事
基礎は木造住宅を大幅に凌ぐ鉄筋量で、震度7の地震にも耐える強固な構造を実現します。
2. 型枠パネル組み立て
RC Kingでは、高強度型枠のハイブリッドFRPパネルを採用。素早く正確に組み立てれるので、工期の短縮とコスト削減に貢献します。
3. 鉄筋の組み立て
内側に壁用鉄筋を縦横にしっかり配置します。
4. 断熱ボードの取り付け
内側から高性能断熱ボードを隙間なく、内壁全体に取り付けます。一体式断熱ボード工法で、高い断熱性能を短い工期で実現します。
5. 天井に断熱ボードを取り付け
家全体を断熱材ですっぽりと包み込むので、魔法瓶のような構造で高い断熱性能を確保します。
6. コンクリートの流し込み
使用するコンクリートは全て現場で厳しく最終チェックを行います。厳しい検査を繰り返し行っているので、品質は万全です。
7.型枠の解体
コンクリートの硬化後、FRP型枠を取り外します。FRPパネルは、高い壁面精度で美しい打ち放しの壁を作るメリットがあります。
8. 完成
内装工事などを行なって完成となります。
鉄筋コンクリート住宅「RC King」がローコストの訳
ローコスト住宅というと、品質を落としてローコストを実現しているイメージを持たれがちですが、鉄筋コンクリート住宅の「RC King」はそうではありません。「RC King」はハイブリッドFRPボードの採用など最新の鉄筋コンクリート造の工法を取り入れているので、昔ながらの従来工法に比べ大幅に工期を短縮できます。
工期の短縮は人件費などを大幅に削減できるので、従来では考えられないローコスト価格で、高品質の鉄筋コンクリート住宅を建築できるのです。その他、資材の一括仕入れや自社施工による中間マージンのカットなど、当社の営業努力もローコストに貢献しています。
工期の短縮は鉄筋コンクリート住宅のローコストだけではなく、お客さまの生活コストも低減します。例えば賃貸暮らしのお客さまの場合、工期が90日違えば、家賃や駐車場代などを約3ヶ月分も節約できるのです。
アールイーデザイン一級建築士事務所代表。
住宅業界で新築・リフォームの営業・設計・現場監理などを経験。
これまで3000件以上の現場を見ながら、「永く、快適に住み続けるためにはどうしたらいいのか?」を常に探求し続け、リフォーム提案を行っている。
また、現在は執筆活動や企業向けの社員研修、一般向けの講演会なども全国各地にて実施。
著書「やらなければいけない一戸建てリフォーム」(自由国民社、2020年7月発売)
【保有資格】
- 一級建築士(登録番号:第331817号)
- 既存住宅状況調査技術者(証明書番号:第02201400260号)
- 住宅性能評価員(終了証番号:第02170424号)
- インテリアコーディネーター(登録番号:011961A)
- 福祉住環境コーディネーター2級(証書番号:05201851)
- 震災建築物応急危険度判定士(認定番号:730220552)
【所属】
- アールイーデザイン一級建築士事務所:代表
- JIO|株式会社日本住宅保証検査機構:検査員 及び 評価員
- 三井ホーム株式会社:リフォームプランナー
noteにてリフォームに関するお役立ち情報を発信中!
高橋みちる|リフォームコンサルタント|note
利用会員数260,000人、登録リフォーム会社数1,400社を超える日本最大級のリフォームマッチングサイト「家仲間コム」を運営するリフォーム専門家集団の編集部が、一般的なリフォームの情報を纏めた簡易的な記事ではなく、実際の見積情報や価格相場に基づいた読者に役立つ、価値ある情報をお届けしています。
大永 和弘 (おおなが かずひろ)
大学卒業後、カーテンレールシェアNo1の内装材メーカートーソー株式会社にて、7年間勤務。
入社後は、大手ハウスメーカーやリフォーム会社、工務店、内装工事業者など約200社を担当。その際に新築住宅やリフォーム住宅など数多くの現場を経験。
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安心・安全・快適な鉄筋コンクリート造
家に求められる基本性能といえば大きく3つ、耐震性能、断熱性能、劣化しにくい性能と言われています。鉄筋コンクリート造なら、断熱をしっかりと行うことで、安心の基本性能を手に入れることができます。これらに加え、耐火や遮音の性能の良さは、安心だけでなく快適な居住空間も整えてくれます。長く住む家ですから、基本的な性能をしっかりと備え、安心・安全・快適に暮らしたいですね。
監修者:高橋 みちる(一級建築士)