トイレの壁紙を珪藻土リフォーム|メリット・デメリットと作業工程を解説

トイレの壁紙を珪藻土リフォーム|メリット・デメリットと作業工程を解説

昨今、じわじわと人気が出てきている珪藻土という素材をご存知ですか?珪藻土素材のバスマットで一躍人気になりましたが、最近では、珪藻土を使用したコースターや除湿剤、スプーンなどの商品も続々と販売されています。元々、内装材として使われていた珪藻土は、その特徴から、トイレの壁材としても大変おすすめの素材です。この記事で詳細を説明していきますが、まずはこの記事で紹介している内容の結論を簡単に記載します。

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POINT この記事のポイント

・珪藻土のメリットは「アレルギーを引き起こしにくい」「防火性が高い」「調湿効果」「消臭効果」「自浄作用」など
トイレにも珪藻土を採用すれば、珪藻土の持つ「消臭効果」と「自浄作用」で快適な空間にすることができる
・業者に依頼した場合の、珪藻土リフォームの費用目安は"5万円~15万円"程度

珪藻土ってなに?

珪藻土(けいそうど)とは、植物性プランクトン(珪藻類)が堆積した土層から採取したもので、珪藻が石化した天然素材です。日本では、約80ヶ所で珪藻土を採掘することができます。珪藻土には、直径2~50ナノメートルという大変微細な気孔が無数に開いており、その穴から空気の層が作られ、優れた断熱効果と調湿効果を発揮します。

蒸し暑い夏は湿気を吸収し、乾燥する冬は湿気を放出して、自動的に温度を調整するという、日本の風土に合った素材なのです。

珪藻土のメリット

珪藻土のメリット

●アレルギーを引き起こしにくい
住宅建材には様々な物質が使用されており、中には「シックハウス症候群」や「化学物質過敏症」の原因となるものも多いのですが、珪藻土は天然素材なので、こういったアレルギーを引き起こしにくいと言われています。

●防火性が高い
珪藻土の融点は約1250℃と高温で、鉱物系の石や土等の元素と同じ物からできているため不燃性です。七輪や耐火断熱レンガの原料としても使用されてきました。万が一、火災が起こった場合も、有害な煙を発生して燃え上がることがありません。

●調湿効果
珪藻土は、湿度が40%以下になると湿気を吐き出し、逆に湿度が上がると自動的に吸湿します。その調湿性能は備長炭や竹炭の4~6倍とも。冬場に悩まされる結露でさえも天然素材の力で防いでしまうのです。

●消臭効果
家の中には実に様々な匂いが充満しています。珪藻土の持つ微細孔は、アンモニアなどの悪臭物質・有害物質を吸着し、室内空間をクリーンに保とうとする働きがあります。

●自浄作用
珪藻土は、その調湿効果と同時に汚れも吐き出す自浄作用があります。また、電気を帯電しないためホコリを吸い寄せません。

●省エネ効果
微細な気孔を持つ珪藻土は、空気の層を持っているため、高い断熱効果があります。外気温に影響されにくいので、気温が変動しやすいトイレにも最適です。

●遠赤外線効果
珪藻土は遠赤外線を放射するため、健康にも良い影響をもたらします。例えば、冷え性、関節痛、アトピーやアレルギー、喘息などを改善し、また、岩盤浴のような効果も体感できると言われています。

シックハウス症候群・化学物質過敏症とは

シックハウス症候群・化学物質過敏症とは、主に、【ホルマリン・トルエン・キシレン】が原因とされ、住宅の内装材などに含まれる有害な化学物質が人の健康障害を引き起こす病気です。喘息や頭痛、目がチカチカする、鼻水やくしゃみがでる、吐き気、疲労感といった症状が現れ、他の疾患との区別もつきにくいため、診断がつくまでに時間を要します。

珪藻土のデメリット

珪藻土には、自ら固まるという性質がありません。ですので、珪藻土を固めるために接着剤の役割をするものを混ぜなくてはいけないのです。珪藻土を固めるための固化剤として、「火山灰」「石灰」「植物繊維」などの自然素材を使っていると安心です。これらを使うことで、珪藻土の良い点を最大限生かすことができます。

安価で販売されている珪藻土は、この接着材に化学物質を使っているものもありますので、珪藻土商品を取り入れる際は、含有物や含有量にも注意してください。

監修者コメント
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珪藻土で空気をキレイに

珪藻土のメリットは、「呼吸する壁材」などと呼ばれるように、多孔質な材質の中に湿気を吸放出したり、臭いや化学物質などを吸着したりする作用にあります。これが自然素材というのも魅力ですよね。天井や壁を珪藻土で塗られた部屋に入ると、とても爽やかな空気を感じます。トイレにはもちろん、寝室や居間など、すべての居住空間を快適にする珪藻土壁材を、ぜひ暮らしに取り入れてみてはいかがでしょうか。

監修者:高橋 みちる(一級建築士)

トイレの壁材としても珪藻土は最適

トイレは、一日に何度も使用する場所であり、尿の飛び跳ね、匂い、手洗いの水の飛び散り、ホコリ等の汚れなど、かなり汚れやすい場所でもあります。そんなトイレにも珪藻土を採用すれば、珪藻土の持つ「消臭効果」と「自浄作用」で快適な空間にすることができるのです。

また、珪藻土が持つ自然の風合いと、塗り目がとてもおしゃれなので、照明やグリーンとのコーディネートをすることによって、ビニールクロス素材とは違ったワンランク上の素敵な空間にすることもできますよ!

トイレに珪藻土を塗る際の注意点

トイレトイレ(※画像はイメージです)

トイレは狭い空間なので、壁材の塗り替えリフォームは簡単にできそうと思われがちです。しかし、塗る面積としてはリビングなどと比べると狭いので早く済みますが、便器やタンク、水道の配管、トイレットペーパーホルダーなどの設備や備品が多く、その狭さゆえに、思うように体を動かすことが出来ず、壁材の塗り替えは意外と苦労する場所です。

少し手間ですが、壁材を塗り替える前に、取り外せるトイレットペーパーホルダーやタオルハンガーなどはすべて外しておくと、後々作業がやりやすくなります。塗らない場所には養生をしておくことで、珪藻土素材が設備や備品についてしまうのを防ぐことができます。

DIYで珪藻土リフォーム!作業工程をみてみよう

DIYで珪藻土リフォームをする際には、道具を用意して養生をしていきます。そして塗れば完成します。詳しい手順を見ていきましょう。

1. 道具を用意しよう!

珪藻土を塗るためには、道具が必要です。本格的なものをそろえなくても塗ることは出来ますが、最低限必要なものをピックアップしてみました。

<養生に必要なもの>
マスキングテープ、コロナマスカー、養生テープ

<珪藻土を練るための道具>
珪藻土、バケツ、水

<珪藻土を塗るための道具>
コテ板(練った珪藻土をのせる)
コテ、ヘラ、スポンジ等(仕上げの塗り目に合わせた道具)
手袋、マスク、ゴーグル、エプロン(あると汚れにくい)

2. 養生をしよう!

珪藻土を塗る時に最も大切なのが、「養生(ようじょう)」です。養生とは、塗装面以外の面に塗料がかからないように養生シートやマスキングテープなどで覆う事を言います。要は、珪藻土がついてほしくないところを保護する、ということです。

例えば、コンセントや便器、トイレットペーパーホルダーなどは、珪藻土を塗りませんので、隙間がないよう丁寧に養生していきます。窓や床もお忘れなく!

3. 実際に塗ってみよう!

養生がしっかりできたら、いよいよ珪藻土を塗ります。塗り目も味のひとつなので、あまり細かい塗りムラなど気にせず、ガンガン塗っても案外大丈夫だという方も多いです。最初は、壁面の上から下へ順に、1/3ずつ塗りつけると簡単に塗りやすくなります。

(1)コテ板を斜めに立てながら、コテを下から上に向かって動かして塗っていきます。
(2)1mm程度の厚さに塗り、珪藻土の表面が乾かないうちに次を塗っていきます。
(3)さらに、2~3mm厚さで仕上げ塗りをして、二度塗りすると美しく仕上がります。
(4)養生をはがし、よく乾燥させて完成!

監修者コメント
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水はねや手あかを防いで、美しく保とう

空気をキレイにする機能的な珪藻土ですが、いったん汚れがしみ込んでしまうと落としにくいというデメリットもあります。水はねしやすい部分には、タイルやパネル系の壁材を張るなどの工夫をして、シミ汚れを防ぎたいところです。また意外に気になるのが手あか汚れで、これは手をつきやすいところには手すりを設置しておくことで防ぐことができます。汚れ防止の対策を考え、美しい珪藻土を保てるといいですね。

監修者:高橋 みちる(一級建築士)

業者に依頼した場合の、珪藻土リフォームの費用目安は?

トイレの壁に珪藻土を塗るリフォームは、DIYですることも可能ですが、狭い空間での作業は難易度が高く、高所を塗る作業も大変です。DIYリフォームをする自信がない方は、業者さんに依頼しましょう。珪藻土リフォームにかかる費用は、使用する珪藻土や塗る面積の広さ、下地調整の有無によって変動します。おおよその費用目安"5万円~15万円"程度かかることが多いようです。

珪藻土は、自身で固まる性質がないため接着剤の役割をする素材を混ぜないといけませんが、接着材の役割をする自然素材を使った、上質な珪藻土を選ぶようにしましょう。

珪藻土リフォーム業者を一括見積り!

珪藻土リフォーム業者を依頼する際は、一括見積りが便利です。依頼内容を入力すると業者から連絡が来て、訪問見積りや電話見積もりをしてもらえます。業者によって独自のサービスや技術があるので、希望に合う業者を比較検討しましょう。

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監修者プロフィール
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一級建築士

高橋 みちる (たかはし みちる)

WEBサイト


アールイーデザイン一級建築士事務所代表。

住宅業界で新築・リフォームの営業・設計・現場監理などを経験。
これまで3000件以上の現場を見ながら、「永く、快適に住み続けるためにはどうしたらいいのか?」を常に探求し続け、リフォーム提案を行っている。
また、現在は執筆活動や企業向けの社員研修、一般向けの講演会なども全国各地にて実施。

著書「やらなければいけない一戸建てリフォーム」(自由国民社、2020年7月発売)

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noteにてリフォームに関するお役立ち情報を発信中!
高橋みちる|リフォームコンサルタント|note

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家仲間コム編集部

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利用会員数260,000人、登録リフォーム会社数1,400社を超える日本最大級のリフォームマッチングサイト「家仲間コム」を運営するリフォーム専門家集団の編集部が、一般的なリフォームの情報を纏めた簡易的な記事ではなく、実際の見積情報や価格相場に基づいた読者に役立つ、価値ある情報をお届けしています。

執筆者プロフィール
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大永 和弘 (おおなが かずひろ)


大学卒業後、カーテンレールシェアNo1の内装材メーカートーソー株式会社にて、7年間勤務。
入社後は、大手ハウスメーカーやリフォーム会社、工務店、内装工事業者など約200社を担当。その際に新築住宅やリフォーム住宅など数多くの現場を経験。

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