壁紙クロスの張替えにはビニールクロスを|安く仕上げるコツを紹介
住宅内装材として採用されることの多いビニールクロス素材の壁紙クロスは、安価で、デザインや色のバリエーションも豊富にあることが魅力です。今回は、壁紙クロス張替えリフォームに取り入れられるビニールクロスの特徴や、張替えリフォームを安く行うコツなどについてお伝えします。まずはこの記事のポイントを以下にまとめました。
POINT この記事のポイント
・ビニールクロスには「量産品クロス」と「1000番台クロス」がある
・壁紙クロスにはさまざまな基準が設けられている
・壁紙クロス張替えリフォームは下地調整に時間をかけて丁寧に行うことが大切
目次 [ 非表示 ]
ビニールクロス素材の特徴
現在最も一般的な壁紙クロスの素材として人気なのが、ビニールクロスです。ビニールクロスは、主に、塩化ビニール樹脂などから作られたビニールシートでできており、表面にエンボス加工を施したりと、デザインやカラーなどバリエーションが豊富です。
耐久性、調湿性、防カビ性、耐水性など、その機能も様々で、採用する場所に合わせた機能を選ぶことができます。また、量産できることから価格もお手頃で、汚れにくくお手入れが楽な点も魅力でしょう。
量産型クロスと1000番台クロス
ビニールクロスには、「量産品クロス」と「1000番台クロス」があり、どちらを使うかによって張替えリフォーム費用が変わってきます。
1. 量産品クロス
量産型クロスとは、限定された種類を大量生産で作ったクロスのことで、安価であることが一番のメリットです。アパートやマンションなどの集合住宅では、ほとんどがこの量産型クロスを採用しています。
表面に凹凸があり厚みもあるので、多少デコボコした下地にも張ることができます。そのため、壁だけでなく天井にも適しています。
賃貸住宅や子供部屋など、壁紙クロスの張替え頻度が高いお部屋は、この量産型クロスを採用することでランニングコストを下げることが可能ですが、様々な機能が欲しい場合には、量産型では対応できないこともあります。
●量産型クロスの費用目安:おおよそ1,000円/㎡前後
2. 1000番クロス
1000番クロスは「中級品クロス」とも言われ、分譲マンションや戸建て住宅に採用されることが多い壁紙クロスです。量産型クロスと比べると、色や種類が豊富で、様々な機能を持つ商品もあるため、壁紙クロスにこだわりたい方に向いているでしょう。
量産型クロスと比べると厚みがないものも多いため、デコボコした壁には不向きなこともあります。張替えリフォームの前に、きちんと下地調整をすることが必要です。
●1000番クロスの費用目安:おおよそ1,200円/㎡前後
壁紙クロスには基準がある!?
壁紙クロスは、取り入れる面積も大きく、住宅の耐久性や健康にまで影響を及ぼします。そのため、品質や環境保護、健康に配慮した原料であるかなど、様々な基準が定められているのです。たくさんの壁紙クロスを見てどれにしようか迷ったら、これらの基準を満たしているかどうかで選択すると安心です。
1. JISマーク
JISマークは、日本工業規格を満たした商品に表示されるマークのことで、シックハウス対策に対応しています。また、ホルムアルデヒド放散量の規定値は0.2mg/L以下である必要があります。ホルムアルデヒド放散量の性能区分は「F☆☆☆☆等級」と表示されます。
2. シックハウス対策品ラベル
シックハウス対策品ラベルは、流通過程で壁紙をカットして販売する場合に、出荷ラベル(品番、ロット、数量、販売会社名)とセットで貼りつけます。
ラベルは保管管理者登録を行った会員のみが使用することができ、会員は、倉庫内の室内空気質対策と在庫管理を行い、現場搬入までのホルムアルデヒド発散等級性能の 維持・管理と表示を行っています。
3. エコマーク
エコマークは、「生産」から「廃棄」にわたるライフサイクル全体を通して環境への負荷が少なく、環境保全に役立つと認められた商品につけられる環境ラベルです。エコマークは、国際標準化機構の規格ISO14020およびISO14024に則って運営されています。
この制度は「自主的で多様な基準に基づいた、第三者の機関によってラベルの使用が認められる制度」とされています。エコマークは日本で唯一のタイプI環境ラベルです。
3-1. ISO14020とは?
環境ラベルおよび宣言・一般原則のこと。
3-2. ISO14024とは?
環境ラベルおよび宣言・タイプⅠ環境ラベル表示・原則および手続きのこと。
4. ISM
ISMとは、Interier Sefety Materialの略で、厚生労働省の室内濃度指針値を参考とし、製品からの化学物質の放散、製品製造時の原材料の使用に制限を設けた壁紙の安全基準値のことを指します。
5. SV規格
SV規格は、「壁紙工業会」が自主的に制定した壁紙安全品質基準のことです。消費者が安心して使用できる壁紙を提供することを目的として制定されました。
壁紙クロス張替えリフォームを安く行うには?
壁紙クロス張替えリフォームは、壁紙クロス本体価格と施工費用だけでなく、既存の壁紙クロスはがし、下地調整、産廃処理費、家具の移動費などもかかってくるため、思ったより費用がかかることもあります。
壁紙クロス張替えリフォームの費用目安は、壁紙クロス本体のグレードや張替える場所にもよりますが、おおよそ850円~1,500円/㎡程度かかります。
壁紙クロス張替えリフォームを安く行うためにご自分でできることといえば、家具はあらかじめ移動しておく、壁紙クロスをはがしておく、安い壁紙クロスを用意する、などで施工費用のみに抑えることができる場合もあります。
業者さんによっては、すべての施工内容込みで価格を設定している場合もあり、その場合、ご自身で壁紙クロスを用意したり、壁紙クロスをはがしたりすることで、逆に費用がかかってしまうこともあります。まずは、業者さんに施工内容と費用目安を確認しておきましょう。
壁紙クロス張替えリフォームの注意点
壁紙クロスは薄いので、下地の状態がそのまま表れてしまいます。壁紙クロスを美しく張るためには、張替えリフォームの前に下地調整をして平らにしておくことが大切です。下地を調整せずに壁紙クロスを張ってしまうと、真っ直ぐ張れませんし、よれたり破れたりする原因にもなります。
カビが生えている場所は、カビを除去してお掃除をします。下地の材質のためにカビが生えると考えられる場合は、防湿性・防カビ性の高い下地材を取り入れることもあります。
穴が開いたり傷がある場合は、パテで埋めて下地を平らに調整するなど、壁紙クロス張替えリフォームの際は、張ることよりも下地調整に時間をかけて丁寧に行うことが最も大切なのです。
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大永 和弘 (おおなが かずひろ)
大学卒業後、カーテンレールシェアNo1の内装材メーカートーソー株式会社にて、7年間勤務。
入社後は、大手ハウスメーカーやリフォーム会社、工務店、内装工事業者など約200社を担当。その際に新築住宅やリフォーム住宅など数多くの現場を経験。
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