トイレの床に水漏れが起こる原因と対処法|特定するための主なポイントも解説
この記事では、トイレの床に水漏れが起こる原因の特定と対処法を説明します。水漏れが起きても、ナットの締め直しやパッキンの交換など、自分で簡単に修理できる場合があります。業者に依頼する前に、まずは水漏れの原因を特定することから始めてみてください。
POINT この記事のポイント
・トイレの水漏れの原因の多くは便器と床の接合部分からの水漏れ
・トイレのタンクや便器周りなどを見て原因を調査する
・簡単な水漏れであればDIYでも修理できる
・業者に頼んだ時の相場はおおよそ4,000円~23,000円
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トイレの床に水漏れが起こる原因は?
トイレのタンクや便器内ではなく、床に水漏れが起こる場合、多く、便器と床の接合部分からの水漏れであることが考えられます。まれに、タンクや便器にヒビが入っていたり割れている場合も考えられますが、便器は陶器なので、よほど強い地震があったとか、硬いものをぶつけてしまったなどがない限り、ヒビや割れは起こりにくいものです。とはいえ、早合点してしまわずに、まずは、どこからトイレの床へ水漏れしているのかを確実に突き止めましょう。
どこから水漏れしているか突き止めましょう!
では、順番にトイレのチェックポイントをご説明していきます。
1.タンクからの水漏れがないかチェック!
水漏れしている水がきれいであれば、トイレタンクからの水漏れも考えられます。トイレタンクを隅から隅まで見て、どこかに水が伝ったような跡がないかを調べてみましょう。
水が伝った跡があれば、トイレタンクのふたを持ち上げてみて、中がどのような状態になっているかを確認します。トイレタンクを垂直に持ち上げてみて外れない場合は、中のボールタップと手洗い管が接続されているので無理に外そうとせず、トイレメーカーや修理業者さんに依頼しましょう。
タンクが外れる場合は、そっと外し、中のパーツが外れたりずれたり、劣化したりしていないか目視点検します。部品の異常が見て分かった方は、その部分を修理します。部品の交換や、ねじの緩みを締めることで改善される場合も多いですが、分からない方はあまりあちこち触らず、修理業者さんに連絡をして「タンクから水漏れしているようです」と状況を伝えると話が早いでしょう。
タンクは大量の水を溜めておくところなので、修理に失敗すると水が溢れることも考えられ、被害が大きくなってしまう可能性もありますので、DIYで修理される際は十分に気を付けてください。
タンクの周りに水滴がついている時は?
タンクの周りに水滴がついている場合は「結露」が考えられます。湿度が高く、タンクの水温とトイレ内の室温の差が激しいと結露が生じやすくなり、特に、夏場や冬場に起こりやすい現象です。
部品の劣化や不具合ではありませんので、タンクの周りを拭くことでとりあえずは解決しますが、結露が発生する環境そのものを変えないと、またすぐに結露が発生してしまいます。結露を放置しておくと、カビが発生する原因となるので、まずは、トイレ内の換気をよくして湿気を追い出し、室温の変化を小さくするよう対策をしましょう。
近年のトイレは、「防露タンク」仕様になっており、タンクの中に断熱材が入っていて、結露がしにくいように工夫されていますので、タンクごと交換するのもひとつの方法です。
2.給排水パイプの接続部分をチェック!
タンクと便器をつなぐパイプや、便器と壁をつなぐパイプの接続部分から水漏れがしていないかチェックしましょう。ここからの水が伝って床に水漏れが起こっている場合、接続部分のパッキンなどの劣化が考えられます。パッキンを交換することで解決します。DIYで交換する場合は、止水栓を止めてから作業しましょう。
3.温水洗浄便座からの水漏れをチェック!
温水洗浄便座と便器をつないでいる接続部分を見てみましょう。温水洗浄便座も毎日何度も使用していると劣化していきます。だいたいの異常は、接続部分のパッキンの交換や、温水洗浄便座本体の不具合の修理で改善することが多いようです。
4.便器と床の接続部分をチェック!
チェックポイントの1~3を確認してみて異常がなければ、4のチェックポイントを確認しますが、便器内に色のついた液体を流して一晩放置し、翌朝床にその色の水漏れが起こっていたら、床下の排水管の不具合の可能性が高いでしょう。
便器と床の隙間から水漏れが起こっている場合は、床下の排水管からの水漏れが考えれらます。築年数の古い住宅であれば排水管の劣化、まだそんなに築年数が経っていない場合は、トイレ設置時の施工ミスや施工不良が考えられます。いずれにしても、便器を取り外して配管点検をする必要がありますので、早急に業者さんに依頼しましょう。
トイレの床の水漏れを放置していると・・・
トイレの床の水漏れを放置していると、床にカビが発生したり腐食が起こります。また、マンションなどの集合住宅の場合、階下のお宅へ水漏れ被害を起こしてしまう可能性もありますので、水漏れを発見した場合は、早急に水漏れの原因となる場所を突き止め改善することが大切です。
トイレの床の水漏れ修理を業者に依頼した場合
トイレの床の水漏れ修理を業者さんに依頼した場合の費用目安は、修理の内容にもよりますが、おおよそ4,000円~23,000円程度かかります。大きな移動や取り外しなどがなく、ネジの緩みを締めるだけであったり、パッキンの交換だけの場合は安く、便器の取り外しや配管チェック点検などがあると、費用も上がります。
DIYで修理できる?
トイレの床に水漏れが生じたら、どの部分から水が漏れているのか特定するのが先決です。見た目ですぐに分かるのは、トイレタンクや便器のヒビ、破損であれば修理または交換が必要となります。しかし、目に見える配管からの水漏れなどであれば、自分で修理が可能です。費用も抑えられるため、確認してみましょう。
1.まずは止水栓を止めてナットを締め直す
水を流した時に配管から水漏れが生じているなら、配管が緩んでいる可能性があります。これが原因ならば、ナットを締め直すだけで問題は解決です。締め直した後も水が漏れるようならば、内部のパッキンが割れているかもしれません。
2.パッキンを交換する
パッキンの交換は、必ず止水栓を閉めてから行います。止水栓は、マイナスドライバーを使って時計回りに回すと閉まります。モンキーレンチなどで水漏れしている箇所の配管のナットを外し、古いパッキンから新しいパッキンに交換。最後にしっかりとナットを締め直してから止水栓を開き、水を流しても水漏れがしないか確認できたら修理完了です。
3.フランジパテを交換する
フランジパテとは、便器と排水管を接続している部品です。接続部分の水漏れ防止の役割をする粘土状のものですが、年月と共に硬くなり割れてしまうと、そこから水漏れが生じてしまいます。
手順
①水の元栓を閉める。
②ロータンク式のものはタンク内の水を排水し、便器の中の溜り水もポンプなどを使用して排水する。
③ロータンク左上の給水管を取り外す。
④便器下のフランジ固定ボルト2本を外したら、便器と床材のボルト2本も外す。
⑤便器とロータンクを一緒に持ち上げて横に置き、フランジ交換スペースを作る。
⑥古いフランジパテはマイナスドライバーなどで取り外し、新しいものをはめ込む。
⑦便器をフランジの真上から取り付け床に固定。
⑧ロータンクと給水管をつなぐ。 止水栓を開いて水を流し、漏れていなければ修理完了です。
4.それでもダメなら専門業者に依頼する
紹介した方法でも水漏れが治まらない場合は、専門業者に依頼することをおすすめします。例えば、便器やタンクの破損などは丸ごと交換が必要になるかもしれません。
また、温水便座の故障で水漏れしているならば、電気関係にも被害が及ぶ恐れがあるため、やはり専門業者に依頼するのが最良な方法です。
部品交換はやっぱり大手メーカーが安心
なんでも大手が安心、といってしまえばそれまでですが…。
もちろん規模の小さなメーカーでもデザインや機能面などで独自性を持って頑張っているところもありますが、大手との差が出てしまうのが、アフターサービスなんですね。
大手メーカーは部品を常時保管していたり、修理までの対応が早いというメリットがあります。トイレは毎日頻繁に使うものですから、使えない期間があるというのは困りますね。
トイレを選ぶ際には、アフターサービスにも目を向けて商品選びをしていただけたらと思います。
監修者:高橋 みちる(一級建築士)
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アールイーデザイン一級建築士事務所代表。
住宅業界で新築・リフォームの営業・設計・現場監理などを経験。
これまで3000件以上の現場を見ながら、「永く、快適に住み続けるためにはどうしたらいいのか?」を常に探求し続け、リフォーム提案を行っている。
また、現在は執筆活動や企業向けの社員研修、一般向けの講演会なども全国各地にて実施。
著書「やらなければいけない一戸建てリフォーム」(自由国民社、2020年7月発売)
【保有資格】
- 一級建築士(登録番号:第331817号)
- 既存住宅状況調査技術者(証明書番号:第02201400260号)
- 住宅性能評価員(終了証番号:第02170424号)
- インテリアコーディネーター(登録番号:011961A)
- 福祉住環境コーディネーター2級(証書番号:05201851)
- 震災建築物応急危険度判定士(認定番号:730220552)
【所属】
- アールイーデザイン一級建築士事務所:代表
- JIO|株式会社日本住宅保証検査機構:検査員 及び 評価員
- 三井ホーム株式会社:リフォームプランナー
noteにてリフォームに関するお役立ち情報を発信中!
高橋みちる|リフォームコンサルタント|note
利用会員数260,000人、登録リフォーム会社数1,400社を超える日本最大級のリフォームマッチングサイト「家仲間コム」を運営するリフォーム専門家集団の編集部が、一般的なリフォームの情報を纏めた簡易的な記事ではなく、実際の見積情報や価格相場に基づいた読者に役立つ、価値ある情報をお届けしています。
大永 和弘 (おおなが かずひろ)
大学卒業後、カーテンレールシェアNo1の内装材メーカートーソー株式会社にて、7年間勤務。
入社後は、大手ハウスメーカーやリフォーム会社、工務店、内装工事業者など約200社を担当。その際に新築住宅やリフォーム住宅など数多くの現場を経験。
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タンク式ウォシュレットの寿命に注意
トイレの水漏れ原因で意外に多いのが、ウォシュレットからの水漏れです。タンク式のものはタンクとの接続部分から漏れることが多く、寿命は一般的に7~1年程度です。便器に比べると、意外と短く感じますね。
1年以上使用しているウォシュレットからの水漏れであれば、修理よりも交換した方がいいかもしれません。ウォシュレット側の止水栓を閉めて水漏れが止まるようであれば、それからゆっくり検討してみるといいですね。
監修者:高橋 みちる(一級建築士)