太陽熱温水器の放置は危険|撤去にかかる費用とは?

太陽熱温水器の放置は危険|撤去にかかる費用とは?

1970年から1980年頃に流行した太陽熱温水器を設置したまま使わず放置しているというご家庭もあるようですが、重量があるため万が一落下したら大変危険です。では、撤去したい場合の費用はどれぐらいかかるのでしょうか?気になる撤去費用を調べました。まずはこの記事のポイントをまとめました。

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POINT この記事のポイント

・太陽熱温水器には主に3つの種類がある
・太陽熱温水器にはメリットもデメリットもある
・太陽熱温水器の撤去費用の目安はおおよそ5万円~10万円

太陽熱温水器とは?

太陽熱温水器太陽熱温水器(※画像はイメージです)

太陽熱温水器とは、その名の通り、太陽の熱を利用して温水を沸かし給湯に利用する設備のことですが、太陽光発電とは違い、ご家庭で占める消費エネルギーの「給湯」の部分に絞った設備になります。

太陽熱集熱器で太陽の熱を集め、貯水タンクの水を温めるというシンプルな仕組みで、太陽の熱さえあればお湯を作り出すことができるため、燃料費はほとんどかかりません。

ただし、まったく天候に左右されない訳ではないため、補助できる給湯器も必要ですが、寒冷地や冬の一時期をのぞけば、40℃以上のお湯を常時使用することが可能です。

家庭の用途別消費エネルギー

下記のグラフは、家庭の用途別消費エネルギーを表したものです。
(資源エネルギー庁「エネルギー白書2013」参照作成)

家庭の用途別消費エネルギー家庭の用途別消費エネルギー

家庭の用途別消費エネルギーの約30%近くは給湯設備に使われています。これを太陽熱を利用してエネルギーに充てることができれば、省エネで環境にも優しく、光熱費を削減することができますね。

太陽熱温水器のメリット

太陽熱温水器は、太陽光発電と比べると、エネルギーの変換率が大きく変わります。太陽光発電のエネルギー変換効率が約10~20%なのに対して、太陽熱温水器は約50~60%ものエネルギーを変換することができるのです。そのため、効率よく太陽熱を利用することができます。

太陽熱温水器のデメリット

太陽熱温水器は、太陽光発電と違い、かなりの重量があります。よって、屋根の上に貯水タンクも設置するタイプですと、200~400kgもの重量に耐えられる強度が必要になります。設置をご検討される場合は、現状の屋根の強度を十分に確認する必要があります。

太陽熱温水器の種類

太陽熱温水器には主に3つの種類があります。

1. タンク一体型(自然循環型)

タンク一体型(自然循環型)タンク一体型(自然循環型)(※画像はイメージです)

ソーラーシステムと貯水タンクが一体となったタイプで、現在最も普及しているタイプです。屋根の上に設置するため、重量に耐えられる屋根の強度が必要です。また、給湯圧力が低いため、シャワーの勢いが弱くなることがあります。
■費用目安:30~50万円

2. タンク分離型(強制循環型)

タンク分離型(強制循環型)タンク分離型(強制循環型)(※画像はイメージです)

ソーラーシステムと貯水タンクが分離されたタイプで、ソーラーシステムだけを屋根に乗せるため、タンク一体型よりは重量が軽くなります。貯水タンクまでのポンプが別途必要であったり、構造そのものが複雑なため、初期費用がかかります。
■費用目安:50~60万円

3. 水道直圧型

水道直圧型水道直圧型(※画像はイメージです)

地上に設置するタイプで、屋根への負担がなく、ほとんどのガス給湯器に接続することができます。タンク一体型より初期費用が高くなりますが、水圧が強いためシャワーの勢いも気にならないでしょう。
■費用目安:40~50万円

太陽熱温水器のメンテナンス

屋根の上に設置するので、雨風や台風など、一年中過酷な天候の変化にさらされています。年に一度は定期点検を行いメンテナンスしておくことで長持ちします。台風や地震などがあった場合は、必ず点検をするようにしましょう。

監修者コメント
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屋根を軽くして防災対策を

屋根が重くなると、地震時の揺れが大きくなり、構造には大きな負担を掛けてしまいます。特にリフォームで後から載せた場合は、想定外の大きな力が加わることになり、地震に耐える耐震力が不足してしまう可能性もあります。また、台風時には屋根が被害を受けやすく、屋根上に載せたものは飛散するリスクも大きくなります。できるだけ屋根を軽く、負担を減らすことが、地震や台風への防災対策になるのです。

監修者:高橋 みちる(一級建築士)

太陽熱温水器の撤去費用の目安は?

古くから取り入れられている太陽熱温水器ですが、安価でエコロジーにもかかわらず、残念ながら普及率が低迷しており、撤去されるご家庭もあるようです。理由は、重量の重さと見た目のカッコ悪さとも言われていますが、撤去したい場合の費用はいくらぐらいかかるのでしょうか?

太陽熱温水器は貯水タンクも屋根の上にあるタンク一体型の場合ですと、重量が300㎏にもなります。万が一地震が起きた場合、被害も大きくなり大変危険です。もし現在使っていない太陽熱温水器がある場合は、早めに撤去しましょう。

太陽熱温水器の撤去費用の目安は、おおよそ5万円~10万円で、比較的安価でできるようです。

監修者コメント
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この機会に太陽光パネルを備えてみては

太陽熱温水器は、天から降り注ぐ太陽のエネルギーを利用した、エコな設備ですね。とはいえ建物のことを考えると、残念ながら撤去という決断になるのかもしれません。ここはせっかくですから、代わりに太陽光発電システムを備えてみてはいかがでしょうか。今は電気代の上昇によって経済的なメリットも大きくなっていますし、何より自家発電できるのは頼もしいですよね。ぜひ、安心・快適なエコライフを楽しんでくださいね。

監修者:高橋 みちる(一級建築士)

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監修者プロフィール
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一級建築士

高橋 みちる (たかはし みちる)

WEBサイト


アールイーデザイン一級建築士事務所代表。

住宅業界で新築・リフォームの営業・設計・現場監理などを経験。
これまで3000件以上の現場を見ながら、「永く、快適に住み続けるためにはどうしたらいいのか?」を常に探求し続け、リフォーム提案を行っている。
また、現在は執筆活動や企業向けの社員研修、一般向けの講演会なども全国各地にて実施。

著書「やらなければいけない一戸建てリフォーム」(自由国民社、2020年7月発売)

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noteにてリフォームに関するお役立ち情報を発信中!
高橋みちる|リフォームコンサルタント|note

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家仲間コム編集部

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利用会員数260,000人、登録リフォーム会社数1,400社を超える日本最大級のリフォームマッチングサイト「家仲間コム」を運営するリフォーム専門家集団の編集部が、一般的なリフォームの情報を纏めた簡易的な記事ではなく、実際の見積情報や価格相場に基づいた読者に役立つ、価値ある情報をお届けしています。

執筆者プロフィール
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大永 和弘 (おおなが かずひろ)


大学卒業後、カーテンレールシェアNo1の内装材メーカートーソー株式会社にて、7年間勤務。
入社後は、大手ハウスメーカーやリフォーム会社、工務店、内装工事業者など約200社を担当。その際に新築住宅やリフォーム住宅など数多くの現場を経験。

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