トイレのバリアフリーリフォームを考える|快適なトイレづくりのポイント
バリアフリー住宅を考えるにあたり、水回りは特に注意が必要です。立ったり座ったりの動作が多く、また、滑りやすい・狭いなど、高齢者にとって危険と隣り合わせの場所でもあるためです。この記事で詳細を説明していきますが、まずはこの記事で紹介している内容の結論を簡単に記載します。
POINT この記事のポイント
・トイレのバリアフリーリフォーム時に、最低限考慮しておきたいポイントは、「寝室から最短でまっすぐ移動できる導線に配置する」「スペースを出来る限り広くとる」「滑りにくい床材に変える」「手すりを取り付ける」の4つ
・トイレのバリアフリーリフォームに最適な床材はコルク素材
・トイレのバリアフリーリフォームの費用目安は、2万円~42万円ほど
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最低限必要なトイレのバリアフリーリフォーム
トイレのバリアフリーリフォームに関して、最低限必要なポイントがあります。これらを考慮してトイレのバリアフリーリフォームを検討しましょう。
トイレの設置場所は?
トイレは、新築ならば、高齢者の寝室内か隣接した場所に設置すると使いやすくなります。無理な場合は、できるだけ寝室近くに配置し、寝室からの移動距離がなるべく短くまっすぐ移動出来る動線になるように配慮しましょう。
経路に手すりをつけたり、足元を明るく照らす照明をつける工夫も必要です。
トイレのスペースはどれぐらい必要?
介助者が一緒に入ることや車椅子で入ることを想定すると、「便器前1m、便器片側1m」以上のスペースを確保しておくとスムーズに動作ができます。トイレ単体ではそのスペースが取りにくい場合は、洗面所や脱衣所と一緒のスペースにする方法もあります。
■標準的な洋式トイレ■
(内法寸法:75×165cm)
便器と前方の壁に約85cmのスペースを確保できる。
○十分なゆとりを持って便器から立ち上がり動作を行うことができる
○便器正面に介助者が立つことも可能
△便器の側面方向に介助者が立つことは難しい
■便器の前方と側面で介助が出来る洋式トイレ■
(内法寸法:120×165cm)
介助者の健康に配慮したトイレのバリアフリーリフォームで、最も適したスペース
便器と前方の壁に約85cmのスペースを確保できる。
○十分なゆとりを持って便器から立ち上がり動作を行うことができる
○便器正面と側面に介助者が立つことが可能
○便器に対して横から出入りできるような入り口を位置し、車椅子を便器に近づけることで乗り移りが安易になる
△便器に乗り移った後は、車椅子を折りたたむか、トイレの外に出して介助スペースを確保する必要がある
■車いす利用に適したトイレ■
(内法寸法:165×165cm)
便器と前方の壁に約85cmのスペースと、便器の側面方向に約100cmのスペースを確保することが出来る。
○住宅のトイレスペースとしてはほぼ最大スペース
○様々な車椅子利用者に使いやすく、重度の介助にも適している。
トイレのバリアフリーリフォームに最適な床材
足腰が弱るにつれ、体の平衡がとりづらくなってくるため、ちょっと滑っただけでも大きな転倒事故につながり大変危険です。床材は、滑らない素材を選ぶことが大切です。また、スリッパの履き替えなどをしなくても、不潔感や抵抗を生まない材質・色のものを施工しましょう。
バリアフリーリフォームで最も人気なのは、コルク素材です。クッション性が高く滑りにくいのが特徴のコルク素材は、万一転倒してしまった場合でも怪我をしにくいため、トイレのバリアフリーリフォームで人気の床材となっています。価格の目安は、おおよそ"4,1万円~5万円"/1帖です。
トイレを使用する際に困ること
高齢者の方が、トイレを使用する際に困っている事として、
●立ち座りが大変
●便器に長く座っているのが大変
●振り向いて洗浄レバーを使うのが大変
という声が多くあるそうです。これらの意見を考慮したトイレのバリアフリーリフォームを挙げてみましょう。
1. 立ち座りが大変
トイレでの立ち座りが大変な方には、手すりの設置が有効です。トイレのバリアフリーリフォームに使われる手すりの種類には、I型、L型、跳ね上げ手すり、前方アームレストなどがあります。
■I型、L型
・スペースが広く取れる
・立ち座り姿勢が安定する
■跳ね上げ手すり
・座位が安定する
・跳ね上げれば便器への移乗が楽
■前方アームレスト
・排せつ時の姿勢が安定
・折りたためるので介助時も邪魔にならない
トイレのバリアフリーリフォームで手すりを取り付ける際には以下の点に注意しましょう。
・下地を強固に仕込んでおく
・取付スペース(特にトイレ空間の横幅)を確認しておく
2. 長く座っているのが大変
ひじ掛けや背もたれを設置することで、負担を軽減することができます。
■ひじ掛け
・便器まわりに余分な部材がなく、つまずきなども防止できる。
・ひじ掛けを跳ね上げることができるので、介護の邪魔にならない。
■背もたれ
・タンクの前に取り付けることができ、排せつする際の座位バランスを安定することができる。
・ソフトタイプのものや手すりと一体になっている物がある。
3. 振り向いて洗浄レバーを使うのが大変
振り向いて洗浄レバーを使うのが大変という場合には、温水洗浄便座一体形便器を取り付けるのが最適です。タンク横のレバーを操作することなく排せつ後の洗浄が可能になり、おしりを拭くのが大変な方にも向いています。リモコン便器洗浄付タイプのものも便利なのでおすすめです。
トイレのバリアフリーリフォーム事例と費用相場
では、実際にトイレのバリアフリーリフォームの事例と費用相場はどれぐらいなのでしょうか。過去に家仲間コムに寄せられた事例を見てみましょう。
■トイレの手洗い部分を含め車椅子対応にしたい
"35万円~42万円"
築20年、木造二階建て
入口を変更し引き戸にしたい。段差の解消し仕切り壁も撤去したい
■手すりの取り付け
"2万円~6万円"
築15年、マンション
1畳半程度のトイレ、入口から2m程に手すりを取り付けたい
■段差の解消
"4万円~5万円"
築25年、木造2階建て
トイレの段差のリフォームをしたい。
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大永 和弘 (おおなが かずひろ)
大学卒業後、カーテンレールシェアNo1の内装材メーカートーソー株式会社にて、7年間勤務。
入社後は、大手ハウスメーカーやリフォーム会社、工務店、内装工事業者など約200社を担当。その際に新築住宅やリフォーム住宅など数多くの現場を経験。
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