玄関庇を後付けするには|費用相場と取り付け時の注意点

玄関庇を後付けするには|費用相場と取り付け時の注意点

玄関の庇(ひさし)は、屋根の一部で雨よけや日よけの役割があります。玄関庇がない住宅も実はあるのですが、生活しているうちに玄関庇の重要性に気が付くほど存在意義のある住宅建材なのです。この記事で詳細を説明していきますが、まずはこの記事で紹介している内容の結論を簡単に記載します。

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POINT この記事のポイント

・玄関庇の役割は、「雨よけ」や「強い日差しから守る」など
・後付けできる玄関庇の種類は、「木製庇」「アルミ製庇」「ガルバリウム鋼板庇」「ガラス庇」の4つ
玄関庇の取り付けにかかる費用は、おおよそ3万円~8万円

玄関庇の重要性

玄関の庇は、小さいもので出幅が約60cm程度ですので意識しなければあまり存在感を感じない大きさですが、実はあるのと無いのとでは玄関先の快適さが大きく変わります。特に雨が降っている日や夏の日差しが強い日に、玄関の庇が役立つことを実感します。

玄関の庇があって困ることはなく、むしろ無いことで不便を感じている方のほうが多いです。

1. 雨よけとしての役割

庇のある玄関庇のある玄関(※画像はイメージです)

玄関では鍵の開け閉めの際に、バッグの中から鍵を取り出しますよね。雨が降っているなか玄関に庇がないと、傘をさしたまま鍵を取り出さなければいけません。買い物の荷物を持っている時やお子様を連れている時でも、玄関の庇があることで雨に濡れず身を守ってくれます。

また、玄関を開けた時に雨が入り込むのを防いでくれますので、玄関内を守ることにも役立っています。雨が玄関ドアに直接降りかかってしまうと雨だれのシミができることがありますが、庇があることで玄関ドアの美観を維持することもできますので、玄関ドアが長持ちします。

2. 強い日差しから守る役割

玄関の庇があることで、真夏の直射日光から玄関ドアや玄関付近の壁を守ることができます。紫外線や強い日差しは建物の劣化を招きますが、玄関の庇には日よけとしての役割もあるので、太陽光による変色や劣化を防いでくれます。庇にはオーニングのような役割があるということです。

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監修者コメント
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設置工事は建てた会社に頼むのが一番

庇は台風などの強風時に風圧を受けやすく、建物にしっかりと固定されていないと吹き飛ばされてしまうこともあります。近年は台風も大型化していますから、被害を未然に防ぐためにも、工事はしっかりと行っておきたいですね。 建物側の下地の状況など、壁の内部の情報を最も良く知っているのは、建てた会社です。これからまだあと何十年も住む家ですから、工事はできるだけ信頼できる、建てた会社に依頼するのが一番です。

監修者:高橋 みちる(一級建築士)

後付けできる玄関庇の種類

後付けできる玄関庇の種類

玄関の庇には素材別に4種類があります。

1. 木製庇

:玄関庇「ルシアス」|YKKap画像提供::玄関庇「ルシアス」|YKKap


出典:玄関庇「ルシアス」|YKKap

木製庇は昔の住宅で主に普及していた庇で、和風の玄関庇がお好みの方におすすめです。天然素材ならではの暖かみのある質感と高級感は、玄関をグレードアップさせてくれます。

耐水性のあるヒバ材が使われることが多いですが、現在では耐久性を高め費用を安く抑えるために、木製と金属庇との組み合わせが増えています。

2. アルミ製庇

アルミ製玄関庇|YKKap画像提供:アルミ製玄関庇|YKKap


出典:アルミ製玄関庇「コンバイザーアームスタイル」|YKKap

軽量で扱いやすいアルミは玄関庇としても採用されています。価格も安く抑えられ耐久性や耐腐食性があるため、近年の玄関庇では主流になっています。

3. ガルバリウム鋼板庇

ひさし5PR|YKKap画像提供:ひさし5PR|YKKap


出典:ひさし5PR|YKKap

ガルバリウム銅板は屋根材や外壁材として人気がある金属素材で、スタイリッシュな雰囲気のインテリアがお好きな方におすすめです。耐久性・耐熱性が高く、モダンな印象を造り出します。

YKKapのガルバリウム銅板庇「ひさし5PR」は、一般間口・窓・勝手口にも対応しており、内部にウレタンを充填することによって雨音を抑える工夫もされています。

4. ガラス庇

持ち出しひさし|YKKap画像提供:持ち出しひさし|YKKap


出典:持ち出しひさし|YKKap

庇に使用されるガラスは強化ガラスを使用しており耐久性があります。「庇のデザインが好みではなく取り付けたくないものの、庇の役割は欲しい」という方には外観に溶け込んで主張しないガラス製庇がおすすめです。

玄関の庇を後付けする際の注意点

玄関の庇を後付けする際の注意点は下記の2点です。

・建ぺい率
・庇の出幅

1. 建ぺい率

「建ぺい率」とは、建物を建てる時に決められている建築面積の割合のことで、各自治体の基準で建ぺい率が決められています。簡単な例を挙げると下記のようになります。

敷地面積 建ぺい率 建築面積
100坪 50% 50坪
100坪 80% 80坪

建ぺい率の値が大きいほど建てられる建物の面積が広くとれるということになります。

1-1. 建築面積と庇の関係

建築面積は、建物の外壁と柱の中心線で囲まれた範囲のことを差し、この「外壁と柱の中心線」より軒・庇・バルコニーが1m以上突き出していなければ建築面積には含まれません。1m以上突き出している場合は、突き出した先端から1m後退した部分までを建築面積に含めます。

できるだけ建築面積を広くとりたい場合、建ぺい率が50%の場合は庇は1m以内にし、建ぺい率が80%の場合は庇が1mを超えても十分な建築面積が確保できることになります。この建ぺい率の制約があることから近年では庇を設けない住宅もあるのですが、先述した通り庇があるのと無いのとでは玄関先の快適さが変わってきますので、庇を設置しておくことをおすすめします。

2. 庇の出幅

庇の「出幅」とは、外壁より突き出ている部分のことを言います。一般的な庇の出幅は600mmから1,200mmまであり、お好みで選ぶことができますが、先程の建築面積に含まれない出幅は900mmまでになります。

庇には日差しを遮る効果もありますが、住宅の立地や方角によって出幅を計算しておくとより高い遮光効果を得られます。特に最も日差しのつよい梅雨明けから残暑の時期には、庇による遮光効果を高めておきたいところです。

監修者コメント
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違法建築にならないようにご注意

玄関庇も、デザインによっては建築面積に算入されてしまう場合があります。新築時に建築面積を目一杯で建てている場合など、玄関庇をつけたことで建ぺい率オーバーになり、違法建築となってしまう場合があります。 違法建築となると、建物の売買の際に銀行から融資を受けられない場合もありますし、行政から除却命令などを受ける場合もあります。 確認申請などの法的な手続きが必要ない場合でも、違法ではないかどうか、事前にしっかり確認しておきましょう。

監修者:高橋 みちる(一級建築士)

玄関庇を後付けする際にかかる費用目安

新築時に玄関庇を取り付けていない方も、後付けすることができますのでご安心ください。生活していくうちに、庇があるほうが良いと庇の重要性に気づくことも多々あります。玄関庇の取り付け費用はおおよそ3万円~8万円で、工事日数は約2日以内に終わります。

玄関庇はDIYで後付けできる?

玄関庇はDIYでの後付けでもできそうと思われる方もいらっしゃいますが、玄関庇は外壁に穴を開けて固定する必要があり、万が一取り付け位置を誤ってしまうと住宅の外観に傷をつけてしまうことになります。

またしっかり固定できていない場合は玄関庇ごと落下してしまう可能性もあり、大きな事故につながり危険です。取り付け不備や落下事故を避けるためにも、玄関庇は専門業者にきっちりと取り付けてもらいましょう。

玄関庇をお得に後付けするには?

玄関庇をお得に後付けするには一括見積りが便利です。お住まいの地域にある業者さんであれば建ぺい率の基準にも詳しく、最適な出幅の玄関庇を選んで後付けをしてくれます。

家仲間コムの見積もりサイトには約1000社の登録業者さんがいて玄関庇本体の割引率も業者さんによって異なりますので、複数の見積もりをとって比較検討するとお得に取り付けができます。また、匿名・無料で見積もり依頼ができるのでしつこい勧誘などもありません。

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監修者プロフィール
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一級建築士

高橋 みちる (たかはし みちる)

WEBサイト


アールイーデザイン一級建築士事務所代表。

住宅業界で新築・リフォームの営業・設計・現場監理などを経験。
これまで3000件以上の現場を見ながら、「永く、快適に住み続けるためにはどうしたらいいのか?」を常に探求し続け、リフォーム提案を行っている。
また、現在は執筆活動や企業向けの社員研修、一般向けの講演会なども全国各地にて実施。

著書「やらなければいけない一戸建てリフォーム」(自由国民社、2020年7月発売)

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noteにてリフォームに関するお役立ち情報を発信中!
高橋みちる|リフォームコンサルタント|note

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家仲間コム編集部

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利用会員数260,000人、登録リフォーム会社数1,400社を超える日本最大級のリフォームマッチングサイト「家仲間コム」を運営するリフォーム専門家集団の編集部が、一般的なリフォームの情報を纏めた簡易的な記事ではなく、実際の見積情報や価格相場に基づいた読者に役立つ、価値ある情報をお届けしています。

執筆者プロフィール
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大永 和弘 (おおなが かずひろ)


大学卒業後、カーテンレールシェアNo1の内装材メーカートーソー株式会社にて、7年間勤務。
入社後は、大手ハウスメーカーやリフォーム会社、工務店、内装工事業者など約200社を担当。その際に新築住宅やリフォーム住宅など数多くの現場を経験。

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