鴨居と敷居|補修が必要になる事例と補修方法
「鴨居」と「敷居」、どちらも和室には必ずある住宅部材ですが、リフォームについて考えたことのある人はあまり多くないのではないでしょうか。
今回は、「鴨居」と「敷居」の役割や、実際に修理が必要な事例について解説していきます。
また、補修が必要になる事例や補修方法についてもご参考になさってください。
「鴨居」はどの部分のこと?
「鴨居」とは和室のふすまや障子をはめこむために上部に取り付けられた木製の木枠のことを言います。
ふすまや障子の枚数に合わせて溝が増えていきます。
一口に「鴨居」といってもいくつか種類がありますので、簡単に特徴を一覧にしてみました。
鴨居の種類 | 特徴 |
---|---|
無目鴨居(むめかもい) | 建具が入らないため溝をなくした鴨居のこと |
薄鴨居(うすがもい) | 欄間に用いるために通常よりも薄い造りの鴨居のこと |
付け鴨居(つけかもい) | 開口部のない壁面に設ける一般的な鴨居のこと |
差鴨居(さしかもい) | 一般的な鴨居より高さのある鴨居のこと |
1. 鴨居の補修が必要になる事例
下記のような症状が出始めたら鴨居の補修を検討しましょう。
・変色
・鴨居が下がる
・鴨居の割れ
・溝の滑りの悪さ
など
1-1. 鴨居の変色
鴨居は木でできているため、経年と共に変色してきます。
木は水分に弱いので、普段のお手入れは乾拭きをしてホコリを取りのぞきます。
もし喫煙する部屋に鴨居がある場合はヤニで変色していきますが、ヤニは油分ですので乾拭きでは落とせません。
また、キッチンやダイニングにある鴨居は調理中に出る油で汚れやすいので、定期的にお手入れをしておくと変色が抑えられます。
お手入れの際には木材専用の洗剤を使いましょう。
1-2. 鴨居が下がる
鴨居が下がる原因にはいくつかありますが、鴨居が取り付けられている上の壁材や梁が下がってくることが考えられます。
この場合は、障子やふすまの上部を少し削って高さを調整します。
1-3. 鴨居の割れ
乾燥や劣化などにより鴨居に割れが生じることがあります。
割れが大きな時には、ふすまや障子の締まりが悪くなっていきますので上部をカットして建て付けを調整します。
1-4. 溝の滑りの悪さ
鴨居の劣化により溝の滑りが悪くなることがあります。
木がささくれたり乾燥によって引っかかるようになったり。
昔は鴨居のすべりが悪くなると、ろうそくをこすりつけて滑りを良くする方法もありました。
現代でもその方法をされる方もいらっしゃいますが、便利グッズとしてすべりを良くするテープやスプレーなどもありますので活用してみてくださいね。
2. 鴨居の補修にかかる費用目安
鴨居の補修にかかる費用は約3万円~程度が目安です。
鴨居が全体的に割れがひどかったり、鴨居の上部の壁の劣化やひび割れなどがある場合は中規模リフォームになることもあり、この場合は数十万円~程度の費用がかかる場合もあります。
複数の業者さんに現状を見て費用見積もりを出してもらい、比較検討しましょう。
「敷居」はどの部分のこと?
「敷居」とは和室のふすまや障子をはめこむための木製レールのことで、部屋の境界線の床部分に設けられています。
ふすまや障子の開閉に必要な住宅部材なので、鴨居と敷居はセットです。
鴨居と同じく、ふすまや障子の枚数に合わせて溝が増えます。
1. 敷居の補修が必要になる事例
下記のような症状が出始めたら「敷居」の補修を検討しましょう。
・変色
・敷居が割れる
・敷居の沈み
・溝の滑りの悪さ
・バリアフリー
など
1-1. 変色
鴨居と同様、敷居も経年と共に変色します。
変色の原因は鴨居と同じですが、敷居の場合は足で踏む場合もありますので、より変色しやすい条件があります。
お手入れ方法は「鴨居」と同様です。
2-2. 敷居が割れる
敷居は通り道にもなりますので、車輪のついたカートのような物を移動させる場合などに敷居が割れてしまうこともあります。
割れなくてもすり減ることもありえますので、物の移動は注意しなければいけません。
2-3. 敷居の沈み
ふすまや障子がたびたび外れるようになったら、敷居が沈んでいるかもしれません。
正確には敷居が沈むというより、敷居を設置している床面の沈みです。
原因にはいくつか考えられますが、早急に補修が必要なのは「シロアリによる床の腐食」と「地盤沈下」です。
耐震性に影響してきますので、専門業者に調査を依頼しておくほうが安心です。
2-4. 溝の滑りの悪さ
敷居は鴨居同様、経年劣化で滑りが悪くなることがありますが、その場合はろうそくを塗ったり建て付けの調整を行ってメンテナンスをします。
まだ新築の場合に滑りが悪い場合は、木の節がきちんと平らになっていないことが考えられます。
サンドペーパーなどで削って高さを調整しましょう。
2-5. バリアフリー
バリアフリー住宅にするには、まず床面の段差を解消する必要があります。
比較的新しい敷居は埋め込みタイプのレールも増えていますが、古い住宅では段差のある敷居も多いですよね。
段差のある敷居をバリアフリー対応にするには、敷居を削って平らに調整し、埋め込み式のレールをはめ込みます。
ふすまや障子と高さが合わなくなりますので新しいものと交換するか、下部に部材を足すなど調整します。
2. 敷居の補修にかかる費用目安
敷居の補修にかかる費用は約3万円~程度が目安です。
バリアフリーで敷居を撤去して新しくレールをはめこむなどの作業がある場合は、約7万円~程度かかることもあります。
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鴨居と敷居のリフォーム費用の見積もりを依頼する際は、一括見積りが便利です。
建て付けを補修する程度であれば費用もそんなにかかりませんが、壁が下がっている場合やバリアフリーで段差を解消する場合は、複数の見積もりをして比較検討したほうが良いでしょう。
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