【リノリウムの床材とは】メリット・デメリットと費用相場を解説

【リノリウムの床材とは】メリット・デメリットと費用相場を解説

リノリウムは新しい床材ではなく古くから使われていた床材ですが、安価なビニールクロス素材の床材が人気になっていたため一時よりは使われることが少なくなっていました。最近のエコ意識の高まりから天然素材であるリノリウムが最注目されるようになり、取り入れたいという方が増えています。この記事で詳細を説明していきますが、まずはこの記事で紹介している内容の結論を簡単に記載します。

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POINT この記事のポイント

・リノリウム床材は、亜麻仁油、石灰岩、松脂、木粉、コルク粉、天然色素から作られた天然素材
・リノリウム床材のメリットは、「有害物質が発生しない」「抗菌作用がある」「耐久性がありお手入れしやすい」「耐火性が高い」など
部屋にリノリウムの床材を設置する際の費用は、既存の床をはがして張替える場合は31万円程度、既存の床材の上から張る場合には36万円程度かかる

リノリウム床材の特徴



出典:フォルボグループ本社:天然リノリウム床用

リノリウムという床材は見た目はビニールクロス素材に似ていますが、天然素材でできているのが特徴です。使用されている素材は、亜麻仁油、石灰岩、松脂、木粉、コルク粉、天然色素の5つとされています。これらを麻素材のジュート生地に圧着して作られています。

監修者コメント
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リノリウム床材って何がいいの?

リノリウムというのはあまり耳慣れない材料名ですが、家庭用の床材としてももちろん使われています。シートやタイル状のものが多く、家庭で使う場合は水まわりにも向いています。昔からある材料なのに今まであまり使われなかったのは、天然素材であるがゆえに、価格が少し高めだから。塩ビ系素材に、価格で負けていたんですね。それがSDGSなどの潮流に乗り、再び注目されてきました。床材の選択肢としてリノリウム、ご検討されてみてはいかがでしょうか。

監修者:高橋 みちる(一級建築士)

リノリウム床材のメリット・デメリット

リノリウム床材のメリット・デメリット

リノリウム床材のメリットとデメリットをそれぞれ紹介します。

リノリウム床材のメリット

リノリウム床材のメリットは以下の4つです。

1. 有害物質が発生しない

リノリウムは天然素材でできているため有害物質が発生しません。住居内では建材から発生するホルムアルデヒドなどによる化学物質過敏症やシックハウス症候群・アレルギーなどが問題になっており、住宅の建材が気になる方も増えています。

参照:ホルムアルデヒドとは、どのようなものですか?|ニトリ

すべての有害物質を取り除くのは困難ですが、少なくともリノリウムの床材からは有害物質は発生しないので安心です。

2. 抗菌作用がある

リノリウムに含まれる亜麻仁油には抗菌作用があり健康食品としても注目されていますが、「大腸菌」や「黄色ブドウ球菌」に対しても抗菌力を発揮します。大腸菌や黄色ブドウ球菌は食中毒の原因にもなる菌ですので、使用している床材で抗菌対策ができると安心です。抗菌作用の高さから、保育園や幼稚園などではよく採用されている床材です。

3. 耐久性がありお手入れしやすい



出典:タジマ:天然素材 マーモリウム 【ウォルトン】 
商品価格:96,000円〜

リノリウムは耐久性が高く、水に濡れてもさっと拭くだけで汚れが落ちるのでお手入れがしやすい床材です。乾燥する季節にはあちこちで静電気が起きますが、リノリウムは静電気の発生を抑えるためほこりもつきにくいのが特徴です。

4. 耐火性が高い

リノリウムは非常に火に強く耐火性が高い床材です。キッチンなど火気を扱う場所に採用しておくと万が一の火災時にも燃え広がりにくいので安心です。

リノリウム床材のデメリット

リノリウム床材のデメリットは主に下記の2点です。

1. アルカリ性に弱い

リノリウムはアルカリ性に弱い性質があるため、アルカリ材の使用は避けなければいけません。もしワックスをかけたい場合にはアルカリ性ワックスは避け、中性ワックスを使用しましょう。リノリウムは耐久性が高いので基本的にワックスがけは不要です。

2. 紫外線によって変色しやすい

リノリウムは紫外線による変色をしてしまう場合がありますが、色の変化を楽しむ方もおられます。ジュースなどをこぼしても水が染み込まず変色もしない点はお子様がいらっしゃるご家庭に適しています。

リノリウムの床材が適している場所

リノリウムの床材は天然素材である特徴を生かして、病院や学校などの施設で多く採用されています。多くの人が利用して汗をかくジムやバレエなどのダンス教室にも適しています。

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ご家庭ではどの場所でも採用しても良いですが、抗菌作用や天然素材である点から見るとキッチンなどの水廻りや子供部屋・高齢者が使う部屋などにおすすめです。

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リノリウム床材を設置する場合の費用目安

リノリウムはもともと機能性に優れているため機能による費用の違いはありませんが、商品による費用差があります。例えばサンゲツのリノリウム床材の費用目安は、厚みによって4,450円~5,900円/㎡の差があります。リノリウムは材質が固くて施工しにくいのでDIYでは作業が難しく、また張りやすいよう下地を平らに調整する必要があります。リノリウム床材を設置する場合にかかる費用は下記一覧が目安です。
 

リノリウムの張り替え内容 費用目安(1㎡あたり) 20㎡(約12帖)の部屋にかかる費用目安
下地調整 1万円~5万円 20万円~100万円
張替え費用 0.3万円~0.5万円 6万円~10万円
既存の床材の上から張る場合 0.1万円~0.2万円 1万円~4万円
リノリウム床材本体費用 0.5万円~0.6万円 10万円~12万円


20㎡(約12帖)の部屋にリノリウムの床材を設置する場合は、既存の床をはがして張替える場合は約31万円~程度、既存の床材の上から張る場合には約36万円~程度かかる計算になります。

リノリウムの床材まとめ

リノリウムは見た目にはビニールクロス素材と同じように見えますが、天然素材である点がまったく異なります。店舗を経営されている方もご家族の健康が気になる方にも、衛生的で安心の素材なのでぜひ張替えをご検討してみてはいかがでしょうか。

監修者コメント
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クッションフロアからリノリウムに貼り替えはいかが?

新築の建売住宅やマンションでは、水まわりの床にはクッションフロアが多く採用されています。価格も安く、材質が柔らかいため工事も簡単で、経済的だからです。でも住まわれているみなさんがこれからリフォームするなら、ぜひ床材もこだわって選びたいですよね。ビニル系のクッションフロアを天然素材に変えたいなら、リノリウムがおススメです。施工が難しいので、ぜひ慣れた施工店を探してみてくださいね。

監修者:高橋 みちる(一級建築士)

リノリウムの床材を特に張替えるには?

リノリウムの床材を特に張替えるには一括見積りが便利です。リノリウム床材本体の価格も割引してもらえれば施工費用を安く抑えられますし、下地の状態なども丁寧にしてくれる業者を探すことでリノリウム床を長く愛用することができます。

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監修者プロフィール
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一級建築士

高橋 みちる (たかはし みちる)

WEBサイト


アールイーデザイン一級建築士事務所代表。

住宅業界で新築・リフォームの営業・設計・現場監理などを経験。
これまで3000件以上の現場を見ながら、「永く、快適に住み続けるためにはどうしたらいいのか?」を常に探求し続け、リフォーム提案を行っている。
また、現在は執筆活動や企業向けの社員研修、一般向けの講演会なども全国各地にて実施。

著書「やらなければいけない一戸建てリフォーム」(自由国民社、2020年7月発売)

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noteにてリフォームに関するお役立ち情報を発信中!
高橋みちる|リフォームコンサルタント|note

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家仲間コム編集部

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利用会員数260,000人、登録リフォーム会社数1,400社を超える日本最大級のリフォームマッチングサイト「家仲間コム」を運営するリフォーム専門家集団の編集部が、一般的なリフォームの情報を纏めた簡易的な記事ではなく、実際の見積情報や価格相場に基づいた読者に役立つ、価値ある情報をお届けしています。

執筆者プロフィール
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大永 和弘 (おおなが かずひろ)


大学卒業後、カーテンレールシェアNo1の内装材メーカートーソー株式会社にて、7年間勤務。
入社後は、大手ハウスメーカーやリフォーム会社、工務店、内装工事業者など約200社を担当。その際に新築住宅やリフォーム住宅など数多くの現場を経験。

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