LAN配線工事の基礎知識|施工の流れや費用目安を紹介

LAN配線工事の基礎知識|施工の流れや費用目安を紹介

在宅ワークが当たり前になりつつある昨今、ご家庭のLAN環境は整備しておくほうが快適です。現代はインターネットを使う場面が多く、自宅にLAN配線を設置している方が多くいらっしゃいます。今回は、LAN配線の基礎知識とLAN配線工事の流れや費用目安を解説します。まずはこの記事で紹介している内容の結論を簡単に記載します。

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POINT この記事のポイント

・LANとは狭い敷地内で通信機器を使ってデータをやり取りできる環境のこと
・LANには有線と無線がある
・コンセントと同時施工の配線工事は「電気工事士」の有資格者でなければできない
・LAN配線工事を業者に依頼した場合の費用は、ケーブル一本あたり約4万円~8万円

LAN配線ってなに?

まず、LAN配線の前に「LAN」からご説明しましょう。「LAN」とは、「Local Area Network」の略で、狭い敷地内で通信機器を使ってデータをやり取りできる環境のことを言います。主に個人の住宅や店舗・小さな事務所などで採用されています。「LAN配線」とは、このLANを使ってインターネットを利用できるようにするための配線のことを言います。個人宅では、1階から2階へのLAN配線工事依頼が多いものです。LAN配線には「有線LAN」と「無線LAN」の2つがあります。

1. 有線LAN

「有線LAN」とは、LAN配線からケーブルを使ってパソコンなどの通信機器と接続する方法のことをいい、下記のような特徴があります。

メリット ・インターネットの通信接続が安定する
・通信速度が早い
・セキュリティが強い
デメリット ・LANケーブルがないと使えない
・ケーブルが絡まるなど見た目がごちゃごちゃする
・複数の部屋で使うには各部屋にLAN配線工事が必要

特に、在宅ワークで会社のパソコンを使って仕事をする場合など、有線LANを使ったほうがセキュリティが強いので情報漏洩のリスクを減らすことができます。

2. 無線LAN

「無線LAN」とは、ケーブルを使わずにパソコンなどの通信機器が使える方式のことをいい、下記のような特徴があります。いわゆる「Wi-Fi(ワイファイ)」と呼ばれているのがこの無線LANで、多くのご家庭で採用されているのではないでしょうか。

※厳密には無線LANの中のひとつがWi-Fiです。

メリット・ケーブル配線が不要で見た目がスッキリする
・電波の届く範囲でどこでも通信機器が利用できる
・移設、増設がしやすい
デメリット・有線LANと比べると通信速度が遅い
・通信接続が不安定になる場合がある
・セュリティ面が不安
監修者コメント
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無線LANは各階に1か所送信機を置きたい

無線LANは、上下階に電波が飛びにくいという特徴があります。例えば1階に送信機がある場合、2階では受信が不安定になりがちです。
その場合、1階と2階の間には有線でLAN配線をし、それぞれの階に無線LANの送信機を置けば電波が安定しやすくなります。
電波が届きにくい場所には、途中にブースターなどの中継器を設け、電波を増幅する方法もあります。
無線LANが不安定な場合は、有線の工事をする前に、一度ブースターで改善するかどうか試してみるのもいいですね。

監修者:高橋 みちる(一級建築士)

LAN配線工事の流れ

LAN配線工事の流れ

LAN配線を設置するのは、主にリビング・子供部屋・書斎(ワークルーム)などがご要望の多い場所です。どの部屋で有線LANを使うか未定の場合は、すべての部屋にLAN配線工事をしておくほうが後々リフォームの手間がかかりません。

LAN配線は壁や床下に埋め込まれることが多く配線が外に出ないため、引っかかって転倒するリスクも減り、見た目にもすっきりとするのがメリットです。

1. 配線のレイアウトを考える

有線LANを使用する場合は、ルーターと接続するパソコンなどの通信機器との距離や位置関係をよく考えておく必要があります。ケーブルを使ってつなぎますので、引っかかって転倒する恐れもありますし、万が一ケーブルが外れてしまったら作業中のデータが飛んでしまう可能性もあります。

また、床にケーブルがごちゃごちゃしていると見た目にもスッキリしませんので、ルーターの近くにパソコンデスクを設置するなど、レイアウトはよく考えておくのがおすすめです。

2. 電気配線とは離して工事

マルチメディアコンセントなどでは、電気のコンセントとLAN配線が近くに配置されることもあります。このようなケースは多いですが、壁の中ではきっちり電気配線とは離して工事がされています。電気との干渉を防ぐためにも、DIYでLAN配線工事をされる方は壁面内部で配線が絡んだりしないようにご注意ください。

3. ルーターからLANをつなぐ

「ルーター」とは、複数の通信機器(例えばパソコンやタブレット・スマートフォンなど)をインターネットに接続するための機器のことをいい、ご家庭でインターネットをつなぐ場合には必ず設置するものです。有線LANの場合はルーターにケーブルを差し込み、無線LANの場合はルーターのパスワードを通信機器に入力して使用します。

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配線は露出と隠ぺい、どちらにするか?

長いLANケーブルさえあれば、家中どこにでも配線を持ってくることはできます。問題は、その配線をどうするかです。モールと呼ばれる配線カバーを使えば、DIYでの配線もスッキリ簡単にできます。しかし配線を壁の中に隠そうとすると、ちょっと難しくなりますね。
壁の中に配線するにはいろいろな方法がありますが、共通するのは、壁や天井に開口が必要ということ。実は、壁紙を貼り替えるときに、ついでに配線も隠ぺいすると、工事費を安く抑えることができるのです。
今はとりあえず露出で配線しておき、壁紙を貼り替えるタイミングで隠ぺいする、と計画するのもいいですね。

監修者:高橋 みちる(一級建築士)

LAN配線工事を業者に依頼した場合の費用目安

LAN配線工事を業者に依頼した場合の費用は、ケーブル一本あたり約4万円~8万円が目安です。現状の配管がどうなっているのか、実際に現場確認をしてみないと正確な費用はわかりませんので、訪問見積りをしてもらい、より詳しい見積もりをもらうことをおすすめします。家仲間コムでは下記のような施工事例があります。

築30年のマンションでの有線LAN工事のご要望です。リビングの床下へLAN配線工事を行い、費用は6万円でした。

LAN配線工事はDIYでもできる?

LAN配線工事には特別な資格は不要ですので、知識のある方であればDIYでの施工が可能です。ただし、電気配線が関係してくるコンセントと同時施工となれば「電気工事士」の有資格者でないと施工ができませんのでご注意ください。感電などのリスクもありますので、電気配線には絶対に触らないでください。

LAN配線工事まとめ

現代社会ではインターネットと生活は切り離せないものとなっていますので、ご自宅でのインターネット環境は必須です。インターネットを快適に利用するためにはLAN配線工事をしておくとセキュリティの面でも安心ですし、何より安定した通信環境が得られます。LAN配線の知識が豊富な方以外は、できるだけ専門業者さんに依頼してスッキリしたLAN配線工事をしてもらいましょう!

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監修者プロフィール
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一級建築士

高橋 みちる (たかはし みちる)

WEBサイト


アールイーデザイン一級建築士事務所代表。

住宅業界で新築・リフォームの営業・設計・現場監理などを経験。
これまで3000件以上の現場を見ながら、「永く、快適に住み続けるためにはどうしたらいいのか?」を常に探求し続け、リフォーム提案を行っている。
また、現在は執筆活動や企業向けの社員研修、一般向けの講演会なども全国各地にて実施。

著書「やらなければいけない一戸建てリフォーム」(自由国民社、2020年7月発売)

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noteにてリフォームに関するお役立ち情報を発信中!
高橋みちる|リフォームコンサルタント|note

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家仲間コム編集部

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利用会員数260,000人、登録リフォーム会社数1,400社を超える日本最大級のリフォームマッチングサイト「家仲間コム」を運営するリフォーム専門家集団の編集部が、一般的なリフォームの情報を纏めた簡易的な記事ではなく、実際の見積情報や価格相場に基づいた読者に役立つ、価値ある情報をお届けしています。

執筆者プロフィール
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大永 和弘 (おおなが かずひろ)


大学卒業後、カーテンレールシェアNo1の内装材メーカートーソー株式会社にて、7年間勤務。
入社後は、大手ハウスメーカーやリフォーム会社、工務店、内装工事業者など約200社を担当。その際に新築住宅やリフォーム住宅など数多くの現場を経験。

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