珪藻土とアスベストの関係性とは|壁の珪藻土の影響が気になる

珪藻土とアスベストの関係性とは|壁の珪藻土の影響が気になる

先日「珪藻土のバスマットからアスベストが検出された」というニュースが話題になりました。珪藻土を使用した製品は増えて、今では多くのご家庭で珪藻土製品を使っているのではないでしょうか。今回は珪藻土とアスベストの関係性など気になる点について解説します。まずは記事のポイントをまとめました。

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POINT この記事のポイント

・珪藻土とアスベストはどちらも天然素材からできている
・万が一アスベストが混入した珪藻土製品はメーカーに回収してもらう
・珪藻土は湿度の調整・消臭効果・自浄効果がある
・珪藻土を固めるには自然由来の接着剤の使用がおすすめ

珪藻土とアスベストは無関係です!

一番最初に申し上げておくと、珪藻土とアスベストはまったく無関係です。見た目の印象が似ているためか報道の影響からか勘違いされている方が多いのですが、珪藻土とアスベストはそもそもの原料が違います。

珪藻土 珪藻の殻の化石の堆積物
アスベスト 天然に産する繊維


参照:アスベスト(石綿)に関するQ&A|厚生労働省

どちらも天然素材ではありますが、アスベスト(石綿)は繊維が大変鋭利で、人体に吸い込んでしまうと排出が難しいため肺の損傷や発がんにつながると言われています。万が一アスベストが混入された珪藻土製品をお使いの場合、必ずメーカーに回収してもらい、一般ごみには出さないようご注意ください。

ゴミにだして飛散してしまった場合、関係者の方へ健康被害を及ぼすリスクがあります。各自治体でもアスベスト製品の処分に関する注意喚起が出されています。

参照:石綿(アスベスト)を含有する珪藻土製品について|横浜市

日本では1975年に使用規制がされている

昔の日本では主に断熱材としてアスベストが使用されてきましたが、その健康被害から1975年に使用が禁止され、現在残っているアスベスト含有建造物は、除去・解体作業などが行われています。

関連記事:アスベスト解体工事費用の価格相場とアスベスト分類別にかかる費用は?

アスベストには、断熱性の高さや防火性・防音性などのメリット部分もあるため以前は使用されてきたのですが、1975年以降は規制されていますので一般住宅においてもアスベストについて心配することはありません。

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なぜ珪藻土にアスベストが混入されたのか?

では、なぜ今回のニュースのように珪藻土にアスベストが混入されたのでしょうか?

1. 珪藻土には接着剤が必要

実は珪藻土はそれ単体では接着効果がなく、壁に固着させることができません。そのため、塗り壁として珪藻土を採用する際には接着剤の役割をする物質を混ぜ込んで塗っていきます。

同様に、珪藻土を使用したバスマットやコースター製品なども珪藻土単体では固着しないために何らかの接着剤が使用されているため、今回の事故が起こったのでしょう。ニュースになった珪藻土商品には、接着剤としてアスベストを使用していたと考えられます。

中国ではまだアスベストの規制がないため、中国で生産した珪藻土商品にはアスベストが混入している可能性がありますが、バスマットで有名なsoil社はすべて検査済みで混入の疑いはないことを発表しています。

参照:珪藻土製品へのアスベスト混入問題について|Soil

2. 接着成分が何かを確かめておくことが大切

珪藻土商品は、珪藻土の含有率が高く自然素材の接着成分を使用しているほど価格が上がりますが、購入の際には成分表示をよく確認しておくほうが安心です。例えばSoilさんの珪藻土製品は、珪藻土とひる石を使用していると明記されています。

室内壁の珪藻土の接着剤は?

この記事をご覧の方は、ご自宅に珪藻土の壁があって「どんな接着剤を使っているのだろう?」と不安な方が多いと思います。一般的に住宅の壁に使われる珪藻土には、下記のような接着成分が混ぜ込まれることが多いです。

天然の接着剤・海藻から抽出する自然の糊
・消石灰
合成接着剤・合成樹脂

1. 珪藻土の特徴

珪藻土の特徴

珪藻土には多孔質という目に見えない小さな穴が開いており、そのため自然の調湿効果が得られる点が最大のメリットです。珪藻土の自然の呼吸により、湿度の調整・消臭効果・自浄効果が得られるのです。

関連記事:珪藻土の特徴や選び方|カビ対策には珪藻土がお勧めです!

2. 珪藻に使われる接着剤|天然と合成の違い

合成樹脂のほうが安価ですが、珪藻土の大きな特徴である多孔質という小さな穴を塞いでしまうため、珪藻土が本来持つ調湿効果が十分に発揮されないというデメリットがあります。

珪藻土を採用される方は、その調湿効果や消臭効果を求めて採用されることが多いと思いますので、費用はあがってしまいますが、天然素材の接着成分を使用して施工してもらうことをおすすめします。

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珪藻土とアスベストの関係性まとめ

珪藻土とアスベストはまったく関係ありません。珪藻土を固めるための接着剤としてアスベストが混入されていた製品があった、というのが真相です。日本では、1975年以降の住宅でアスベストの使用は規制されていますので、珪藻土の壁を採用していてもご心配には及びませんのでご安心ください。

ただ、珪藻土を固着するために何らかの接着剤は必要ですので、珪藻土が持つ効能を活かすためには自然由来の接着剤を使用しているかどうかは施工業者さんに確認しておくほうが安心です。

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珪藻土の施工を安心して任せる業者を探すには一括見積りが便利です。珪藻土は天然素材ならではの様々な効果が得られますが、合成樹脂などの接着剤を使用してしまっては、せっかくの効果が発揮されません。

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利用会員数260,000人、登録リフォーム会社数1,400社を超える日本最大級のリフォームマッチングサイト「家仲間コム」を運営するリフォーム専門家集団の編集部が、一般的なリフォームの情報を纏めた簡易的な記事ではなく、実際の見積情報や価格相場に基づいた読者に役立つ、価値ある情報をお届けしています。

執筆者プロフィール
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大永 和弘 (おおなが かずひろ)


大学卒業後、カーテンレールシェアNo1の内装材メーカートーソー株式会社にて、7年間勤務。
入社後は、大手ハウスメーカーやリフォーム会社、工務店、内装工事業者など約200社を担当。その際に新築住宅やリフォーム住宅など数多くの現場を経験。